TRPG風AIリプレイ・ゾンビ編『エスケープ・キリタ』   作:朝比奈たいら

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後書きとGMによるシナリオ解説

 

~後書き~

 

キリタ:どうも、赤座樹里ことキリタです。

今回のセッションにお付き合いいただきありがとうございました。

ではGM、今回どんな感じでしたか?

GM:そうですね。

今回はゾンビが出てきて、キリタが撃退するという話になりましたが、これはこれで面白かったと思います。

ゾンビの弱点とか、ゾンビウィルスについて調べたり、

ゾンビ化する前兆を推理したりといった展開をやっても面白いかなと思いました。

キリタ:今回は原因解明よりも生存を優先したので、黒幕の一人っぽい薩川カズヤとか黒ずくめの二人とかの正体が分かりませんでしたね。

エンディングでいくらか判明したのもありますが……実際のところ、薩川カズヤについていったらどうなってたんです?

GM:薩川についていった場合は、多分ゾンビの群れの中に放り込まれてます。

彼の正体はゾンビウィルスの製作に関わった人物の一人であり、

ゾンビウィルスをばら撒く事でゾンビ・パニックを引き起こす計画だったようです。

ちなみにゾンビウィルスは、正確には『狂暴化ウイルス』です。

キリタ:空気感染とかしませんでしたけど、ウィルス自体はどんな効果を持つんです?

GM:狂暴化ウィルスは、まず体内に注射する事でゾンビ化し、そのゾンビが人間を襲う事で感染を広げます。

ウィルスは数時間で体内から消滅しますが、ウィルスが消えてもゾンビの体内で別の個体に変化する場合があり、その場合ゾンビは更に数を増やす可能性があります。

つまり最初に作られたのが「狂暴化するウィルス」で、感染を広めていった結果「ゾンビウィルス」に変化、または進化していったという話です。

キリタ:大抵のゾンビゲーだとウィルスの自然進化はあまり触れられてませんけど、放っておくとどんどん進化してしまうタイプのウィルスだったんですね。

薩川達の動機は?

GM:何故薩川達がゾンビ・パニックを引き起こしたかというと、それは「人類への復讐」です。

狂暴化ウィルスは、元々はウィルスの進化を促してゾンビを量産するためのもので、

それを使って世界にゾンビ・パンデミックを引き起こそうとしました。

動機は『人類に対する怒り』と『自分達だけが生き延びている現状に我慢できない』というものです。

キリタ:何か身内が社会問題関連で死んだりしたから、世界ごとぶち壊そうぜという破滅願望的な奴ですか。

GM:そういう感じですね。

キリタ:分からなくはないですが、せめて私みたいなのに声をかけてからにしてほしかったですね。

ゾンビパニックを起こす側でプレイとか、予め「気持ちは分かるけど自分は別に世界と戦いたくない」人の中立地帯とか作ってほしかった感があります。

GM:実は薩川は最初、ゾンビウィルスの研究を行っていた科学者グループのリーダー格でした。

ゾンビウィルスを作り、ゾンビ化させる実験を行っているうちに、「もっと多くの人間がゾンビになるべきだ」と思うようになります。

でも最期は「俺もゾンビになってやる!」と言ってゾンビ化して死にます。

キリタ:やっぱり、死体が見つからないと思ったらゾンビ化しててラスボスルートじゃないですか!

GM:ゾンビウィルスの実験を行う過程で、彼も感染していましたしね。

キリタ:元自衛隊の黒幕というのは?

GM:彼は元々自衛隊に所属していた研究者でしたが、研究中の事故でウィルスに感染してしまいました。

自らも感染者となってしまったからこそ、ゾンビ・パンデミックを引き起こし、世界崩壊を狙っていた訳ですね。

キリタ:んん? 自我を保った特殊ゾンビになったという事ですか? 黒ずくめの二人もそれっぽかったですけど。

GM:はい。ウィルスには「理性を失わせる」という作用もあるのですが、

黒幕の場合は「自分だけは生き残る」という思いが強かったため、意識を保つ事ができていたようです。

キリタ:まぁ全人類ゾンビ化すれば、命を狙われる危険性は無いですからね。

死をいとわない破滅願望主義者達の黒幕が、実は生き残りたいと思っている……すごいシナリオ考えますねGM。

GM:ありがとうございます(笑)。

キリタ:ちょいちょい琴美さん達や女子4人組達も危うい場面ありましたが、感染したらワクチン探しに行くルートとかあったんです?

GM:いえ、その場合はゾンビの群れの中に放り込むだけです。

最後に雪乃が怪我しましたが、ダイス目によっては普通に感染して死亡する可能性はありました。

キリタ:「AIのべりすと」は海外の「AIダンジョン」と違って殺意は低めですが、

時々脈絡なく全滅させたり主役級キャラを一瞬で殺したりしますからね……

ヨシヒコさんが死ぬとは思いませんでしたが、でも何かハリウッド映画みたいな最期をGMが描き始めたのであのシーンは驚きました。

GM:あそこで死ぬ予定は無かったんですが、あれで「ああ、この人ここで死んでもいいんだな」と思いまして。

キリタ:えっ、でも感染してから助かるルートは無いんですよね?

GM:はい。

キリタ:殺意が……GMの殺意がいつもより強い……でもまぁゾンビ作品ですからね。

私もガンガン死んでいくタイプの作品の方が好きですが、今回は出来るだけ救出ルートに行かせてもらいました。

落ちたヘリとかエンディングで語られた謎の銃声とかも、危険を承知で探索すれば情報は出てたんですよね。

GM:そうですね、あのヘリは自衛隊の物で、あそこを飛んでた理由は要人輸送の為です。

その要人が感染していたので墜落しましたけど。

あと謎の銃声のように聞こえる「不可解な爆発事故」の正体は黒幕達によるもので、

黒ずくめの男達が『ウィルス拡散装置』を使っていたんです。

これは初期の狂暴化ウィルスではなく、感染したゾンビから抽出したゾンビウィルスを空気感染させようとしたものですね。

失敗作なのでこれによる感染はせず、研究所から持ってきたゾンビを街中に解き放ってゾンビ・パニックが起こったわけですが。

キリタ:謎の銃声を追った場合、黒ずくめ達が装置を使っている現場にエンカウントしたわけですか。

私が黒ずくめ達を倒して問題解決するルートも、食料集めて引きこもってサバイバルするルートもあったわけですねぇ。

でも今回はこれで良かった感じはします。

ちなみに最初の謎モデルガンおじさんと、謎の銃声を聞いたタカシはただの一般人だったんですか?

GM:はい、普通の人達で、別に黒幕達の仲間でもなかったですね。

キリタ:海や川からの脱出が出来ない設定にした理由は?

GM:ゾンビは海に行けないからダメだろ!

キリタ:そんな理由だった……!?

GM:そういう理由です(笑)。

もしキリタが無理やりボートを探すルートに行っていたら、多分そこで戦闘になっていたでしょう。

キリタ:ゲームでよくある、シナリオの都合上「ここから先は今通れません」状態になっていたんですか……

では最後にもう一つ良いですか?

「人類の大半は既に死んでいます」という設定……どこやった?

GM:…………あっ、ごめんなさい忘れてました。

でもほら、キリタさんならきっと何とかしてくれるって信じてました!

キリタ:ぶっちゃけ私もか弱い小学五年生女子なのに、当たり前のようにスコップで近接戦してましたからね!

返り血とか血痕で感染とか、ゲームとかだと中々無いのでスルーしてましたが!

でもまぁ楽しかったのでヨシ!

GM:キリタさん、途中から「ゾンビゲームはサバイバルじゃなくて殺し合い」と認識している気が……(笑)。

キリタ:いえ、関東とか日本全土がゾンビ化してたらひたすら食料集めるサバイバルするつもりでしたよ。

だから最初は冷凍庫に生鮮食品ぶち込もうとしてたわけですし。

GM:それは確かに。でも結局キリタのおかげで、ゾンビ発生から3日以内に脱出できたんですよね。

キリタ:仲間になってくれた人が大体良い人でしたからね。

途中で言いましたけど、人間同士で疑心暗鬼になって「ゾンビ作品で一番怖いのは人間」っていうお約束ルートになると思ってましたが、

警察や自衛隊が機能していたので何とか助かりました。

それはそれとして……AIのべりすとさんはちょいちょい矛盾して警察や自衛隊を敵にして戦わせようとするので困ります。

GM:だって警察や自衛隊は「主人公」にとって味方じゃないんだもん!

キリタ:まぁ現代でもファンタジーでも、警察や軍が全部解決したら物語自体成り立ちませんからね、ただ保護してもらえばいいだけで。

でも個人がいきなり「国家政府こそ黒幕だったのだ!」とか言われても太刀打ち出来ないので、

せめてちょろっと言及のあった「生存者を助けようとする民間の武装団体」とかを絡ませてください。

たまに自衛隊員がいきなり目の前に現れてノータイムで私達を射殺するのは止めて下さい(困惑)

GM:なるほど……(笑)。

キリタ:何わろてんねん! このGM、人格がプレイヤー殺しに支配されている……!

GM:あはは、でもキリタさんの言うとおりですね。

キリタ:諸事情で実卓を囲むことは出来ませんが、

TRPGをプレイする時はキャラが死ぬ可能性の高いシナリオなのか、国軍と反乱組織のどちらかを勧善懲悪として描く場合とか、

そういうのを事前にある程度許可取り合ってから始めましょうね!

キリちゃんとの約束だ!

GM:了解です。

 

※でも今回、AIさんの矛盾や即死全滅によるリトライ回数はいつもより少なめでした。

 

キリタ:では最後に、長々とお付き合いいただきありがとうございました。

私はちょいちょいAIさんとTRPG風作品をやっていて、実はこれ6番目になります。

現在未完の『セラマニア難民少女兵団』は含んでないので、実質7番目ですが。

もしゾンビものをまたやるのであれば、今度は食料集めて拠点要塞化する某ゾンボイド形式でやってみたいと思います。

その他通常のファンタジーRPGやら、ロボット傭兵ものやら色々やっているので、

次回があったらまた別の世界線でお会いしましょう。

では最後に締めをどうぞ、GM。

 

GM:はい、えーと、今回はキリタさん、本当に有難う御座いました。

私の感想としては、キリタさんならゾンビ化も余裕だなと思いました(笑)。

主人公がゾンビという……ちなみに今回は本当はもっとシリアスな設定だったのですが……

「人類の大半は既に死んでいます」というシーンを忘れていたせいでこんな感じになりました。

次回があればもうちょっとポストアポカリプスになる予定です。

さて、それじゃあそろそろ終わりにしましょうか。

皆さま、長い間お疲れ様でした。

今回も楽しんでいただけたでしょうか? もしそうなら幸いです。

そしてこれからも、どうかよろしくお願いします。

では最後に、いつものアレで締めるとしましょうか。

 

キリタ:えっ……ああ、いつものアレ、アレですね、お、おぅ……?

GM:では……

 

GM:「君達は今、この瞬間、生き残ったんだ!」

キリタAI:「だから私は生き残る! 生き残り続ける! 必ず!!」

 

GM:……よし!!(満足げに)

キリタ:えっ……そんな決め台詞初めて聞きました。

GM:では皆さま、お疲れ様でした!

 

~完~

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