人が次々と殺されていく。
老若男女関係なく。
これは、悲劇だ。地獄だ。呪いだ。
こんなものを認めてはならない。
だけど、たった一人による少年の犯行は平和のためであった。弟のためであった。誰かのために自分の心を殺し自身の両親にすら手をかける。
そのあり方があまりにも美しく酷く歪だった。そして、その生き方に少し憧れてしまった。
だからだろうか、ただ彼にほんの少しでも幸せに生きていほしいと感じてしまうのは。
これは、きっと私のエゴだ。
どうか彼に幸福があらんことを。
◆
「こんちにちは、私はうちはイズミっていうのよろしくね?うちはイタチくん!」
俺はうちはの自治区を散策中であった。その道中スタスタと歩いていると、とある人物に声をかけられる。振り向くと声をかけてきた人物の唐突な自己紹介がはじまる。自己紹介の中で出てきた名前に聞き覚えがあった。
うちはイズミ、俺と同じ年齢であり、4つの時に写輪眼を開眼したと一時期うちはで話題の中心となった人物だ。
目の前の人物がなぜ俺に話しかけてきたのかがわからない。
「フフ、そんな警戒しなくても大丈夫よ。うちはイタチくん」
どうやら警戒していたことがバレたらしい。
「何か俺に用事あるのでしょうか」
「そう改まらなくていいわ。同じ年でしょ?」
「そうだな、ならもう少し砕けた話し方をさせてもらおう」
俺がそういうと何が嬉しいのか目の前の人物が花が咲いたように笑顔になる。
「そうね、何か俺に用事があるという質問だったね。まぁ、来週からイタチくんもアカデミーに通うのでしょ?だから同じうちはの出として挨拶をしておきたいと思ったからじゃダメかな?」
「そういうことか。なら、よろしく頼む」
俺が手を差し出すと彼女は驚いたような顔をしたが、すぐにまた嬉しそうな顔をした。
「改めてよろしくね?」
これが彼女との出会いだった。
◆
うちはイズミそれはこの世に生を受けて一番最初に両親から授かった名前である。
私の父は私の歳が4つの時に死んでしまった。父は忍びであった。父が死んだのは九尾の暴走によるものであった。その報告を聞いた時に、母は泣き崩れ、そして私も酷い喪失感を覚えた。その時だろうか写輪眼が開眼したのは。
それから私が写輪眼を開眼したことがすぐに一族に広まった。そしてわずか4つで写輪眼を開眼したことにより一族ブワッと湧き上がりお祭り騒ぎであった。まるで父の死がなかったことのように、私が写輪眼を開眼したことの方が人一人死んだことより重要らしい。
それがひどく気持ち悪か感じた。
大人たちが写輪眼を開眼したことに祝いの言葉をかけるたびに不快ではあったが、それを私が顔に出すことはなかった。私が不快そうな顔をすればうちはでの私たち家族の立場が悪くなることを理解していた。そんなことを考えれる私はどうやら、同年代の子より精神面がだいぶ老成し、地頭がいいらしい。
写輪眼を開眼した以上忍びの道に進むのは明白だ。なら今のうちに忍びとして自身を鍛えておかなければという思いで修行に打ち込むこことが多くなった。そうして修行に打ち込んでいると私に異変が起きる。私は確か写輪眼を使いこなすための修行を行なっていたはずだ。なのに、脳内に流れてくるのは見たこともない映像だ。
これはなんだ・・・
頭が痛い。脳が焼き切れる。このままでは、まずい!
原因が写輪眼だと瞬時に理解し、すぐに写輪眼の使用を中止する。
「はぁ、はぁ、、、」
いつの間にか息がきれ大量の汗が流れていた。あのままあの映像を見続けていたら脳が焼き切れ最悪の場合廃人になっていただろう。おそらく時間にして僅かに数秒といったところ。だが、その数秒で脳のキャパをこえる圧倒的な情報量がながれてきた。
私はふと考えた。写輪眼にこのような能力はあっただろうか。少なからず私の知っている情報にはなかった。そもそも私の眼は本当に写輪眼なのか?分からないことが多すぎる。だが、あの脳内に流れた映像はなんとなく理解できた。うちは一族滅亡。そんな映像が流れてきた。しかし、うちは一族は、現在滅亡などしていない。つまり、あれは、今後起きる未来であるのではないだろうか。もちろん、うちは滅亡が起きる確証はない。しかし、私の第六感が警報を鳴らしている。これは無視できる内容ではない。これからの動きを私は考えなければならない。一族のためではなく、私が視たあの少年の為に。
執筆て難しいですね。