ありふれない狂戦士で世界最凶   作:黒い兎♪

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ストック?知らんなー
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オルクス大迷宮 前日

ハジメのステータス事件から二週間経って訓練や座学をみっちり行った結果

 

 

北野 凶夜  17歳  男  レベル : 2

天職 : 狂戦士

筋力 : 220

体力 : 230

耐性 : 250

敏捷 : 190

魔力 : 20

魔耐 : 80

技能 : 狂化・物理耐性・剛力・縮地・先読・気配感知・言語理解

 

 

今も訓練の途中だ。凶夜に魔法の才能がない事が分かってからずっと剣術の練習をしていた。王宮の宝庫からとにかく硬い剣を二本もらい適当に振り回していた。「鬼」時代に鉄パイプ二本で喧嘩した時が一番しっくりきたからだ。それでもメルド団長には様になっていると褒められ細かいところはアドバイスをもらいつつ我流の二刀流が完成しつつあった。

ハジメはステータスの伸びが2ずつ伸びてるらしく訓練はほぼ諦め、座学を貪っていた。今も図書館で本を読み込んでいる事だろう。お互いに出来ることをやると思っているので凶夜は我流二刀流をモノにしようと剣を振りまわしていた。

そうしていると、訓練時間になったのかハジメが訓練所に入ってきて檜山達小悪党四人組(ハジメ命名)に絡まれ始めた。

 

「なぁ、大介。こいつ哀れだから俺らで稽古つけてやらね?」

 

「おいおい、信治、お前優しすぎじゃね?俺も優しいから稽古つけてやるけどさぁ〜」

 

肩を組み人目の付かない方に誘導していく檜山達にクラスメイトは見ないフリ。ハジメはやんわり断りの言葉を言うが聞いてもらえない。むしろ、横腹を殴られ黙らされる。背中を強打され倒れるハジメにさらに追撃がくる。

 

「おい、何寝転んでんだ?焦げるぞ〜。ここに焼撃を望む、"火球''」

 

中野がハジメに向かって火属性魔法を打ち込むと"火球"とハジメの間に影が割り込んで"火球"を斬る。

 

「おいおいおい〜。楽しい事してんじゃん!俺も混ぜろよー!」

 

当然、凶夜だ。ハジメが訓練所に入ってきたことは知っていたが少し自分の訓練に集中してたらこの有り様だ。急いで訓練をやめ、ハジメを守る様に立ち塞がる。

気が大きくかなってるのか檜山達は何か勘違いして凶夜に話し掛ける。

 

「お前も、無能の稽古をつけたいのか?いいぜ、いれてやるよ」

 

無能とはトータスにきてクラスメイトの中でつけられたハジメのあだ名だ。唯一の友達が傷つけられ頭に来てる凶夜はどうブチのめそうとかんがえていると檜山達はゲラゲラと笑いながらハジメを貶す。

 

「お前も無能にひっつかれて迷惑だろぉ?一緒に稽古してやろうぜぇ?」

 

いい終わると同時に檜山の顔は凶夜の拳で歪む。そして軽く吹っ飛ぶ。

小悪党四人組はそこで自分達の誤ちに気がつく、凶夜に【稽古】をつけられるのは自分達側だったのかと

 

「誰が迷惑だぁ!?ハジメはハジメなりに頑張ってるしテメェらより強いモンをもってる!!それは誰にも俺にもねぇモンだ!コイツを貶すことは絶対許さねェ!」

 

高校になり暴力を控えていたが喧嘩っ早いのは変わりようがない。凶夜の沸点はかなり低い。それも友達が侮辱され激怒している凶夜は誰も手がつけられない。他の三人も檜山同様顔面を潰してやろうとした時、

 

「何やってるの!?」

 

その声にヤベッという顔をする三人と転がってる檜山。それはそうだろうその女の子は檜山達が惚れている香織だったのだから、そして香織だけでなく光輝達も一緒だ。

 

「俺たちは南雲の特訓に付き合ってただけで…そこに北野が殴り込んできて…」

 

「南雲くん!」

 

起き上がった檜山の弁明を無視して凶夜の後ろで蹲っていたハジメに駆け寄る。

 

「随分一方的と言いたいところだけど北野君もやりすぎよ」

 

「そうだ!檜山達も北野も仲間に二度とこういうことをするべきじゃない」

 

檜山達は苦笑いをしながらそそくさと立ち去った。凶夜は「へいへい」と言いながら香織の治癒魔法で回復してるハジメの元に向かう。香織はいつもあんな事されてたのかと怒るがハジメは香織を落ち着かせ大丈夫だと言い張る。凶夜は心配そうにハジメを見てる。ハジメは香織や凶夜、雫に礼を言う。そこに水を刺すのが勇者クオリティー。

 

「だが、南雲自身ももっと努力するべきだ!聞けば訓練時以外は図書館で読書に耽っているそうじゃないか。俺なら強くなれる様空いてる時間も鍛錬に充てるよ。南雲も、もう少し真面目になった方がいい。檜山達も南雲の不真面目さをどうにかしようとしたのかもしれないぞ?」

 

何をどう解釈すればそうなるのか、凶夜は怒りを通り越して唖然とする。ハジメは光輝はそんな奴だったと苦笑いする。遅れてやってきた怒りに凶夜は光輝に詰め寄ろうとするがハジメが肩を掴んで止める。これ以上問題を大きくしてほしくない様だ。凶夜は溜まった怒りを吐き出すかの様に溜息をつく。

それを分かって雫が小声でハジメと凶夜に謝罪する。やはりハジメは笑いながら大丈夫と言い訓練が始まるから行こうと皆を促す。

 

訓練が終わりメルド団長からクラスの皆んなに連絡があった。

 

「明日から、実施訓練の一環として【オルクス大迷宮】へ遠征に行く!今までの王都外での魔物との実戦訓練とは一線を画すと思ってくれ!まぁ、気合いを入れろってところだ!以上、解散!」

 

【オルクス大迷宮】

全百層からなると言われていている大迷宮である。七大迷宮の一つで階層が深くなるにつれて魔物が強くなるにもかかわらず、冒険者や新兵の訓練に人気がある。何故なら階層により魔物の強さが測りやすいからと地上より良質な魔石を体内に抱えているからだ。

魔石は一般の魔道具にも使われていたり粉末にし魔法陣に使えば効率的に魔法が使える便利な代物だ。

ちなみに、良質な魔石を持つ魔物ほど強力な固有魔法を使う。固有魔法とは魔物が使う唯一の魔法である。一種類しか使えない代わりに魔法陣も詠唱もいらない。

 

凶夜達はメルド団長率いる騎士数名と一緒に【オルクス大迷宮】に挑戦する冒険者たちの宿街【ホルアド】に来ていた。そこの新兵訓練によく使う宿屋がありそこに泊まっていた。クラスメイト二人一部屋ずつでハジメと凶夜が一緒の部屋になっていた。

 

「明日、大丈夫か?ハジメ」

 

「メルド団長も明日は二十階層までって言ってたし大丈夫でしょ。自信満々にカバー出来るとも言ってたし」

 

「ま、俺もカバー出来るところはするさ。やってやろうぜ!」

 

拳を突き出しハジメも照れくさそうに拳をぶつける。しばらく二人で魔物図鑑を読んでいると扉をノックする音が聞こえる。時間を見れば深夜だ、ハジメはすわっ檜山かっとも思ったが凶夜がいる時点でそれはないと判断し、じゃあ誰だろうと思っていると続く声で誰か判明する。

 

「南雲くん。起きてる?白崎です。ちょっと、いいかな?」

 

凶夜は固まっている。何故こんな時間に?とハジメも硬直していたが直ぐにドアに近寄り鍵を外して扉を開けるとそこには純白のネグリジェにカーディガンを羽織っただけの香織がいた。

 

「なんでやねん」

 

「え?」

 

衝撃的な光景を目撃したハジメは関西弁でツッコミを入れるが生憎香織には聞こえずキョトンとしている。ハジメが何か連絡事項でもあるのか尋ねると香織はハジメと話したいと言う。ハジメは凶夜の顔を見るが凶夜にもその内容は、聞こえていたようで剣二本を持って外に行こうとする。

 

「お邪魔虫は退散しますよー」

 

ハジメにだけ聞こえるように言い香織のネグリジェの格好を見て口笛を吹いてから特訓出来る広場に向かう。

 

部屋から追い出された凶夜は広場で我流二刀流の稽古を行う。斬るという感覚より殴る感覚のほうが最初は強かったが段々と斬ることに適応して振れるようになってきて剣術が少し楽しくなってきたところだった。

そんな時パチパチと後ろから拍手がきこえてきた。凶夜は素振りをやめ誰かと思いそちらを見るとそこには雫の姿があった。もちろんネグリジェではない。

 

「なんだ八重樫か。オタクの女神さん、すごい格好で部屋に突撃してきたぞ?」

 

「また、香織は……」

 

ハァと溜息をついて顔を手で覆う。そんなことより凶夜はこんな時間にこんなところでどうしたのか問う。

 

「ちょっと鍛錬よ、鍛錬。先客がいたけど」

 

「八重樫は地球でも剣術やってたんだろ?なんで今更そんなに追い込んでんだ?」

 

「あなたはやってなかった割にもう様になってきてるのがすごいわね。追い込んでるつもりはないわ。ちょっと寝れないから素振りをしようと思っただけよ。」

 

最初の拍手はそういうことかと納得し素振りを再開する凶夜。その横で雫も素振りを始める。素振りの音だけが響くなか、雫が凶夜に質問する。

 

「北野君は…その…怖くないの?」

 

「怖い?明日がか?」

 

雫は頷く。どうやら眠れない理由は明日の【オルクス大迷宮】に挑むことに不安があるからのようだ。凶夜は素振りを辞めずに答える。

 

「怖くないって言ったら嘘になるが少なくとも覚悟はしてる。守る覚悟は特に」

 

雫は驚いた顔をし素振りの手を止める。凶夜が怖いと言ったことが不思議でしょうがないと顔に丸々とでていた。

 

「そんな以外か?」

 

「失礼だけど私、【鬼】って呼ばれてる頃のあなたをちょうど見かけたことがあるのよ。正直、恐怖の何者でもなかったし、北野君が恐怖を覚えるって事も以外でしかないわ」

 

「そうだなー。その頃の俺だったら怖くないって言ってだろうな」

 

と雫の言葉にカラカラと笑いながら返す凶夜。でもと続ける。

 

「人の暖かさをしったからなぁ。特にハジメには感謝しかない。そしてそれを失う怖さを覚えた。何もない時は怖くなかったけど大切なものが増えるとそれを失うのが何より怖く感じる様になった」

 

「じゃあ、なんで戦えるの?戦うことに足がすくまないの?」

 

凶夜は雫の以外か一面を見たと思いつつもコイツも世話焼きだけど女の子だったんだなぁと思いつつ答える。

 

「んなモン、守るため以外に何もないだろ。そのための覚悟も、プライドも持ってる。なら進み続けるだけだ」

 

素振りをやめ雫と向かい合って言い放つ。

 

「怖いなら、守ってやるよ。狂戦士だぜ?狂ってでも根性で助けてやんよ」

 

バッと勢いよく後ろを向く雫。頭の上に?を浮かべ雫の反応を待つ凶夜。少し時間が経って自分の言った事がかなり臭いセリフだったことに気づき恥ずかしさを覚え誤魔化す様に雫に提案する。

 

「一本、模擬戦しようぜ。そしたら不安も吹っ飛ばしてやるよ」

 

ニヤリと笑いながら雫の反応をみる。雫もその提案にのる。

 

「私の天職は剣士よ?しかも、地球にいた頃から剣術を習ってた、そんな私にこっちに来てから剣術をし始めた素人が勝てるとでも?」

 

お互いにニヤリと笑い剣を構え打ち合う。模擬戦と言ってもお遊びの様な緩やかな剣撃で二人踊る様に剣を撃ち合い夜が深まっていく。数分か数十分打ち合ってお互いに満足して部屋に戻る。

 

明日は【オルクス大迷宮】に挑戦する。そこでどんな事が待ち受けていようとも。

 

 

 

 




読んで頂きありがとうございます。
感想頂けると作者のモチベがあがり更新速度が上がります。恐らく

クラスメイト組の話みたい?

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