『マスター。体調はもうよろしいので?』
「うん、もう平気。夜は心配をかけたね。もう大丈夫。アインハルトも、夜のことは皆に秘密ね」
「わかりました」
さてと、朝ご飯食べに行きますか。それを食べ終えたら
待ちに待った陸戦試合だ
憧れだったなのはさん達と戦える。
~陸戦場~
「はい、全員そろったね。じゃ、試合プロデューサーのノーヴェさんから!」
「あ…あたしですか?」
と、なのはさんに言われ少し恥ずかしがりながらノーヴェさんが前に出てくる。
「えー…ルールは昨日伝えた通り、青組と赤組に分かれて行います。今回は人数の都合上6人と7人に分かれます。
フィールドマッチ形式の試合になります。
ライフポイントは今回もDSAA公式試合用タグで管理します。
あとはみなさん、怪我のないよう正々堂々がんばりましょう」
「「「「「はーいっ!」」」」」
しれっと後ろから闇討ちしてもカウンターされそうとか思ったり。まあ今回は単独行動での戦闘じゃないからしっかりと指示を聞かねば。
「じゃあ、赤組元気にいくよ!」「青組もせーの!」
『『『『セーット!アーーップ!』』』』
各チームのリーダーである、なのはさんとフェイとさんが掛け声をしそれに合わせ全員がセットアップをする。
チーム編成
赤組
青組
<青組>
「序盤はたぶん同ポジション同士の1on1。均衡が崩れるまでは自分のマッチアップ相手に集中ね」
ふむふむ、つまりティアナさんの作戦によると私は……
「つまりは、私はリオ&コロナちゃん、もしくはエリオと一騎打ちでしょうか?」
「エリオは私が相手する予定。ユタちゃんはリオちゃんとコロナちゃんをお願い」
「イェッサーです。なのはさんあたりが来ない限りは足止めはできると思います」
「わかった。倒せそうなら遠慮なく倒しちゃっていいからね
「了解しました」
<赤組>
「向こうは前衛と中盤に突破力の強い子がそろってる。序盤は守備を固めて向こうの足を止めていこう」
「リオちゃんとコロナちゃんはユタちゃんをお願い。私はティアナに集中しないといけないから」
「「はいっ!」」
『それではみんな元気に……』
メガーヌさんが開始の合図の用意を始める。
『試合開始~!』
「ウィングロード!」「エアライナー!」
試合が始まると同時にノーヴェさんとスバルさんが多くの足場を作る。
「いくよっ!コロナ、リオ!」
「オッケー!」
「頑張ろう!」
「アインハルト~、ヴィヴィオちゃんをお願いしてもいいかな?」
「承りました!」
今回はもちろん眼帯なんてつけておりません。そこまでアホじゃない。
自分のマッチアップ相手についてはおおよそ見当はついている。
おそらくは…
「やっぱりね」
「あれ?もう追いカケッコは終わりですか?」
「ユタさん、お相手お願いします!」
「遊び盛りな二人を相手に逃げ回ってもただの無駄な体力の浪費だからね。ここらでやりあおうか」
「(ユタさんが止まってくれた。ユタさんの魔法戦に持ち込まれたならこっちが不利、なら先手必勝!)双龍演舞、炎龍!雷龍!」
「(ユタさんにはまだまだかなわないかもしれない。けどこの魔法なら!)
と、リオちゃんが雷と炎の龍を。コロナちゃんはそこらの建物よりも大きいゴーレムを創成してきた。
かっこよ。何その龍、私もやりたい。
「へぇ、コロナちゃんもゴーレム使うんだ」
「はい、私の唯一自慢できる魔法です」
「へぇ、じゃあ私も対抗させてもらおうかな。ユタおよびプライドの名のもとに銘ずる。主の敵を殲滅せよ『ギガンテス』!」
と、私はコロナちゃんのゴーレムの半分くらいの大きさの岩人形『ギガンテス』を創成した。
「やっぱり、ユタさんも……」
「コロナやヴィヴィオの言ったとおりだったね」
「およ?驚きの反応が見れると思ってたけどイマイチ。私がゴーレムクリエイトを試合で使ったことがあるの2,3回だけなはずなんだけど。まいっか。さあ、やりあおう」
「えー!コロナちゃんもすごいけどユタもすげえ!」
「そうねぇ。二人ともあに年齢であの精密なゴーレムを造れるなんて。とても特訓したのね。でも……ユタちゃんのゴーレム、迎撃用って感じじゃないわね。時間稼ぎのためかしら?」
一方そのころ、休憩室ではメガーヌとセインは見学しながら感想や意見なんかを言い合っていた。
「時間稼ぎ?なんでまた」
「ユタちゃん魔力を練り上げてるわね。きっとゴーレム以外にもあの二人への対抗策があるからかしら?」
私の言葉と同時にコロナちゃんはゴライアスを操作し私に向かってくる。それに応じるようにギガンテスが前に出る。
リオちゃんは炎を出しながら向かってくる。
さてはてこのハリボテゴーレムがどこまで通じるか。
「やあっ!」
「炎龍砲!」
そんな淡い希望を打ち砕くかの如く速攻で壊された。ハリボテとはいえ時間稼ぎしてほしいから頑丈に作ったはずなんだけど。
ま、とはいえほんの少し時間稼げたからまあ良しとしましょう。
「ロックバインド!」
壊されたゴーレムの破片をつかってバインドを仕掛ける。壊したゴーレムがバインドになるのは予想外だったのかゴライアスへバインドは命中、脚を止めることができた。リオちゃんへは魔力弾を爆発させ砂煙を上げるとともに一時的に身を隠す。そして私の位置をさらに後ろに下げる。
こんな子たちとインファイトしてられるかっての。
「さープライド。一年間ただ療養していただけじゃないとこを見せようか」
『了解です。マスター』
昨日、練習でやった時のように足元の少し後ろに魔力を込める。すると影のような黒い物体にゆっくりと質量を持たせ始める。
本当はもっと早くできるけど演出はしなきゃね。
魔力を込める理由は影を操るため。
正確には魔力の変換資質が『影』というなんとも不可思議なことだったのだが。
影が、ゆっくりと私の後ろでヨコに、そして
「きた、ユタさんの……」「何……あれ……」
いいねぇ。私の背後が真っ黒になった事に驚きと違和感を隠せていない。特にリオちゃん、いい顔してるねえ。コロナちゃんは多少知っていたけど直に見て改めて驚いたのかな?
「そんじゃあ改めて相手をお願いするよ。リオちゃん、コロナちゃん」
宣戦布告をすると同時に影に無数の目、口を持たせる。
まあ、目と口はもちろん偽物ですはい。まだ視覚共有とかできません。
そして、これを初めて見た人や映像で知ってる人でも直に目にした人は決まってこういう。
「「怖いです!」」
「あははー。だろうね。さてと、ここからが本番だよ」
と言うとコロナちゃんもリオちゃんも構える。
が
「
「え!?」
ゴライアスの足元から影が伸びゴライアスとコロナちゃんをバインドする。
がんじがらめ、というよりは細かい関節や力の入れやすい部分を締め上げることによる破壊しづらく逃げにくいバインド。なお母さん仕込みです。
……たまーに馬鹿力で引きちぎる人とかイレイザーで消し飛ばす人とかいるけど。
「さ、コロナちゃんはしばらく無視できる。次はリオちゃんかな。コロナちゃんを守りつつどこまでやれるのかお手並み拝見といこう」
「っ、炎龍。紅蓮拳!」
「わ!」
あっぶなぁ。いきなり炎の砲撃打ってくるとは。本能で近づかせたくない、とでも思ったのかな?
いやしかし、昨日見て炎と雷の変換資質あるなーくらいは思ってたけど。砲撃もできるのね。末恐ろしい子だ、その才能羨ましいねぇ。
っと、そんなこと言ってる暇なさそう。
「よっと!」
リオちゃんへ向けて影を勢い良く伸ばす。
それを避けられはするが先ほどリオちゃんがいた地面はまるで切り裂かれたようになっていた。
それを見たリオちゃんは素手では危ないと判断したのか剣を装備した。
「うん、正解だね」
今度は何本も連続でリオちゃんに向けていく。
それをリオちゃんは後ずさりしながらも剣で何とか捌いていた。
「(前に出れない!なら……)っ、はぁっ!」
「へ?」
と、リオちゃんがいきなり剣をおさめてまた砲撃を仕掛けてきた。しかもさっきより高威力で。
そのせいか実体化していた影はほぼすべて消された。
……なんつー威力なの?番長と張り合えるんじゃない?いや確かに燃費考えてあんまり高耐久のものにはしてなかったけども。
「雷神装・虎砲!」
「!」
と、土煙に紛れてリオちゃんが接近しており腹に打撃を入れられた。
その勢いで後ろにすっ飛ばされ壁に激突し崩れた瓦礫に飲み込まれる。
ユタ LIFE 2500→1500(ダメージ1000)
「コロナ、大丈夫?」
「うん、バインドも何とかとれたよ」
『コロナーリオー。ナイス!』
「あ、ルーちゃん。そっちは?」
『ヴィヴィオを今治療中。で、アインハルトがなのはさんと交戦中』
「じゃあ、あたしたちはどうする?」
『作戦もあるし、コロナちゃんはそのままユタの警戒で、リオは合図でいつでも動けるように』
「「了解!」」
「とはいっても、ユタさん出てこないね。クラッシュで動けないのかな?」
「気絶しちゃったのかな?」
「どちらも違うね」
「「え!?」」
「シャドウボックス」
不意を突いて散布していた魔力を使って影の箱を創り出しリオちゃんのみを覆う。
コロナちゃんもできないことはなかったがゴーレムがあったのでやめておいた。流石に魔力が切れる気がするし。
「げほっ。あー痛い。少しは受け流したのにあのダメージって。どんな馬鹿力なのやら」
「リオは、チームの中で腕力と魔力は一番ですから!」
「なるほど納得。パワーだけならアインハルトとも並べそうだね。うん、いい選手になれるよ。
……ゴライアスが面倒だなー。私みたいな単純命令だけの自動操縦型ならいいんだけど。どう思うプライド」
『むしろゴライアスを潰すことができれば勝ちでしょう』
「ですよね。まあ多分無理だけど」
と、再度距離を取る。
リオちゃんを覆った影も、あの力の前だとあんまり足止め期待できそうにないから急いで……
「ゴライアス。パージブラスト!ロケット・パ――――ンチ!」
「へ?」『あ』
どごーんという音とともに再度瓦礫に飲まれる。
普通にびっくりしてしまった。
ユタ LIFE 1500→1000(ダメージ1000)
まあ、けどやられっぱなしじゃいられないよね。
「そりゃっ!」
瓦礫をすっ飛ばして影をゴライアスの関節めがけて延ばす。
すると、ゴライアスを操作して影を殴って消そうとしてくる。
なので影をできる限り細くしてゴライアスの攻撃を避けながら再度バインドをする。
いや、正確にはバインドもどきか。
「予想通り。大きいから小さいモノを狙いにくいし思った以上に精密な動作は苦手とみた」
「これくらい…」
コロナちゃんは無理やりバインドを引きちぎってきた。
うん、ありがとうねわざわざ罠にかかってくれて。
「え?」
すると、引きちぎれた瞬間バインドが爆発した。
ゼロ距離なのでゴーレムが耐えれるわけもなく崩れ落ちる。
そして、落ちていくコロナちゃんを影で捕らえ思いっきり
自分はそれと同時に走り出し、腕にずっと発動直前状態にしていたある魔法をかける。
「せえやっ!」
「くっ!」
そのまま後ろにすっ飛ばす。
コロナ LIFE 2500→1600(ダメージ900)
「(なんか、ものすごい硬い石か何かで殴られたような)」
「ふぃー、なんとかできた。時間稼ぎも終わり」
ユタの腕は肩から指の先まですべて黒いナニカで覆われていた。影ではない、何かで。
『ユタ!もう少し時間稼ぎお願い!』
「りょーかいです。さぁてリオコロコンビ、もう少しお姉さんと遊びましょう」
『マスター気持ち悪いですから本気でやめてください』
……泣くぞ。
「ユタさん、残念ですがそれはもうできてませんよ?」
「え?」
「だって、リオはもう逃げてますよ」
……リオちゃん、いつの間に。瓦礫に飲まれたりで気づいてなかった。
『え⁉︎』
「へ?どうしました?」
『いや、リオとルーちゃんがこっちに!しかもユタちゃんとティアナさん以外が2on1状態に!』
「はい⁉︎」
……なーるほどね?つまりは……
「すぐそっちに戻るから少し耐えてて!」
『わかった!』
「いかせませんよ。ユタさん」
「あー再構築しちゃってるか」
と、コロナちゃんがゴライアスを操作し近づいてくる。
けど、やることは変わらない。
私は影を使ってゴライアスを少しずつ削りながら後ろに下がっていく。そして、スキができたら
「両腕斬り落とし完了!あとは、
「ま、また…足元から…」
と、逃げながら地面にばらまいていた魔力で半壊状態のゴライアスとコロナちゃんをバインドする。
まあ、ゴーレム半分壊すのに少し手間取ったけど。
「今回のはかなり強いバインドだし大丈夫でしょ。さてとキャロのほうに向かわないとね。予定より時間喰っちゃった」
コロナちゃんの力を侮っていたつもりはないけど、想像よりもやりにくかった。
これはまた課題だ。
それはそうとキャロの元に行かなきゃ