リリカルなのはvivid クローンの生き様   作:紀野感無

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今回のお話と次、もしくはその次までvivid strikeのキャラを出す予定です。

それではどうぞ


18話 〜視察〜

「うん。改めて見ると思った以上にフルボッコだドン」

『敗北の達人でもやってるんで?』

「残念ながらそんな特殊なゲームはやってない」

 

最終的に私が重傷を負った上でK.Oされた試合を見て私以外の皆さんがそれはもうお通夜状態。

 

「ま、みんなここのインターミドルで都市本戦優勝しようと思ったらアレは避けて通れないと思った方がいいよ。ノーヴェさんも、この子達をインターミドル選手として導くならそれを覚悟しておかなきゃダメですよ」

「わかってるさ。けどそれはユタもだ。都市本戦を優勝するってならアレをどうにかしなきゃならないのは同じだ」

「もちろん。その為に色々と準備してますから。それと…今の映像改めて見て少し気づいたことがありますし」

 

それについてみんなから聞かれたが、それは内緒ということで貫き通した。秘策にも繋がってくるし、敵になるかもしれない子たちに手の内をバラすような事はしたくないからね。

 

「それじゃあ私の敗北鑑賞会は終わりということでよろしいでしょうか?」

「ああ、ありがとうな」

「まあ隠すもんでもないですしね。よーし…それじゃあプライド、叩っ斬る」

『やれるもんならやってみやがれです』

 

あ、このやろ!魔力運用を妨害するんじゃない!

 

 

 

 

 

 

 

 

〜1週間後 地区選考会第1会場〜

 

『どうですか?めぼしい人はいましたか?』

「うん、何人か」

 

今はヴィヴィオちゃん達初等科トリオやアインハルト、ミウラの応援と視察も兼ねて地区選考会を見に来てた。いやはや懐かしいねぇ。一昨年は私も視察される側だったのに。

 

それはそうと開会式でのエルスさんという上位選手による選手宣誓もとい『えい!えい!おーー!』は爆笑してしまいました。アレ今時やる人いるんですね。

 

「にしても……」

 

私はさっきプライドに言って急遽撮ってもらったビデオを繰り返し再生しながら唸る。

どっちも決して弱くない。なんなら片方は都市本戦で見てもおかしくないくらいの強さは持っていたように見える。だけどそんな相手からの攻撃を全て避け、ボディーブローの一撃で沈めている。

 

「この白い髪のロングの子……アインハルト並みにしか見えないんだけど」

『リンネ・ベルリネッタ。今年初出場ですね』

「やだなー。私、この子と同じ予選組なんだけど」

『潔く諦めてください。これは現実です』

 

はぁ……とため息をつきながらビデオを消す。誰かいないものかと周りを見渡すと見慣れた顔を見つけ、そちらへ向かうことにした。

 

「ヴィクターさん達発見」

『ジークさんもいますね』

 

あの人たちも視察かなと思い近づく。意外にも周りに騒がれていないのが助かるね。

 

「あらユタ。あなたも視察?」

「そんなところです。って、なんでジークさんはフードを?」

「だって目立つの嫌やもん…」

 

と、私たちは初出場の選手達を見ながら感想を言い合っていた。

 

「というか、ユタ?この前来たときも思ってたんだけど、なんで左目を包帯で隠しているの?」

「あ、ウチもそれ思ってた。怪我は治ってるんよね?」

「かっこいいからに決まってるでしょう?」

 

バカを見る目で見てこないでください。てか、ジークさんにバカを見る目で見られたくはない。雑草を食うような人でしょうが貴女。

 

 

(……過ごした!)

 

 

ふと会場に目をやってるとなんか聞き覚えのある声が聞こえてくる。

振り向くと……

 

「あ、可愛い番長」

「誰がだ!」

「あなたがですよ」

 

赤いポニーテールに赤い瞳をしている砲撃番長ことハリー・トライベッカ、そしてその取り巻き(不良っぽいが超いい子ちゃん)がいた。見た目不良なくせして中身超優等生(成績除く)の4人も混ざりさらに人が多くなる。

 

「お」

 

と、ハリーさんがヴィクターさんを見た。このあと始まるのは見なくてもわかるので会場に再度目を向ける。お、あの子のカウンターめちゃくちゃ綺麗ね。

 

「ポンコツ不良娘!どうしてあなたがここに?」

「ヘンテコお嬢様じゃねーか。あれ?今年はお前選考会からスタートだっけ?」

「違うわよッ!シードリストも見てないのッ⁉︎わたしは6組の第1枠!」

「あーそうだったか?」

 

うん、予想通り口論になった。この人たち毎回こうだよねぇ。仲良いのなんの。ていうか、お二人さん?わたしを挟んでケンカしないでくださいませんか?うるさいですよ

 

 

ガキン!×3

 

 

「なんですか、都市本戦常連の上位選手がリング外でケンカなんて!」

 

そして更にとある人が現れ、鎖型のバインドがかけられる。そのバインドの主は短めツインテールの黒髪で、つるんとしたおでこに眼鏡を掛けているエルス・タスミンさん。私は戦ったことはないけど。

っていうかさ、喧嘩している2人に対してバインドをかけるのはわかる。なんで私までバインドされるの?

 

「会場には選手のご家族もいるんですよ?インターミドルがガラの悪い子達ばかりの大会だなんて思われたらどうします!」

 

「そやけど」

「リング外での魔法使用も良くないと思いますが。あと私にバインドかける理由を教えてください」

『今回は珍しくマスターに同意します。エルスさん』

 

「ああっ‼︎チャンピオン!ユタさん!」

 

……なんでそんな大声で叫ぶのでしょう?貴女のオタク気質ばらしますよ?ほら、さっきまでは周りがザワザワしているだけだったのにそれが会場中に伝播したじゃないですか。めっちゃ見られてる。

 

「チャンピオン?」「どこどこ?」「あ!いた!あそこ!」「二階席のあそこ‼︎」「一昨年の世界戦優勝者!ジークリンデ・エレミア選手!それに去年のミッドチルダ都市本戦3・5・8位の上位選手勢揃いしてる!」「それに一昨年の2位もいる!」

 

あー、こりゃめんどくさい。目立ちたくないのに。あとジークさん、ドンマイです。一緒に大衆の目に晒されましょう。

 

「あ、ほんとだ!あれ?でもなんでユタさん達バインドされてるの?」

「……なんでだろ?」

 

おおう、コロナちゃん達みんな来てたんですね。

んん?ミウラもいる。いつの間にみんなと仲良くなってたの?ずるい!私も行きたい?

 

というよりもやばい、これだと私がMみたいに見られちゃう。やめて見ないで!

 

『誰もそんなこと思っていないのでご安心を。バカマスター』

「バカマスターはひどくない?それと相変わらずの読心術なようで」

『お褒めに預かり光栄にございますマイマスター』

「褒めてないのよねぇ…」

 

「騒ぎになるのもめんどくせーな。ま、ここはおとなしく退散すっか」「そんな簡単に⁉︎」

「まったくよ、あなたと会うとどうしてこうグタグタになるのかしら」「この人もまた‼︎」

「よっと」

「切断て!そんな柔らかいですか⁉︎」

 

ハリーさん、ヴィクターさん、私の順でバインドを解いていった。

ハリーさんとヴィクターさんは自強化魔法で、私は影で切り落とした。

 

「(ぐぬぬ……一年間で結構成長したはずの私のバインドをあんな簡単に!やはり今年は例の新兵器に火を吹いてもらわねば-----!)」

 

「お、そういやアホのエルス」

 

「誰が『アホの』ですっ⁉︎あと私のが年上ッ!できれば敬語ッ!」

 

「うっせーよアホ。お前とオレは同じ組だからよ。まあ楽しくやろうぜ」

 

「去年の雪辱、果たしますからね!」

 

「おうよ、やれるといいなぁ。ま、オレもユタに雪辱を晴らすつもりだから負けるつもりはねーけどな。オレと当たるまでちゃんと勝ち上がってこいよ?今年は初参加組も結構アツイからな。負けないようにせいぜい頑張れや」

 

と、番長が宣戦布告をしてくる。私としても願ったり叶ったりだけど…

 

「できるものならやってくださいよ。にしても、やっぱり悔しかったんで?」

「そうだよ!今年はお前に『影』を使わせてやるからな!オレのときはほとんど使わなかったからな!お前は!」

「だって、番長相手だとリフレクト駆使した方がやりやすいですもん」

 

 

 

 

 

 

 

視察が終わりヴィヴィオちゃんたちとも別れ帰路に着いた。

 

今は母さんの家で料理中。八神家特製シチューを作ってます。

ちなみに、私の中での3凶(母さん、なのはさん、シグナム姉さん)も勢揃い。やったね。地獄なんか生ぬるく感じるよ。行ったことないけど。

 

珍しく時間が合ったから一緒に帰ろうとなったらしい。

 

「そーいえば、ヴィヴィオちゃん達って結果どうだったんですか?」

「えーと、確かみんなスーパーノービスからだって聞いたよ」

「ミウラは?」

「ボクもスーパーノービスからです!」

 

ミウラもスーパーノービスねー。ガチガチに緊張してたところしか見てなかったけど勝ったんだ。すごいなぁ。

 

「なのはさん、ヴィヴィオちゃんに頑張ってと伝えておいてください」

「うん、わかった」

「ユタも足元すくわれんように気をつけえやー」

「わかってるよ。今年こそ……」

「ユタなー今年こそ告白するって張り切ってるんや。なのはちゃん、フェイトちゃんに頼んでエリオに観に来るよう伝えてもらっといてええか?」

「ちょ!や、やめ、やめい!」

 

何を考えてるの!このたぬき!そんなふうに人の恋路を面白がるから相手を見つけられないんだよ!

 

そう思った瞬間に顔の横を何かが通った。

 

「今何を思ったか言うてみい」

「ナンデモアリマセン」

『にしてもマスターがまたもや恥じらうとは……やはりはやてさんの方が上手なんですね』

「そやでープライド。まだまだユタには負けんわ」

「じゃあ、はやく結婚…って!危な⁉︎」

「つい手が滑ってクラウソラス投げてしもうたわ、すまんなぁ。で?なんやて?」

「イエ、ナンデモアリマセン」

 

偉大なるお母様。一つだけお願いがあるのです。

 

せめて料理中に狙うのはやめよう?

 

 

なのはさんが帰ったあとみんなで鍋を囲み、軽くストレッチをしてミウラと共に砂浜へ出る。そこにはシグナム姉さんとザフィがいた。

 

「ユタ、特訓だがこれからはミウラと一緒にやってもらうぞ」

「え?私は別にいいけど、どしたの?」

「お前の予選の中にハードヒッターがいるだろう?それならミウラとやればいい練習になると思ってな。それにミウラはエリート戦1回戦でミカヤ選手と戦う。刃物相手ならお前が適任だ」

「えっ?えっ?」

「ミカヤさんとなのか…ど、どんまいミウラ」

 

初戦でミカヤさん…本当にどんまい。いや負けると決まったわけじゃないけど、初出場の時の私並みにくじ運悪いね。

ま、私としてもハードヒッターと練習できるなら願ったり叶ったりなのでこういう采配をみてると本当に師匠なのだと少し物思いに耽ってしまう。

 

「えっと…ボクなんかでいいんでしょうか?」

「いいだろう?ザフィ、ユタ」

「もちろん」

「ああ、俺は構わん」

「ということだ、ミウラ。今後はユタと一緒に練習していく。また詳しいことはその都度言っていく」

「は、はい!ありがとうございます!よろしくお願いしますねユタさん!」

「私こそよろしくミウラ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そこまで!」

「「押忍!お疲れ様でした!」」

 

ミウラとのスパーリングが終わり、一気に疲れと汗が噴き出て地べたに座り込む。ザフィがスポーツドリンクを渡してくれ、それを少しずつ飲み、徐々にペースを上げ飲み干す。

 

あーー美味しい。

 

「はぁっはあっ、なんでユタさんそんなに平気そうな顔してるんですか……」

「それはねー、ミウラ。この人たちと1年2年も特訓すれば嫌でもスタミナ身とペース配分身につくんだよ。ね、シグナム姉さん」

「そうだな。久しぶりにアレやるか?」

「謹んでご遠慮させていただきますシグナム様」

「なんだ、つまらん」

「それやると私が死ぬの!」

 

「一体何をしてたんですか?」

『休憩最低限かつひたすらスパーリングですよ。反撃禁止の。簡単に言えばシグナムさんからの攻撃をひたすら避ける特訓です』

 

本当にあの特訓はもう嫌だ。体力万全の状態でならたまにはやろうかなと思ったりもするけども今は絶対に嫌だ。死ぬ自信しかない。

 

にしても…抜剣ねぇ。すごい打撃のやり方だ。

収束砲の威力を利用して素早く重い打撃を繰り出すねぇ。

 

羨ましい才能だよ。

 

「さて、ユタはまだ動けるんだろう?最後は私とやるぞ」

「ええっ…せめて遺書をかかせて」

「大丈夫だ。まだ殺しはしない」

「まだ⁉︎てことは殺す気でもあるの⁉︎」

「いいから、やるぞ」

 

結局逃げれませんでした。せめて遺書くらい書かせてください。

 

 

 

「ほぇー、ユタさんすごい」

『ミウラさんも十分すごいですよ。マスターの【影】に対して初見であそこまでやりあえるとは思ってませんでした』

「あ、えーと。プライドさん、でしたっけ?そんな、ボクなんてまだまだ…」

 

いま、ボクの目の前ではユタさんとシグナムさんの手合わせが行われていた。けど、すごいという言葉しかでてこない。ユタさんはシグナムさんの猛攻をことごとく避けるか受け流し続けている。

 

「ねえ、プライドさん。ユタさんってこの練習をいつからやってたんですか?」

『私が造られる前からやっていたとのことで…少なくとも3年以上前ほど前だったかと』

「え⁉︎」

 

す、すごい…

 

『まあ、マスターは体質なんかの問題でミウラさんのような戦いができませんからね。いつもミウラさんがやってるような練習の代わりにこればかりをやってたんです』

「なるほど…」

『あ、忘れてました。マスターから伝言あったんでした。【ミウラ、頑張れ。初出場の私でも都市本戦の2位までいけたんだからミウラもきっと勝ち進めれる】だそうです』

「……ありがとうございます!」

 

あ、ユタさん達の手合わせ終わった。

ユタさん、汗だくでそのまま倒れこんでる。

 

そしてこの後はシグナムさんと家に運ぶこととなりました。

 

 

 

 

 

〜予選本番 地区予選第2会場〜

 

「お、ミウラすごい。あのミカヤさんに勝ったんだ」

『すごいですねぇ。大金星ですね』

「ま、そのあとザフィとヴィータにこってり絞られてたけどなー」

 

いまは控え室で待ってる。私の対戦相手は運の悪いことに当たりたくなかったリンネ・ベルリネッタだった。あいっ変わらずのくじ運の悪さ。

 

スーパーノービス戦を見た感じシード選手より強い気がする。

 

近距離が強く、つかみ技も強い、タフネス、砲撃も使いこなしてる。パワーも強い。投げ技もされたら致命傷レベル。

 

本当に超パワー型って感じ。

あとは………相手を見下してるくらいかな。

 

「ま、他人のことよりまずは自分のことや。今回はシグナムがおらんからウチがしっかりと見といてあげるで。しっかりとやってきいや」

 

「もちろん。……そんじゃあプライド、最後確認の意味も込めてセットアップ」

 

と光に包まれる。

 

「相変わらずその格好なんやなー」

『いい加減変えたらどうです?そんなことだからエリオさんに振り向いてもらえないんですよ』

「うっさいよ!気にしてること言わないで!」

『まあ、それより……今回はどうします?』

「そーだねぇ、リフレクトと腕の魔法メインに組み立てつつ、適宜影使う感じかな。だからサポートよろしくね」

『了解しました』

 

コンコン

 

「八神ユタ選手。入場をお願いします」

 

セットアップを解き、案内人の人と共に会場へ向かう。




さて次はおそらく初めての本格的な戦闘描写……。元があるとは言え相変わらず難しい。

ですが頑張りますよぉ。


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