リリカルなのはvivid クローンの生き様   作:紀野感無

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さて今回はジークリンデVSアインハルトあたりの話を中心に書いております。

私のだいっ好きなシリアスに突入。

多分筆が乗っているのですぐに次も投稿できると思います

それではどうぞ


22話 〜過去の記憶〜

あれからの試合は

ヴィヴィオちゃんvsミウラ

リオちゃんvs番長

の試合があったが結果はミウラ、番長の勝利だった。

 

映像で見たけど、どれも接戦だった。だけどある意味予想通りの結果とも言えた。

 

つまり三回戦の結果、チームナカジマの初等科組は全滅したことになる。

 

私の4回戦は映像確認だけだとアインハルトみたいなハードヒッター。最近、ハードヒッターとやるのが多い気がするのは気のせいだろう。

 

そして……アインハルトは、ジークさんとらしい。

 

「さーてと…それじゃあ練習行ってきます」

「行ってらっしゃーい。気をつけぇよー」

「はーい」

 

1人で練習というのも味気ないがまあ仕方ない。それに…昨日の夜のことがありさらに心配をかけてるし、これ以上心配をさせたくなかった。

 

だけど……何故だろう。今はとにかく1人が寂しいと感じてしまった。

 

 

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

また、夢を見た。最近多い。

だけどいつもと違ったのは夢の中身。

 

ジークさんとの夢でもなければ、オリヴィエの夢すら見なかった。今まで夢を見た時はそのどっちかは絶対あったのに。その代わりにたった一つの夢だけを見た。

 

 

 

昔の…まだお姉ちゃんと一緒に母さんにお世話になっている頃の夢だった。

そして………

 

 

なんのいたずらか、姉さんが死ぬ場面もあった。

正確には、殺されかけて、もう死ぬ寸前の場面。私のせいで、私に流れる血のせいで、殺されてしまう夢。

 

 

 

 

 

(ユタ、これからはこの人にお世話になるんだよ。もう…辛い思いはしなくて済むよ)

(?)

(はやてさん、これからはこの子を宜しくお願いします)

(ええって、そんなにかしこまらんでも。それに、ユタちゃんだけやない。マリナも、ユタちゃんも、これからはウチの家族なんやから)

 

 

 

 

 

(ユタ……あなたは普通の女の子。クローンであるとか関係ない。女の子らしく、恋もして、元気に、幸せに……)

(なんでや!約束したんやろ!ユタと、これからはずっと一緒にいるって…)

(はやてさん、嘘をつく形になってしまってすいません。これからは…あの子を…)

 

 

 

ジリリリリリリリ!

 

そんな夢は目覚ましの音で途切れた。

 

「ッハァ⁉︎はぁっ……はぁっ……」

 

最近いつもこうだ。お姉ちゃんとの夢ばかり見てしまう。その度に心が苦しくなる。だけど…逃げるのは許されない。私が弱いせいで、私がオリヴィエのクローンなせいで……

 

「いや、そんなことを考えちゃ…。早く学校の準備を…」

 

心に残ったネガティブな気持ちを無理やり吹っ切って私は準備をして学校に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

〜St.ヒルデ学院〜

 

「アインハルト。おはよう」

「ごきげんよう、ユタさん」

 

アインハルト発見。相変わらずの高嶺の花っぷり。

 

「ユタさん、これはやてさんからお預かりしています」

「やっプライド。1日ぶり。アインハルトー。何もされなかった?」

『マスターの恥ずかしい過去は遠慮なくバラしましたのでご心配なく』

「ちょっと待とうか?何してくれてんの君」

「い、いえ、何も聞いてませんよ……?」

「ちょいまち、アインハルト、なぜ疑問形」

「い、いえ。決して、エリオさんの前で喋ることが飛んだとかそういうのは聞いてませんので」

「よし、プライド。あとでお説教」

『外界からの会話を遮断しますね』

 

このやろ!自分がデバイスだからって調子乗ってるな!

 

「ユタさん…?今日、どうされたのですか?」

『……?マスター、今日はどうかしたんですか?』

 

と、まさかの二人同時に同じことを聞いてきた。

 

「どうしたって?何が?」

「ええと、すごく辛そうな感じがしまして」

『心なしか空元気というか。何かあったんですか?』

「いや、何もない」

『そうですか。インターミドル予選もまだあるのですから体調管理には本当にお気をつけください』

「うん」

 

急に何をいうんだろうね。この愛機は。

まあ、当たってるっちゃ当たってるんだけど。ていうかそんなに顔に出やすいのかな私。

 

 

 

〜翌日 抜刀居合天瞳流 練武城〜

 

「はぁ、ジークさん対策ですか」

「ああ」

「ミカヤさんいるなら私いらないんじゃ?」

「いやいや、そうでもないぞ。私とユタちゃんではジークの分析の仕方が違うかもしれないじゃないか」

「ミカヤさんと私でも抱く感想は大して変わらないと思いますけど…」

 

翌日、私はミカヤさんのところに来ていた。

なんでも、アインハルトのジークさん対策の練習をするらしい。

 

……ぶっちゃけると、対策したところで大して変わらないと思ってるんだけど。

 

「そういえばアインハルトはヴィヴィオちゃん達のことは心配じゃないの?私、結構心配してたりするんだけど」

 

「そうですね……。心配はしていますが不安はありません。砕けた夢は、何度でもつなぎ合わせて、自分の弱さを超えて強くなっていけること。一流選手達はみんなそうやって強くなっていったと聞きます。

 

みんな、きっとすぐに立ち上がります。そして必ず強くなっていってくれます!昨日よりもっと、今日よりもっと、きっと信じられないくらいに!」

 

……なるほど。

 

「じゃあ、アインハルトは負けられないというわけだね」

「ミカヤさん、なかなかの無理難題な気がするんですが」

「いえ、絶対に勝ちます!」

 

 

 

 

 

 

〜三日後 予選会場〜

 

4回戦からは一つの会場で行うらしい。これは一昨年も去年も一緒だった。

移動の手間が省けたのはいいね。

 

オープニングバトルは予選1組、つまりアインハルトとジークさんの試合なので観客席は見事に満員御礼。

 

「さっすがに人多いな」

『そりゃあ、元世界王者の試合ですからね』

 

元世界王者とはもちろんジークさんのことだ。

 

「あ、番長発見」

「あ!ユタ!」

 

いつもの4人組で歩いていたのは番長ことハリーさん達だった。

 

「ユタ…お前、俺の試合を見ずに帰ったらしいな?」

「映像でちゃんと見ましたって」

「はん、まあいい。……ん?あれはエルスか?なんであんな格好」

「ほんとですね。あの格好ってことは……」

 

下でエルスさんを見つけた後、ハリーさんと目を合わせ示し合わせたかのように下に降りる。

 

「よう、デコメガネ!」

「おはようです、エルスさん」

「おや、ハリー選手にユタ選手」

 

あれ?エルスさん、デコメガネはいいんだ。アホデコメガネだと怒ってなかったっけ?アホが付いてなかったらいいのかな?

 

「なんだ、お前。今日はスタッフか?」

「そうなんですよー」

「似合わないなー」

「なんでですかっ⁉︎…えー、コホン。今大会では私、チャンピオンのセコンドを務めることになりました!」

 

あ、つい本音が。エルスさんはオタク系女子のイメージ定着しちゃってるからな。特に本屋であったときのせいだと思う。

 

って、え?

 

「まじかっ⁉︎」

「まじですか⁉︎」

「えっへん!立候補したら快諾していただけました!」

「本当は?」

「ものすごく遠慮されたのを拝み倒し…って、なに言わすんですか!」

「いや、エルスさんが勝手に乗ってくれたんでしょ…」

『マスター、バカなことはやめてください』

 

いや、この場合バカなのはエルスさんだ。

 

「チャンピオンのそばで見て、勉強しようと思っています」

 

うおお、見た目の通り真面目だ。

 

「にしても、ジークさんは今年もセコンド不在だったんですね…。1人で戦いたがるのは相変わらずというか」

「あいつは未だに人懐っこいんだか人見知りなんだかよくわかんねーな」

「『優しいけど人見知り』ですかねえー。けど、心の奥底は掴めない方ですが、私たちの心は掴まれてます。選手も観客も、みんな彼女の戦いを見たくてここにいるんですから」

 

 

 

 

 

 

 

 

そのあと、エルスさんと別れハリーさんと観客席に上がった。そこでヴィクターさんとも合流できた。

 

「はぁ、ヒトガゴミノヨウダ」

『せめて棒読みはやめてもらえません?』

 

だって、そう思えるほど人多いんだもん。

 

「ヴィクターさん、ジークさんは今日も万全でした?」

「ええ。けど…なにやらアインハルトの方を気にかけていたわよ。【勝っても笑わない】って。相当辛い思いや寂しい思いをしてきたんだろうかって」

「また…相手を気遣う前に自分を気にしたらいいのに」

「それがジークのいいところなんだけどなー」

「ハリーさんもジークさんとは付き合い長いですもんね。けど…私からしたらそれは単なる傲慢ですよ」

「厳しいわね、ユタは」

 

そんな話をしていると会場が歓声で揺れた。

ジークさんが入場したんだろう。

 

 

「「「「アインハルトさーーん!ファイトーーーーッ!」」」」

 

 

 

「あらあら、元気ね」「いい声援だな」「あれ、やる側も恥ずかしくないですか?」

 

それがヴィクターさん、ハリーさん、私の順の初等科トリオ+ミウラの応援への感想だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アインハルトとジークさんの試合は、段々とアインハルトが押され始めていた。

 

………うん、私よくジークさんと少しとは言え渡り合えたよね。

今のライフ状況はアインハルトが5810、ジークさんは14800。

少しアインハルトが厳しいかな。

 

そんなことを考えているとジークさんが【鉄腕】を展開した。

 

 

 

 

すると、その瞬間にわたしを頭痛が襲った。何度も見ているはずなのに。なんで?

 

 

 

 

「っっ!」

「ユタ⁉︎」「お、おい」「大丈夫?」

「へ、平気です」

『……』

 

あれ?珍しくプライドがなにも言わない。

 

「大…丈夫、です。それよりも、きましたね」

「ええ、『鉄腕』ね。古流ベルカの武術の世界は広いようで案外狭いものなんですの。いくつもの源流から触れ合って混じり合って、今に繋がってる。私の雷帝式がそうですしジークが使うエレミアの技も同じ」

「お前のご先祖様は雷帝なんとかだっけか?」

「『ダールグリュン』ですわっ!」

 

頭痛をひた隠しにしながら試合を見て、その間もヴィクターさんが色々言ってくれてるけど頭の痛さでなにも入ってこない。ここまでの頭痛は初めてだ。

 

「ジークの源流は『黒のエレミア』。格闘戦技という概念すらなかった時代に己の五体で人体を破砕する技術を求め、戦乱の世の中でその技を極めて言った一族」

 

うん、知ってる。【エレミアの神髄】もその技の一部。そしてそれらは嘗てのオリヴィエと共に過ごした人の技術だから。

 

ああ、うん。だいぶ頭痛は治まってきたかな?

 

「ユタ、大丈夫?」

「大丈夫です。すいません、ミアさん」

 

 

 

「エレミアァァァァ!!」

 

 

 

「っっ⁉︎」

 

アインハルトの悲痛にも似た叫び。それを書いた瞬間に私の意識は、再度襲ってきた頭痛によって途切れた。

 

 

 

 

 

そこからは、なぜかまたオリヴィエの記憶が途切れ途切れで夢になって出ていた。

 

 

 

 

 

〜医療室〜

 

う……ん、頭がいたい。なんでこうなってんだっけ?

『………ター』確か、ジークさんとアインハルトの試合を見てて、『……マスター』急に頭痛に襲われて『起きてくださいっ!』

「ああもう!うっさい!」

 

と、ガバッと起き上がる。すぐそばには母さんがいた。

 

「おきたかー。ユタ、もうあんな戦い方はやめてーな。心臓が持たんわ」

 

「……?なんのこと?え?試合でもしたの?」

 

「とぼけたらあかんで。なんか亡霊みたいな目で格闘家かってくらい真正面から殴り合ってたやろ。まあ、勝ったからええけど」

 

「は……?」

 

母さんの言っている意味がわからない。

 

『マスター、なにも覚えてないんですか?』

 

「……うん。なに、私ハードヒッターと真正面からぶん殴りあったの?」

 

と、返すと母さんとプライドが見つめ合っている(ように見えた)。

 

「あんた、気絶した後試合の十分くらい前に目を覚ましてウチとも口をほぼ聞かずに試合してそのまま倒れ込んで気絶したんやで?ほんまに何も覚えてないんか?」

 

「うん…何も覚えてない」

 

え、私そんなことしてたの?全く記憶に…。

 

『これがその時の映像です』

 

するとプライドが記録していた映像を私の前に投影してくれる。その中身はものの見事にハードヒッター相手に影もほとんど使わず真正面での攻防を繰り広げていた私だった。かなりの辛勝になると思っていたけどそんなことはなく、なんなら終始圧倒していた。

 

そして試合が終わり母さん達の元へ辿り着いつ瞬間に倒れた。

 

「……」

『これでもまだ思い出せませんか?』

「……うん。ごめん。母さんも、ごめんなさい。心配…かけた』

「そう思ってんなら良し。体の方はどうや?」

「今は特になんともないかな。頭痛もしないし体が痛いとかも無い」

「なら良かったわ」

 

その後はシャマル先生が来て色々と注意なんかされて検査でも特に異常なしと判断されたので帰ることに。

 

「あ、そう言えばアインハルトとジークさんってどうなった?」

『ジークさんの勝ちですね』

「やっぱりかぁ。あいっ変わらず強いんだから」

 

「アインハルトもアスティオンも頑張ってたんやけどなー。ま、それはそうとユタも目を覚ましたことやし行こうか」

 

「へ?行くってどこに?」

 

「ヴィヴィオちゃんにユタ、アインハルトやジークリンデ選手、ヴィクトーリア選手たちってみんなベルカ時代の王様たちの血を引いてるからな。だから、そんな人たちが一堂に集まってるから過去のことについて話し合う会を設けた方がええやろってことで色んな人たちをホテルの最上階に招待してるんや。あとはアンタが行けば全員集合」

 

え、やだな。行きたくない

 

「悪いけど…わたしいか……」

「ほな、いくでー!」

「私に拒否権はないの⁉︎」

「ない」

「いいきったよ⁉︎」

 

そのまま母さんにとあるホテルの最上階まで連行された。

 




やはりリメイク元がある分、書き切るのはすぐですね。
 次のお話からどんどんシリアスの中へ直行(予定)


それでは読んでくださりありがとうございます
感想や評価などくださるととても嬉しいです
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