いやぁ筆が乗りに乗る。おそらく後2〜3話はこのまま突っ走れそうです
それではどうぞ
「これで私の話は終わり。……まあ、みんながそう言う反応をするのは、わかってた」
話が終わって辺りをみてみると案の定お通夜状態。まあこんな話を聞いて騒げる方が精神的にやばいか。
「コロナちゃん、合宿の時になんで辛いのに頑張れるのか私に聞いたよね?」
「え?あ、はい」
「私の強くなりたい理由。これでわかってくれた?」
「……はい」
コロナちゃんは暗い顔をしながら頷いていた。はー、だからあまり関わりたくないし話したくもなかったのに。
「アインハルト、もう理解してくれてると思うけど、私にとって聖王女オリヴィエの血は、この瞳は、生まれは、呪いのようなものなの。…母さんの子になってから、ずっと心配をかけたくないって、そう思ってた。だけどこの血が、この瞳がトラブルを呼んで、それで母さんを悲しませる」
「……」
「本当ならこんな血は要らないって、そう言いたい」
そう告げると母さんやヴィヴィオちゃん、果てはアインハルト達の顔も曇る。
「…ごめ「ま、それはそれとしてこの血のおかげで母さん達と出会えたのもまた事実。元より私自身の出生とか、血のつながりとか心底どうでもいいからね。だから…ヴィヴィオちゃん」
「っ、はい」
アインハルトが何かを言おうとしている上から被せるように言葉を続ける。
捨てられたあたりの話からずっと目を曇らせてるヴィヴィオちゃんに声をかけると驚いたのか少し声が高くなっていた。それに構わず言おうと思っていたことを口に出す。
「ヴィヴィオちゃんは、自分が造られたから私が捨てられ、悲しい思いをした。そう考えてるんでしょ?」
「……はい」
予想通り、ヴィヴィオちゃんは私の経緯を自分のせいだと思い込んでいたらしい。確認のために聞くと余計に声から元気がなくなっていた。
「はぁ…だろうと思った。さっきも言ったように私の生まれとか、血の繋がりとかはどうでもいいの。なんなら経緯もね。…どちらにしろ『ゆりかごの鍵』として適正値が低かった私は廃棄処分か、殺処分されるかだっただろうし、たまたま捨てる理由がヴィヴィオちゃん、もしくは他に作ってたクローンの子になっただけなんだからそんなに気にしなくていいんだよ」
「……」
「元より、さっきも言ったけど私に流れる血のおかげで母さん達と出会えたの。確かに小さい頃は辛かった。だけど私にはお姉ちゃんがいて、母さんたちがいて……捨てられたおかげでみんなと会えて、ジークリンデ・エレミアっていう目標もできて、魔法戦技も大好きになれて。そして今ではヴィヴィオちゃんやみんなと楽しく練習できてる。
だから……それ以上自分を責めないで」
「……はい」
「っと、はい辛気臭い話は終わりにしよう。…で、いいよね?母さん」
横でずっと静かに見守っていた母さんに問いかけると何やら腕を組みながら考えていた。……やな予感。
「うん大丈夫。だけどウチとしては一個不満がある」
「はい?」
「マリナのことを言葉だけじゃあまりにも伝えきれん!あの子の仕草とか癖とか、得意料理とか!まだまだ話せたやろ!」
「そっち⁉︎」
「あの子なぁ、シグナム…あ、このピンク髪のザ武士って感じの人な。この人のこと大好きすぎてな…」
「はい母さん話が長くなるからやめようねー親バカにしか見えないよー」
「親バカで何が悪い!」
いや悪くないけど、果てしなくめんどくさいの分かろう?
閑話休題
「……」
「ヴィヴィオさん?」「ヴィヴィちゃんどないした?」
ヴィヴィオちゃんがなんか考え込んでいた。どうしたんだろうね。私のことについてまだ吹っ切れていないのだろうか。
「ああ、いえ。…ユタさんのお話でちょっと色々と考えてしまったのと、それとは別でアインハルトさんやチャンピオンたちのお話と『エレミア』って名前で改めて思い出したんです。『エレミア』って名前が冠された武術家の手記を無限書庫で見かけたような気がして」
「それ、私も覚えがある!検索目録でタイトルを見ただけだったけど」
「確か、古代ベルカ項目だった『歴史上の人物の手記』のみだしで!」
と、明るく振る舞ってくれる初等科組。ちょっとでも空気を変えたいと言う思いからなのか。でも私にとってはそれが少し有難くも感じた。
ていうかヴィヴィオちゃんもコロナちゃんもリオちゃんも無限書庫に入ったことあるの?いいなぁ、私入ったことないのに。
「母さん、無限書庫での探索許可ってもらえるものなの?」
「そやね、ウチから許可を申請してもええんやけど…もっと手っ取り早い方法があるよ」
「?」
どういうことだろうと思っているとヴィヴィオちゃんがカバンから一枚のカードを出す。
「わたし、無限書庫の司書資格を持ってます!」
「「「「「ええええーーーーーッ!」」」」」
うそー、ヴィヴィオちゃんなんで持ってんの……羨ましい。
「あたしたちも立ち入りパスは持ってます!」「そうなんです」
「はーー……。君ら、どういう小学生なの」
まさか、リオちゃんとコロナちゃんも持ってるとは…。
「じゃあ、早速明日にでも」
「私たちで調べて来ます!」
「持ち出しできる資料なら持ち出し申請も!」
と、初等科トリオが言う。
元気いいねー。そういう子好きだよ。
『またロリコンになってますよ変態マスター』
「ロリコンじゃないわい。あと、久々に言うけど心を読まない」
『それは無理な相談です』
「ですよねー知ってた」
「…わたしも行きます」
「ウチも…」
「それ、オレたちも行けねーか?」
「わたしもですわ」
「いやいやいや!」「勝ち残ってるみなさんはまだ試合が!」
と、無限書庫への探索に名乗りをあげたのはアインハルトを始めジークさんに番長、ヴィクターさん。
うん、この人たちが行くなら、わたしは行かなくてもいいかな。
「ここまで聞かせてもらった話の結末を子供達ばかりに任せるのもなんだか落ち着きませんわ」
「とくにウチはご先祖様のことなんやし」
「それに、試合前だからって練習以外は何もしてねーってわけでもねーんだ」
おおう、番長達は妙にやる気ですね。頑張ってくださいね。いい報告待ってますよ。
「敗戦組はまあ、気兼ねなく行けるから付き合うとして」「わたしもチャンピオンのお供をしませんと」「な…ならボクも行きます!」
ミカヤさんにエルスさんにミウラまで行く気らしい。みんな元気なことで。
「わたしはパス…「ほんなら、全員行くってことでええなー!」……母さん、私はパスって言ったんだけど」
私には断る権利すらないのか。理不尽を許すまじ!独身の神の理不尽を許すな!
「ユタ?いま何を思っとったか言ってみぃ」
「イエナニモ」
「クラウソラス」
「急に魔力弾をぶつけようとしてこないで!」
「はぁ、やっぱアンタと一緒にいたら落ち着けれんわ」
「こっちのセリフだ!」
「んじゃ、本局の宿舎も押さえられたし皆で一泊して朝イチで行こか?」
母さんの問いに私を除く全員ではーいと言う。
はぁ…やる気が起きない。
「ずいぶん親切にして下さるんですね」
母さんにヴィクターさんが言う。
「私自身ベルカっ子やからね。同胞同士仲良くしたいんよ。それにユタのこともあるしなー」
「私はどっちかと言うと関わりたくないんだけど」
「できるなら、ジークの過去にはあまり触れて欲しくないと言うのも本音なんです。あの子は『エレミア』ですけど…中身は本当に普通の女の子ですから」
「わかってるよー。そやけど、そのジークリンデも自分の過去とアインハルトの過去に向き合って行くつもりなんやろ?私もそれを応援してあげたい…ゆーんはダメかな?」
「おう、お嬢!何ごちゃごちゃやってんだ!さっさと荷物まとめろよー」
「今行きますわ!
八神司令、ジークに変わってご厚意に感謝いたします」
「うん♪これからも仲良くしてくれたら嬉しいよ」
そして、ヴィクターさんはヴィヴィオちゃんに手を引かれて離れていった。
「ユタ」
「何?」
会場に私と母さんだけが残り静寂に包まれる。それを見計らったかのように名前を呼ばれた。
「今回のはアンタも関わるべきやと思うてる」
「……何で?」
「自分のご先祖様としっかりと向き合うチャンスってことや」
「別に…私は聖王女オリヴィエが、その人がどんなことをしてた人とか興味がない…。聖王女は聖王女、私は私だし…」
「はぁ…ユタ。一つだけ言うとくわ」
「?」
「いい加減、そうやって逃げるのはやめぇや」
母さんからそう言われ、思わず息が詰まる。呼吸が苦しくなる。…だけどこれだけは反論したくて、無理に口を開く。
「……逃げてない」
「いいや、逃げとる。それは断言してやるわ。ユタは、興味ないって言うのは、行きたくないってのは、また自分のせいで誰かに迷惑をかけるかもしれへんって思いからやろ?だけどそれは違う。あの子たちはみんな自分の意思でアインハルトやジークリンデ選手達のご先祖様について知ろうと決めて動いてる。
ユタ、あんたのその行動はみんなを馬鹿にしとるのと同じや」
「……違う」
「違わへんよ。マリナも言ってくれたやろ。聖王女の血を引いていようが関係ない。あんたは普通の女の子や。何処にでもおる12年しか生きていない子供。それで他人に迷惑をかけずに、って思いは立派やとは思うよ?
でも…ウチはユタの母親なのも忘れんでや。…あんまりこんな言い方したくないけどな、
「……じゃん」
「?」
「出来るわけないじゃんか!」
「あ、忘れ物しちゃった!」
「もー何やってるのヴィヴィオ」
「ごめーん!すぐとってくるから先に行ってて!」
「わかったー」
荷物を置いている部屋へ向かう最中、ふと忘れ物に気づきリオたちに断りを入れて逆戻りする。
「早くしないと鍵閉めちゃうかも……」
大広間の扉に着き、手をかけるとまだ鍵は閉まっておらず、すんなりと開いてくれた。
「よかっ…」
「出来るわけないじゃんか!」
「っ⁉︎」
扉を開けた瞬間聞こえてきたのはユタさんの声。いつもの元気をくれる陽気な声じゃなく、苦痛に満ちた悲しい声。それに驚いて思わず隠れてしまった。
「私は、
「〜…!アンタは抱え込みすぎなんや!さっきも言うたやろ!ちょっとくらいウチを頼れって!アンタはまだ12歳の子供なんやから!自分1人で全部どうにかなる訳ないやろ!アンタが人に心配かけたくなくて頑張ろうとしてんのは分かるけど余計に心配するだけや!」
「じゃあ何!また聖王の血が云々って相談すればよかったの⁉︎母さん達がすごく悲しそうな顔になるのはいっつも私の事なのに⁉︎」
「当たり前やろうが!それが親っちゅーもんや!」
「私にとってそれが1番嫌なの!」
「ウチにとっちゃアンタのその行動が1番辛いんや!マリナの時みたいに何もできないのが歯痒くて辛いんや!何もできることがなくて見守ることしかできないのがどれだけ辛いか!」
「私もだよ!なまじ記憶力が良いせいであの日お姉ちゃんが死んでしまうところとか、その時の母さんやシグナム姉さんがお姉ちゃんの近くで見せたあの顔が!ずっと私の心の中に留まってるの!
それ以来悲しませたくなくて!その為には強くならなきゃって思って頑張って!だけどいざ本番で決勝まで行けたあの日にまた心配かけちゃって!すごく、すごくすごくすごく辛かった!悲しかった!だからこそもっと強くならなきゃって思って今日まで頑張ってきた!
だけど!
アインハルトと
……私は、もう、自分のこの血が、嫌いで嫌いでしょうがないの。
いっつもそう。母さんを悲しませるのは、私に流れる聖王女の血。
だったらこんなもの、要らない……。いっそのこと…この眼も、一年前のあの日、抉り取れてしまえたらどんなに良かったか」
初めて見せるユタさんの本音。それを吐き出していたユタさんの声は最初こそ強かったけど段々とか細く、弱く、最後には泣きながら小さく呟いていた。
私にとっては他人事のように思えなくて。だけど何を言えば良いのかわからなくって。
助けたいけど今の私では到底無理だと、そう思ってしまった。
「私に流れるこの血が嫌い。この血のせいで大好きな人たちを悲しませる。だけど……この血のおかげで私は、私達は母さん達に出会えた。
……もう、どうすれば良いのか、わからないの」
「あ、ちょっ、ユタ!」
ユタさんは涙を拭いながら言い、出入り口へ向かう。それをはやてさんが呼び止めるも、扉の取っ手を握った時に少し止まっただけで。
「…無限書庫には、ちゃんと行くよ。私自身と向き合うってチャンスだって言うのは納得してるから。…だけど、それだけ。私は私。聖王女は聖王女。
私は……聖王女じゃない。アインハルトとか、ジークさんとかの願いには、何も関係がない」
パタンと扉が閉まり、ユタさんがどこかへ行ったのだろうと分かる。だけどこの雰囲気の中でても良いのかなと思いその場から動けずにいた。
「……ヴィヴィオちゃん、出てきても大丈夫よ」
「うぇっ⁉︎」
だけど隠れていたのはバレていたらしく、いつもの活発なはやてさんからは考えられないような弱々しい声で呼ばれ少しびっくりしてしまう。
「え、えーと、その……ごめんなさい。聞くつもりじゃ…」
「ええよええよ。気にしてへんから。…プライドもすまんなぁ。こんな不甲斐ない親で」
『いえいえお気になさらず。ですがまあ、御二方に言いたいことロッキー山脈並みに大っっ量にありますが今はやめておきましょう」
「はは、ありがとーな。……それでヴィヴィオちゃんはどないしたん?」
「え⁉︎えーと、忘れ物しちゃってそれで取りに戻ってきて…そしたらユタさんの声が聞こえて思わず隠れちゃいまして……」
「…ごめんなぁ。見苦しい所を。やっぱりウチはつくづく親って言うのに向いてへんなぁ…。なのはちゃんが羨ましいよ。傷つくことを恐れずに真っ直ぐぶつかれて、もっと仲良くなれて。ウチよりも母親っていうのをやってる時間は短いはずなのに立派な母親で…。あ、この話は内緒でお願いな」
笑いながらそう言うけれど、どう見ても無理して笑っているようにしか見えなかった。
「……ヴィヴィオちゃん」
「っ、はいっ!」
「きっと無限書庫でユタは無理してでもいつも通り振る舞うと思う。だから…無限書庫から戻ってくるまではユタのこと、気にかけてあげてくれないかな?」
「勿論です!任せてください!」
「ありがとうなぁ。プライドも、もしユタが暴れたらその時は遠慮なくやるんやで?」
『お任せください。はやてさん直伝の魔力回路ハックの腕を見せつけてあげましょう。なによりマスターに他人を傷つけてしまう度胸なんてありませんし、元よりそうなった時は止めるつもりでしたので。とりあえずマスターの黒歴史5選あたりを公共放送で流しましょうか』
「それをやるとウチにもダメージきそうやからやめてな?」
そうやって笑いながらはやてさんにプライドさんを預けられ、会場を後にする。
だけどどうしても、嫌な予感が拭えなかった。
〜翌日 管理局本局内部〜
「あ、ユタさん。これ愛機のプライドさんです。昨日忘れてましたよ」
「あらま、ありがと。んでプライドは何も変なことしてないよね?」
『マスターよりも補助しがいのある方でしたので正直言うと乗り換えよっかなーとか思いました。おかげでクリス様と三日三晩の熱い夜を過ごすことになりましたが」
「1日しか経ってないが?」
「はい、みなさんこちらですー」
ヴィヴィオちゃんに案内され無限書庫へ案内される。今は一般解放区画だとのこと。何度かきたことあるけど広すぎていまだに覚えきれていない。
「目的地はこの先ですよー」
と、今度はゲートの前まで案内された。
「では、こちらのゲートから入ります!書庫の中は無重力なので慣れていないと気分が悪くなる方もいらっしゃいます。そう言う時はすぐにお伝えくださいね!」
はーーい、と一同で答える。いつのまに遠足になったんですかね。
「それでは古代ベルカ区画に……ゲート・オープン!」
その言葉の直後、私たちはなんとも言い難い不思議な空間に出た。
「「「「おおーーーー!!!」」」」
周りには本棚が大量、いや、大量の域を超えて所蔵されていてその空間が無限に続いている。
そして、何と言っても無重力だ。
初めて来る人……特にミウラや番長、ジークさんは戸惑っている様子だ。
私はというと…
『マスター、器用なのか影が便利なのかよくわかりませんね』
「影が便利があってると思う」
私特有の魔力変換で影を作り、それで体を支えることでなんとか体勢は保てる。少しコツはいるけど動きやすくはある。影のロープで体を繋いでいるようなものだろうか。
「それでは目的のエリアに向かいまーす!……あれです!ここが今回の目的の場所!」
「どこかの王家が所蔵していた書物庫らしいですよ」
「一時調査は行われているんですがとくに危険物は確認されてないそうです」
無重力空間をしばらく進み扉を見つけるとヴィヴィオちゃんたちが元気に説明してくれる。
うん、ていうか危険物とかそんなものあるの?
『前は守護用のゴーレムや迷宮なんかがあったらしいですよ』
「へー、そうなんだ。つか、しれっと心読まないでもらって良い?」
『無理な相談ですね』
知ってた。
「それじゃあ扉を開きますねー」
ゴゴゴゴと、いかにもな音を立てて扉は開いていった。
中には……
「ご覧の通り迷宮型です!」
文字通り、迷宮がそこにはあった。
「とりあえず10箇所くらいまでありそうな場所を絞り込んだので」
「手分けして探しませんか?」
うん、いいね。その案でいこう。というか、私は初めての土地には弱いから1人だと死ぬ。確実に。
ちなみに班分けは
ヴィヴィオ&ミウラ
ハリーさん一味&エルスさん
ヴィクターさん&コロナちゃん
ミカヤさん&リオちゃん
アインハルト&ジークさん&私
その際にヴィヴィオちゃんから大丈夫なのかとか、色々確認されたけど体調万全だから大丈夫と返した。だけどそれでも心配そうな顔は無くなっていなかったけど。
「さー!それでは調査に入りましょう!」
「「「「「「「おーーー!!!」」」」」」」」
「ユタのそれほんまに便利やな」
「便利ですけど魔力の消費を最小限にしないとすぐガス欠になっちゃいますねコレ」
「けどいつ見ても…珍しいって思ってしまいます」
うん、だろうね。私も未だになんでこうなってるのが不思議だし。
「うーん、にしても当たりはなさそう。アインハルトたちは?」
「ウチはまだ見つけてへん」
「目的の本はないようですが…この本棚はクラウスたちが生きていた時代とかなり近いもののようです」
「目的のは無いかぁ…キツイな……。ああ……そういえば
「「・・・」」
本探しの最中に急にジークさんが発した言葉が理解できず、私もアインハルトもジークさんの方をじっと見てしまった。
「あの…」
「ジークさん、それってアインハルトのこと?」
「あああ!そや!言ってへんかった!『アインハルト』やから『ハルにゃん』って呼んでええ?って聞こうと思ってたんよー!そしたらいきなりこっちで呼んでもーたーーー!」
……なんだ、この面白い光景は。ジークさんが頭ブンブン振り回してるしアインハルトは赤面してるし。
とりあえず、写真は確保した。
「アインハルト・ストラトス。ジークリンデ・エレミア。ユタ・ヤガミ」
そんな、楽しい本探しは突如あらわれた乱入者によって止められた。
声のした方向を見ると魔女がいた。金髪でいかにもな魔女が。
けど、見たことがある。
「……ファビア・クロゼルグ選手?なんでこんなとこに」
クロゼルグという名前を呼んだ瞬間また頭がズキっと痛くなる。少し魔力制御が揺らいで体が傾くけど何とか耐える。
『真名認識・水晶体認証終了』
「「「⁉︎」」」
突然、魔女の周りにいた悪魔のようなものが巨大化し口を大きく開けてきた。
『
そして、私たちはそれに食べられた。
私たちは、小さくされて小型の瓶に詰められてしまう。
「あなたたちには後で聞きたいことがあるから個別の瓶。今はエレミアの手記を----」
ダメだ…こいつの言葉を聞いてると……頭が……いた……。
「ガイスト・ナーゲル!」
そんな中、外から私の瓶は破壊された。正確にはジークさんの『エレミアの神髄』が発動して壊した余波で私のも壊れただけだった。
けど、未だに頭の痛さは治らない、
むしろ酷くなっていっている。
目の前の光景を見ることすら辛い。
私はその場に漂うしかなく、そのまま意識を失った。
8,000字ェ……
自分でもびっくり
さてはて 次で1番描きたかったものがおそらく書けるので頑張りますヨォ〜
それでは読んでくださりありがとうございます
感想や評価などくださるととても嬉しいです