リリカルなのはvivid クローンの生き様   作:紀野感無

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今回は何も語りません


それではどうぞ


34話 決着

『レディー   ゴー!』

 

ルーさんの合図とともにゴングが鳴り響く。

 

「まずは…」

「ッ!」

 

ヴィヴィオちゃんは私が足元に影を出したのを見て、即座に距離を詰めてくる。

 

近接に無理に付き合ったのも魔力を辺りに散布しているのに気づかれないようにするため、ってのもバレてるだろうし。

 

ヴィヴィオちゃんの綺麗なフォームからめちゃくちゃ早い拳が飛んでくる。それでいて複雑な動きをしてくるから、いくら目が良くても捌くのは骨が折れる。

 

影も駆使しながら何とかさばく。

 

足元から何度も射出するも魔力を込めた拳の前には時間稼ぎすらできず、だんだんと距離を縮められていく。

 

「……」

 

「(ユタさんが地面に仕込んでおいた影を使わない?バレてるとはいえこれだけ準備してたのになんで?……何かを狙ってる?)」

 

まだ、まだだ。

やるなら確実に。

 

「(にしても流石だね。カウンターしか狙ってないのに臆さず向かってくる。影のことも気にかけなきゃいけないはずなのに。強いわけだね)」

 

硬化魔法を使ってる以上、下手に魔力を使いすぎるわけにはいかない。

 

それにしてもヴィヴィオちゃんどれだけギアが上がるの。まだ速くなってるんだけど。

 

 

 

いいよ、もっと、もっとあげよう。

 

 

 

ヴィヴィオは息つく暇もなくラッシュを続ける

それをユタは弾き、受け流し、避け、受け流し、避けていく。

 

 

ほんの少しでも間違えれば一気に決着になり得る攻防。

それを観客も固唾を飲んで見守っていた。

 

「「ッ!」」

 

そしてとうとう、均衡は崩れた。

 

 

ヴィヴィオの拳を弾いたものの、上手く弾けなかったせいで体勢が少し崩れる。

 

「一閃…必中…」

 

崩れた隙はごくわずかだった。だがそれを見逃すヴィヴィオではなかった。

 

必殺の構えをとる。

 

「アクセルスマッシュ!」

 

ヴィヴィオは魔力を込めた拳で、ユタの顎を強く撃ち抜いた。

 

 

「⁉︎」

 

 

だが、ユタがそれだけで終わるわけがなく、ヴィヴィオの視界は暗闇に包まれた。

 

 

 

 

「「「え?」」」

「「「「「「はぁ⁉︎」」」」」」」

 

観客一同、その誰もが今起こった事に驚愕していた。

それはジークたち競技者だけでなく、なのはやフェイト、はやて、シグナムたちも同様だった。

 

顎を撃ち抜かれたユタが少し浮かび上がり仰向けに倒れ込む。

それと同時に、数メートル上からヴィヴィオが落下してくる。

 

「ぐ……ぁ……あ…」

「うぅ……ぁ…」

 

互いに意識はまだあった。しかしそれも首の皮一枚繋がっているだけだったが。

 

「なあシグナム。見えたか?」

「…確証は無いが。おそらくは…」

 

ヴィータやシグナムすら起こった出来事に対して確証を持てないでいた。

 

「おそらくは…顎への接触をトリガーに、地面に仕込んでおいた影を実体化させ、まるでせりあがる床のようにしヴィヴィオを打ち上げたのだろう…。おそらく、だが」

「それしか…考えられねぇよな。やたら近接に誘い込んでたのは影から意識を逸らすため。足元から出した影だけで対応させてたのは…」

「リンク全体に仕込んでいた影は、まだ使う時じゃないっていうのをヴィヴィオちゃんに刷り込ませる為やろうね。あれだけ使う機会があったのに使わなかったら誰でもそう思う。それもそうやろうな。あんなリング全体に仕込んでいた影のトリガーが()()()()()なんて誰も思わへんもん」

 

八神家ではシグナム、ヴィータ、はやてが。

 

 

「かーおっかねぇ。下手に近接に持ち込んだら何されるか分かったもんじゃねえ」

「それでいて遠距離で戦おうものなら反射(リフレクト)と吸収放射主体ですもの。全く…器用というべきか性格が悪いというべきか……」

「でもすごいよね。ユタの戦術は魔法戦も格闘戦も、どっちも手を抜いた瞬間に瓦解する戦法やもん。それを成り立たせているのは間違いなくユタの努力や」

 

インターミドルの選手たちの輪ではハリー、ヴィクター、ジークが。

 

 

「だけどヴィヴィオ選手も素晴らしいの一言です。普通はユタ選手の『影』を目にしたら多少なりとも萎縮をしてしまいます。ですがヴィヴィオ選手にはそれが無い」

「余程強い人達と練習をしていたんだろうね。それと同時にあるのは戦うことへの楽しさ。いやはや…羨ましいよ」

「それに!ヴィヴィオは勉強家ですから!」

「ユタさんの映像を何度も何度も見返したり、それを元にコーチたちとずっと特訓してました!」

 

ミカヤが、エルスが、コロナが、リオが。

 

 

 

「すごい…」

 

そしてアインハルトも。

 

 

この場の全員が2人を見て感嘆していた。

 

 

 

 

 

「ぐ……」

 

 

「あぁ…」

 

 

リングに倒れていた2人のクローンは、必死に立ちあがろうとする。

だが受けたダメージが大きすぎた為、中々立ち上がれずにいた。

 

『マスター、クラッシュは治しました。あとは気力の問題です』

「わ、かてる」

 

『……!』

「だ、い、じょぶだよ、まだ、まだいけ、る」

 

なんとか立ち上がるも互いに目の焦点は合っておらず、根性で立ち上がったようなものだった。

 

「(ああ、これだ。いつもの、辛すぎて視界がぼやけて見えるやつ。しんどすぎるときの。だけど…)」

 

「(もう身体中が痛い。目の奥がチカチカする。辛い。だけど…)」

 

 

「「((楽しい!))」」

 

 

互いに限界は近い。それは誰の目から見ても明らかだった。

 

しかし2人は

 

満面の笑みを見せた。

 

「さ、続き、やろう」

「もちろん、です!最後まで!」

 

 

 

 

「(もう影を繊細に扱う気力なんてない。だけどヴィヴィオちゃんも同じはず。だからこそ…いつも通りに)」

「(もうユタさんの影に気を配る余裕なんてない。だけどユタさんも同じなはず。だからこそ…いつも通りに)」

 

ヴィヴィオは拳を胸あたりに構える。

 

ユタは足元に影を楕円形に展開し拳を少し垂らすように構える。

 

「プライド、魔力補助を視覚に全部回して」

『畏まりました』

 

ヴィヴィオは地面を蹴り、飛び出した。間合に入った瞬間左拳をユタへ向けて放つ。

 

予測していたユタはその場からほとんど動かず、紙一重で避け、時には受け流していく。

 

ヴィヴィオは構わず打ち続ける。

 

「(消耗戦…に持ち込めるわけがない。カウンターに利用する為の…)」

 

「(ここで()()()()もう捕まえられない。死んでも食らいつく!)」

 

 

 

 

 

右、左、右、と来てからの今度は少し緩急をつけお腹へ。バックステップをして避けた瞬間にヴィヴィオちゃんも前へ飛び出して距離を保ってくる。

 

「(しんどい時こそ…基本に忠実に…)」

 

肩の力を抜いて、下手に打ち返したり雑なカウンターを仕掛けず、ただとにかく避ける事に全力を注ぐ。

 

 

 

(ユタ、お前は格闘戦に向いてない。才能が皆無と言ってもいい)

(だからと言って近距離戦闘を捨てるわけじゃないぜ?どんなに魔法戦を極めても近づかれた時の対処は必要だ)

(そこでだ。まずお前には近距離戦闘を叩き込む。文字通り、体が覚えるまでな)

 

 

あの時、初めてシグナム姉さんたちが特訓してくれた時は本気で死んだかと思ったっけ。

 

 

「(ああ、でも。今のこの状況も……あの時のシグナム姉さんたちとの特訓に比べれば…!)」

 

 

初めての特訓。あの時は本当に死ぬかと思ったけど、それでも私はやり切った。それが確固たる自信に繋がった。

 

 

(ユター!デバイス完成したでー!)

(うわぁ…趣味悪くねえか…?)

(……本当にこれでいいのか?)

 

 

デバイスを作ってもらった時、本当に嬉しかったっけ。

それはそうとしてクソ生意気になったけど。

 

『考えてること丸わかりですからね?』

 

うん、知ってる。

 

でも格闘戦技も魔法戦技もやらなきゃいけなかった私にとって魔力運用をしてくれるプライドがいなかったら都市本線2位なんてできなかった。

 

それに()()()も、プライドがいたから道を踏み外さずに済んだ。

 

 

「(ヴィヴィオちゃんのスタミナも無限なはずがない。必ず切れ目はある…!)」

 

死んでも喰らい付くという意思をヴィヴィオちゃんからは感じる。

 

ここで下手に影を使ったりカウンターを狙うと、きっと今のギアが上がり続けてるヴィヴィオちゃんの思う壺だ。だから、ここからも、今までと一緒。

 

 

さあ、我慢比べの時間だよ。小さな大先輩。

 

 

 

 

八神ユタと高町ヴィヴィオの近距離戦は、2人にとっては永遠に思えるほど続いていた。

 

「ッ、ハァッ!」

「なんの!」

 

避けてばかりだったユタは、避けた後に拳を持ち投げ飛ばす。だが着地に成功したヴィヴィオはすぐさま駆け出し再度接近する。

 

「いいね!楽しそう!」

「ハラハラするけどね……」

 

なのはもフェイトも

 

「これが最後の攻防になるな」

「そうですね」

「ユタもヴィヴィオも、どっちも最後の気力だけで立ってるだけだな」

 

はやて、シグナム、ヴィータも。

 

「お嬢、ジーク。どっちが勝つと思う?」

「どっちもありえますわ」

「どっちも可能性はあるね」

 

ハリー、ヴィクター、ジークも。

 

「「2人とも〜!頑張れ!」」

 

リオ、コロナが。

 

「……」

 

そして、アインハルトも。

 

 

この試合最後の攻防を目に焼き付けんと見守っていた。

 

 

 

 

 

「アクセル…」

 

「!」

 

「スマッシュ!」

 

ヴィヴィオの十八番でもある拳に魔力を纏った打撃。ほんの僅かとはいえユタのバランスが崩れたのを、ギアが上がり続けているヴィヴィオは見逃さなかった。

 

ユタは腕をクロスさせてガードするが、勢いよく後ろへ吹っ飛ばされる。何度か跳ねながら転がっていき、ヴィヴィオは一切油断せず追撃へ向かう。

 

「が、はっ……。……ッ!」

 

それに対してユタが選んだのは影による防御。立ち上がるまでのわずかな隙を埋めるために残りの魔力を全て使い影を実体化。ヴィヴィオへ向けて勢いよく伸ばす。

 

ヴィヴィオは真正面から影を殴り壊し…

 

「かかった!」

「!」

 

拳が当たる直前、影がばらけヴィヴィオの拳は空を切る。

4の触手に別れた影はそれぞれが先端を鋭利な状態へ変化し、ヴィヴィオへ襲いかかる。

 

それらはヴィヴィオの両肩、両足首へ深い斬り傷を負わせる。苦痛で顔が歪むがお構いなしに足を動かす。

 

ユタはヴィヴィオの根性に驚きながらも、激痛の走る体に鞭を打って拳を構える。

 

 

その瞬間には、2人はもう目の前に近づいていた。

 

 

 

「一閃…必中…」

 

「(キタ、見逃すな、見逃すな…!)」

 

文字通り、最後の一撃。

ヴィヴィオも、ユタも、周りの観客もわかっていた。

 

 

地面を強く踏み込み、ユタの顔へ向かって拳を振るう。

 

「アクセルスマッシュ!」

 

 

ドォン!

 

大きな打撃音が鳴り響く。

 

その場に立っていたのは、両方だった。

 

 

だがどちらもすぐに足元がふらつき、倒れ…

 

「「っ!」」

ガッ!

 

倒れる寸前で、両者共になんとか踏みとどまる。

 

「……」

「……ふはっ」

 

ユタは一つの笑いをこぼし-

 

 

ドサッ

 

 

「むりぃ〜。まいったぁ」

 

その場に倒れ込み、負けを認めた。

 

 

 

カーーーーン!

試合終了のゴングが鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

 

「たっはぁー、負けたぁー」

『途中で魔力使いすぎましたね』

「ほんとにそれ。影の雨あたりとかもう少し節約すべきだったのと、硬化魔法さっさと解いておくべきだった」

『完全に忘れてましたもんね。ボディ蓄積ダメージと魔力の使い過ぎによる疲労のダブルパンチ。如何でしたか?』

「さいっっっっあくだった。最後とかもう、足ずーっとガクガク」

『でしょうね。生まれたての子鹿より酷かったですよ』

 

ユタは仰向けに倒れ、プライドと今後の課題などを話し合いながらもふと観客席の方を見る。

そこでは見ていた全員が拍手を続けていた。

 

けどユタは見逃さなかった。

師匠(シグナムたち)の顔が悪い笑みになっていたのを。

 

そして確信する。

 

 

このあと地獄を見る、と。

 

 

 

 

「かっ……た、の?」

「「ヴィヴィオー!」」

「わっ、コロナ、リオ⁉︎」

「すごい、すごいよ!あのユタさんに勝つなんて!」

「もうすごいしか言えないよ!」

 

一方で勝者のヴィヴィオの元へ真っ先に駆け付けたのはリオとコロナ。遅れてノーヴェも駆けつける。

 

「よくやったヴィヴィオ。だけどこれで調子に乗るなよ?インターミドルのユタはもっともっと手強くなるぞ?」

 

「押忍!わかってまーす!」

 

「ならいい。今はその勝利を思う存分噛み締めろ。ほら、アインハルトも何か言いたいんだろ?」

 

背中を押される形で前に出てきたのはアインハルト。ユタも一緒に、と思っていたが、そちらはそちらで八神家に囲まれていたので今はやめておこうというノーヴェの判断だった。

 

「ヴィヴィオさん。その…素晴らしい試合でした」

 

アインハルトはぎこちなく、なんとか言葉を絞り出し賞賛したが言われたヴィヴィオは少し

 

「……それだけ、ですか?」

 

「え?」

 

その称賛はヴィヴィオにとって欲しい言葉ではなかった。だがアインハルトはなぜヴィヴィオが不機嫌になったのかわからず、オロオロしてしまう。

 

「アインハルトさん、ありがとうございます。でも私は…」

 

「?」

 

ヴィヴィオは何かを言おうとしたその口を閉じる。そして改めてアインハルトへ言葉を伝える。

 

「アインハルトさん。とりあえずこの後にユタさんにも同じ言葉を伝えてあげてください。そうすればきっと…私たちが何を言いたいのか、何を伝えたかったのか、わかると思います」

 

「え?それはどういう…」

 

「いいですから!ほら!はやく!」

 

 

 

 

「いだっ、いだい!ちょっ!やめ、やめい!」

「やめへんよ〜?ウチの姿パクった上で負けたからには、それ相応の罰ゲーム受けてもらわへんとなぁ?」

「せめて明日とかにしてくれませんかねぇ⁉︎」

「断る」

「断んな!」

 

仰向けに倒れているユタの周りでは、はやてを始めシグナム、ヴィータ、ザフィーラなど八神家が大集合していた。ミウラはオドオドしながらもその輪に混じっていた。

 

「ユタさん!あの、その、とっても凄かったです!」

「ありがとぉ〜でも負けちゃったけどね」

「それでも凄かったです!」

 

はやて達にいじられながらもミウラの賞賛に恥ずかしくなっていると、そこに申し訳無さそうにアインハルトが頭の方に現れる。

 

「あの、ユタさん。その…」

「ちょっと待って」

 

何かに怯えながらもユタへ言葉を伝えようとしていたアインハルトを、当の本人ユタがストップをかける。

 

「……パンツ丸見え」

「ッ⁉︎/////」

ドゴォ!

 

ユタの言葉にアインハルトは顔を真っ赤にし後ろへ跳躍。それと同時にユタがいた場所からものすごい音が鳴り響く。

よーく見てみるとシグナムとはやてが拳をユタに向かって振り下ろしていた。

 

「し、死ぬ……」

「自業自得だ」

「はよ座れ。さもないと…」

「わかった!わかったから!その手を引っ込めてください!」

 

はやてが満面の笑みで拳をグーにしながら言うとユタは目にも止まらぬ速さでその場に座り直す。立たなかったのは単に体力がなかった為だ。

 

「で、アインハルト。どうしたの」

 

「ユタさん。今回の試合、とても素晴らしいものでした」

 

ヴィヴィオの時よりかはいくらかスムーズに伝えることができていた。

だが言われた本人は思わず目を点にしていた。

 

「それだけ?」

 

「え?」

 

「…まさかとは思うけど、ヴィヴィオちゃんにもそれしか言ってないとか?」

 

「は、はい」

 

「はぁーーー………」

 

それを聞いたユタは全てを察しながら深い深いため息をつく。その態度が予想外だったのかアインハルトはオドオドしてしまう。

 

「アインハルト。まずはありがとう。無限書庫でのあの一件があってもなんだかんだ来てくれたし、ちゃんと最初から最後まで見届けてくれた。それは嬉しい。

 

だけどね…きっとヴィヴィオちゃんがアインハルトに伝えたいのは、アインハルトから聴きたい言葉は賞賛(そんなもの)じゃないし、私が伝えたかったものとアインハルトが感じたものもきっと違う」

 

「それではユタさんたちが伝えたったこととは…?」

 

「教えて欲しい?」

 

「…はい」

 

アインハルトの真剣な顔を見ながら、ユタはしばらくの間考える。そして最後にチラとヴィヴィオの方を見ると目が合ってしまう。

 

「……」

「……」

 

なんどかアイコンタクトをして頷き合い、アインハルトの方へ向き直る。

 

「アインハルト、悪いけれどできない。ここから先はヴィヴィオちゃんに聞くといいよ」

 

「ヴィヴィオさんに、ですか?」

 

「そう。あの子は私以上に、言葉じゃなく行動で教えてくれるよ。それに…私達の試合をみてコレなんだから、他にやる事と言えば一つしかない。それはアインハルトもわかるよね?」

 

「……。私と、試合をすることでしょうか」

 

「そ。だけど私はやらない。あとはヴィヴィオちゃんに全部任せるよ。はい、てことでこの話終わり〜」

 

まだ何か言おうとするアインハルトを無理やり遮り、話を切り上げる。またユタの周りは八神家でワチャワチャし始めてしまい、アインハルトは心の中にモヤモヤを抱えながらヴィヴィオたちの方へ歩き出す。

 

 

 

「ーーーー()()()()!」

 

「⁉︎」

 

ユタが呼んだのはアインハルトではなく、過去に実在した覇王の名前。

それに驚き勢いよく振り返る。

 

「私は、私たちは聖王女という血のおかげで今がある。今の私やヴィヴィオちゃんを見てもう一度、何を伝えたかったのか、考えて!そうすればきっと…」

 

そこまで伝え、ユタは不意に口を閉じる。

しばらく考えた後、再度口を開く。

 

「少なくとも、今の【八神家】が私の出した答え。だからもう私をみて心苦しくならないで。私も、母さんも、八神家の誰もアインハルトのことを責めたりなんてしていないんだから」

 

「しかし…それでも私は…」

 

「いいから!もう私のことで悩むの禁止!はい終わり!てことでヴィヴィオちゃんの方へ行ってきて!」

 

まだ何かを言おうとしていたアインハルトだったが、ユタは無理やり話を終わらせる。次の瞬間には、はやてやヴィータたちにいじられ…もといおもちゃにされだしたので仕方なくヴィヴィオの元へ戻る。

 

 

 

 

『はぁーい。みんな色々と積もる話もあるだろうけど、一旦終わりましょう。それからまた各自集まってねー』

 

ルーテシアの言葉にみんな元気よく『はーい』と返事し、次第に解散していく。

 

ヴィヴィオたちはそれぞれの家へ。ユタは八神家のみんなと一緒に夕食へ。

 

インターミドル組は2人の試合を見て昂ったのか練習へ。

 

そしてアインハルトは……

 

「……」

 

普段の冷静な顔を取り繕ってはいたが、何かをずっと悩んでいた。

それに対する答えが出ず、重い足取りで家へ帰る。

 

 

 

「ヴィヴィオちゃん、あとは任せたよ」

「はい!お任せください!」




はぁぁぁぁ、バトル表現むっず、むずすぎる。
なんやねんこれバトル物書いてて評価めっちゃ高い人なんなのバケモンなの?(褒め言葉

さて、今回でユタの物語は一旦区切りかなーと思います。

もう直ぐ最終話行くゾォ
あ、もちろんインターミドルは書きますよ。ええ、必ず。


がんばるます


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