有坂優斗は勇者となる   作:雪印のフラン

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どうも、相変わらず更新速度が亀より遅い(このシリーズは約2ヶ月ぶりの更新)雪印のフランです。遅すぎて夏休みが終わりそうですね。可笑しいなぁ……これ春休みぐらいからやってるのに小説の4話ぐらいまでしか進んでない。まぁそんなことはさておき本編どうぞ!!


2度目の戦闘と切り札

茉莉と別れた後に優斗は一人帰路についていた。季節はもう10月であり少し肌寒い。

(やっぱり送って行ったほうが良かったか?)

高校生とはいえ女性を一人で帰らせた茉莉のことが心配になってきたのである。

(……次からは無理矢理でも送らせてもらおう)

そんなことを考えながら優斗は丸亀城へ歩を進めた。

 

 

丸亀城に着いたときにちょうどよい時間であったのでそのまま食堂へと向かうことにした。

「あれ?優斗さん」

「ん、ひなたか」

声を掛けたられたので振り返るとそこにはひなたがいた。

「若葉は一緒じゃないんだな」

「その言い方だとまるで私と若葉ちゃんがいつも一緒にいるみたいじゃないですか」

「いや、いるだろ」

「いやですね、こんなのはまだまだですよ……本当だったら朝のおはようからおやすみの…「わかった!もういい満足だ!」……」

このままだと長ったらしい話を聞きそうになったらしい話を聞くはめになると思った優斗は無理矢理ひなたの話を中断させた。話を中断されたひなたは不機嫌そうにこちらを睨んでいる。

「そういえば、優斗さんのお爺さんから電話がきてましたよ」

「爺ちゃんから?」

優斗は思いもしないところからの電話に驚く。祖父母とはしばらく会っていなかった。なにより()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。だから極力会わないようにしていた。そんな祖父からの電話である。優斗は少々焦っていた。

「はい、千景さんが優斗さんの祖父母の家に泊まっていくそうですよ」

「……千景が⁉」

ひなたの言葉に優斗はかなり驚いていた。いくら故郷といえど千景にはあそこにあまりいい思い出がないのを長期休暇の期間の間来ていただけの優斗でも知っている。

「……止めなかったのか、特に花本とか」

花本美佳(はなもとよしか)とは郡千景を見つけた巫女。詳しくは優斗も知らないが千景に対して異常なまでの信仰心を持つ少女であった。そんな彼女も千景の家系のことは知っていたため、真っ先に反対すると優斗は考えていた。

「はい、初めは反対してたそうですけど、本人の意思だと伝えたら渋々引き下がりましたよ」

「へぇ……ところでその情報は何故俺に伝わらなかったんだ?」

千景とは一番付き合いが長い優斗であったが、今回の内容はひなたに話されるまで何も知らなかったのである。

「千景さんがあなたには伝えないでほしいと言っていたからです。絶対に止めるだろうから」

「……なるほどねぇ」

その通りである、実際に優斗がその話を聞いていたら止める気でいた。そうまでして千景が帰った理由とは何かそれが気になってひなたに聞いたが、知らないようだったので明日、本人に直接聞くことにした。

 

 

翌日、千景は香川へ戻って来た。千景が丸亀城の前に着くとそこには優斗がいた。

「……とりあえずおかえり」

「……ただいま」

「………」

「………」

しばらく沈黙が場を支配した。やがて優斗から話を切り出した。

「何で黙ってたんだ?」

「……止められると思ったから」

「そんな面倒なことまでして行くところか?」

「………」

「……次からはちゃんと話してくれ……俺も一緒に行くから」

「!!……えぇ、ちゃんと言うわ」

優斗は深くは聞くことはしなかった。見れる限りでは千景に怪我はなかったし、表情も行く前よりも晴れていた。それならばこれ以上の詮索は無駄であろうとそう考えたのである。

 

そんな二人であったがしばらくして二度目のバーテックスのが起きた。前回よりも侵入してきたバーテックスの多かったが誰も恐怖などはしてなかった。優斗は杏と合流して二人で援護射撃をしていた。

「それにしても、友奈さんって検査入院で今回の戦いは参加しないって聞いてましたけど」

「どうせ抜けて来たんだろ、『みんなが戦ってるのに、私だけがお休みなんてできないよ』みたいな」

「友奈さんならありえますね。というかなんですかその声真似!?絶妙に似てませんよ!声を高くしすぎて夢の国のネズミみたいですよ」

「そうか……タマには好評なんだけどなぁ」

そんなとき突如としてバーテックスが合体を始めた。

「お〜い!優斗、杏」

その変化に異常を感じた球子は優斗達の方へとやって来た。

「あいつは……私が殺す……!」

「千景?」

やがて、バーテックスの融合が終わりその姿を現す。その姿は元の姿の口の部分だけを残して巨大化したようなものだった。

「先手必勝だな」

そう言って優斗はバーテックスに矢を放つ。次の瞬間バーテックスの口から無数の矢が射出されて優斗の放った矢を打ち消してしまう。そして敵は優斗を狙いそのまま撃ち抜こうとする。

「まじ!?」

「優斗!!タマの後ろに!!」

球子の叫びもあり、優斗なんとか旋刃盤を盾のように構える球子の後ろに避難する。それにより優斗目掛けて放たれた矢は球子によって防がれる。

「あぶねー、サンキューなタマ」

「いいけど、それよりどうするんだアイツ!」

「連射速度は私より速く、その連射によって優斗さんの攻撃もかき消されてしまいます」

「ならタマが!」

「落ち着け!旋刃盤を攻撃に使ったらお前はどうやって自分の身を守るんだよ」

 

そうして三人が話し合っていると敵の攻撃が止んだ。敵は優斗達のへの攻撃を止めて今度は友奈を狙い始めた。

「わわわわわ!これじゃ近づけないよー!」

友奈は無数の矢からなんとか逃げる。敵はさらに狙いを友奈から千景に移す。無数の矢が千景を襲い、彼女は無惨にも射貫かれて樹海の中へと落ちていった。

「ぐんちゃぁぁぁぁーーん!!」

友奈の悲鳴が樹海に響く。直後、一同は目を疑う光景を目にする。先程貫かれ落ちていったはずの千景が別の場所から現れたからである。それも一人では無く()()の千景が。

「分身の術!?ぐんちゃんは忍者だった!?」

 

「どういうことだ千景が増えたぞ!?まさか忍jy」

「タマっち先輩……あれは千景さんの精霊だよ」

「【七人御先(しちにんみさき)】出会ったら高熱に見舞われて死ぬと言われてる主に高知県とその周辺で伝えられている妖怪だな」

「なんだ、優斗も杏も詳しいな」

「タマっち先輩……授業でやったよ」

(さて、あと一歩か)

千景の攻撃はたしかに強力であったが決定打がなかった。

「俺も使わせてもらう」

優斗は精霊の力を引き出し、次の瞬間新しい力が宿る。

「うおっ!?優斗の姿が変わった!!」

「これが優斗さんの精霊【源為朝(みなもとのためとも)】……」

源為朝(みなもとのためとも)】とは弓の武勇に優れた武士であり、大人五人掛かりで引く弓を使っていたと言われている。

「貫け!」

優斗が放った矢は真っ直ぐ飛んでいき敵に大きな風穴を開けた。風穴が開き脆くなった箇所を七人の千景が同時に鎌を振り下ろす。その攻撃によって巨大化したバーテックスは粉々に砕け散った。

 

そして、二度目となるバーテックスの侵攻も勇者達の勝利によって幕を下ろした。ちなみに若葉は皆が巨大バーテックスと戦っている中で一人でひたすら通常のバーテックスと戦っていた。

 

 

数日後、優斗は訓練場に来ていた。そこで、千景が鎌を振るっているのを見ていた。

(私は……もっと強くなる……乃木さんよりも……そうして優斗に……)

(このまま見てるぐらいならなにか話かけるべきか)

そんなことを考えて、千景に話しかけに行こうとする。

「ぐんちゃーん!」

しかし、その行動は自分より先に千景の元へ向かった友奈を見て中止する。そうして優斗は少し二人が話しているのを眺めたあとにひっそりとその場を去った。




はい、今回はここまでです。次回はネタよりなことができるかな?まぁとりあえずここまで見てくださりありがとうございます。また、次回お会いしましょう。
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