…外にも地獄が広がっていた。辺りから聞こえる悲鳴、所々飛び散っている鮮血。倒壊されたり、燃えていたりする建物。
「……ハァハァ……っぅぅ!!」
優斗の手を引いて、進んでいっている母。よくよく見ると所々怪我をしている。道中を優斗を守る為に何度も彼を庇っていたのだ。そんな中、走っていた彼は立ち止まってしまう。
「………優斗?」
「ねぇ母さん…父さんは…父さんは…俺のせいで死んじゃったの?」
「!?」
「俺がちゃんとしていれば父さんは…父さんは…」
「…違うわ…仕方なかったなの…あなたのせいじゃないわ」
自分のせいで父が死んでしまったと思い、それに責任を感じる優斗、それを母が力強くも優しく抱きしめる。その目に涙を浮かべながら。そんな親子二人を
母の前方には3体の白色の怪物が見えた。その怪物はこちら…正確には
「ねぇ…優斗…」
「………何?」
「お母さんね…疲れたから…先に行っててくれないかな?」
「…行くって何処に?」
「さっき、確認したの…どうやら神社の方に皆避難してるみたい…」
「なら!!一緒に待…「優斗!!」!?」
「お母さんを困らせないで…早く…」
「………」
母が優しく優斗に語り掛ける、察したのであろう…
「…じゃあ……すぐに私も行くから…振り返らずに行くのよ……いってらっしゃい」
「…いってきます」
そうして優斗は走り出したのであった。
「生きて…幸せにね…優斗」
辺りは激しい物音に包まれれおり、その声は彼には届かなかった。
私達家族を守り、死んでいった夫もこんな気持ちであったのだろうか?そんなことを化物が目の前に居ながらも考えてしまう。そして何より心配なのが…
(優斗…大丈夫かな?)
息子である優斗の心配である。彼を守る為とはいえ、彼は親を失うことになる。
(優斗…一人で抱え込んじゃう癖があるからな、正直言って心配だな…
あのときとは、父の転勤により高知に居た際に、彼は一人でいじめられていた子を庇った事があったのだ。それについて親である二人は全然気付く事が出来なかった。それ故に心配なのだ。
……その時だった…彼女の目の前にはとある光景が見えた。
(………優斗?)
疑問が確信に変わる、この仮面の男は優斗であると分かった。身長も身体つきも髪色さえも自身の知っている優斗とは異なっているが、この人物が成長した優斗である確信を持てた。
(…良かった………生きてる…生きてくれている)
気になることはたくさんある。でもまず最初に湧き出てきたのは喜びであった。息子が無事生き残ることそれが嬉しかった。
…一瞬ではあるが走る優斗の背中が見えた気がした。
「生きて…幸せにね…優斗」
この声が届いたかどうかはわからない…だが彼女は届いたと信じて優斗を見送ったのであった。
悪夢からはまだ…覚めることはない
可笑しいな………主人公のプロローグがまだ終わりそうにない。主人公のプロローグはあと1,2話で終わることができるので、そしたらやっと本編に入れます。(本編に入るのに3,4話かかる話とはいかに?)こんな欠陥小説ですが最後まで読んでいただきありがとうございました。誤字やここが違うぞとかそういう事がありましたら、感想などで是非教えて下さい。それではまた、次回のお話で