有坂優斗は勇者となる   作:雪印のフラン

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どうも、雪印のフランです。最近は何のゲームとは言いませんが馬を育てています。全然上手くいかないね…というわけでくだらない前置きは置いといて本編をどうぞ


彼と彼の伯母

あの通信の後で、優斗は若葉達と合流してうどんを食べた。結果としてだが、もう一ヶ月ぐらいはうどんを見たくない。彼女等のうどんに対する信仰心は何なのだろう?そう考えてしまう。もしかしたら、うどんには何か効能みたいなのがあるかもしれない…例えば女子力を上がるとかそういうのが。

「…と考えているのだが、どうだろうか?」

「そんなものあるわけ無いだろ、真面目に聞いた私の時間を返せ」

今、考えていたことを優斗は、自身の伯母であり上司みたいな存在にあたる、【烏丸久美子(からすまるくみこ)】に話していた。

「まあ、この話は後でするとして「二度とするな」…報告することがある」

先程までふざけていた優斗であったが真面目なトーンで話を切り出す。

「…何だ?」

「…諏訪の勇者の件についてだが……諏訪の勇者達に断られた」

「…ほぅ、それは意外だな。白鳥歌野はともかくとして、藤森水都の方はこの案に乗ると思っていたのだがな」

優斗は先程までの通信の内容を久美子に報告していた。久美子は優斗の話を面白そうに聞きながら棒状の白色の何かを咥えた。

「…タバコは駄目なんだろ?」

「安心しろ、タバコ型のチョコだ。昔に色々とうるさい甥から貰ってな」

「……ふん」

「…フッ、可愛いやつだなお前は。昔みたいに()()()()と呼んでくれてもいいんだぞ」

過去の自分を殴りたいと思いながらのせめてもの抵抗をする優斗であったが、それすらも久美子には通用しない。

「まぁ…愛しい我が甥をからかうのはこのくらいにしておこう。…で?どうやって振られたんだ?」

「『この地に住む人達を見捨てておけない』だそうだ、全く耳が痛い話だな」

「痛いのか?それなら耳掃除でもしてやろうか?」

「物理的ではないし、勘弁してくれ…さっき耳掃除で痛い目を見た」

そう、優斗はただ見ただけなのに痛い目にあった。

「それは残念だな。それにしても…よくもまぁ…そんな人を守る為に本気になれるものだな…理解できん」

「彼女らが優しくお人好しだからだろうな」

「おや?私は一番のお人好しはお前だと思うぞ」

「…何故だ?」

「話したことのあるだけの会ったこともない人間の為に命をかける行動をするなんて正気の沙汰じゃないぞ」

「………」

「それに…【鏑矢】についてもだ。あれは本来ならば、お前がやらなくてもいい事だろ…しかも肝心の勇者達に黙っている」

()()()()()()()()()()()()()

「やれやれ…白鳥歌野や高嶋友奈も充分な狂人だと思っていたが、お前は筋金入りだな。まったく…勇者は無垢な少女じゃなくて狂人にしかなれないんじゃないか?」

「狂人か…」

「ああ、勇者達全員と会ったが()()()()()()()()()()…中でも一番はお前だな」

「…そうか」

話したいことを一通り話した優斗は立ち上がり去ろうとする。

「別にお前の生き方を否定はしない。だが一つ忠告するなら

お前が何人救っても、これまで殺してきた命への償いはできない。命への償いは奪った命と向き合うことだぞ

優斗が扉に手をかけてその場を去ろうとしたときに、久美子はそう言ってきた。その言葉を言ってきた久美子はどんな顔をしていたのかそれを確認しないまま優斗はその場を立ち去ったのだった。

 

 

 

 

翌日

珍しく寝坊しなかった優斗は教室へとゆっくりした足取りで向かっていた。今日から9月に入り、新学期である。もっとも優斗達、勇者は夏休み中でも訓練があったので学校に来ていたし、若葉と優斗に至っては毎日放送室へと来ていた。そんなこんなで教室の前に辿り着き、扉を開ける。

「おいっす〜有坂です」

「「「「あ」」」」

そうして教室を見るとそこには、4人居た。同じ勇者であり同学年の【乃木若葉(のぎわかば)】【土居球子(どいたまこ)】と一学年下の【伊予島杏(いよじまあんず)】。そしてこの中では唯一人の巫女である【上里ひなた(うえさとひなた)】。別にここに4人が居るのは問題ではない。問題は球子とひなたの状態であった。球子がひなたの豊満な胸を揉んでいたのである。そうして全てを察したような顔をして

 

教室の扉を閉めた。

 

何か声が聞こえた気がするが優斗は気にせず、帰ろうとしていた。

「何してるのよ」

だが、とある人物の声によって止められる。

千景(せんけい)さん」

千景(ちかげ)よ…次にそう言い間違えて()()を付けたら…」

「…付けたら?」

 

 

私の奴隷にでもなって永遠に私のために働いてもらいましょうか

「!?」

「フフフ……冗談よ…半分は。最近やったゲームにこういうのがあったからついね。悪かったわね優斗」

「…そういう事か…心臓に悪いんで今度からはやめてくれよ」

「どうしようかしら?」

優斗と廊下で話している人物は勇者であり優斗達より一学年上の【郡千景(こおりちかげ)】であり、優斗とは勇者になる前からの知り合いであった。

「寝坊してないから珍しいと思ったけど、教室とは反対方向に向かってるし、何かあったの?」

「いや…見てはいけないものを見たというか…その…」

「よくわからないけれど入るわよ」

そう言って千景は優斗の服を引っ張り、教室へ無理矢理連行する。

「あの…千景、自分でも入れるんだケド?」

「駄目よ、貴方そう言って3回くらい逃げた事があるじゃない」

そう言われて反論できずに引きずられていく。引きずっている千景はどことなく嬉しそうであった。二人が教室に入ると4人は自分の席に座っており。千景と優斗も自分の席へと座る。

「おはよーございます!高嶋友奈、到着しました。良かった、遅刻じゃない!」

最後に優斗、若葉、球子、ひなたと同じ学年の勇者である【高嶋友奈(たかしまゆうな)】が元気よく入ってくる。

「おはよう…高嶋さん」

「おっはよー、ぐんちゃん」

「おいっす〜遅かったな」

「うん、おいっす〜、優斗くん……って、優斗くん!?ってことは私遅刻してるの!?」

「おい、待て。その言い方だと毎回俺が遅刻してるみたいだろ」

「してるみたいって、してるじゃない」

「何だその言い方!!」

「まぁ…有坂だからな」

若葉が同意する。

「優斗さんですしね」

ひなたが同意する。

「優斗だからな」

球子が同意する。

「優斗さんだからね」

杏が同意する。

「優斗だからね」

千景が同意する。どうやら満場一致らしい。

「なんでさ」

そうやって嘆く優斗の肩に友奈が手を置く。

「優斗くん……そういう日もあるよ♪」

「いや…元々お前のせいだよ!!」

こうして西暦の勇者達の二学期が始まるのであった。

 

 

 

 

 




まぁ…優斗くんだからね。というわけでようやく勇者達全員を出せましたね。次の話ではしっかりと勇者達同士での会話が増えてくのでご期待を、ではここまで読んでいただいてありがとうございました。また、次回でお会いしましょう。
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