有坂優斗は勇者となる   作:雪印のフラン

9 / 16
どうも、雪印のフランです。GWどう過ごしまたか?自分はまぁ部活やらなんやらですね。行ったとしたら祖父母の家に行きました。久しぶりにあったけれど元気そうで安心しました。それでは前書きはおいといて本編どうぞ!!


支え支えられ

「お久しぶりです、茉莉さん」

「うん、久しぶりだね。ボクも新学期の準備とかで色々忙しかったかたら」

今日、優斗が休日を使って外出をしたのは、この人……【横手茉莉(よこてまつり)】に会うためであった。優斗と茉莉は二年前に出会い、今では休日に会って話したり出掛けたりする関係へとなっていた。しかし、夏休みは優斗は勇者としての鍛練、茉莉は高校二年生として進路勉強など色々なことが重なり、会えなかったのである。

「大変な時期なのに良いんですか?」

「ううん、大変だからこそ優斗くんと話したりしたいんだよ、ずっと気を張ってたら疲れちゃうからね」

「そういうもんですか」 

優斗は歩いていって茉莉が座っているベンチの隣に腰をおろした。彼女の方を見ると、手にはスケッチブックとペンを持っていた。そこには彼女が先程まで描いていたであろう絵があった。

「上手ですね、その絵」

「フフフ、ありがとう。優斗くんはいつもボクの絵を誉めてくれるね」

「ありのまま思ったことを言ってるだけですよ」

「それでも嬉しいよ。……周りの人はさ、『高校二年生にもなってまだ絵なんか描いてるのか』って言って笑ったり、バカにしてきたりしてくるからさ」

「……俺なんかで良ければ、何回でも誉めますよ」

「ありがとう。……嬉しいな」

「……俺なんかの言葉で、ですか?」

「優斗くんだからこそだよ」

「俺だから?」

「うん、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「……そういうものですか」

「うん、だからボクは優斗くんにはもっとボクのことを知ってほしいかな」

「………」

明るそうに話す茉莉であったが、優斗は笑うことは出来なかった。優斗には話せない()()()の秘密があった。勇者の仲間は勿論として、何も知らない一般人の茉莉には尚更話すことができない。そんな自分がひどく嫌になった。そんな彼の頬に茉莉は優しく触れた。その手はとても温かかった。

「……茉莉さん?」

「無理に話せなんてことは言わない。……でも一つだけ」

茉莉は真っ直ぐ優斗の目を見つめる、優斗も目を反らすことなく彼女を見返す。

 

辛いときはね、誰かに頼ったりしてもいいんだよ

少しの時間を置いて口を開いて、そして優斗を今度は全身で優しく包みこむ。

(……いつぶりだろう、誰かにこうやって抱き締められたのは……)

三年前のあの日、母親が最後にくれた温もりがそれが最後であった。優斗の中の心が今も完全に冷めきれないのは、きっとこの温もりがあったからであろう。しばらくの間、優斗はその温もりに身を任せていた。

「……すみません、公園で……しかも長い時間…」

「フフフ、いいんだよ。優斗くんって大人びてるからさ、年上として何かをしたかったんだ」

しばらくして優斗が、「もう大丈夫です」と言い、辺りを見回すと、周りの視線がこちらに集中しており、優斗と茉莉は別の場所に移った。場所は近くのファミレスであり、優斗と茉莉は食事をしていた。

休日なこともあり、ファミレスの店内には家族連れや友人同士など多くの客がいた。

「これからは、こんなことが無いように気を付けます」

「いいんだよ、もっと甘えてくれても」

「いや、それだと俺のプライドが……それに申し訳ないですし」

「優斗くんなら、ボクも大歓迎だよ」

「……それでも」

「……もしかして……嫌かな?私なんかじゃ」

悲しそうな顔になる茉莉。

「嫌ではないです!……むしろ、嬉かった

「ん?」

「……迷惑にならないのであれば……たまにお願いします」

「!!……うん、いつでもいいからね♪」

(そうか……優斗くん、喜んでくれたんだ♪)

そうこうしている間に料理が届き、二人はそれを口にする。そうして食事が終わり、しばらくしていると突如として茉莉の顔色が悪くなった。

「……勇者

茉莉は無意識のうちか小さくそう、呟いた。普段の優斗であれば聞き逃してしまうような小さくか細い声であったが、今の優斗は茉莉の様子の変化に反応しており、しっかりと聞き取ることができた。優斗は彼女の過去を詳しくは知らない。だからこそ、彼女の顔色が悪くなってしまった原因がわからない。だが、その顔がどこか()()()()()()()()()()()()()()()そんな事を感じとった。それに気づいたとき優斗は彼女の手を握っていた。

「……優斗くん?」

「……大丈夫です……俺はここにいますから」

何が大丈夫なのか優斗にもわからなかった。だけど、()()()()()()()()()()()()がした。

「……ありがとう、優斗くん」

「……いえ、俺は茉莉さんみたいに何か特別なことができたわけでは……」

「隣にいてくれて、そして手握ってくれる。……それって本当に嬉しくて幸せなことなんだよ」

「……そうですね」

優斗も茉莉もバーテックスによって両親を失っている。だからこそ、隣に誰かがいてくれることの大切さはとても痛感している。だからこそ、二人は仲良くなれたのであろう。だからこそ、二人はこうして支えあうのだろう。()()()()()()()()()()()()()()()()、きっと今とは違っていただろう。そんなことが言える程に優斗にとっえ【横手茉莉】という存在は大きく。茉莉とっても【有坂優斗】という存在も大きいのであろう。

 

 

 

そこから、()()は優斗くんと何気ない話をした後にファミレスを出て別れた。優斗くんは「送っていきます」と言ってくれたが、ボクはそれを断った。さっきのことがあったからちょっと恥ずかしいからね。【有坂優斗(ありさかゆうと)】……()()()に姿は似ているけれど、性格は全然違う。あの人……久美子さんは人に自分の弱みなんか絶対に見せたりしない。けれど彼は、時々私に弱味などを見せてくれる。……でもなんだろう、優斗くんと久美子さんがたまに重なることがある。確か……一度彼が弓を射るところをみたとき……その時の彼の目は久美子さんに似ていた。そういえば一度だけ、久美子さんが話していたことがあった。

 

 

「私に家族か……一様、私には年の離れた姉がいる。その姉は私とは全く正反対のような人間だったよ」

「へぇ、久美子さんとは正反対ですか」

「あぁ、我が姉ながら少し苦手だったよ」

「姉妹なのにですか?」

「姉妹だからこそ、だろうな。それともう一つ、実はその姉には1人の息子がいてな、私の甥にあたる奴。そいつが私にとってはとても面白い奴だったよ。」

「面白いって

姉の話をしているときの久美子さんは何処か忌々しいような感じをしていたが、その甥の話をしているときの久美子さんはとても愉しそうであった。それがとても印象にあった。あまり、感情を見せない久美子さんだったから余計にだろう。

もしかしかたら、彼は久美子さんの甥なのかもしれない。まぁ、そうだったところで私は何も変わらない。

 

……だけど

「……もうちょっと進展しても良いんじゃないかなぁ……なんて」

優斗に想いを寄せる身としては、もう少し関係を進展させたいと考えている乙女、茉莉であった。

 

 




今回はここまでです。いや、茉莉ちゃんが出てくるゆゆゆ作品もっと増えないかな?(あと、久美子さんのも)まぁ
個人の意見はさておき、今回はここまでです。最後までみて頂いてありがとうございました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。