支配する根絶者、地球に降り立つ   作:旧シリーズからの根絶者使い

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Vスタで無事エンジェルフェザーでハミエルがお亡くなりになりデッキが無くなった作者です………作者です……作者です(泣)


岡崎クミ

5話

 

 

 

「……つまらない」

 

 

午前中最後の授業の途中ふと呟いたアリスだが、それは担当の先生に聞かれてしまっていた。

 

 

「ほう天音……私の授業がつまらないですか。なら…………これを解いてみてください」

 

「√5−2……中1に無理数混ぜた計算とかさせないで」

 

「せ、正解だ……」

 

「「「「「「ええ!?」」」」」」

 

 

先生が黒板に記した問題一瞬見たアリスは頭の中で式を組み立て直ぐに解いた。

 

元来、根絶者とは以前惑星クレイに現れた遊星ブラントがリンクジョーカーの一員である『星輝兵』達を飲み込み、彼らがブラントで長時間を過ごした事でその星の環境に適応した生物の一つでもある。元々ブラントに存在していた禍々しい生物との共存を果たした『星輝兵』の技術力を得た根絶者はその頭脳も受け継いでいる。つまるところ、リンクジョーカーのユニット達は基本頭がいいのだ。

 

 

「……文句、ある?」

 

「ぬぅ」

 

 

そのままアリスはボーッと快晴の空を見上げながら授業時間を過ごした。

 

 

時は移り放課後、購買で買ったパンを抱えていつも通り屋上へ向かったアリスは珍しい物を見るかのように運動場の方へ目を向けていた。

 

 

「なにやってるのクロノ」

 

 

校舎の影になっているところにはクロノが立っていて何やら挙動不審な動きをしている。

 

 

「……クロノジェットのイメージ?」

 

 

クロノのしている動きはパンチやキックといった喧嘩のような動きだ。やけに立体的に動いていたり地面を滑りたいと言った感じが出ているためアリスは正解へと辿り着いたのだ。

 

 

「カムイもミサキさん、シンさんも伊吹コウジに会ってないって言ってたし……となるとクロノしかいない。いつクロノが伊吹コウジと出会ったのか知らないけど何か言われた……?」

 

 

先日アリスに話をしに来た、元ヲクシズの先導者伊吹コウジ。彼にアリスのことを教えた人物として候補が上がるのは4人だがその全員が知らないと言っていた。クロノに関しては伊吹の名前を知らないため無理もない話だ。

 

 

「ん〜……分からない。まぁ、いっか……ん?」

 

 

考えても仕方がないことだと悟ったアリスはいつものポジションに戻ろうとしたが、クロノに近づく2人に気づき足を止めた。

 

どうやら男女のグループで休憩をしていたところボールが飛んできて手作りのクッキーが入った箱を持っていた女子生徒がそれを落としたらしい。その犯人をクロノだと決めつけたようだ。

 

 

「濡れ衣……クロノも変な事してたとはいえ…………4階なら飛べるか」

 

 

アリスはクロノの誤解を解くためにクロノの元に行こうとしたがここは屋上、流石に今からだと間に合わない可能性が高いため持ち前の身体能力で飛び降りようとしている。もちろんアリス以外の人間なら普通に死ぬ高さだがアリスだからこその選択肢である。

 

 

「……ん、解決してる。ならいいや」

 

 

そうこうしているうちに、金髪の男子生徒がそれを仲裁したらしくクロノは既にその場を立ち去っていた。

 

 

「綺場シオン……だっけ?お坊ちゃんの」

 

 

金髪の男子生徒、綺場シオンの名前を思い出したアリスは一応顔と名前を覚えた。なんとなく、他の人間とは違う気がしたからである。

 

 

「作り笑顔、気味が悪いな」

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後、いつも通りクロノと合流したアリスはカードキャピタルへと向かった。2人ともクエストをこなすためである。

 

 

「アリスはどんなクエストを受けるんだ?」

 

「……出来るだけキャピタルの近くで済ませれそうなの。クロノは?」

 

「ポイントが多いやつかな」

 

「安直」

 

「お前だって面倒くさがりじゃねえか」

 

 

店に到着し、カムイやシンに挨拶をしてから2人揃って端末を眺め始めた。

 

 

「クロノ、落とし物だって」

 

「いや……もう落とし物は勘弁だよ。おっ、アリスこれいいんじゃねえの?世間話に付き合ってほしいってさ。場所は……結構近いじゃん」

 

「……ヴァンガード、全く関係ない。ん……こっちにする」

 

「ヴァンガードを教えてくれる友達に内緒で練習したいです……初心者か。いいじゃんねえか」

 

 

アリスが選んだのはファイトをしてほしいというクエストだ。ポイントは少ないがキャピタルから距離が近く喫茶店という事で居心地も良さそうだ。

 

 

「アリスちゃんはやっぱりファイト系かー」

 

「カムイがクロノについていくなら、またシンさんにクエスト作ってもらう」

 

「いや、それは……はは、やめとくぜ」

 

 

冷や汗を流したカムイの視線の先には、顔を半分覗かせてこちらを見るシンの姿があった。どうやらこの前サボったのが効いているらしい。

 

 

「よし、これだ!!」

 

「…………面倒そうなの選んだね」

 

「カード受け取って送るだけだろ?簡単だって」

 

 

クロノが選んだクエストはおばあちゃんの家に忘れてきたカードを北海道の自宅に送ってほしいというものだ。どうやらヴァンガードに疎いご老体らしくアリスは選択肢から外していた。

 

 

「……ここに集合で」

 

「おう、じゃあなアリス」

 

「2人ともがんばれー」

 

 

アリスはクロノを見送ると自分もクエストの登録をして店を後にした。

 

 

 

 

 

 

「……ん、ここ?」

 

 

受けた依頼に付属していた地図を辿って喫茶店へとやってきたアリスは扉を開けて中に入った。

 

 

「お一人ですか?」

 

「クエストの依頼」

 

「おや、でしたらあちらのお客さまでございます」

 

「ありがとう……オリジナルブレンドをお願いします」

 

「かしこまりました」

 

 

喫茶店のマスターにファイカを見せると、依頼者から話を聞いていたのかすぐに席へと案内された。ついでに注文を済ませたアリスは依頼者らしき人物を見つけた。

 

 

「……依頼者?」

 

「わぁ〜、貴方がクエスト受けてくれたの?あっ、岡崎クミっていいます〜」

 

「天音アリス、よろしく」

 

 

テーブルにカードを並べて睨めっこをしていたのは岡崎クミという少女だ。中学2年生でアリスの先輩だ。

 

 

「その制服、私と同じだ〜。一年生?」

 

「ん」

 

「そっかぁ〜じゃあアリスちゃんだ〜」

 

 

なにが、じゃあ、なのか分からないアリスだったが、接しやすい人物だったため特に言及する事なく向かいの席に座った。

 

 

「……依頼だけど、何を教えればいいの?」

 

「え〜っとね。ルールは友達に教えてもらったから、ファイトのコツとかデッキの作り方なんかがいいな〜」

 

「分かった」

 

 

アリスはカバンからいつも通りヲクシズのデッキを取り出したタイミングでマスターに注文したコーヒーが出てきた。

 

 

「お待たせいたしました。砂糖とミルクはどうされますか?」

 

「いらない……です」

 

「かしこまりました。それではごゆっくり」

 

「アリスちゃん、ブラック派なんだぁ」

 

「ん……ホットはブラック、アイスはカフェオレ」

 

「こだわり、だね!!」

 

(独特な感じの人だなぁ……え、おいしい」

 

 

アリスは内心そんなことを考えながらも一口飲み予想外の味に驚愕する。同時にこの店は贔屓にしようとも思った。

 

 

「先にファイトする?デッキ見る?」

 

「え〜っと……どっちの方が良いの?」

 

「ファイトして、デッキが回っているかどうかをみた後にデッキのアドバイスの方が良い。ボクはだけど……」

 

「じゃあそれでお願いします〜」

 

 

プレイシートをテーブルに広げお互いにファイトの準備をした2人はファイトを開始した。

 

 

「一応、チュートリアルファイトに寄せるから、お互い手札を公開してやりたい……いい?」

 

「いいよ〜」

 

 

 

「「スタンドアップ」」「ザ」「ヴァンガード」

 

 

 

「享受する根絶者 ヰゴール」

 

「バトルシスター わっふる」

 

 

アリスの手札

『並列する根絶者 ゼヰール』

『心酔する根絶者 グヰム』

『剪断する根絶者 ヱヴォ』

『心酔する根絶者 グヰム』

『並列する根絶者 グヰール』

 

クミの手札

『バトルシスター ろりぽっぷ』

『バトルシスター ぷてぃんぐ』

『バトルシスター ろりぽっぷ』

『バトルシスター みるふぃーゆ』

『バトルシスター ぷてぃんぐ』

 

 

お互いに手札がいいため交換は無しだ。今回はクミの先行でスタートする。

 

 

「私のターン、ドロー。ライド!!《バトルシスター ろりぽっぷ》。スキル発動、わっふるをコールします。えっと……出来ることはないよね。ターンエンド」

 

Vろりぽっぷ

中央後列わっふる

 

 

「ボクのターン、ドロー。《心酔する根絶者 グヰム》にライド。先駆でヰゴールを後ろに移動。グヰムでヴァンガードにアタック」

 

「ノーガード」

 

「ドライブチェック……無し」

 

 

ヲクシズが手札に加わったためいつものパターンができるようになった。しかし今回はアドバイスのためのファイト。下手に本気でやるのはNGだ。

 

 

「ダメージチェック、トリガーなしです」

 

「ターンエンド」

 

Vグヰム

中央後列ヰゴール

 

 

「そのデッキ……リミットブレイクのカードが入ってるの?」

 

「リミットブレイク?」

 

「ダメージが4以上の時に発動できる、ピンチの時の必殺技みたいなスキル」

 

「へぇ〜そうなんだ。でもどうして?」

 

「ろりぽっぷはリミットブレイクをダメージ3以下……まあいつでも使えるようにするスキルを持ってる」

 

「すごいんだね!!ろりぽっぷ」

 

 

リミットブレイクサポートのカードが入っているがどうやら知らない様子だ。基本的なルールのみ知っていて他は後回しにしたのか、それともとりあえず好きなテーマのカードを詰め込んだのか、分からない。

 

 

「……スキルについて、あんまり知らない?」

 

「うん、友達からはまだあんまり教わってなくて……先駆っていうのだけ教えてもらったんだ〜」

 

「わかった」

 

 

ここからは少し巻きでファイトの進行をする。クミの3ターン目、《バトルシスター ぷてぃんぐ》にライドし右前列に《バトルシスター ぷてぃんぐ》、左前列に《バトルシスター ここっと》をコールした。

 

 

「……良い組み合わせ」

 

「よぉ〜し、いっくぞ〜。ぷてぃんぐでヴァンガードにアタック!!」

 

「……ちょっと待って。この際だから、自分のカードのスキルは覚えてみる」

 

「うん!!えっと……ぷてぃんぐは……ふむふむ。ここっとは……そっかぁ!!ごめんねアリスちゃん、戻してもいい?」

 

 

アリスのアドバイスでカードの効果をしっかり読んだクミは、効果的な使い方をすぐに思いつきアリスに待ったを求めた。

 

 

「ん」

 

「じゃあ、ここっとからアタック!!」

 

「ノーガード。トリガーじゃない」

 

「ヒットしたからスキルを使うね。えっと……カウンターブラスト?」

 

「ダメージを裏返すこと。横に書いてある数字の枚数がコスト……支払わないといけないお金みたいなもの」

 

「なるほどなるほど〜。じゃあ1枚カウンターブラストして……山札の上から一枚見る。それがバトルシスターだったらえっと〜、相手に見せてから手札に加えます。《バトルシスター みるふぃーゆ》をアリスちゃんに見せて手札に加えるね。次にぷてぃんぐでアタックだよ!!」

 

「ノーガード……ドロートリガー。一枚ドローしてヴァンガードにパワープラス5000」

 

「ぷてぃんぐのスキル。ヒットしたからダメージゾーンのカードを表にするね。さらにヴァンガードのぷてぃんぐにパワープラス3000するよ」

 

 

使ったダメージをぷてぃんぐでカウンターチャージを行う。普段ならガードされるだろうが、今回はアドバイス込みのファイトだ。スキルを使って学ばせるという目的のために全てノーガードで受けた。

 

 

「でもこれじゃあアリスちゃんのヴァンガードにパワーが届かないよ……」

 

 

トリガーで追加されたグヰムのパワーは13000、しかしぷてぃんぐがスキルでプラスされた分を合わせても12000とギリギリ足りない。しかし後列にはわっふるがいる。

 

 

「わっふるのブーストがある」

 

「あ、そっか!!うん、忘れてたよ〜。じゃあヴァンガードのぷてぃんぐでアリスちゃんのヴァンガードにアタック!!」

 

 

えへへ〜という感じで朗らかに笑うクミにアリスは内心苦笑しながらも怒涛の攻撃に少し身構えた。

 

 

「(まあ、流石にいきなりトリガーなんて出ないよね)……ガード。トリガー1枚で突破できる」

 

「ドライブチェック〜、クリティカルトリガー!!えっと、効果は全部ぷてぃんぐに使うね!!」

 

「ん!?」

 

 

油断していたところにまさかのクリティカルトリガー。このターンで一気に4ダメージも与えられてしまう事実にアリスは思わず声を荒げてしまった。ビギナーズラックというやつだろうか。

 

 

「ダメージチェック……無し。セカンドチェック……!!ヒールトリガー。ダメージ1回復」

 

「あ〜出ちゃったか〜」

 

「……油断しすぎた。今みたいに、ヴァンガードの攻撃をギリギリでガードするとトリガーで越えられることある」

 

「なるほど〜、じゃあ私だったら……10000のじんじゃーでガードすれば良いかなぁ」

 

「そう」

 

 

左前列ここっと Vぷてぃんぐ 右前列ぷてぃんぐ

        中央後列わっふる

 

 

 

「ボクのターン」

 

 

 

 

ティーチングファイトのためアリスはいつもより攻撃的なファイトはせず、あくまでクミの糧になるようなファイトを心がけること数ターン、ヲクシズにライドしたアリスのターンが終了し、クミのターンが訪れた。

 

 

 

「私のターン、スタンド&ドロー。えっと……うーん……あっ、アリスちゃん、このカードっていつ使うの?」

 

 

ようやく気付いたか、と気づかれない程度に笑ったアリスは、裏面が青ではなく銀色のヴァンガードサークルが描かれたカード……Gユニットの説明を始めた。

 

 

「お互いのヴァンガードがグレード3以上の時、合計グレード3になるように手札を捨てると使えるようになる。言うなれば、ヴァンガードの更なる未来の可能性」

 

「未来の……可能性……?よし!!ジェネレーションゾーン解放!!」

 

 

 

クミのイメージ力がライドしている『みるふぃーゆ』に新たな可能性を提示しクミもそれに応えた。

 

 

 

(うん、いいイメージ……とりあえずここまで、かな。ごめんねヲクシズ、わざと負けるような真似して)

 

『姫のご意向のままに』

 

 

「ヴァンガードにアタック!!」

 

「……ノーガード」

 

 

クミのGユニットの一撃がヲクシズを包み込み、爆ぜた。

 

 

 

「トリガーなし、ダメージ6でクミの勝ち」

 

「わぁ~、勝っちゃった!!」

 

 

初めての勝利だったのかとてもいい笑顔で喜んでいるクミを見ながらアリスは、こんなに喜んでくれるなら教えたかいもあると頬を緩ませた。

 

 

「おめでとう、いいファイトだったよ。(ダメージ5からダブルクリティカル決めてくるのはさすがに驚いたけど…運がいいのかな?)」

 

 

「ありがとう~。でも、手を抜いてくれたよね?スキルも使ってなかったし」

 

「まあ……多少は」

 

「むむむっ、いつか真剣勝負で勝てるようになるから待っててね!!」

 

「ん、期待してる」

 

 

ファイトがひと段落ついたので次はクミのデッキ診断だ。アリスはデッキを片付けクミのデッキをグレード順に並べた。

 

各種トリガーにファーストヴァンガード、グレード1が13枚、グレード2が12、グレード3が8枚のシンプルな構成で特に尖りのないデッキだ。

 

 

「……すごくバランスがいい。初心者にはこれ以上ないいいデッキ。誰かに教えてもらった?」

 

「そうなの〜、さっき言った友達にこの子達でファイトしたいって言ったら揃えてくれたんだ〜」

 

「へぇ……」

 

 

50枚全てがバトルシスター軸で構成されている。テーマに添っていながらも初心者に使いやすいデッキに仕上げるのなら、ヴァンガードに対する理解度の高いビルダーでありファイターなのだろうとアリスは考えた。同時に、根絶してみたいとも。

 

 

「ファイトしてみて、デッキに対して何か感じた?」

 

「うーん…………あっ、トリガーって出やすいのかな。アリスちゃんも私もたくさん出てた気がする」

 

「……確かに運は良い方だとは思う」

 

 

ラストアタックでトリプルドライブだったとはいえダブルクリティカル、しかも残り2枚のトリガーを完璧に引いて見せたため本当に運がいいのだろうとアリスは思い出す。デッキ構成をみてクリティカル8枚構成じゃない事に若干冷や汗を流すレベルだ。

 

 

「ノーマルユニットはいじる必要無いと思う……あっ、サブヴァンガードは少し変えても良いと思うけど。あとはトリガーの枚数調整……かな」

 

「ふむふむ……ええと、これは?」

 

「それはこうして……こう使う」

 

「なるほどぉ!!すごいねアリスちゃん」

 

 

アリスが教えたことは大まかに3つ、クラン特性、バトルシスター軸の特性、そして各種ユニットのスキルの活用だ。ドローが得意なオラクルシンクタンクはもちろん、バトルシスター軸は『バトルシスター』の枚数に応じて効果が発動しパワー増加を持つユニットが多い。アリス的にはクミの運の良さを信じてクリティカルを8枚にするべきだと考えたが、結局クミがだした結論は……

 

 

クリティカル6枚、スタンドトリガー4枚、ドロートリガー2枚、ヒールトリガー4枚である。

 

 

「どうしてこうしたの?」

 

「オラクルシンクタンクが手札を増やせるんだったら、たくさんクリティカルを増やして、たくさんスタンドした方がいいと思うんだぁ」

 

「……良いと思う。でも、こうすると全部バトルシスターじゃなくなるよ?」

 

「大丈夫、きっといつか新しい子が増えるよっ」

 

「……じゃあいっか」

 

 

本人がいいなら、とアリスも納得し携帯でバトルシスターのカードを検索、リミットブレイクが使える『もなか』と『ふろまーじゅ』を見せることで選択肢を増やした。

 

 

「クエストとしてこれくらい。後は頑張って」

 

「うん、今日はありがとう〜。そうだぁ!!連絡先、交換しよ〜」

 

「ん、いいよ」

 

 

電子音が鳴ると連絡先の交換が完了した。アリスは自分のファイカのクエスト完了のサインをクミに貰うと、ポイントが増加しているのを確認してしまった。

 

 

「今度、友達と一緒にヴァンガードしようね〜」

 

「楽しみにしてる」

 

「今日は私が奢るよ〜」

 

「え、それは……悪い」

 

「ふっふっふ、先輩に任せなさーい!!」

 

 

どうやらアリスはクミにだいぶ懐かれたらしい。押しの強いクミにアリスは苦笑いでお礼を言うとググッと距離を詰めて抱きつかれた。

 

 

(うーん……なんか複雑な気分……)

 

 

「今日はありがと〜、またね〜」

 

「ん、じゃあまた」

 

 

店を出て別れると、そこそこ日が沈んでいるのに気づいた。クロノとはカードキャピタルで落ち合う約束をしていたのですぐに向かう。近い場所をクエストに選んだのでそれほど苦でもない道のりである。




〜カードキャピタル〜


「……ただいま、クロノは…いた」

「よう、遅かったなアリス。クエストはどうだったんだ?」

「無事クリアした。クロノは?」

「あー……まあ一応クリアしたぜ、一応な」

「…………ん?」


なんとも歯切れの悪い言い方にアリスは疑問を覚える。そんな2人をみて近寄ってきたカムイが代わりに答えた。


「綺場シオンっていうファイターとクエストクリアをかけてファイトして勝ったんだよ。それなのにシオンの奴余裕げに帰っていったからクロノは気に食わないんだと」

「……ああ、あのお坊ちゃん」

「知ってんのか?」

「昼間絡まれてたの、屋上から見えてた」

「あれ、見てたのかよ……え、おいアリス、てことはお前、まさか」

「……ふっ、クロノジェットにはなれた?」

「なっ……!?!?」


アリスは昼休憩にクロノジェットのような動きをリアルで再現していたクロノを思い出し小さく笑った。見られていたことに大きな羞恥を覚えたクロノは顔を赤くしてアリスに詰め寄る。


「ぜっっっっっっっったい誰にも言うなよ!?フリじゃないからな!!」

「え、なになに、教えてくれよアリスちゃん」

「……えっと、学校の昼休憩にクロノが「やめてくれぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」……もごっ」


口を抑えられてアリスは喋ることができない。それほどまでに恥ずかしかったのだろうか。


「帰るぞアリス!!」

「ん、カムイ……知りたかったらクエスト発注で教えてあげる」

「はははっ……そこまではいいや。気をつけて帰れよー」

「「はーい」」


2人は返事をすると店から出ていった。


「あの2人……ほんっとに仲良いな」
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