支配する根絶者、地球に降り立つ 作:旧シリーズからの根絶者使い
「「スタンドアップ」」「ザ」「「ヴァンガード!!」
「《ワイバーンキッド ラグラー》」
「《発芽する根絶者 ルチ》」
「聞いたことないカードだね……面白そうだ、先行は君に譲るよ」
「……ボクのターン。ライド、《発酵する根絶者 ガヰアン》。スキルでルチは後列に移動させる。ターンエンド」
Vガヰアン
後ルチ
手札5枚
「僕のターン。《ワイバーンストライク ギャラン》!!先駆でラグラーを後列に移動。ギャランでヴァンガードにアタック!!」
「ノーガード」
「ドライブチェック、トリガーは無い」
「ダメージチェック……ドロートリガー。一枚ドロー」
「ターンエンド」
Vギャラン
後ラグラー
手札5枚
アリスがマモルのデッキに対して思ったことは一つ、典型的な超越軸のかげろうであるということ。ラグラーやドライブチェックで捲れたイマードはどちらもジェネレーションブレイク(以降GB)を持つカードだ。そうなれば、自ずとマモルの分身たるユニットも見えてくる。
「ライド……《欺く根絶者 ギヴン》。《呼応する根絶者 エルロ》を左前列にコール。ギヴンでヴァンガードにアタック」
「ガード」
「ドライブチェク……無し。続けてエルロでヴァンガードにアタック」
「それもガード」
「ターン終了」
左前エルロ Vギヴン
後ルチ
手札5枚
生意気な鼻っ柱でも折りたいのか、とアリスが思うほどマモルは積極的にガードをしてくる。しかし、現代では手札一枚でガードできる場合積極的にガードするべきという意識が広まっている、というのを知っていたアリスは計画通りな人の笑い方をこっそりしていた。
「僕のターン。《ワイバーンストライク ドーハ》にライド。イマードとギョクリュウをコール。アタック!!」
「ノーガード」
ドーハとイマードのアタックを全て受けたアリスだがお互いにトリガーは無し。ダメージはアリスが3、マモルが0でこのファイトを見ている者はカムイを除いて皆、すでにマモルの圧勝を確信している。
Vドーハ 右前イマード
後ラグラー 右後ギョクリュウ
手札3枚
「……ボクのターン」
「ッ!!」
アリスの纏う雰囲気が変わる。ヲクシズの時のようなドロドロとしたドス黒い物ではない。むしろ暖かさを感じるようなオーラがアリスを包み、紫電が弾ける。マモルはそのイメージをダイレクトに受け取り冷や汗を流した。
「絆を以て絆を断ち切れ 絆の根絶者 グレイヲン!!」
(このイメージ力…!!こんな子がいたとはね)
無理もない、アリスにとってグレイヲンとはイメージの存在ではなくアリスにひれ伏す存在。『姫』の忠臣にして良き文官として接してきたのだから。そもそもとしてアリスは根絶者達の事を彼ら以上に理解している。イメージなどではない、実際に触れ合ってきた仲間ともいえる。
「グレイヲンの登場時スキル、相手のドロップゾーンから2枚……相手が選び
「裏で……バインドだって?」
グレイヲンが手を翳すと、役目を終えたかげろうのユニット達が紫煙漂う檻へと姿を消していった。
「ヰゴールをコール。そして……グレイヲンのスキル発動。エスペシャルカウンターブラスト2枚、そして根絶者を含むボクのリアガードを一体退却させる。ルチ、貴様の絆をグレイヲンに託すといい」
『御意に』
高圧的な口調となったアリス、しかしその言葉には確かな感謝があった。
「相手のヴァンガードをデリート」
「なっ、ドーハ!?」
ユニットの力を解かれたマモルは霊体としての姿を根絶者達の前に晒すことになった。
「さらに退却したルチのスキル、後列のリアガードを呪縛。ヰゴールのスキル、相手のヴァンガードがデリートされた時ソウルに送ることで一枚引き、カウンターチャージと後列を呪縛」
「ラグラーとギョクリュウまで……!!」
アリスは巧みなスキル運用でマモルの盤面を制限していく。しかしまだ終わらない。
「ガノヱクをコール。スキルで一枚引く……ギアリを右前列にコール。登場時スキルでガノヱクを退却させることでイマードを退却し
「エルロでヴァンガードにアタック」
「ノーガード……トリガー無し」
「……ギアリも続いて」
「ノーガード!!」
デリートされたマモルのヴァンガードのパワーは0、手札が3枚のマモルは手札の温存を選んだらしい。
「グレイヲンでアタック……ドッキング・グレイブ!!」
アリスの宣言と同時にグレイヲンはその腕を振り上げる。紫電の輝きが集まり霊体のみのマモルに冷酷な一撃を下す。
「ゲット・ザ・クリティカルトリガー」
「ぐああぁぁぁぁぁ!!!!」
パワーを持たない霊体では何も抵抗することできない。理不尽な力にさらされたマモルはそのイメージに押しつぶされた。
「お、おい……あの女の子、マモルさんに1ターンで4ダメージも与えたぞ!?」
「まさかマモルさんが負けるんじゃ……」
「いいぞアリスちゃーん!!はっ、でもこのままだとマモルさんが危ない!?俺はどっちを応援すればいいんだー!!」
まさかの展開に会場がざわついている。一部、情緒がおかしくなっているがカムイが宥めているらしい。アリスは一瞬だけそちらに気を取られたがファイトに戻る。
「ターンエンド」
左前エルロ Vグレイヲン 右前ギアリ
手札6枚
「なるほど……一筋縄ではいかなさそうだね……それじゃあ、ここからは僕も全力でいかせてもらうよ!!ライド!!《ドラゴニック・ブレードマスター》!!」
「…………」
かげろうの中でも特に上の立場の者が持つ『ドラゴニック』の名の竜。アリスは予想通りだと思いつつもそのスキルを思い出し計画を修正する。
「ストライド……ジェネレーション!!《神龍騎士 ムスタファー》!!」
「かげろうの……Gユニット」
龍とともに生き龍とともに戦う龍騎士、今顕現する。
「ブレードマスターのストライドスキル、ギアリを退却!!そして《ドラゴンナイトイマード》をコール。さらに……ムスタファーのスキル!!」
「ッ……」
「Gゾーンから一枚選び表にすることでエルロを退却。さらに表のムスタファーが一枚なのでイマードにスキルを与える。そしてイマードのスキル!!相手のリアガードがドロップゾーンに置かれた時カウンターブラストすることでパワープラス2000、スキルを獲得!!」
ムスタファーからは攻撃のヒット時にカウンターチャージをするスキル、イマードはガーディアン焼却のスキルが加わった。
「ムスタファーでアタック!!」
「……ノーガード」
アリスの手札には完全ガードが一枚ある。しかしイマードの獲得したスキルを考えれば残しておきたいが他のカードではトリガー次第では突破される。ゆえに、ダブルクリティカルでは無いことを願う。
「トリプルドライブ………ゲット、クリティカルトリガー!!クリティカルはムスタファーに、パワーはイマードに!!さらにヒールトリガー!!ダメージ1回復」
「ッ……うぐっ……」
流石のアリスでもGユニットからの攻撃イメージとなれば、苦痛の声が漏れた。しかし運はアリスにも味方する。
「ダメージチェック……ヒールトリガー、ダメージ1回復……もう一枚……無し」
1枚目のダメージはヒールトリガー、マモルがダメージを回復していなければ3対4で回復出来なかったので不幸中の幸い幸いだ。これでアリスとマモルのダメージは3対3。
「続けてイマードでアタック」
「完全ガードとガード」
「ッ、なるほど……やるね」
イマードがガーディアンを焼却できるのは、ガードが1枚だった時、余分なカードを出すことでスキルの効果を免れた。
(ごめんねグレイドール、今回は我慢して)
そう、アリスが余分に出したカードは次のターンでライドも考えていた《波動する根絶者 グレイドール》だ。
「ターンエンド。それと解呪も」
Vブレマス 右前イマード
後ラグラー 右後ギョクリュウ
手札4枚
「ボクのターン、ライド……《絆の根絶者 グレイヲン》。登場時スキルで2枚バニッシュデリート」
「くっ……」
「ジェネレーションゾーン……解放」
そしてアリスは、地球に降り立ち初めてのストライドを行う。会場は誰もが声を発さずファイトの行方を見守っている。カムイに至ってはどんなGユニットが出てくるのかワクワクして口元がニヤついている。
「過去……現在……未来……全てを根絶し新たな未来を創り出せ……ストライドジェネレーション」
銀に輝くGサークルがアリスを包み込み全てを照らす。そして現れるは終末を司る遥か未来の根絶者、アリスですら地球に来るまで知り得なかった惑星ブラントの新たなユニット。
「
「これが……君のGユニット。なんて禍々しいんだ」
マモルやカムイほどのイメージ力を持つ者はその姿や圧に冷や汗を流すだろう。それだけの力強さを感じるユニットだ。
「ガノヱクをコール。スキルで一枚引く。そしてアヲダヰヱンのスキル。Gゾーンからアヲダヰヱンを表にすることで……デリート」
「ッ……ドラゴニック・ブレードマスター!?」
「さらに表のアヲダヰヱン一枚につき前列全てにパワープラス2000。《呼応する根絶者 アルバ》をコール。スキル発動。相手のヴァンガードがデリートされているので山札から《呼応する根絶者 ヱルロ》をコール。そして相手も山札の上から一枚コールして」
「なんだって?………ッ、《プロテクトオーブ・ドラゴン》をコール」
マモルが引いたのは完全ガード持ちのプロテクトオーブ、一瞬苦い顔をしたがすぐにそれを隠し次に展開を待つ。
「ヱルロのスキル。相手のユニットが効果でコールされた時、カウンターチャージして1枚をバニッシュデリート。続けてヱルロ、アルバの後ろに《喰い千切る根絶者 ギヰバ》を、アヲダヰヱンの後ろに《悪運の根絶者 ドロヲン》をコール」
手札のほぼ全てを使っての盤面整理、マモルはアリスがこのターンで勝負を決めるつもりなのかと身構える。最も、アリス本人にはそんなつもりは全く無いのだが。
「ギヰバのブースト、ヱルロでアタック。右列にアルバがいるのでパワープラス2000、アヲダヰヱンのスキルでさらにパワープラス2000」
「ガード!!」
「ギヰバのスキル……ギヰバを山札に戻すことでカウンターチャージとバニッシュデリート。続けてアルバにアタック、同じスキルでパワーをプラス」
「ノーガード……ゲット、ドロートリガー!!」
「ギヰバのスキルでバニッシュデリート」
デリートされ余計なガードを強いられるマモルだがトリガーにより手札を増やしヴァンガードのパワーを取り戻してきている。
「アヲダヰエン」
「来る……ッ!!」
「命あるものに良き終末を」
アリスの号令でアヲダヰエンが動き始める。ヲクシズよりも圧倒的な巨躯の躍動はそれだけで大地を揺るがす。触手のような両腕の先から火花が飛び散りエネルギーが胸にある瞳のような核に収束している。
イメージする者に恐怖を与えてきた根絶者だが、今回は別格だ。会場の誰も彼もが格上のはずのマモルの敗北を頭によぎらせた。
「アタック!!」
アヲダイヱンから放たれたエネルギーの奔流が霊体のみのマモルを飲み込んだ。
「ドライブチェック」
「クリティカルトリガー」
「ドロートリガー」
「クリティカルトリガー」
「「「「「「トリプルトリガー!?!?!?」」」」」」
オーバーキルにも程があるだろう。トリガー全てがアヲダイヱンに力を与えマモルを飲み込む光はさらに大きくなった。
一瞬にして、全てが滅ぶ。
フレーバーテキスト通りとも言える圧倒的な暴力は、大地を抉り焦土を化す。何人たりともアヲダイヱンの前では無力だという絶望が更なる終末を引き起こした。
「負けるなー!!」
「マモルさーん!!」
「いやー!!」
(おいおい……ボクが悪者じゃないか。いや、悪者側だけども)
まるでヒーローショーのように、観客の子供たちが叫んでいる。無理もない、誰もが憧れるクランリーダーマモルが、怪獣のような不気味なユニットにボコボコにされているとなれば子供たちの目にはどう映るかなど一目瞭然だ。
「……まだまだ、完全ガード!!」
「「「「「「うぉーーーーーー!!!!」」」」」」
焦土化した大地に一筋の光が生まれる。霊体のマモルを守護するように薄い膜が展開されている。プロテクトオーブ・ドラゴンだ。
歓声に包まれる会場にアリスは騒がしいと思いながらも、おそらく先程のドロートリガーで引いてきたのだと考える。
「………さすが、クランリーダー」
「良い攻撃だったよ。本当に危なかった」
「……ドロヲンのスキル。ソウルに入れ、一枚捨てて2枚ドロー。さらにバニッシュデリート。ターンエンド」
左前エルロ Vグレイヲン 右前アルバ
手札4枚
(このターン、凌げばボクの勝ち)
マモルのバインドゾーンの裏のカード……10枚。