この素晴らしいボーダーに入隊を!   作:こしあんA

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B級隊員編
第10話 このB級隊員に初陣を!


夏休み

みんなが家族と出かけたり、友人とかけがえのない日々を過ごしたりする中カズマはボーダーライフを満喫していた。正規のトリガーを与えられ手札の増えたカズマは早速トリガーのビルドを組みウキウキでランク戦室へと向かった。

 

 

現在のトリガー構成

メイン

・アステロイド

・シールド

 

サブ

・アステロイド

・ハウンド

・シールド

 

 

 

アステロイド『4003』

孤月『4506』

 

 

2人はいつもの市街地マップへと転送された。

 

「アステロイド!」

 

試合開始と同時に両手にトリオンキューブを出現させそれぞれ3×3×3の27発に分割。合計54発ものアステロイドが相手に一斉に襲い掛かる。

それを相手はシールドを展開し防ぐものの、フルアタックによる集中砲火でシールドにヒビが入り始めた。

 

孤月使いはすぐその場から跳んで逃れようとするも次の瞬間シールドが割られ脇腹、左太腿に被弾をする。

 

その後カズマは適切な距離をとりながらアステロイドのフルアタックを続ける。

しかし、両手の弾を同時に調整をするというのは思いのほか難しく、カズマの持ち味であった対応力が失われており、バカの一つ覚えのようにアステロイドによるフルアタックを行う。しかしそれが火力面では最適解といえよう。

しかし出来る事が一気に増えた弊害か1つ1つの動きが大雑把になっている。

 

 

(選択肢がなかったからこそあそこまで柔軟に動けてたってことなのか? とは言えこれは戦って慣れていくしかない……それにしても相手の動きが妙に気になる)

 

 

相手の視線や仕草が、何かを狙った動きをしている気がしてならない。メテオラか、それとも違う何かなのか。

一度射手との戦闘でメテオラを使われて負けたことがあるが、あれはかなり強力だ。当てずとも相手の足下に撃つだけで爆風で相手を削れるのだ。シールドだけでは防御しきれない。

とりあえす距離をとって安全を図ろう。

 

途中からはアステロイドとハウンドに切り替えて中距離からの攻撃を継続した。

両手のアステロイドを当てるには技量が足りず命中率が著しく下がっていた。

その点ハウンドは弾の分割をして撃つだけであとは勝手に追尾してくれるためもう片方のアステロイドに集中でき、弾の調整をするほどの余裕も生まれた。

 

 

「アステロイド! ハウンド!」

 

再びフルアタックを再開する。

相手はやはり行動が消極的でシールドで防いだり障害物を使って射線を切ってくるばかりだ。このままではこっちのトリオンが先に切れてしまう。

試してみるか。

 

「ハウンド!……からのアステロイド!」

 

アステロイドを放つと同時に、4×4×4、計64発のハウンドを上に撃ち上げる。すると空高く飛んでいったハウンドが急に角度を変え、放物線を描き敵に降り注ぐ。

目の前のアステロイドに集中したせいか相手がハウンドに気付くのが遅かった。シールドを展開しようとするもハウンドはシールドをすり抜け相手に深手を負わせる。

相手は右足の膝から下を失い、その他にも多くの被弾を受けた。高速弾数発で倒せるような状態である。

 

チャンスとばかりに自分も道路を挟んで一直線上にある家屋の屋根に飛び乗り決めに掛かる。

 

 

「!!……旋空孤月!」

 

「なっ!?」

 

相手がそれを待っていたとでもいうような顔をして孤月を振るう。するとどうだ、弧月の刃が伸びてこちらに向かってくるではないか。

 

驚愕の顔を浮かべるも咄嗟にシールド2枚を斬撃が伸びてくる先、腹部に展開する。しかし伸びた孤月はシールドを容易く破ってはカズマの胴体を真っ二つに斬り裂いた。

 

『戦闘体活動限界、ベイルアウト』

 

 

「くっそーー!負けた!!」

 

待機部屋のベットに転送されては悔しそうに体をよじる。しかしその顔は笑顔に満ちていた。

敗北こそしたものの、この戦いで多くの課題を見つけた。今はそれを実践したい気持ちでいっぱいであった。

 

その後もランク戦を続けては勝ったり負けたり負けたりを繰り返しながら試行錯誤を繰り返し最終的に以下のトリガー構成に落ち着いた。

 

アステロイドスコーピオン
ハウンドアステロイド(拳)
シールドハウンド(拳)
シールド

 

メイン

・アステロイド

・ハウンド

・シールド

 

サブ

・スコーピオン

・アステロイド(拳)

・ハウンド(拳)

・シールド

 

 

弾トリガーメインで戦っていたものの、やはりシールドが厄介で決定打を与えにくく、倒すのに時間がかかった。その間に孤月使いには出し得モーションのように旋空を使われ続け1発KO。

スコーピオン使いにはシールドを二枚張られ攻撃手の間合いにまで詰められてシールドごと叩き斬られた。

 

他にもシールドによって低速弾と高速弾のコンボもそれ単体のみだとだいぶ決まらなくなっており、行動の合間合間に、意表を突いたような使い方でなくては刺さることはなかった。そのため相手のシールドを突破し決定打を与えるべくスコーピオンを採用した。

 

又、両手にキューブを持って戦うスタイルはやはり安定しなかった為、引き金を引くだけで良い銃手トリガーを採用した。いずれはキューブによるフルアタックをできるようになりたい所だ。

そしてアステロイド+アステロイド(拳)によるフルアタックかハウンド(拳)を合わせた多角的な攻撃で相手を削りきる。もしくは削り切れずとも段々と距離を詰めてスコーピオンでトドメを刺すスタイルを取っている。

 

ハウンドであれば適当に撃っても当たるのでまだ技量の足りない俺には救いだ。

 

そして最終的な感想だがやはりシールドは弾トリガーの天敵だ。簡単に防がれてその間に距離を詰めるなり旋空を撃つなりしてやられてしまう。

対策としてハウンド(拳)とアステロイドと合わせて使う事で相手のシールドを広範囲に展開させる事で薄くなったシールドにアステロイド+アステロイド(拳)による集中砲火を浴びせ倒したり、スコーピオンでシールドごと割って相手を倒している。

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

1戦目

 

アステロイド『4308』

 

アステロイド(突)『4658』

 

試合開始と共に大量に分割したアステロイドをその場に置きながら、下がって相手の射線を切り置弾で相手の追撃を封じる。

その後もハンドガンやアステロイドを駆使して応戦するもシールドで防がれ相手の反撃でこちらがダメージを負ってしまう。

 

まだシールドを使い慣れていないカズマは相手が防げるような攻撃でも防げずダメージが段々と蓄積していく。また、ハンドガンの狂った連射性能からくる火力もアサルトライフルの火力には負けてしまう。

 

やはりアサルトライフル相手では距離を取るのは愚策のようだ。

ならば来馬先輩と戦った時と同じようにすればいい。

 

カズマは上空に何発も発砲し、ハンドガンのレバーをアステロイドに切り替え射撃。

当然のようにシールドで防がれるが、上空から降り注ぐハウンドが相手に喰らいつく。

 

「くっ!!」

 

姿勢を崩した相手にアステロイドとハウンド(拳)のフルアタックが襲い掛かるもそれを2枚の固定シールドでガードする。

固定シールドはその場から動かせない代わりに防御力がかなり上がる。いくらハウンドによる多角的な攻撃でシールドの面積が広くなっているからといって固定シールドの硬さは伊達ではない。

 

このまま撃ち続ければシールドを削り切る前にこちらが弾切れになってしまう。

そうすればアサルトライフルで一気呵成に反撃に出られ負けてしまうだろう。相手もそういう勝ち筋を描いていた。

 

しかし相手に反撃の機会は訪れない。

 

相手は弾を防ぎ反撃をすることで頭がいっぱいで気付いていないが、カズマは既に攻撃手の間合いに入っている。手に持つハンドガンを手放し、その手に新たにスコーピオンが握られる。

それにようやく気付いた相手も咄嗟にアサルトライフルを構え出すもその前にカズマは相手の首を断ち切った。

 

引き金が引かれ撃ち出された弾丸は虚しく空を飛ぶ。

 

『トリオン伝達系遮断、ベイルアウト』

 

 

2試合目

アステロイド『4350』

孤月『4980』

 

2名のB級隊員が市街地へと転送される。

 

初動、相手の孤月使いが先に動く。

 

「旋空孤月!!」

 

「ふざけんな……よっ!」

 

後方へと飛んでなんとか避ける。

そしてお返しとばかりにハンドガンを抜き即座に8発もの弾丸が発射される。

撃ち出された弾丸は広がるように放物線上に飛んでいき相手に向かってやがては収束していく。

 

相手は球体状にシールドを展開し、ハウンドはそれにぶつかっては弾けていった。

 

「っ!!」

 

しかし目の前には既にカズマが接近していた。スコーピオンを生やした左手でシールドを叩き割る。

意表を突きはしたが相手は孤月で難なくそれを受ける。

 

「ハウンド!」

 

カズマの背後にあるトリオンキューブが光り山なりの弾道を描く。

初動、ハンドガンを撃って接近する前、キューブをを自身と相手の一直線上に置き、自身の体で隠していたのだ。

 

一枚のシールドを二つに分割し両側面からやってくるハウンドをなんとか防ぐ。

 

「この!当たれ!当たれ!当たれ!!」

 

「くっ!この……くそ!」

 

それをチャンスと見るやスコーピオンをがむしゃらに振り強引な攻めを続ける。それに相手は対応しきれず肩や腕に傷を増やしていく。

 

ハウンドが降り注いでいる間は優勢であったものの、それが止むと同時に形勢が一気に傾いた。

 

カズマは旋空を撃たれないよう至近距離での戦闘を展開するが、相手はそのラッシュを一つ一つ孤月でしっかりと捌いている。そして攻撃が止んだと同時に返す刀でカズマの左肩から先を切り落とした。

トリオンが噴き出した蒸気のように漏れ出す。

 

左肩を押さえながらバックステップで後退する。

 

「アステロイド!」

 

その間にも旋空を撃たれないようアステロイドによる牽制射撃を行うが、相手はシールドを展開しながらこちらへと距離を詰めてくる。

 

「せーい!!」

 

振り下ろされる孤月の軌道上に集中シールドを展開。攻撃をなんとか防ぐも現在はアステロイドによる牽制が止んでしまっている。

旋空が再び飛んでくる。

 

「旋空……!!?」

 

しかしそこで旋空を放つのを躊躇した。なぜなら眼下の敵、カズマが勝利を確信した顔をしているのだ。なにかミスをしたのか。そう思考を巡らせていると戸惑った孤月使いの背後からハウンドが襲い掛かった。

 

『戦闘体活動限界、ベイルアウト』

 

「なん……で……」

 

孤月使いはベイルアウトする寸前、ハウンドが飛んできた方向をみる。それを見てなるほどなと思い離脱する。

 

ハウンドが飛んできた方向は先程カズマと孤月使いが剣戟を交えていた場所。カズマはあの戦闘時保険にハウンドを置いていた。もっともそれはスコーピオンによるトドメを刺すための布石だったのだが。

 

◆◆◆

 

 

その後も何戦か繰り返したが、相手が防御に入ればスコーピオンでトドメを狙いに行った。

アクアのポイント稼ぎ(養殖)に付き合ったお陰でスコーピオンの扱いも初期と比べたらだいぶ良くなっているものの反撃を喰らうことがなかなかに多い。攻撃手には特に。

 

あいつらはシールドを展開して俺がトドメを刺しに行くと待ってましたとばかりに反撃してくる。シールド2枚で防御しながら壊される前に近づいてそしたらシールドを解いて相打ち覚悟で斬りかかって来たやつには恐怖を覚えた。

 

B級に上がった手前もうC級と戦うことも不可能になったため、純粋な刃トリガー同士での打ち合いをするのも不可能になってしまった。

かといって弾トリガーのような分かりやすい練習があるわけでもない。無論素振りなんてのはごめんだ。

こんな事ならスコーピオンでもC級ランク戦やっておけばよかったな。しかし嘆いていても過ぎたことは仕方がない。

 

「B級にも上がったし、久しぶりに太刀川隊の所に行くか。この前京介に頼ってくださいって言われたし刃トリガーの使い方教えてもらうか」

 

そう言ってカズマは太刀川隊のところへと向かった。

 

 




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これ言っとくだけでコメントと評価つけてくれる人増える気がする。

いつか人気投票したいな。カズマはメインで成長描写とかバリバリしてるからブッチギリ一位になりそうな気はするけどオリキャラのキヨシさんがどれだけ人気になるか気になる。
雷蔵の対になるよう五十嵐って風を印象づける名前にしたし結構気に入っている。

C級隊員編で面白かった話教えてください。

  • 1話この厳しい試験に合格を!
  • 2話この新入隊員に洗礼を!
  • 3話このC級隊員に勝利の栄光を!
  • 4話このC級隊員に弾バカを!
  • 5話このC級隊員にも狙撃手を!
  • 6話この狙撃手たちにハーミットを!
  • 7話このロクでもないランク戦に終止符を!
  • 8話このランク戦に菩薩様を!
  • 9話この愚か者に制裁を!
  • 閑話
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