この素晴らしいボーダーに入隊を!   作:こしあんA

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一話書いたあと間違えて投稿してしまったので死に物狂いで書きました。
ワクチン打って怠い中書いてたせいか(一話目も)2話目読み返したら訂正したいものが多すぎて完全に違う話になりました。
なので消し忘れた分などがあるかもなので誤字脱字報告お願いいたします
この話のゴールは一応大規模侵攻までで、後日談とかで玉駒第二と絡ませたいなって思ってます。

2022.3.31
読み直したら余りにも誤字脱字が多かったので訂正しました。


第2話 この新入隊員に洗礼を!

ボーダー隊員正式入隊日

 

俺たち合格者はボーダーの本拠地に集まり入隊式を行うことになった。

現在はここの偉い人、本部長とやらが来る時間まで各々が人脈を広めようと交流を図ったり、親しい親しい人で集まったりとしていた。

 

ちなみにC級隊員専用のトリガーを渡されて現在はトリオン体という特別な体に変わっている。

 

身体能力が大幅に上がりどんなに傷を負っても生身は無事で済むらしい。更にB以上になるとベイルアウト機能というやられたら本拠地に戻る機能まで付くらしい。というかそれがなかったら子供を戦わせられないわな。

 

だからなのかC級隊員は外での使用は禁止でこの基地内だけとなっている。

そんな説明を先ほど受けた。

 

「待たせてすまない」

 

声がすると皆整列し直す。

 

「私はボーダー本部長、忍田真史だ。君たちの入隊を歓迎する。

先ほど説明もあっただろうが君たちは本日をもってC級隊員……つまりは訓練生となるが、三門市の、そして人類の未来は君たちにかかっている。

日々研鑽し正隊員を目指してほしい! 君たちと戦える日を待っている」

 

 

そう言って敬礼をして以上だと伝える。

 

 

演説は短いながらもC級隊員の士気を高めるには十分なほどだった。

カズマもこれからの自分の活躍を想像して胸を高鳴らせた。

 

 

「この先は嵐山隊に一任する」

 

 

そういうと忍田本部長はこの場から去っていきよくテレビで見るボーダーの人がやってきた。

 

 

「俺は嵐山隊の嵐山准、改めて入隊おめでとう。早速だが正隊員……B級に上がるための説明をする」

 

 

説明はこうだった。

大体の人は1000ポイントから始まり、4000ポイントまで貯めれば晴れてB級隊員に昇格。

 

自分の手の甲を見ると『1000』と表示されている。

誇らしげに手の甲を掲げる者が何名かいたので見てみると『2500』『2800』『2400』などとと書かれていた。

 

ちなみにアクアが誇らしげに『2500』と表示された手を向けてきたので引っ叩いておいた。

あとであいつからポイントを奪ってやろう。

 

4000点に届くまではひたすら訓練とランク戦(対人戦)をやり続けること。

C級は一つのトリガーしか持てないのでそれ一本で頑張れとのこと。

 

B級は多くセットできるらしいがC級は一つしか使えないのは酷いとは思うがそこまでコストをかけていられないんだろう。となると、とことん自力勝負になってしまう。

 

複数を含めて使うと強い人とかは一生C級のままになるのは少し可哀想とは思うがそう言う人たちのために訓練が備えられてるんだろう。

 

 

 

「まずは訓練からやろうか」

 

そう言って案内されたのは体育館ほどの広さはあろうかと言う真っ白で何もない大きな部屋だった。

 

嵐山が合図をすると口の中に印象的な目玉のある巨大な怪獣が出現する。よくテレビで見る奴だ。

 

「こいつはバムスター、みんなには1番馴染み深い奴だと思う。こいつは装甲は硬いが動きも遅く1番倒しやすい敵だ。5分間測るから時間内に倒してくれ。早ければ早いほど加点されるから高スコアを目指して頑張ってくれ」

 

『そうだな。まずは君から行こうか』と俺に指を差してくる。

 

きたきた。ここでハイスコアを出して『こ、これはすごい』『なんて逸材なんだ!』『さすカズ』になる流れだ。

 

高まる高揚感を抑え一歩前へ出てスコーピオンを右手に出す。

 

「はじめっ!」

 

その合図とともに駆け出す。

トリオン体は生身と比べ物にならないほどの速度でトリオン兵との距離を詰める。

 

「おりゃあ!」

 

そして前脚へとスコーピオンを振り下ろした。

 

カーン

「……はっ?」

 

スコーピオンは怪物の脚を少し削っただけで、弾かれてしまう。何度も叩きつけるように同じ場所を斬りかかるが擦り傷が増えるだけである。

 

バムスターはようやく動き出しのっそりと前脚を上げこちらを踏みつけてくるが、大きく後ろへ飛び避ける。

 

 

 

「いやいやいや、おかしいだろ!こう言う敵はまず脚を崩して倒れた隙に顔殴る系だろ!無理じゃん接近武器じゃあの高さまで届くわけないじゃん。弾トリガー一強だろこんなの!」

 

俺のさすカズ計画が一瞬で頓挫してしまった。

 

「何言ってんのよ、トリオン体ならそれくらい飛べるってさっき説明映像つきで色々紹介されてたじゃないプークスクス カズマさんたら私より頭悪いんじゃないかしら」

 

「おまえ!後で絶対八つ裂きにすっかんな!」

 

たしかに説明時ちょっと寝てたけど

クソ見てやがれ!

 

 

 

一気に駆け出し跳躍してバムスターの背に乗る。

確かにさっきも感じたが生身と比べてトリオン体時の身体能力は桁違いだ。今だって4、5メートルは飛んだぞ。

 

そのまま頭めがけて突き進みスコーピオン突き刺す

 

 

「記録1分30秒」

 

 

その後俺が弱点を叫んだせいで顔を狙う奴が続出することとなる。

 

攻撃手はピョンピョン跳ねて顔面斬りつけたり

射手と銃手、狙撃手は顔面集中攻撃したり

 

結果としては記録上位者は銃手がかなりの割合を占めており、俺の記録は真ん中よりやや下であった。

攻撃手のほとんどは俺と似たような結果に終わった。

 

 

 

途中スコーピオンを体から生やしている奴がいたがそんなこともできるのかと感心した。他にも、スコーピオンを二つ持ってる奴がいたので不正では?

と呟くと

 

『それは一本のスコーピオンを別々に生やして二つに持ってるように見せてるんだよ。ランク戦でも稀にやってる人はいるね。たしか説明の映像にも軽く載ってたと思うよ』

 

嵐山隊の時枝さんが説明してくれた。

 

 

 

 

「よし、全員終わったな。それにしても佐藤くんすごいな。初見で弱点を見つける人はそうそういない。この訓練方式だと先に始めた人の方が情報的に不利になって低い記録になってしまうんだ」

 

『やるね』と嵐山は爽やかな笑顔で称賛を送る。

 

「あ、ああ……ありがとうございます!!」

 

 

カズマの想像していた『俺TUEEE!』なボーダーライフとは違うが、A級の実力者に無償の賞賛を送られ胸がこそばゆくなり声がうわずってしまった。

 

 

 

 

ちなみにアクアは孤月で10秒台を出して嵐山さんにめっちゃ褒められていた。

 

 

 

 

 

その後はモールモッドという戦闘に特化したトリオン兵との戦闘訓練が行われた。自動車ほどの大きさをもつ蠍のような姿、そして多数の脚は鎌のような鋭利さを持っており喰らえばひとたまりもないであろうことが容易に想像できる。

 

 

今回は出番まで時間があるのでそれまでは戦闘を見ていたが、予想通り攻撃を食らった隊員は1、2発でやられている。

おまけに奴は移動速度も攻撃速度も速く攻撃手は複数の脚を使った手数のある攻撃で負けている。一手目を凌ぐことはできても即座にやってくる二手目、三手目でやられるのだ。

そもそも一手目で半分以上がやられたのだが。

 

 

射手や銃手は近寄られる前にやろうとするがすぐに距離を詰められ負けてしまう。

それでも近付かずに撃てるお陰で攻撃手よりは善戦はしていた。

他にも後続の射手、銃手は下がりながら撃つなどしたのだが、ひよっこの技量じゃ弾がブレブレでちっとも当たらず、あっという間に距離を詰められ負けてしまった。

 

そしてとうとう俺の番が来た。

 

 

試合スタートの音とともにわしゃわしゃと脚を動かし接近するモールモッド。

モールモッドが右前脚を振り下ろしにかかる。

バックステップで回避し距離をとる。しかし、完璧には避けきれず足から僅かにトリオンが漏れている。

 

それでもモールモッド全体を視界に入れられる距離感を必ず保ち相手に対応できるようにする。

初見ならまず負けただろう。だが何回もの戦闘を見て行動パターンはある程度分かっている。あとは考えた策が通じるかだ。

 

 

 

すかさずもう一度、前脚が振り下ろされるので同じようにバックステップで距離を取りながら機会を窺う。

 

前脚が振り下ろされその度に後ろへと下がる。しかしそのたびにかすり傷が増えトリオンが漏れ続ける。さらにあと数回後ろに下がれば壁にぶつかってしまう所まで来てしまった。

そうして反撃の機会は訪れず、とうとう背が壁にぶつかってしまう。

 

そして次の瞬間、モールモッドは俺にとどめを刺すべく攻撃を仕掛ける。

横薙ぎの構えだ

 

ここだ!

壁を蹴り勢いよく飛び、モールモッドの鎌の僅か下を潜り抜ける。そしてモールモッドの腹下へと潜り込みスコーピオンを生やした腕でモールモッドの腹を縦に裂き、それがブレーキとなり壁を蹴った勢いが殺され腹下に止まった。

腹の下なら前脚も届くまい!

 

これであとは腹にグサグサ刺していけばいつかは勝てるって寸法よ!

さすがはシュミレーションゲームで搦手だけのカズマさんと呼ばれただけはある。

 

 

 

 

勝ち誇っていたカズマに次の瞬間、モールモッドの脚が腹下へと収納され下にいたカズマはアイアンメイデンのように串刺しにされたのであった。

 

 

その後攻撃手では孤月使いが一撃目を捌き、返す刀で口の中の目を斬り裂いた。そしてスコーピオン使いの1人は完全に防御を捨てた突撃で振り下ろされる鎌と同時にスコーピオンが奴の目玉突き刺さり相討ちの形で撃破した。

 

ちなみに言うまでもないとは思うが遠距離系はそこそこ撃破率が多かった。

ちなみにアクアは「うおりゃあ!」って孤月で牙突みたいに突進して倒してしまった。

 

 

なんだろ……思い描いてたのと全然違う。

こう……あれじゃん初見で数秒で倒したり、みんなが倒せない敵を自分だけが倒して見に来てる上位チームの人に一目置かれるとか。そう言うイベントじゃん。

 

 

俺あれよ?アイアンメイデン食らうやつの気持ちわかっただけだからね?

一生トラウマになるわ。とりあえずしばらくモールモッドは見たくない

 

 

 

 

 

 

 

その後入隊式は終わった直後、嵐山さんにトリガーを変更する方法を尋ねた。

・本部に常駐しているオペレータに頼む

・エンジニア達に頼む

この2つらしい。

 

ボーダーの女性たちはみんなレベルが高いのでオペレーターの所へ行ってぜひお近づきになりたいが、一人で行くにはちょっとハードルが高い。

仕方なく俺はエンジニアのところへ向かった。

 

 

エンジニアルームにたどり着き、扉をノックする。

すると中から『はーい』と言う声が聞こえ扉が開く

 

「どちら様ですか?」

 

眠たげな顔をした男性職員が目を擦りながら呟く

 

「あっ、今日新しく入隊した佐藤和真です。トリガーを変更したいんですがお願いできますか?」

 

「ああ、どうぞ。上がって」

 

 

 

「っで、何にしたいの?」

 

「はい、射撃系のトリガーでお願いします。出来ればキューブを使う方で」

 

「あー、はいはい射手ね。ちなみにどんなトリガーがあるかは分かってる?」

 

「……いえ、全く」

 

「じゃあ説明するぞ。いや、まず射手の特徴からのがいいか。キューブを幾つにも分割して撃ったり、あらかじめ弾を別の場所に置いて発射したりできる。

分割して撃つことで命中率が上がる。いきなりは無理だろうが置弾は別方向からの射撃によって相手を多角的に攻撃できる。あとは練習して感覚を掴むほかないな」

 

 

 

 

「よし、じゃあ次は3つの弾トリガーについて紹介するアステロイド、こいつはこの中で最も威力が高く、シンプルなトリガーだ。

次にハウンド、こいつは追尾性能のついたアステロイドだと思ってくれて構わない。その分アステロイドより威力は劣る。ちなみに追尾性能の強弱も設定できるぞ

そして最後にバイパー、こいつはピーキー過ぎるからあんまりオススメはできないな。発射前に弾道を描きその通りに飛んでいく。もちろん毎回弾道を引くのは手間だから何通りかの弾道を設定して使うのが基本だ」

 

(まあリアルタイムで弾道引く変態もいるけど)

 

「余談だがメテオラというものもある。爆発する弾とでも思ってもらえればいい。でもメテオラをメインで戦う奴なんていな……いや1人しかいないからな」

 

 

なるほど、バイパーは使おうとしたら頭がこんがらがって負ける未来しか見えない。

そうしたらハウンドかアステロイドだな。

ハウンドは不意打ちなら刺さりそうだがハウンドメインで戦うとなると威力不足で負けそうだ。

 

「アステロイドでお願いします」

 

「はい了解」

 

男性職員は電動工具でトリガーを解体し、中のチップを違うチップと取り替える。

 

「ほらできたぞ」

 

「へえ、割と簡単に変えられるんですね」

 

「そうだな、正隊員のなかにはしょっちゅうトリガー構成変える奴もいるから今のうちに覚えておいて損は無いぞ。今日は無理だけど今度来た時教えてやるか?」

 

「それはありがたいんですが、なんで初対面の俺にそこまで親身になってくれるんですか?それに俺まだC級だし」

 

「ああ、C級でトリガーを変更したいなんていう奴滅多にいないから珍しくてついな」

 

「あの、やっぱり訓練生がそういうことをするな!っていう風潮とかあるんですか?」

 

 

「いや、B級に上がるためには何か一つのトリガーで4000ポイントまで稼ぐ必要がある。もし仮に3000ポイントまでやって来たけど行き詰まってしまいました。じゃあ違うトリガーに変えようとはならないんだよ」

 

 

「それは……一体なんでなんですか?」

 

 

「違うトリガーに変えたら初期ポイントの1000ポイントからやり直しになる。それに変えてもそのトリガーがうまく使えるとも限らない。だからみんなやりたがらないのさ」

 

「なるほど。確かにせっかく上がったのに振り出しに戻るなんて事になったらやる気無くしますね」

 

 

俺は戦闘訓練を終えた後、手の甲には『1500』と表示されていた。しかし今は『1000』と表示されている。

 

 

「俺はC級こそいろんなトリガーを試すべきだとは思うがね。入ったばかりの頃に色々と試した方が覚えも速いし、それにある程度自分の型が定まってくると他のトリガーにはなかなか手を出しづらくなるからな……っと話し過ぎた俺は眠いから寝る」

 

 

大きな欠伸をしてフラフラと奥の方へ歩いていく。その先をよく見てみると布団が置いてあり周りにはペットボトルやカップラーメンのゴミが山積みになっていた。

まさかこいつここで寝泊まりしてんのか!?

 

 

 

「じゃ、じゃあ……色々とありがとうございました」

 

 

そう言って一礼してそそくさ退出しようとすると

 

 

「あー、ちょっと待った、大事なこと言い忘れてた。射手は弾速、威力、射程をある程度自由に設定できる。一度仮想戦闘室で練習しとくといい。以上」

 

 

「はい、ありがとうございます」

 

 

そうしてカズマは今度こそ扉を開け、去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

そして仮想訓練室とやらへ向かおうとしているのだが、さっきから同じような場所をグルグルしてる気がする。

 

 

「おっ、C級隊員じゃん。どーしたこんなところで?迷子か?」

 

 

声の方へ顔を向けると黒と赤を基調としたジャケットを見に纏った金髪の男がこちらへと歩いてくる。

 

「はい、実は仮想訓練室で射撃の練習をしようと思ったんですけどね。道に迷ってしまって」

 

「なるほどね、ここの作りめっちゃ似てるもんな。C級隊員はよく迷うからな。で、仮想訓練室だったか。ちょうど俺の目的地の途中だし案内してやるよ」

 

 

 

 

 

 

金髪の男に案内をされ、道中雑談をしながら歩いていく

 

「へえ、攻撃手から射手に。一体どうして?」

 

 

「ネイバーとの戦闘訓練で接近戦が圧倒的に不利って思ったからですね。俺たちがひよっこだからってのもあるんでしょうけど、弾トリガーの方が突破率が高かったんですよ。だから俺も弾トリガーに移行しようかと思いまして」

 

 

「なるほどね。まあなんとも言えないがランク戦をする観点で言えばシールドの無いC級じゃ弾トリガーは有効だ」

 

 

「そのシールドってそんなに強いんですか?」

 

 

「まあ便利だ。ここ最近じゃシールドの技術も上がってきて下手な弾トリガーじゃ簡単に塞がれちまう。だから射手や銃手は味方へのアシストが主な仕事になる。まあ二宮さんみたいにトリオンがあれば射手でも十分点取屋になれるけどな」

 

 

なるほど、俺には縁遠い話だ。まだ先の話だが、B級に上がったら誰かに前衛を務めてもらって俺がその援護をするスタイルなんか良さそうだ。

いや、アステロイドどスコーピオンで撃ちながら戦うスタイルもよさそうだな。

 

 

「っと着いたぜ、じゃあ射手の先輩として一応、応援しといてやるよ」

 

 

じゃあなC級君っと手を振って彼は去っていった。

 

 

 

 

 

そして俺は射撃訓練を始めた

 

手のひらに薄緑色のキューブがフワフワと浮いている。それをまずは8等分に割くイメージをする。

するとキューブに切れ目がつき8個に分かれた。

 

「アステロイド!」

 

四つの弾が20メートル離れた的目掛け飛んでいく。

命中弾は3発。

これはひたすら射撃練習を繰り返すしかない。銃のようにただ的に向けて撃つのとは違い、それぞれのキューブから発射されるためそれぞれの角度に合った射撃をしなくてはいけない。

 

だが分割についてはなんとなく分かった。手のひらで豆腐を切るのを想像するとイメージしやすい。

 

 

次は16分割をして一斉に放つ。

命中弾は10発

なるほど集中砲火で真価を発揮するという意味が少し分かった。

 

おそらく大量にキューブを分割してそれを的目掛けて放ち弾幕の雨を浴びせる。数発程度じゃ簡単に避けられるが弾幕を張れば簡単には避けられない。だから集中砲火なのか。

 

 

次は置弾だ。

 

 

キューブを分割させそれをその場に固定させる。そしてある程度離れる。分割したキューブはそのまま宙に浮いている。

 

「アステロイド!」

 

すると固定された弾が射出される。

なるほどこうやって射線を増やして相手を多角的に攻撃できるわけか。問題はどうバレないように置弾を置くかだが。

 

 

 

次は弾の調整だ。

速い弾をイメージしてキューブを出し分割する。

 

「アステロイド!」

 

発射された弾は先ほどまでと比べ物にならない速度で飛んでいく。しかし的に届く前に消えてしまった。

なら次は遠くまで届く弾をイメージしてキューブを出現させる。

 

「アステロイド!っておっそ!」

 

とてつもなく遅い弾がゆっくりと歩みを進め何十秒かしてようやく的にたどり着いた。しかし先ほどまで撃っていたアステロイドと比べて威力がものすごく低い。

 

もしかしてこれは弾速、威力、射程をどの比率で振り分けるか見たいなものか。

 

 

試しに射程20、威力20、弾速60のイメージでアステロイドを放つ。

すると通常のアステロイドよりかなり早かった。しかし威力は落ちて小さな穴が幾つも的にできていた。

 

 

次はその場から20メートル離れた

・止まった的

・規則的に動く的

・不規則に動く的

の順に当てていく練習をする。目標は命中率70%、に達したら次の的を当てる。

それを分割の練習と並行して行っていく。

 

 

手に現れたキューブを20分割し、的の中心目掛けて一斉射撃を繰り出す。

 

命中弾10発

 

 

 

そうしてひたすら練習に励み、かれこれ5時間は経過し流石に休憩を取ることにした。

成果としては止まった的へはほぼ確実に当てられるようになり、規則的な動きをする的へは命中率70%を超えることができた。分割についてもあらかじめ分割する数を決めていればスムーズに行えた。

 

 

残る課題は不規則に動く的

あと今回はできなかった弾の調整、置弾の練習だ。

 

 

それに今はその場に止まって射撃をしているが実戦では動きながら撃つことの方が多いだろう。

不規則に動く的も終わったら、動きながら当てる練習方法を探さなからばならない。

 

 

「それにしても5時間もぶっ続けで練習してたのに全然疲れを感じないな。これもトリオン体のおかげなんだろうか」

 

アステロイドって叫びながら弾飛ばすのは楽しかったし、FPSのエイム練習みたいだったからそこまで苦でもなかったのもあるんだろうが。

 

 

 

 

 

 

 

というかアステロイド撃ってるときまるでアニメキャラにでもなったような気分だ。

っということはあれもできるのでは!

そう、それは男ならば誰しもが通る道だろう。あの日々の練習はこの日のためにあったんだ。

 

息を整え精神を統一する。

そして手のひらに分割なしのアステロイドを出現させる

 

 

「かーめーはー……」

 

 

すると仮想訓練室の扉が開き

 

 

「こら、いつまでいる気だ。もう21時を回っとるぞ」

 

 

俺は慌てて何もなかったかのように姿勢を正し、口笛を吹く。

 

 

扉を開けた男はこちらへと近づき辺りを一瞥する。

そこには穴の空いた的が大量に置かれていた。

 

 

「練習熱心なのはいいことだが子供はもう寝る時間だ。さっさと帰れ!」

 

 

「は、はい!」

 

 

男の鋭い目で睨まれた俺はそそくさと帰る準備をする。

 

 

「待て、またこんなことをされても困る。名前を言え」

 

 

「さ、佐藤和真です!」

 

 

「そうか佐藤か、覚えたからな!とっとと帰って寝たまえ」

 

 

「はい!」

 

 

俺は一礼して帰路へと着いた。

ちなみに家でも家族におこられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

俺は朝早くからボーダーに向かい仮想訓練室で練習を始めた。

まずは昨日やったことの反復練習だ。弾を分割し、的へと当てる。止まった的に対しては昨日と同じく、ほぼほぼ命中。

 

規則的に動く的への射撃は昨日よりやや当たるようになった。

 

そしてその反復練習をしばらくやった後は昨日出来なかった不規則に動く的への射撃

それが終わったら弾の調整を素早く行う練習だ。

 

 

 

弾速、威力、射程をイメージしたらそれを放つ。

 

弾速70、威力10、射程20のイメージを浮かべて撃ち出す。

 

「アステロイド!」

 

高速弾が的へと当たり、小さい穴を幾つも作る。

 

 

 

今度は弾速10、威力70、射程20のイメージを浮かべ

 

 

「アステロイド!」

 

低速弾が的目掛けゆっくりと進んでいき、やがて的は原型が無くなるほどボロボロになった。

 

それをひたすら繰り返していくことで弾の調整もスムーズにできるようになった。

 

 

 

「あとは置弾と動きながらの射撃か……ってもう12時前だ」

 

 

 

やればやるほど確実に結果の出る射手の練習は中々に楽しい。それに分割するモーションや射撃のモーションがやたらかっこいいのもあってやめ時が見つからない。

 

 

一旦腹ごしらえのため食堂へと向かう。

昼時という事もありだいぶ人が集まっている。

中へ入るとすぐ脇に献立カレンダーが貼られている。

 

 

A定食

唐揚げ

B定食

サワラの照り焼き

麺類

きぬたたぬきうどん

カレー

コロッケ入りカレー

 

 

俺はカレーに決め食券を買う

 

「おばちゃんカレーひとつ」

 

「はいよ、福神漬けは?」

 

「あ、お願いします」

 

 

カレーを受け取り比較的空いた端っこに座る。

 

「いただきます」

 

「隣いいかい?C級君」

 

 

声の主は仮想訓練室へ案内してくれた金髪の男の人だった。

 

「貴方は……えっと」

 

「そういえば自己紹介してなかったな。俺はA級太刀川隊の出水公平だ」

 

「はっ?…………A級!?」

 

「まあ、まあ、そんな畏まんな。それで、どんな練習したんだ」

 

 

俺は食事をしながら昨日と今日の練習内容を話した。

スムーズに分割できるようにする、弾の調整、的当ての練習について

 

 

「へえ、熱心にやってんな」

 

「はい、射手の練習はやっててとても楽しいのでつい時間を忘れてやってました。まあ、そのせいで昨日4、50くらいの小柄でぽっちゃりしためっちゃ怖い人に怒られたんですけどね。今すぐ帰れー、要警戒リストにいれるぞーっとかなんとか」

 

「ああ、鬼怒田さんか。でもきっと城戸司令に会ったらその言葉訂正したくなると思うぞ」

 

「……そんなに怖いんですか?」

 

 

 

それが鬼怒田さんなりの思いやりと言うのは野暮なので出水は言わないことにした。

C級であそこまで熱心に練習していたカズマに感心し、名前を聞こうとしただけなのであった。

当の本人はゲーム感覚でやっていただけなのだが。

 

 

 

 

「それでですね、実戦のように動きながら的に当てる練習と置弾の練習をしたいんですけど、今考えている横や後ろに移動しながら撃つ練習ではあまり効果が薄いと思っているんですが、あと置弾のいい練習方法も出来れば教えていただけませんか?」

 

 

「俺が実際に教えてやってもいいけど今日はこれから防衛任務があるし……そうだな、先輩射手としてアドバイスをしてやろう。実戦と同じような練習をしたいならランク戦に潜って射手としての経験を積む事だ。実践を積む事でいろいろな課題が見えてくる。

そしたらその課題を解決するために練習をする。あとはそうだな。仮想訓練室でバムスターと戦うのもアリだな。目標は10秒以内だ」

 

 

 

そのほかにも色々とアドバイスをもらい、2人とも食事を終えた。

 

 

「色々とありがとうございました!」

 

「おう、期待してるぜC級君。ところでまだ君の名前聞いてなかったな」

 

「そういえばそうですね。佐藤和真です。今度機会があったらぜひご指導よろしくお願いします」

 

「おう、いつでも太刀川隊の作戦室に来てくれ」

 

「はい!」

 

 

 

その後カズマはにやけた顔を抑える事もせずスキップで仮想訓練室へと戻っていった。

 

 




ちなみに時系列的には本編始動の一年半前くらいです。大体ジャクソンたちと同じ学年ですね。
BBFを見る限り同期は……来馬さんですね。その前くらいに笹森、古寺、奥寺、小荒井、那須さんがいますね。

ワートリの女性キャラがカズマにデレても良いか

  • いいぞ、やれ!
  • 許さん(血涙)
  • 男性キャラと仲良くしろ!
  • わ、分かんないッピ!
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