この素晴らしいボーダーに入隊を!   作:こしあんA

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第3話 このC級隊員に勝利の栄光を!

いや〜、A級の人に目をつけられるなんて。これだよ、こう言うのを待ってたんだよ。

実力者から一目置かれて特訓して気がつけばいつのまにか強くなってたってやつだろこの流れは!

 

それでトントン拍子に物事が進んでA級になって、ボーダー女子から黄色の歓声が聞こえてくるように……ぐへへ

そうこう妄想しながら仮想訓練室についたのだが

 

 

「どうやってバムスター出すんだ……」

 

以前的を出した際の端末を操作しているのだが全然わからない。

 

 

「おや、お困りかね?C級隊員くん」

 

 

とメガネをかけた黒髪ロングの美人が訓練室へと入ってくる。

 

「えっとあなたは?」

 

「わたし?わたしは宇佐美栞。玉狛ってところでオペレーターをやってるよ」

「これはどうも、佐藤和真です。つい先日入隊しました」

 

俺も自己紹介をしておく

美人だし是非お近づきになりたい!

 

 

「へえ、入隊したばっかなのに仮想訓練室使ってるんだ。変わってるね。まあ私もC級の人が仮想訓練室使ってるの見て珍しい!って興味本位で覗きに来たんだけどね」

 

確かにここ何日か仮想訓練室に通っているが俺と同じ白服のC級はちっとも見たことがない。

 

「みんな個人戦したり訓練でポイント稼いで早くB級に上ろうってなってるからね。なかなかこっちには来ないんだよ」

 

そういえばそうしないとB級上がらないんだった。

 

「あー、そんなこと言ってましたね。俺はアステロイドの練習が楽しすぎて個人戦のポイントのこと忘れかけてました」

 

「あはは、変なの。所で何に困ってたのかな?」

 

「そのことなんですけど、バムスターとの戦闘訓練をしたいんですけど、どうすればいいのかちっともわからなくて」

 

「ああ、なるほどね。さっき用事すませて帰るところだったけど、この後何かする予定もないから手伝ってあげるよ」

 

と言って宇佐美は端末を操作しバムスターを出現させる。

 

「じゃあ、戦闘開始」

 

合図と同時にこれまでの練習同様キューブを素早く30分割させる。

 

「アステロイド!」

 

放たれた弾はバムスターの顔面へと飛んでいき約6割弱ほどの弾が命中する。

下からの射撃のため顎の装甲に阻まれ弱点には届かなかった。

 

ならば次はと、またキューブを分割させ勢いよく地面を蹴りバムスターの顔と同じ高さまで跳躍する。そして、

 

「アステロイド!」

 

射出された弾はバムスターの口内へと飛んでいき、バムスターを撃破する。

命中弾約15発

そのうち弱点の目玉への命中弾は5発

 

「記録は30秒だね。中々いいんじゃないかな。ちなみに入隊試験時はどれくらいだったの?」

 

「あの時はスコーピオンでしたけど1:30でしたね」

 

「トリガーも変えたんだ。訓練時のポイント勿体無いね、いくらくらい貰えたの?」

 

「確か500増えて1500でしたね」

 

「あー結構勿体無いね。入隊時の訓練はポイントをかなり多く貰えるから」

 

「マジ?」

 

「マジ、ランク戦は自分よりポイントの多い人と戦うと多めにもらえるんだけど、それでも100ポイントもらえるか貰えないかだからね。他にも最初の戦闘訓練でも才能がそこそこ分かるから、才能ある人には多めにあげてチャチャっとB級に上がって貰おう!って感じ」

 

「そうなんですね」

 

先ほどの戦闘を振り返る。

分かってはいたことだがやはり動きながらだと狙いがブレる。

 

これまでの射撃練習では一直線上にある的を狙うだけだったが、今回は下から撃つなど、慣れない射撃をした為かなり命中率が下がった。

 

バムスターはいい練習相手だ。なにしろ動きが鈍く、的もデカいため狙いやすく初心者向けである。そして、有効打を与えるには跳んで弱点に当てる必要があるため、動きながらの射撃の練習もできる。

 

 

「追加のバムスターお願いします!」

 

「はーい」

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

 

 

そうして何度も何度も実戦形式での練習を繰り返した。

下からの射撃でバムスターの装甲ごと弱点を貫くために火力を集中させたり、『跳んで弱点に当てる』ことを繰り返すことで動きながらの射撃精度もだいぶ向上した。

時計を見るともう3時間は経っていたようだ。

 

 

「お疲れさま。トリオン体だから肉体的疲労はなくても3時間もぶっ続けでやってれば精神的には結構疲れたんじゃない?」

 

 

「いえ、けっこうゲームみたいで夢中になってやれたんで、疲れとかはないですね。それに出水さんに言われた目標の10秒以内撃破も達成できましたし」

 

 

バムスターの撃破時間は訓練を繰り返す度にだんだんと短くなり、9.9秒と言う自己ベストも出たのだ。

 

 

「へえ、出水くんとも面識あるんだ。意外、出水くんがC級に絡む姿想像できないな。それでつぎは?まだバムスターと戦う?モールモッドと戦う?そ・れ・と・も……」

 

服の中に手を入れゴソゴソを何かをしだす。

ゴクッ

 

 

「圧倒的なパワーと装甲!やしゃまるゴールド! 神速の斬撃ととんがったボディ!やしゃまるブラック! 女子ウケがいい!やしゃまるハニーブラウン!

やしゃまるブラックのことが気になっているが生き別れの兄弟だと言うことはまだ知らない!やしゃまるピンク!……のやしゃまるシリーズはどうかね?」

 

「……なんて?」

 

「最近私がプログラムした強化版モールモッドのこと。どう?やってみる?」

 

 

なんだよ服をゴソゴソし出したからそう言う展開だと思っちゃったじゃん。なんとなく仕事のできる美人OL感が出ててかわいいから期待しちまったぜチクショー!

 

「そもそもモールモッドを倒せないんですが」

 

「まあ、そうだよね。B級でもたまにやられる人はいるくらいには強いからね。でも今のカズマくんならモールモッドも倒せると思うよ」

 

「そんなに言うならやってみようかな」

 

「よしきた!」

 

 

宇佐美が端末を操り、モールモッドが出現する。

 

「試合開始」

 

やることは入隊式の弾トリガーたちがやったのと同じだ。

かなりの速さで接近するモールモッドが俺を鎌の間合いに入れる前にアステロイドで奴を倒す!

 

「アステロイド!」

 

分割さられた弾が一斉にモールモッドの弱点目掛け飛んでいく。

が、モールモッドは右に進行方向を変え、弾はモールモッドの装甲に防がれた。

そして、すぐに進行方向をこちらに直し、通りざまに俺を真っ二つに切り裂いた。

 

『戦闘体活動限界』

 

 

 

その後も何度も何度も同じようにアステロイドを防がれては胴体を裂かれ続けた。

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

 

 

「ちょっと一旦休憩しようか。このままぶっ続けで訓練を続けても負け続けるだけだよ。ちょっと気分をリセットして対抗策を考えようよ」

 

 

「そうですね。たしかにこのまま続けても同じように真っ二つにされるだけですからね」

 

 

「うんうん。素直でよろしい。じゃあカズマくん的には何がいけなかったと思う?」

 

 

そう言われこれまでの戦闘を思い出す。

弾を集中砲火させたのはいいが、その分簡単に避けられてしまっていた。今回はある程度散らした方がいいのかもしれない。

 

ほかには、弾速の速いものならモールモッドにもあそこまで簡単に避けられなかったかもしれない。

 

パッと思いつくのはこれくらいだろうか。

 

 

「うんうん、大体そんな感じだね。アステロイドは射線を集中させるとすごい威力になる。けど、そうすると避けられやすくなるんだ。カズマ君のこれまでの練習内容を聞く限りだと集中砲火させるための練習に近いんだよね。今までのやり方と変わるから慣れないかもだけど次はもっと散らして撃ってみようよ」

 

 

「そうだな。ありがとう宇佐美さん」

 

「宇佐美でいいよ。同い年だしさ」

 

「そうか、じゃあ改めて……ありがとう宇佐美」

 

 

 

 

そうしてしばらくの休憩の後、再びモールモッドとの戦闘訓練を始める。

さっきの休憩中、おおよその勝ち筋は思い浮かべた。あとはうまくいくかどうかだ。

 

宇佐美が端末を操作しふたたびモールモッドが出現する。

 

 

「じゃあ、試合開始」

 

「アステロイド!」

 

後ろは下がりながら、弾速60、威力20、射程20の分割したアステロイドの3分の1の弾を散らして放つ。

モールモッドはそれを避けようとするが、弾速も速く散らしているため急所に幾つかは命中した。が、威力が低いため致命傷には程遠い。

 

だが、モールモッドが避けた先へ保持していた残りのアステロイドを全弾発射する。

擊ち出された弾はモールモッドの弱点に命中するものの、やはり威力が足りず、これも致命傷にはなり得なかった。だがあと2、3回当てれば倒せるだろう。

 

 

モールモッドはこちらへ再度前進を開始する。

 

バックステップで距離を全力で取りながら弾の分割、調整を急ぐ。しかし、モールモッドは素早く、だんだんと距離が詰められていく。あと数秒もすればモールモッドの間合いだ。

 

そして今、弾の調整が終わり用意が整う。

それにやや遅れてモールモッドが鎌の間合いに俺を捉え、攻撃に移行する。

だが、

 

「アステロイド!」

 

その前に、弾速50、威力45、射程5に調整したアステロイドがモールモッドの弱点をその後ろの装甲ごと貫いた。

 

モールモッドはその場で力無く倒れ、動かなくなる。

 

相手の攻撃が届く手前。そこまで接近すれば簡単には避けられない。さらに射程のリソースを威力に回すこともできる。

 

 

「いやった!やっと勝った……ハハハッ」

 

 

俺は両手を上げそのまま脱力して地面に倒れ、嬉しさのあまり笑い出す。

 

 

「いやー、おめでとうカズマ」

 

 

「というか今更思ったんだが、入隊式で戦った奴より強くない?あの時は突進しかしてこなかったのに」

 

 

「……それはね、C級隊員に本物と同じ性能のモールモッドを戦わせたら心折れちゃうでしょ。だからある程度性能を下げてあるんだ」

 

 

「……じゃあなんでいま本物と同じ性能を出したんだ?」

 

 

「いやー、割とバムスター楽に倒せてたしこれならワンチャンいけるかなって、そしたらやしゃまるシリーズもやってもらえると思って……流石に言おうとしたよ!?したけど、その後も熱心にやってたから言うに言えずで……その……」

 

 

えへへっと頬を掻き誤魔化す。

 

 

「…………」

 

「あの〜、無言で近づかないでほしいんですけど……それとなんで手をワキワキさせてるのかな〜」

 

 

俺は何も答えず栞の頬を引っ張った。

 

 

「痛い!痛い!やめて、暴力はんたーい!ほーを引っ張らないで……じょ、女性は大切にしなさいと教わらなかったのかね!」

 

 

最後に思いっきり引っ張り餅のように伸びた頬から手を離すと、伸びた頬が元の形に勢いよく戻される。

 

 

「うるさい!俺は男女平等がモットーだ!たとえ相手が女だろうとドロップキックを喰らわせられる男だ!」

 

「素で最低なこと言うね」

 

「なんだと〜」

 

「わ、今度は何……や、やめ!メガネを外そうとしないで!私のシンボルなの!」

 

 

 

その後カズマは宇佐美の願いで仕方なくやしゃまるシリーズとやらに挑んでみたが、行動パターンが変わりまくってちっとも歯が立たなかった。

 

宇佐美曰く

『正隊員がガチで戦って勝てるか勝てないかくらいの強さにプログラムしたからね!いやー私の才能って恐ろしい〜』

 

とのこと。

流石に我慢の限界だったカズマは今度こそメガネをぶんどりアステロイドで粉々にした。

 

 

 




はい、と言うことで初ワートリ女性キャラとして宇佐美先輩に出てもらいました。宇佐美さん美人OLみたいで好き。ちなみにトリオン体だったので本物のメガネは無事です。

ワートリの女性キャラがカズマにデレても良いか

  • いいぞ、やれ!
  • 許さん(血涙)
  • 男性キャラと仲良くしろ!
  • わ、分かんないッピ!
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