この素晴らしいボーダーに入隊を!   作:こしあんA

8 / 32
このお話は前回よりもだいぶ前に書いたのでちょっと「ん?作風違くね?」とか違和感を与えてしまうかもしれません。おかしいところがあれば教えてください。
ここまで貯まるとアドバイスくれても修正できないのでもう早めに投稿しちゃいます。B級ランク戦が地獄です。葦原先生ランク戦の簡易マップください……
ランク戦に限らず「こう言う戦い方は?」「こんな戦術は?」などあったら活動報告のところにコメントお願いします。皆様の妄想が頼りです。




第8話 このランク戦に菩薩様を!

これは狙撃手がランク戦から除外される少し前の出来事。

 

今日もランク戦に潜り申請を送っては、開始早々高速弾で脚を削って、機動力が落ちたところを確実に倒す。そんなスタイルを続けていた。

 

流石に3000後半にもなると避けられてしまうことが多いが、それ以下であれば確実に刺さる戦法だ。

また、3000P以上の射手は俺よりも射撃精度は高いが、置弾や弾の調整等はほとんど使ってこない。使っても稚拙でそれらを駆使した戦術で技量の差を埋めて勝利を収めている。

 

しかしスナイパーとの勝率は五分五分というところだ。

以前勝てないと悟り、嫌がらせに時間切れまで永遠に隠れてたら般若みたいな顔して待合室に乗り込んで来られたときには驚いた。

 

 

そうしてランク戦を続けていると申請が飛んでくる。

 

アステロイド(突)『2940』

 

この(突)はアサルトライフルって意味だろうか。つまり銃手か。そういえば銃手とは戦ったことがなかったな。

あと一戦したら昼休憩にしようと思ってたので丁度いい。俺はその申請を受け入れた。

 

 

 

アステロイド(突)『2940』

アステロイド『3300』

 

2人は市街地へと転送され、戦闘開始の合図が鳴る。

それと同時に互いが距離をとる。

そして、相手はアサルトライフルの引き金を引き、こちらは3×3×3の計27発に分割した高速のアステロイドを放つ。

 

低高速弾コンボは相手が攻撃手の時以外はあまり決まらない。相手は銃手だ。こちらと同じく距離を取るだろう。

だから威力10、射程20、弾速70に設定して確実なヒットを狙う。

互いの弾丸が交差しあう。

 

カズマの弾は相手の手足を貫き、その小さな穴からトリオンが漏れ始める。

相手の弾はカズマの右腕に大き穴を開け、そこからトリオンが大量に洩れ始めた。

 

威力を犠牲にして弾速を上げた分カズマの弾はより多く当たったが、その分ダメージが小さく、相手の弾は命中弾が少ないがダメージは大きかった。

 

 

「アステロイド! アステロイド! アステロイド!」

 

 

置弾による角度をつけた射撃を狙って大ダメージを与えようとしたり、高速弾で脚を削り機動力を落とそうとするも相手の応射で受けるダメージがの方が大きい。

 

そもそも今までやってきた置弾のやり方では相手が距離を詰めてこないと決まりにくいため中距離戦の睨み合いではあまり有効ではない。

 

現在トリオンの漏洩は止まってきているものの、右腕、左脇腹、左脹脛が大きく削られ、顔にヒビが入り出した。ベイルアウト寸前の証だ。

 

 

あとアステロイドは撃てて3発ってところだろうか。

トリオン量の差なのだろうが、どうしても中距離の射撃戦では撃ち負けてしまう。

相手は広い駐車場で陣取り車を遮蔽にしてこちらへと牽制射撃を繰り返している。

 

近づこう。この火力差では近づかないことには始まらない。

幸いにも機動力はまだ残っている。

銃声が一時鳴り止むと同時にカズマは相手に向かって走り出だした。

 

「アステロイド!」

 

何十にも分割した高速弾が一つ、二つ、四つ、八つと飛んでいく

相手も銃を構え、こちらへと射撃を繰り出す。

すかさず左斜め前方に跳んでそれを回避する。もちろん相手もこの動きに対応して即座に銃口を左に向ける。

更に俺は地面を蹴り、車の天板を蹴って高く跳躍する。

視界からカズマが外れた事により相手の対応も遅れ、こちらが先に仕掛けた。

 

「アステロイド!」

 

距離が縮まった分、射程をやや抑えて威力に振った弱高速弾を放つ。

咄嗟に避けようとするも避けきれずに、相手の銃を持った方の腕を貫き、その他に胴体にも深刻なダメージが入った。

 

銃を持った腕は穴だらけとなり銃を支えられず情けなくぶら下がる。

指も人差し指、中指を失っており射撃は不可能に見えた。

しかし、相手はもう片方の腕で無理やり銃口を上へと向け、狙いもいい加減なまま薬指で強引に引き金を引こうとする。

 

しかし、それも叶わずアステロイドが彼を撃ち抜いた。それは意識の外側から。

 

先程カズマが飛び出す前に撃ったアステロイドの残り弾であった。撃つと同時に左へ移動し高く跳んだカズマへと集中してしまっていたことが災いし最初にカズマが撃った場所が完全に疎かになっていた。

 

『トリオン漏出甚大、ベイルアウト』

 

 

それは速度重視の低威力の弾だが死に体の彼にとどめを刺すには十分な威力であった。

 

 

アステロイド(突)『2940→2890』

アステロイド『3300→3350』

 

 

 

試合が終わりカズマは待機部屋のベットへと転送される。

 

「ああ、どっと疲れが出た。あいつ本当に3000手前か?3000後半の奴くらい強いぞ……それとも射手は銃手と相性が悪いのか?」

 

そう愚痴をこぼしているとチャット申請が飛んでくるので許可する。

 

「対戦おつかれ様。互いにいい勝負だったね」

 

どうやら対戦相手だったらしい。

このおとなしそうな草食系男子が最後のあんな粘りというか執念じみたものを見せてくるとは、人は見た目によらないとはよく言ったものだ。

 

「僕は来馬辰也よろしく」

 

「どうも佐藤和真です」

 

「このあと予定はあるかな?」

 

「いや、強いて言うなら食堂行くくらいですね」

 

「それならちょうどいい。話もしたいし一緒に行かないかい?」

 

 

俺たちは二人で食堂へと向かった。

 

 

 

A定食

カレイのあんかけ

B定食

ポークソテー

麺類

きぬたそば

カレー

具沢山

 

 

 

「おばちゃーん、ポークソテーください!」

 

「あっ、僕も」

 

「はーい、ポークソテー二つね。ごはんは?」

 

「「普通で」」

 

「はいよ」

 

 

 

 

俺たちは食器をトレイに受け取り二つ並んで空いた席に座り食べ始めた。

 

「それにしてもカズマ、すごかったね。最後の既に撃った場所からもう一度弾が飛んで来たやつ。あれどうやってやったの?」

 

俺はトレイを少し端によせ、ペンとメモ帳を取り出し図を描き始めた。

 

「さっきのは置弾……というよりは時間差射撃になるのか?最初に数発撃って残りの弾をその場に置いて、任意のタイミングで撃ちだしたんだ」

 

右手で飯を食いながら左手で汚いながらも図を書いて説明する。

 

「だからこうやって自分に相手の意識を向けさせると、側面や背後から無警戒の相手を撃ち抜けるんだ」

 

「なるほど……参考になるよ。でもまずはごはんを食べてからにしようか。聞いた僕も悪いけど、作ってくれた人に失礼だよ」

 

「……はい」 

 

 

 

 

ご飯を食べ終わると再び会話を始める。

 

「置弾ね、そんなのがあったんだ。何度か射手とも戦ったことはあるけどそんなことされたこと無かったな」

 

「まあ知らないC級隊員のが多いんだと思いますよ。分かってても使い時が難しいし。あと射手は撃つ前に弾の威力とか弾速とかもかなり自由に調整できるぞ」

 

「あ、たしかにすごい速い弾を撃ってくる人とは戦ったことあるかな。あれってそう言うことなんだ」

 

「来馬先輩の方からもなんか銃手の特徴とか利点教えてくださいよ。今回わかったことは威力が高いから遠距離でチクチクやりあうと射手が負けるってことだけですよ。やっぱトリオン量の差なのか?」

 

「ああ、それは銃手には射程補正が入るからその分、射程に使うトリオンを威力に回せるんだ」

 

「まじか!?俺トリオン少ないから消費なしのボーナスは羨ましいな」

 

「僕でよかったら銃手について教えるよ」

 

「まじか!サンキュー来馬先輩!!」

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

食事を終えた俺と来馬は仮想訓練室へ向かった。

 

「まずは僕の使ってる銃手トリガーについておさらいするね」

 

来馬先輩の使うアサルトライフルは連射性能が高く火力が強く、その代わり取り回しは拳銃タイプに劣るようだ。

俺はまず突撃銃タイプを取り出し、的を狙う。

 

 

腕に伝わる反動と共にけたたましい音が仮想訓練室に鳴り響く。

放った弾の8割が20メートル先の的に命中した。

 

「おお、すっげー本物の銃撃ってるみたいだ!」

 

「初めての割に凄い当たるね。まあ射手としての経験があったからなんだろうけど」

 

「そうですね、一直線に飛んでいくんで撃つだけなら射手よりも楽ですね。ただ結構反動で狙いがブレましたけど」

 

銃手トリガーは本物の銃のように反動が発生するようでゲームのようには当てられなかった。

 

「じゃあ次は4、5発ずつ撃って反動を抑えて、その反動に慣れていこう」

 

「はい、ありがとうございます。でも次は拳銃タイプも試して見ます」

 

 

手際よくトリガーを分解してアステロイド(拳)のチップと交換する。

その光景に来馬先輩は興味津々で見ていた。

 

「カズマくんは元エンジニアだったりするのかな?そんな工具セット持ってるけど」

 

「いや、エンジニアの人にやり方教えてもらって工具とチップ貸してもらいました」

 

「へえ、カズマくんって人脈すごいんだね」

 

「えへへ、今度なにか試したいトリガーあったら手伝いますよ」

 

「うん、ありがとう。その時にはお願いするよ」

 

 

 

トリガーの入れ替えが終わり右手に拳銃を出現させる。

両手でしっかりとグリップを握り狙いを定める。

1発、2発、3発と次々撃ち出していく。

撃ち出された弾は全て的へと命中した。

 

「うわ、全弾命中だ」

 

拳銃は反動がかなり少ない。使い慣れればこれくらいの反動は無いに等しいだろう。

次に片手でも撃ってみたが、右手では全弾命中。左手では7割命中であった。

そうしてしばらく練習した後俺と来馬せんぱいは練習をやめ、ボーダーを出る。

 

「また何かあったら気軽に相談して……そうだ連絡先交換しようよ。そうすればボーダーで探し回らなくてもいいし」

 

「ありがとうございます来馬先輩!」

 

 

 

そうして互いに連絡先を交換し二人はそれぞれの家へと向かう。

その後、カズマは来馬と練習をしたり、遊んだりとちょくちょく顔を合わせるのだった。その時カズマは来馬の家へと招かれ金持ちの家ということを知って驚愕するのはしばらく先のお話。

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

それからというものスナイパー合同訓練から出禁になり、ランク戦にスナイパーの参加が禁止になった為、一部を来馬先輩との銃手の訓練に充てている。

 

最初はB級になったらスコーピオンと射手のアステロイドで戦うスタイルを考えていたがスコーピオンと拳銃タイプも悪くないと思ってきている。

 

ちなみに突撃銃型は火力面は素晴らしかったのだが、やけにカクカクしていて持ちにくく、取り回しが悪いため却下した。

そして今日も拳銃タイプを右手、左手どちらの手でも片手で十分扱えるよう訓練をしている。

 

ダダダダダダダダッ!

 

一瞬にして8発の弾丸が飛んでいき全弾が的に命中する。

 

「……あのカズマくん?」

 

「どうしたんですか来馬先輩?鳩が豆鉄砲食らったような顔して」

 

「いやカズマ君のハンドガン連射性能おかしくない?どう見てもフルオートで撃ってるように見えるんだけど!!」

 

「あー、来馬先輩ゲームやらないから説明が難しいな。このまえ家行った時ゲーム機が一台もなくてびっくりしましたよ」

 

「それでうちにPS4持ってくるのは勘弁して欲しいけどね……」

 

「話が逸れましたけど、ゲームで指切り射撃っていう単発武器をフルオート並みに連射する技術があるんですよ。それ真似してボタン連打する感覚で引き金引いてたらできるようになったんですよね」

 

さすがに射撃精度は下がるが火力としては十二分に期待できる。いつか二丁持ちもしてみたいな。

 

「いや、それは異常だよ」

 

「本来これを使うとすごい連射性能を得られる代わりにしばらく鉛筆が持てなくなるくらい指に負担の掛かる代物なんですけどトリオン体だから関係ないんですよね」

 

「カズマくんゲームに命懸けすぎじゃない?勉強もしよ?」

 

ハンドガンのトロフィーを獲得するために仕方なかったんだ。それまでに何度人差し指を攣ったことか。

 

程々にねと来馬先輩が諭してくるが、ボーダーに入ってからというものカズマはゲームを余りしなくなっていた。

 

「大丈夫ですよ来馬先輩。俺ボーダーに入ってからはゲームもそこまでやってないので」

 

「ならいいんだけど」

 

「そのかわりボーダーが楽しすぎて少なくても一日5時間はここに居ますね。休みなんかだとこの前10時間ぶっ続けでボーダーいたこともありますよ」

 

「……」

 

何故ならカズマはテレビゲームよりも楽しいゲーム(ランク戦)を見つけたから。

 

 

 

 

 

そして後日、ランク戦にて

 

1戦目

ハウンド(拳)『1000』

孤月『2500』

 

 

「げっ、何でお前が……」

 

『戦闘体活動限界、ベイルアウト』

 

対戦相手はカズマの顔を見た瞬間血の気が引け後退りしてしまう。

相手は開幕の速攻を仕掛けるチャンスを失い、即座に撃ち出された弾が一直線に対戦相手へと襲いかかった。

 

 

 

 

2戦目

 

ハウンド(拳)『1140』

アステロイド『2800』

 

「ひぃぃ!!」

『戦闘体活動限界、ベイルアウト』

 

3戦目

 

ハウンド(拳)『1300』

スコーピオン『2000』

 

「何でお前……」

『戦闘体活動……』

「居るんだよ……」

『ベイルアウト』

 

と、その後もひどく怯えた顔をした隊員と当たっては開幕と同時に何発も撃ち込んでは撃破していった。

 

 

 

そして突撃銃タイプとの戦闘。

 

ハウンド(拳)『1900』

アステロイド(突)『3100』

 

 

カズマはその狂った連射性能で突撃銃タイプと撃ち合っていたがトリオン量の差、アステロイドとハウンドの威力の違いにより火力戦で押し負けていおり、互いに一本の道路の十字路の塀を背にして戦闘が膠着し出した。彼我の距離はざっと30メートル。

 

このまま撃ち合っていればトリオンが尽きるのはカズマの方が早い。それを承知のカズマが仕掛けに出た。

上空へ発砲された銃声が戦闘のゴングを鳴らす。

 

カズマは塀から飛び出し相手へと向かう。

相手が応射するも屋根に飛び乗り射線を切り引き金を引き、弾丸は相手と見当違いの方へ飛んでいくが相手の真横を過ぎたあたりで急に曲がりだす。

 

今まで追尾のない純粋な射撃戦しかしておらず敵もカズマがハウンドであるという事が頭から抜けていた。

そして不意に何発も側面からやってきて相手銃手の胴には大きな穴が生まれ、トリオンがダダ漏れだ。

そして戦闘の始まりとなった1発の弾丸が上空から相手の脳天を貫く。

 

『戦闘体活動限界、ベイルアウト』

 

 

 

カズマが息抜きに始めたハウンド(拳)でのランク戦が再びC級隊員を地獄に突き落とした。

 

 




読者さんはまだ7話までのカズマさんの認識しかないのに、さらに先にいる私がようやく思いついた戦術思いつくんですかね。しかも思いつきもしないエグい戦術考案する人居たし。天才でしょ。絶対どこかで使いたい、二宮さん倒すのとか東さん倒すのに使いたいよ。
影浦とはカズマ相性最悪だと思うから無理かな。流石に感情殺して戦うのはカズマさんじゃない。

ワートリの女性キャラがカズマにデレても良いか

  • いいぞ、やれ!
  • 許さん(血涙)
  • 男性キャラと仲良くしろ!
  • わ、分かんないッピ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。