異世界転生ハーレムしようとしたらウマ娘世界だったので百合ハーレム作るわwwww   作:TSウマ娘っていいよねっていいよね

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シービーからの告白?

「ラミーちゃん、この温度はどうかな?」

 

「ンァ~、キャッキャッ」

 

「ちゃんと飲んでくれてるね」

 

「ァワ~ゥゥア(結構熱いけど、ウマ娘だから良し!)」

 

 みんな、元気かな? 未来の百合ハーレム王のンニャラミタだよ。

 今はね、パパ(割と生命線なのでリスペクトを込めて)が帰ってきてお昼を作っているので、俺もそれに合わせてミルクを飲んでいるなどしている。

 

「ンッンッンッ……けっぷ」

 

「上手にげっぷ、できたね」

 

 シービーは俺を腕に抱きながら、背中をさする。抱かれている時にあたる感覚がやっぱママと違うね。

 ママがヨーロピアンカウチとするならば、シービーは羽毛布団といったところだろう。男だったらまた別の評価だけど今は、心地よく眠れるかが査定のポイントですね。

 ミルクの温度はまあ、熱いけど50度ならまだ許容範囲だよ。手慣れてくれて嬉しいね。

 

トン、トン、トン。

 

「おかしいな」

 

トン、トン、トン。

 

 

 なにか不備がございますか?

 一応、ンニャラミタ、既にお休みモードにはいれる準備出来ておりますが。

 

「お待たせ。今日は久しぶりにブイヤベースにニンジンジュレ作ってみたよ」

 

「ありがとう、トレーナー。ちょっと待ってね」

 

トン、トン、トン。

 

「ゥェップ」

 

「ンニャラミタを執拗にトントンしてなにしているの?」

 

「いや、大したことじゃないんだけど、いつものげっぷが出ないからさ。ちょっと具合が悪いのか、空気が残ってるのかなって」

 

「あー、残りげっぷの心配ね」

 

 んなものは存在してないのよ。

 今日は澄まして可愛らしい音かましたら心配されるってなんだよ。

 

「ジーっ」

 

「いや普通の赤ちゃんは成人男性みたいなげっぷしないからね」

 

「ジーっ」

 

 …………なんだよ。

 

「ジーっ」

 

 …………スゥゥゥゥゥ

 

「ゲェェップ」

 

「あー、安心した」

 

「ァゥゥ」

 

 これしたら褒めてくれるの嫌だな。

 ふざけてやっているから、面白いのであって、持ち芸みたいにさせられると、俺としても不本意。

 あー、そこですそこ。

 耳の付け根のあたりこちょこちょするの気持ちいいので、どうぞ、続けて。

 

「やっぱり実際に聞いてみると、貫禄ある不快さだねえ」

 

「さ、お昼ご飯を食べさせてもらおうかな」

 

 今の俺はシービーに毛づくろいをしてもらっているので、少々の無礼は多めに見ることにするわね。

 

「ほら、ラミーちゃん美味しそうだね。食べてみようか?」

 

「まだ離乳食もはじめてない子に、消化の悪いもの進めるの止めてもらえるかな!?」

 

 シービーさん、目の前でブイヤベースに入っためちゃ旨そうなエビぶらぶらさせるの止めてもらえます?

 

「甲殻類は特にダメだってば! 赤ちゃんの未発達な状態だったらどれだけひどい症状になるか。最悪の場合、命に関わることも……」

 

 え、じゃあなんで俺がいるのに用意しているの?

 

「……わざわざ、ンニャラミタちゃんがいる前で用意するってのは親としてどうなのかな」

 

 親の言うこと聞かずに自由にやってる人の発言、貫禄あるなあ。

 

「それは……」

 

「アレルギーを軽んじていたのかな? それとも、本当はないとしっててアタシに脅しをかけたのかな」

 

「……食べたかったんだよ!」

 

 そんな、懺悔するみたいに言うなよ。

 

「僕だって久しぶりに魚介が入った食べ物を満喫したかったんだよ! 正直、昨日の首が据わった事件のせいでンニャラミタならアレルギー出てもすぐに克服できるかもなんて夢見ちゃったんだよ! でも、万が一、健診でも問題がなかったアレルギーがもし出たらどうしようって」

 

 お前、お前ぇ……!!!

 

「僕は僕の食欲に負けたんだ……! でも、僕だって一人の人間だ。好きなものを好きな時に食べたっていいじゃないか!!!」

 

「勘違いしてもらいたくないな、トレーナー。アタシは責めている訳じゃないんだよ」

 

「シービー」

 

「ただ、自分の気持ちに素直になってほしかっただけなんだ。君は特に自分の心を押し殺してしまうと先輩がぼやくぐらいだから」

 

「だ~~ピピㇷ゚プイゥㇷ゚ピプいプイ」

 

 口遊びするのたのちー

 

「…………まだまだだね、僕も」

 

「答えなんてないよ。あるのは進み続けたアタシたちの後ろに道ができるってだけだ」

 

「ゥッゥ~」

 

 いや、この汁うま。ちょっと子ども舌なせいで辛いけど、出汁やべ。うんめ。

 

「そう、だね。心にすっと入ってきたよ。その言葉」

 

「その言葉だってすぐに消えちゃうくらいには儚いけどね」

 

「うん、本当そう。だって、このやり取り、君がンニャラミタの前でエビぶらぶらさせなかったら、起こらなかったんだからさ!!!!」

 

「ププププイ!! キャッキャッ…………ギャアア!(か、かゆいいいいい)ギャアア!(全身がああああああ)」

 

「ンニャラミタ~~~~!?!?!?!?」

 

 俺の体は全身が燃え盛るように、熱くかゆくなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

「あー、これは。デスソースミソアレルギーシンドロームですね」

 

「で、デスソースミソアレルギーシンドローム!?!?!?」

 

 あの後、意識を失った俺だったが、目が覚めると真っ白な天井が上にはあった。

 うつらうつらしながらも、消毒液の匂いから恐らく病院なんだろう。

 

「はい、これはミソが発酵過程で作られるタンパク質とデスソースを作る際に発生するタンパク質の形が似ているため、まれに起こる現象なのです」

 

「い、命に別条はないんですか!?」

 

「あ、トレーナー、ラミーちゃん目が覚めたみたい。やっほー」

 

「もっと緊迫感を持ってくれないかな!?」

 

「命に問題はありません。蕁麻疹が出る時くらいです」

 

 どうやら、俺はアレルギーが出ていたらしい。

 というか、デスソースミソアレルギーシンドロームってなんだよ。

 

「というか、普段ならここまで深刻にならないはずなんです。このアレルギーは」

 

「どうしてですか、先生」

 

「このアレルギーの元になるタンパク質が活性化する温度はおよそ55℃です。乳児の時に多くの子どもが無自覚に発症し、大人になれば自然に抗体がつく。唯一発症するのが、ミソを摂取する前に、口腔内が55℃以上に保たれている状態です」

 

「……すいません。あまりピンときません」

 

 マジで分からん。

 

「つまり、乳児の時点で、ご高齢のようなくっそアッツい熱湯がぶ飲みしなければこのアレルギーは起きないんですよ」

 

「なるほど」

 

 ほーん

 

「まさかまさか、ミルクを熱湯で飲ませるなんてことでもしない限り」

 

「あははは…………ねえ」

 

「いやー、いい天気だね。カーテン開けようかな」

 

「まさかまさか、そうだとしても、平然と飲める赤ちゃんなんて普通考えられません」

 

「あははは…………ねえ」

 

「アゥ~? ダア! ダ! ィヤ~~! ゥっゥ~~」

 

 そんな訳ないじゃないですか。

 

「あの、お薬とかっていうのは?」

 

「あ、軟膏だけ出しますね。たぶんニ、三日で治ると思います」

 

「あ、ありがとうございました」

 

 

 こうして、俺たちは病院を後にした。

 

 

 

 

 

「さて、何か言いたいことはあるかな、2人とも」

 

「ケぺぺペ」

 

「世界って広いね」

 

「もうちょっと、落ち着いて生活しよう!!!!」

 

 パパはブチギレていた。それはそれは、烈火のようだった。

 

「ちゃんと保湿して、ほら!」

 

「え、もう終わったでしょ」

 

「ここの、尻尾の周囲が塗り残ってる。耳の縁も汗をかきやすいんだから、しっかりしないと!」

 

「ブーブー」

 

「ンニャラミタがそうやってシービーのやりことを我慢してたから今日のことが起こったんだよ? 泣く時はちゃんと泣かないと!!!」

 

「…………ァィ」

 

 赤ちゃんにちゃんと泣けって説教するってどんな状況だよ。

 いや、まあ、熱湯がぶ飲みした俺が何も言えないんですけどね。

 

「よし、終わった。じゃあラミーちゃん遊ぼ」

 

「まだ、終わってないよ」

 

「え」

 

 今日のパパはなんだかすごく鬼のようだ。いや、むしろ、これが普通なんだよな。俺も普通がバグッてらあ。だって、二度目のおぎゃライフだし。

 

「ンニャラミタがあそんだもの、舐めたもの、涎が垂れた場所は全部拭く!」

 

「そこまでしなくても」

 

「その慢心が今日の結果を生みました! ウマンリッヒの法則というのがある。1度の蹄鉄が割れる事故の裏には、29の蹄鉄の軽微な破損や落下事故、その裏には300の整備不良、安全管理不足があると言われている」

 

「へー」

 

「僕たちは、赤ちゃんの安全管理を徹底するために、消毒や清潔な環境整備をこまめにやっていかなくちゃいけないんだよ!!!」

 

 めっちゃ一人だけ、気合はいってますやん。なんか、一人でやる気が上滑りしているというかさ。

 

「そうしないとさ、嫌だろ」

 

 でも、その言葉と表情は真剣そのものだった

 

「僕たちが普段からやっていたら防げたケアレスミスでさ、大事な家族がいなくなったら、嫌だろ」

 

 先ほどまでのキツイ表情が、だんだんくしゃくしゃになっていく。

 

 シービーの側でボーっとパパを見ると目があう。

 そしてゆっくり近づいてきて抱きしめられた。

 

「よかった。本当に、無事で、よかったんだよ。ごめん、だらしない、パパで、ごめん」

 

 やめてくれよ。

 

「こんな調子じゃ少し前にンニャラミタに話した約束守れないね。もっと頑張るから」

 

 そういうの本当にキモイ。

 

「ごめんね、シービー。強く言い過ぎた。もうちょっと」

 

 なんで、この腕の中はこんなにあったかいんだろ。きもいよ。本当に。

 

「ごめん、じゃなくてさ。教えてよトレーナー」

 

「え?」

 

「アタシは何をすればいいのかな。君が安心して任されてもらえるようにするには、何を気を付ければいいの?」

 

「でも」

 

「全部口に出してほしい。アタシはアタシのことしか知らないし、君は自分の心で考えをとどめてしまうから」

 

「うん……うん!」

 

「じゃあ、なにをすればいいの?」

 

 ああ、なんでこんなにあったかいんだろうな。胸の奥が熱くなるや。

 

「今から一緒に、ンニャラミタをお風呂に入れよう」

 

「???」

 

「この子、うんこしてるみたい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ラミーちゃんは本当に自由だねえ」

 

「ダアア」

 

 俺は抱っこひもでおぶわれて、シービーと一緒に買い物に来ていた。

 家の掃除をするから、買い物に行くよう言われたのだ。

 俺がいるとホコリが気になって掃除が進みづらいらしい。今日の今日だしな。

 

「あんなに真剣に話しているあの人の中でとはね……あははは」

 

「ブゥ~~」

 

「あらら、拗ねちゃった」

 

 空は茜色に染まっていた。

 四方から子どもの笑い声や、商店街の喧騒が聞こえる。

 そんな喧騒もすぐに意識から遠ざかる。

 

「シービーさんですよね、ファンです握手してください!」

「可愛いけど、その子お子さんですか?」

「シービーさん」「シービーさん!」

 

 見知らぬ大勢に囲まれていたから。

 

「はい、握手だね。……この子はね、先輩の子どもだよ。……アタシはそういうのよりレースにしか興味ないから」

 

 シービーは嫌な顔一つせず、一人一人に丁寧に対応していく。

 だからこそだろう、人が減るたびに、その倍以上の人が集まってくる。

 ちょっとしたイベントのように人が詰めかけてしまった。

 

「ああ、ごめん。お使いを頼まれているんだ。今日はこれでおしまいにして、いいかな?」

 

 嫌な顔はしない。ただ、ニコニコとした笑顔で、突きつけるようにシービーがそう言うと、皆何も言わずに道を開ける。

 

「ありがとう。集まってくれたのに、ごめん」

 

 悪びれるようすもなく、口だけの謝罪をしたあと、シービーはだから、と続けた。

 

「今度のレースでいっぱい楽しんでくるから」

 

 

 その言葉を最後に、俺たちは買い物に向かう。背後では歓喜の声が響いていた。

 

 

 

「ふぃー、買い物って結構疲れるよね。気疲れって言うか」

 

 パパから頼まれたものをシービーはほとんど、見つけることは出来なかった。

 いや、すぐ目の前にあるのに、そこだけ気づかないのだ。

 俺も指差しアドバイスをしてなんとか買い物ができた。

 

「これを毎日か何日かに一回しているんだよ、君のお父さんは」

 

 近くのベンチに腰掛けて、シービーは俺の頭を撫でながら呟く。

 

「今は育休を取っているけどね。先輩が生まれたすぐの時は取っていなかったんだ。だから、レースのローテーションや併走の相手との調整をする傍らで全部一人でやってたんだよ」

 

 そうなのか。

 

「一人で張り切って大変だなーってずっと思ってたよ」

 

 尊敬してるとかではないんだ。分かる。ちょっとかじった知識ひけらかしたがるもん。

 

「頼ればいいのにー、なんて思ったけどさ。でも今日分かったよ」

 

 その言葉には少しだけの軽蔑と、諦観が滲んでいた。

 

「アタシや周りの人は、あの人にとって頼れると思うほど頼りないんだよ。それで頼れなくてもなんとかなっちゃうんだ」

 

 それは、そうかもしれない。パパは大体ワンオペでもなんとかなっていた。

 

「君が生まれる前からそうで、君が生まれたあとも変わらない」

 

 だから、素直になってほしいと。

 

「でもね、ちょっとだけ変わったことはあるんだよ」

 

 そう言いながら、撫でていた手を止め、ちぎりパンを揉み始める。

 

「君のことなら、任せていいってトレーナーは言うんだよ。それは、アタシが頼れるからとかなんて訳じゃない」

 

 足の方までそのやわらかさをシービーは確かめながら言った。

 

「君のお父さんが、君を、ンニャラミタを信頼しているんだよ。生まれたばっかりのはずなのにね」

 

 握る手がちょっとだけ痛いぐらいにぎゅっとされた。

 

「君って本当に面白いよ。もうあの人からそこまで思われているんだ。大きくなったらどうなるんだろうね」

 

 その声は心底楽しそうだった。

 

「だから、アタシが君に教えてあげる。この世界の一つで、君が選ぶ未来の一つを」

 

 エコバッグを持ったまま、シービーは立ち上がる。

 俺がしっかり、固定されていることを確認して少しずつ動き始めた。

 

「アタシたちはウマ娘だ」

 

 トントンとリズムよく体が上下する。

 

「息をするように走るんだ。髪が伸びるように、足をピンと伸ばすんだ」

 

 ビュンと風切る音が鋭くなっていく。

 

「胸が締め付けられほどに負荷をかけながら、自分の限界を越えようと走り出す。負けたくないなんて思いを抱くよりも前に、もっと先に進みたいと足が動く」

 

 全身にぶつかる風に息が上手く出来なくなる。

 

「全身で風を切って、大地を踏みしめて、もっと息を吸うために、空気を吐き出す。その単純な行為にドキドキとワクワクが止まらなくなる」

 

 息が出来なくって、酸素が回らくって、頭がうごく働かない。

 

「走りたいと思うのは、生まれてから死んでも治りはしないウマ娘という種族が抱えている呪いみたいなものだ」

 

「それがターフに上がれば、ダートを走れば、呪いが祝福になるんだ」

 

「そうでしか生きられない、生き物が素晴らしいと称賛される」

 

「認められたいと思うのか、一番速く走りたいと思うのかは、アタシには分からない。でもね」

 

 シービーからかけられる言葉はドンドンと俺の頭を滑っていく。

 あまりどういう意味か理解できない。

 

「レースは楽しい。そこでしか味わえない感情がある」

 

 でも、やらなきゃいけないことは分かった。

 

「ねえ、ンニャラミタ、トレセン学園に来なよ」

 

 これは、もう実質プロポーズだろ。

 

「アタシはもうその時にはいないかもしれないけど、でもその先で走り続けるから」

 

 いつまでも、追いかけてこいと。シービーはそう言うんだ。

 

「君も一緒に走ろうよ」

 

 じゃあ、俺もそこに行くしかないだろ。

 

「ァィ…………」

 

 ドンドンと速度が落ちていく。

 その一定のリズムが心地良くて、ほとんど意識がない。

 だから、覚えておかなくちゃいけないことだけ刻もう。

 

 

『俺はトレセン学園に入学する』

 

 今日はそれだけあればいい。

 

 

「フフフっ、天使みたいな寝顔だ」

 

「……スゥ」

 

「アタシのとこまで来られなくてもいいよ、迎えに行くから」

 

「…………ンン」

 

「もし、将来お互い一人だったら、一緒にくらすのも面白そうだね」

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