日本国召喚 AIに二次創作を書かせてみた 作: まっこーける
ムー、ヒノマワリの国境地帯。
雷鳴の如き砲声があたりに轟き、緑萌ゆ大地が砲弾により爆ぜる。
陸上自衛隊の特科部隊の99式自走15榴よる砲撃である。それにより国境を守備するグラ・バルカス軍は地面ごと耕されていく。
反撃を試みるグラ・バルカス軍。しかし、その砲火は空しく地面へと吸い込まれるだけであり、彼我の絶望的な射程の差から一方的に攻撃され続けるだけであった。
特科による準備砲撃の後は10式戦車の突撃がグラ・バルカス軍の陣地を襲う。鋼鉄の猛獣たちが草原を疾駆し、次々とグラ・バルカス軍の防衛線を引き裂いていく。
グラ・バルカス陸軍も必死に応戦するが、精強な機甲戦力を前に為す術もなく屠られていく。
弱小な戦力しか残されていなかったヒノマワリのグラ・バルカス軍は、10式戦車を前面に押し出した衝激力を受け止める力は残されていなかった。
あっという間に国境の防衛線は瓦解し、残余の部隊は後方へ逃走を図る。
しかし、それをみすみす見逃すほど自衛隊もお人好しではない。
後続の戦力が追撃し、逃げ遅れたグラ・バルカス軍を血祭りに上げていく。
こうしてヒノワワリからグラ・バルカス勢力は駆逐されたのだった。
自衛隊の活躍の裏でニグラート連合の騎兵と歩兵の混成部隊がグラ・バルカス軍の機関銃陣地に突撃し、文字通り全滅してしまうという珍事も発生していたが、おおむね犠牲なしで連合軍はヒノマワリ解放を成し遂げたのであった。
◆◆◆
「まさか、ヒノマワリの状況がここまで悪いとは……」
アルーの司令部にて大内田は険しい表情で呟いた。ヒノマワリの首都ハルナガ京へ進駐した部隊から上がってきた現地の報告は大内田の予想を上回る悲惨な状況だったのだ。ハルナガ市内にはグラ・バルカス軍は存在せず、連合軍は無血で解放できたのだが、市内の状況は惨憺たるものだった。
グラ・バルカス軍のヒノマワリ内での苛烈な収奪等により物資が欠乏し、都市部では深刻な飢餓が発生しているのだという。麦粒ひとつ無い状態に治安は悪化し強盗や略奪が多発。さらには井戸の水も汚染されているためまともに飲めない状態だという。
さらに状況を悪化させているのはニグラート連合が行った市街地へのワイバーンによる無差別攻撃である。これにより連合軍に対し小規模ながら暴動が発生、市民との間で小規模な衝突がったとのことだった。もはやヒノマワリは国としての体を保つのも困難なレベルにまで落ち込んでいた。このまま放置すれば遅かれ早かれ崩壊するであろうことは火を見るよりも明らかだった。
「このままではヒノマワリが滅んでしまいます。私は軍の物資の一部を援助するつもりでおります。」
ムーの将軍シュブランはそう言うと、ヒノマワリの現状を憂う。
「確かに、このまま放置すればヒノマワリが滅ぶのは間違いありません。しかし、我々は軍隊であって慈善団体ではありません。あなたのやろうとしている事は作戦に支障がでる可能性があります」
大内田は首を横に振りながら答えた。
「確かに大内田さんのおっしゃる通りです。しかし、ヒノマワリはムーの友邦です。グラ・バルカスに虐げられた彼らを私は見殺しにはできどうかご理解をお願いします!」
シュブランは必死な表情で大内田にすがる。
(うーむ……)
彼の気持ちも分かるし、個人として見殺しにはしたくない。決断を迫られた大内田は考えを巡らせる。
(作戦に遅れが生じるのは避けたい。しかしグラ・バルカスからの解放を目指す我々が困窮する人々を見捨てるというのは人道的に問題ではなかろうか? ……ロデナの野郎めバカな事をしやがって)
大内田はニグラート連合の将軍、ロデナ中将を心の中で毒づきながら、同席している彼を睨みつける。しかし、彼はどこ吹く風といった様子で平然としている。
大内田はため息をついた後口を開いた。
「ロデナ閣下、今回あなたがしたことは人道的に非常に大きな問題です。あなたが無計画に市街地を空爆した結果、ヒノマワリの混乱がさらに拡大しているのは明らかです! 今後このような事態が起こらないように対策をとっていただけるんでしょうね!?」
大内田の剣幕にロデナは一瞬たじろいだものの、すぐに余裕を取り戻して返答する。
「ふん!そんなものは知らんな。我々の作戦行動は完璧だった。すべてはヒノマワリの脆弱さが招いた事態ではないか!」
「何を……!」
大内田が反論しようとする、口論になるかけたその時、シュブランが慌てて遮る。
「お二人共!一旦落ち着いてください!」
シュブランの制止を受け、大内田とロデナはとりあえず口をつぐんだ。
「とにかく今はヒノマワリをどうするのかを考えるべきです。ロデナ閣下を責めるより我々で状況を打開する方策を考えるべきでしょう」
シュブランはそう言うと、テーブルに広げられた地図を見ながら考え込む。
しばらく沈黙が流れた後、大内田がおもむろに口を開いた。
「やはりここはヒノマワリに対し人道支援を行うべきでしょう。ヒノマワリが不安定だと我々の作戦行動に支障をきたします。JTF司令部へ許可を要請した後に支援物資を送ることにしましょう」
大内田の言葉にシュブランは頷いた。ロデナは不服そうな表情で大内田を睨みつけるが、何も言わなかった。
こうして、アルーのJTF司令部はヒノマワリ国内の物資援助を決定。自衛隊はムーと共同でヒノマワリ国内の救済作戦を実施することが決定したのである。
しかしこの決定により連合軍は大幅に作戦実施に遅延し、グラ・バルカス軍に態勢を整える時間を与える結果となった。
◆◆◆
一方のミリシアルはヒノマワリ方面からレイフォルに攻めようとはせず、別方面からの攻撃を企図していた。
それはイルネティア島から爆撃機を発進させ、レイフォルのグラ・バルカス軍の一大拠点、ラルス・フィルマイナ基地を空襲するという作戦である。
この作戦に使用する航空機はミリシアルの戦略爆撃機『デプロッグ』である。これは4基のエンジンを片翼に2基ずつ、上下に重ねるという独特な形をした機体である。
このデプロックを運用するミリシアル空軍第301爆撃航空団をイルネティアへ派遣、同航空団をもってラルス・フィルマイナ基地を爆撃し、レイフォルにおけるグラ・バルカス軍中枢を一気呵成に叩くという作戦であった。
「わざわざ陸から攻めなくても空から敵を叩けば良いではないか。日本やムーはいらん苦労をしているようだな」
ムー国首都、オタハイトの連合軍司令部にてミリシアル、ムー派遣軍総司令官ヴァンフリーク大将が呟く。
「ははっ。閣下のおっしゃる通りでございます!」
参謀の一人が快活な表情で答える。
「して作戦開始までどのぐらいかかる?」
ヴァンフリーク大将は参謀に問いかける。
「あと3日ほどかかります」
「うむ。それでよい。くれぐれも遅滞無く作戦を遂行せよ」
「はっ! ミリシアルの力を異世界の侵略者共に刻み付けて見せましょう!」
「ハッハッハッ! ミリシアルの空軍力は世界一ィィィィ!」
参謀の返答に満足すると、ヴァンフリーク大将は快活な笑い声を上げる。
ミリシアル空軍による作戦が開始された。
◆◆◆
レイフォル、ラルス・フィルマイナ基地。その司令部でグラ・バルカス軍レイフォル方面軍の司令官であるアダルトマン将軍は戦況について報告を受けていた。
「ヒノマワリ方面の連合軍は我が軍の遅滞戦術によりにより、進撃が遅れている模様です。現在、ヒノマワリ国内で人道支援を行っているようです」
「ふむこれで多少は防衛体制を整える時間ができたか……レイフォル、ヒノマワリ国境の陣地構築はどうなっている?」
アダルトマン将軍は部下に質問を投げかける。
「現在、ほぼ作業は完了していますが、さらに強固な陣地構築の必要がありますので時間を頂くことになります」
「そうか。では迎撃体制を整えよ。」
「はっ! 直ちに準備を行います!」
レイフォル、ヒノマワリ国境には塹壕をはじめ、地雷やトーチカ、戦車壕等の防御施設がすでに構築されつつあった。
しかしこれらの施設はあくまでも時間稼ぎの措置であると、アダルトマン将軍は考えていた。
(当然自衛隊も障害を排除する工兵部隊を随伴させていよう。しかし、それでも進撃速度は鈍るはず。敵の動きが鈍ったところで第8軍のガオグゲル中将配下の第4機甲師団で敵を撃滅してやる!)
アダルトマン将軍は獰猛な笑みを浮かべる。第4師団はボーグ・フラッツ少将指揮する帝国随一の機甲師団である。第4師団は3個戦車連隊を中核とした完全に機械化された部隊であり、帝国の誇る精鋭部隊であった。
(何としてもこの戦いに勝ってグラ・バルカス帝国の勝利を成し遂げねばならぬ。偉大なる皇帝陛下のためにも)
アダルトマン将軍は思いを新たにしたその時、基地内部にけたたましいサイレンが響き渡った。
「敵襲ー!!」
「何!? ヒノマワリ方面の連合軍ではないな?」
アダルトマン将軍は訝しげに呟く。
「はっ! レーダーより『北西方より敵編隊接近中。』との連絡です!!」
通信兵が慌てて報告する。
「なにぃ? 敵の新手か? 直ちに迎撃しろ!」
「はい!」
「急げ、時間がないぞ!!」
アダルトマン将軍は鋭い声で命じる。
(北西方面となるとおそらくイルネティア島からだな。ムーかミリシアルか、
どちらにせよこの戦いがグラ・バルカスの今後を決する重要な戦いになる!)
アダルトマン将軍はそう思うと、迫りくる敵襲を迎え撃つべく防空指揮所と向かった。
◆◆◆
イルネティアから発進したミリシアル空軍のデプロッグ爆撃機隊は滑走路から出撃すると、雲と翼の織りなす綿密な雲海に身を包みながらゆっくりと高度を下げていく。
このデプロッグは総数で50機を越える大編隊であり、レイフォリアのラルス・フィルマイナ基地を破壊すべく作戦空域へと飛行していた。さらに編隊には護衛である新型戦闘機の『ファルケ』が随伴しており、護衛の面でも抜かりはなかった。
「作戦空域まであと10分です。」
「うむ」
操縦士の言葉に機長は頷くと、高度計を確認する。高度は約5000メートルを指していた。
デプロッグの最高速度は時速450キロメートルであり、爆撃機としてはそれなりの高速性能を有している。その爆弾倉の中には250キロ爆弾がぎっしりと詰め込まれていた。
「レイフォルを視認しました。」
「了解、爆撃航程に入る」
機長は爆撃機に無線で下命するが、その上空にグラ・バルカス軍の迎撃機が20機ほど現れ、編隊を組んでデプロッグ隊へと襲いかかってきた。
「上空に敵機!!」
すぐさま護衛のファルケが増槽を捨てグラ・バルカスの迎撃機を迎え撃つべく上昇する。
対するグラ・バルカス機はアンタレスではなくジェット機である『スピカ』であった。単発で後退翼をもつ機体であり、かつてアメリカ空軍が装備していたF-86Dに似た戦闘機であった。
グラ・バルカス陸軍航空隊では艦載機であるアンタレスを転移前に退役させており、ジェット戦闘機の配備は海軍より早かった。
1基のターボジェット・エンジンを装備しており、強力なエンジンパワーにより1000km/hを超える最高速度を叩き出し、武装は30ミリリボルバーカノンと短距離空対空ミサイルを搭載することできる機体である。
高速性能に優れる軽快なスピカはミリシアル編隊へあっという間に突っ込み敵味方が入り乱れる乱戦となる。蒼穹に飛行機雲の白筋が幾何学模様
を描かれていく。それに混じり撃墜された機の黒煙と炎が織り成す芸術品が空を彩った。
スピカはミリシアル機に対して搭乗者の技量、性能共に優位を占めていたが、その数は劣っていた。さらにデプロックはコンバットボックスを組み、その防御銃火の死角を補うことによって
スピカに対抗していたため、相当数が撃墜されたもののラルス・フィルマイナ基地へ接近しつつあった。
「あともう少しだ」
生き残りのデプロックは爆弾を投下するべくさらに距離を詰める。
だがの時、ラルス・フィルマイナ近郊の地上から炎と白煙を伴った無数の飛翔体が天高く駆け上がった。
それはグラ・バルカス軍の地対空ミサイル、アルテミスである。その数は20を数えており、その全てがデプロックへ襲いかかる。
1機のデプロッグはコックピットに大きな損傷を受け炎上する。さらにミサイルの直撃を受けた機体や至近弾による破片等で次々と機体が爆散していく。運の悪いものは主翼にミサイルが直撃し、片方のエンジンだけを残して錐揉み しながら落ちていった。
デプロック隊の指揮官は無線機から入ってくる被害報告を聞くと悔しさのあまり歯がみする。
(地対空型の対空誘導弾だと!? ここまで来てやられてたまるか!)
その思いもむなしくさらに4機のデプロッグが爆発四散した。それでも生き残った機体は依然として飛行を継続しようとするが、そこにスピカの群が殺到した。
次々とデプロッグが撃墜されていき、もはやミリシアル爆撃隊には任務の続行は不可能だった。
ミリシアル爆撃隊は爆弾を捨て翼を翻すと、雲海に隠れて空域から離脱していった。ミリシアルのラルス・フィルマイナ攻撃作戦は失敗に終わってしまったのである。
◆◆◆
神聖ミリシアル帝国首都ルーンポリス、アルビオン城。
「ムキッーーーーーーー!」
作戦が失敗したとの報告を聞いて皇帝ミリシアル8世は怒り心頭のあまり、猿の様な奇声を発する。
「へ、陛下。落ち着いてください。あまり大声をだすとまた血圧が上がってしまいますぞ!」
慌てて側近が宥める。しかし、それでも怒りは収まらないのか皇帝は癇癪を爆発させる。
「ウガァッ―――――!! グラ・バルカスめっ! 余をどこまでも愚弄しおってっーー!!」
皇帝に代々引き継がれた金銀をあしらった装飾品が宙を舞う。そして皇帝の荒い息遣いが広い謁見の間に響きわたる。側近や報告した国防省長官のアグラが怯えきった表情でその様子を窺っている。
しばらくしてやっと落ち着いたのかミリシアル8世は椅子にゆっくりと腰掛ける。
この様子を見ていた側近の一人が記録し残したところによると、そのシーンはまさに地獄絵図だったという。
「ふぅふぅ……やつらは皆殺しだ……1人たりとも生かしてはおかん。」
皇帝の怒気と共に漏れ出た声に側近たちはビクリと身を震わせる。
「アグラッ! コア爆弾のパルキマイラへの搭載状況はどうか?」
皇帝は興奮を抑えつつ、冷静に問いかける。
「おおむね順調です。後は細かな不具合の点検を残すのみです。」
「わかった。最終チェックが終了したらただちに搭載せよ! それと余は神聖ミリシアル帝国の国家元首として命じる。グラ・バルカス帝国に対しコア魔法攻撃を宣言する!」
側近たちは驚きの表情を見せるが皇帝は意に介さない。すでに決意したことに迷いはないのである。
「ち、ちょっと待ってください陛下! 報告ではグラ・バルカスは強力な戦闘機や地対空ミサイルを配備していたとのことです。当然本土の防衛は固めているでしょう。それにコア魔法攻撃はさすがにやりすぎです! もしグラ・バルカスが同種の兵器を装備していたら報復される可能性も……」
アグラが慌てて抗議する。
「黙れ黙れ黙れ!!余は神聖ミリシアル帝国の国家元首として宣言するといったぞ! それに報復だと? 遠く離れた奴らに何ができるというのだ。我が国にはコア魔法があるではないか、簡単にやられるわけなかろう」
「ですが陛下。グラ・バルカスの科学技術レベルは我々よりも遥かに進んでおります。未知の兵器を持っている可能性は否定できません。ここは冷静になるべきかと……」
アグラがなおも食い下がる。
「くどいぞアグラ! 我が国が負けるとでも? そもそも世界最強を誇る神聖ミリシアル帝国が、たかだか列強の一角にすぎぬ相手を恐れてどうするというのだ!」
「そ、それはそうですが……」
アグラは押し黙ってしまう。他の側近たちもそれ以上口出しすることはできなかった。皇帝の命令には基本的に従うしかないのである。
「よいか! パルキマイラをコア爆弾と共に出撃させよ!徹底的やつらの首都を破壊してやるのだ! グラ・バルカスはコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス!!」
「ははっ!」
そこには普段温和で理知的な皇帝の姿はすでになく、まるで野獣のような雰囲気をまとう狂人の姿があった。側近たちは皆一様に顔を青ざめさせ恐怖におののくのだった。
数日後、神聖ミリシアル帝国はグラ・バルカス帝国に対し『最終勧告』を行うとともにコア魔法による爆撃を加えるべく、行動を開始したのであった。