日本国召喚 AIに二次創作を書かせてみた 作: まっこーける
ムー国南西部の都市キールセキ。ここにはオタハイトから移動してきた連合軍合同司令部が置かれていた。その中の自衛隊ムー派遣部隊(JTF)司令部にてJTF司令の三浦陸将は幕僚と話し合っていた。
「ミリシアルによるラルス・フィルマイナ空爆は失敗に終わったか……」
「はい。ジェット戦闘機や地対空ミサイルによる迎撃によってミリシアルの爆撃機隊は壊滅的ダメージを負い、作戦は失敗に終わったとのことです」
「まさかグラ・バルカス軍がSAM(地対空ミサイル)を配備していたとは」
先のミリシアルによるラルス・フィルマイナ空爆作戦はミリシアル単独で行われたものであった。つまり日本やムーに事前の相談や連絡もなかったのだ。
ゆえに日本とムーは、ミリシアルの作戦が行われることなど知らず、それが失敗したことも本来なら知りえないはずであった。
しかしミリシアル空軍の動きを察知したのはイルネティア島の自衛隊レーダー部隊だった。事前に連絡のないミリシアル空軍の大規動きは、すぐさまレーダーによって察知された。
そして空自は電子情報収集機を飛ばし、密かに空域の後方からミリシアル空軍とグラ・バルカス軍の情報を収集することに努めた。そして彼らの作戦の顛末やSAMなどの情報を入手することができたのである。
「グラ・バルカス軍がSAMを保有しているとなると厄介だぞ」
三浦陸将は軍帽を脱ぎながら険しい表情を浮かべる。
「ミリシアルの爆撃機に対して使われたミサイルは指令誘導式でした。イルネティア島沖では赤外線誘導ミサイルや空対艦ミサイルも使われたと聞きます。やはりグラ・バルカス軍は侮れないかと……」
「うむ。彼らがこれ程兵器を充実させているとなると、レイフォルでの航空優勢確保はより困難になるだろう」
「対地攻撃の前にSEAD(敵防空網制圧)が必要になるな」
要撃第一の空自にとってSEADは苦手とするところだ。だがそれは過去の話だ。
「無人機部隊の出番ですな」
「ああ、そうだ」
空自は現在、魔法帝国戦に備えるため無人戦闘攻撃機(UCAV)の研究開発及び配備を進めていた。
今回はそのUCAVの実戦運用テストも兼ねようというわけである。
「敵防空網制圧作戦『三矢』の発動を具申します」
「よし、すぐに準備にかかれ」
こうして自衛隊はレイフォル東部における航空優勢を確保するために、動き出すのだった。
◆◆◆
三矢作戦の第一段階としてまずは敵地対空ミサイルの発射機や補足、追尾レーダーの位置を割り出すところから始まった。
まず敵捕捉レーダーの位置特定は、電子情報収集機の地道なELINT活動によって行われた。そして位置特定後は無人機がわざと補足されるように周辺を飛行する。
グラ・バルカス軍は当然無人機を撃墜しようと追尾レーダーを無人機に向かって照射する。
しかし、この無人機はレーダーの照射源へ目掛けて自爆攻撃を行う対レーダードローンであった。
この攻撃によりグラ・バルカス軍のアルテミスミサイルは追尾レーダーを破壊されミサイルを誘導できなくされていた。
さらに止めとしてミサイルそのものが空自のF-35Aによって破壊される。これによりグラ・バルカス軍のアルテミスミサイルはほぼ無力化されたのであった。
第2段階ではミサイルの傘がなくなったグラ・バルカス軍の航空基地に対して空爆が行われる。
レイフォル東部におけるグラ・バルカス軍航空基地は3か所に別れていた。それぞれの基地を日本、ムー、ミリシアルが分担して攻撃する。
一つ目は東部最大のグラ・マリューズ航空基地で、ここは空自が攻撃を行う。
二つ目はから200キロ以上離れた場所に存在するエルキト空軍基地であった。ここはムーが担当する
そして三つ目はアグラガス空軍基地であった。ここはミリシアルが担当する。
しかしこれに不満を爆発させた者がいた。ニグラート連合のロデナである。
彼はこの作戦からニグラートが外されたことに怒り心頭であった。
「なぜ! なぜ我がニグラート連合が外されたのだ!」
「落ち着いてください、ロデナさん。これはすでに決まったことですので」
連合軍合同司令部に乗り込んできたロデナが怒鳴り散らす。
「ニグラートのワイバーンは精強無比だ! たとえグラ・バルカスだろうと我が祖国が負けるはずはない!」
正直に「ワイバーンなんて雑魚だから足手まとい」と言いたいところだがさすがにそれはまずい。ロデナやニグラートにも体面というものがある。
「とりあえずニグラートには、他にやってもらうことがありますので……」
「だから! そのやることとはなんだ!?」
ロデナは相当頭に血が上っているようだ。
「えーと、後方の空域の警戒とか?」
「なんだと!それではニグラート連合の誇りはどうなる!!」
「そう言われてもですね……」
ロデナを納得させる言い訳が思い浮かばず困っていると、そこ三浦陸将が乗り込んでくる。
「なんだ貴様は!?」
いきなり入ってきた三浦にロデナは喧嘩腰に質問する。しかし彼は全く動じた様子も見せず丁寧にお辞儀をする。
「初めまして私は自衛隊の三浦と申します。ロデナさんでしたね。私は日本の陸将を務めさせていただいております」
「そうか、貴様が噂の日本の軍人か。私はニグラート連合のロデナだ!」
「ええ存じておりますとも。それであなたがたの任務ですがムーと一緒にワイバーンにてエルキト空軍基地を攻撃していただきたいのです。」
「おお! 我が国のワイバーンに出番があるとは! これは名誉なことだ」
ロデナは先程までの怒りはどこへやら、ワイバーン出撃という言葉にすっかり上機嫌となる。
「それではワイバーンを大活躍させることができるのだな!?」
「ええ、もちろんです。ムー国の将軍ユルバン閣下もこの件に関して了承しております。」
三浦の隣にいるユルバンはニコニコと微笑みながらロデナを見つめる。ロデナの喜びは最高潮に達していた。
「精強と名高いニグラートのワイバーン部隊、大いに期待しております。どうかエルキト基地攻撃の先鋒を担っていただきたい」
「おお、任せておけ! ワイバーン部隊がエルキト基地を火の海にしてやろう!」
ロデナは上機嫌で会議場から出ていった。三浦たちはユルバンを笑顔で見送る。
「まったくうるさい男ですね」
「ええ、ですが扱いやすい男で助かりましたよ」
ユルバンは満足そうな笑みを浮かべる。
「ニグラート連合のワイバーンはせいぜい囮として利用してやりましょう」
「ええ、そうですね。ワイバーン程度ではグラ・バルカス軍にかなうはずもありませんからね」
三浦はニコリとほほ笑む。ロデナはその笑顔の裏にある真意に気づくことはなかったのである。
ロデナには申し訳ないが、これも戦争なのだ。使えるものはなんでも使わなければならない。
こうしてレイフォル東部での航空戦は日本、ムー、ミリシアル主導で進んでいくのだった。
◆◆◆
4日後。グラ・バルカス帝国のレイフォルにおける航空基地を叩くべく各地より航空機が発進した。レイフォルの制空権を取り戻すためだ。
対するグラ・バルカス帝国は連合軍側の動きを密かにムー国内に潜伏させたスパイによって察知していたのだ。これによりグラ・バルカス軍は迎撃態勢を整え、待ち構えるのだった。
『敵航空隊がレイフォル上空に侵入した模様。数はおよそ200機!!』
グラ・バルカスのグラ・マリューズ航空基地のレーダーサイトが連合軍の航空隊を捉えた。
「200機だと!? 全機発進せよ!」
グラ・バルカス帝国戦闘機であるスピカが次々と離陸していく。
「絶対に奇襲を許すな!」
『了解!!』
スピカのパイロットたちは敵に向かって上昇していく。
「敵はどこだ!」
だがそこには日本やミリシアルの航空隊の姿はない。スピカは敵の姿を求めて、旋回運動を繰り返す。しかし敵の機体を発見することはできない。
「どこだ!敵はどこにいるんだ!」
地上レーダーサイトの誘導に従い最適な迎撃位置についたはず、しかし自機のレーダーにも反応がない。スピカのパイロットたちは焦りの色を見せ始める。
「一体敵はどこにいるんだ!?」
「見間違いだったのか?」
そんなときスピカの1機がミサイルにより爆散した。
「なっ!」
何が起きているのかわからない。どこから攻撃されているのかすらわからない。スピカのパイロットたちは混乱に陥る。
「一体どこにいるんだ!なぜレーダーには反応がない?」
混乱している間に次々にスピカは撃墜されていく。スピカのパイロットたちは必死に目視で周囲を探すが、やはり敵の姿は見えない。
パイロットたちは恐怖を覚える。一体自分たちは何と戦っているのであろうか? スピカのパイロットたちにはもはや何も分からないうちに全滅した。
「周囲にバンディット(敵機)なし。敵航空隊殲滅完了」
「了解」
そこから100キロ以上離れた空域でF-35A戦闘機のパイロットが淡々と戦果確認を行っていた。スピカへミサイル攻撃を行っていたのは彼らであった。
まず搭載された電子戦装置によりグラ・バルカス軍のレーダーサイトへ欺瞞信号を送り偽の機影を作り出す。そしてまんまと上空に釣り出されたスピカを撃破したのであった。
その後F-35Aはグラ・マリューズ上空で警戒待機するスピカも赤子の手をひねるように易々と撃墜し、さらに対レーダーミサイルで基地の目であるレーダーを破壊。
止めに爆装したF-2がグラ・マリューズ航空基地の各施設へ爆弾を投下し、その機能を無力化したのであった。
空自のグラ・マリューズ航空基地攻撃はパーフェクトゲームといってもよいほどだった。しかし他の基地はそうはいかなかった。
◆◆◆
順調な航空自衛隊とは打って変わってミリシアルは苦戦を強いられていた。
グラ・バルカス帝国のジェット戦闘機スピカに苦戦し、多大な被害を出していたのである。
ミリシアルは新型戦闘機ファルケと爆装した多用途機ジグラント3を出撃させたが、攻撃目標の基地への途上スピカに見つかってしまった。
「なんとしてもジクラントを守れ!」
ファルケのパイロットたちは必死にスピカを迎え撃つ。
「喰らえ!!」
ファルケは23ミリ機関砲を発射する。だがスピカはひらりとその弾道を見切り、容易に回避する。
「くそっなぜ当たらない!」
ファルケのパイロットたちは驚愕する。しかしいつまでも驚いている場合ではなかった。
スピカはお返しとばかりに、ファルケの後ろをとるとミサイルを発射したのだ。
「ミサイル!」
ファルケのパイロットは急いで回避機動を行うが、ミサイルはそれをあざ笑うかのように高速で接近する。
「だめだ! 回避できない!!」
ファルケはミサイルを喰らい大破する。パイロットは悔しさをにじませながら、脱出装置を使い脱出する。
だがファルケはエアインテークを機体上部に設置しているため脱出したパイロットが、エアインテークに巻き込まれてしまう。
「うわぁぁぁぁ!!」
とんでもない欠陥だが、戦時急造機ということもあって、設計を十分に煮詰める余裕がなかったのだ。
苦戦を強いられるミリシアル機、だがパイロットたちは決してあきらめない。決死の
覚悟でスピカに立ち向かう。
やがてファルケの援護の甲斐あって、ミリシアルの攻撃目標であるアグラガス空軍基地上空に10機ほどのジグラントが到達する。
さすがにアグラガス空軍基地は守りが堅い、濃密な対空機銃による弾幕がジグラントの編隊を出迎える。
ジグラント隊はこれに怯むことなく、撃ち上げられる銃火をかいくぐり滑走路に向かって攻撃を開始した。
1機また1機と数を減じながらも、ジグラントは滑走路を狙い500Kg爆弾を投下していく。
「やったか?」
しかし爆弾は狙いを果たせず滑走路には着弾していない。
「くそっ!しくじった!!」
ジグラント隊は爆弾を投下した直後、スピカに攻撃され次々と墜落していく。
「しまった!」
最後に残った1機もスピカの餌食となり、全滅したのだった。
◆◆◆
一方のムー、ニグラートの混成部隊はミリシアルよりは順調であった。
ニグラートの第3ワイバーン連隊率いるダール少佐は自信満々で航空部隊を率いていた。
「敵は木偶同然だ。我々の攻撃で殲滅してくれる!」
彼は自身が率いるワイバーン部隊がいかに精強であり、無敵かということをグラ・バルカスに教えるため自信満々に出撃する。
一糸乱れぬ編隊を組み、翼をはためかせながら飛行するワイバーン達はまさに空の覇者と呼ぶにふさわしい姿であった。
すでに勝利は自分たちにあると思い込んでいた。
しかしそんな彼の自信は、脆くも崩れ去るのであった。
「上空に敵機!」
ダールの魔信に警告が走る。
上を見上げると確かにワイバーンよりはるか高い所を飛行するスピカの姿が見えたのだ。
「敵機。突っ込んできます!」
魔信を通して部下が報告してくる。その光景はダールにとって信じがたいことであった。
(なんだ!あの速度は!)
そんな疑問を浮かべる暇もなく、ワイバーンは次々と撃墜されていく。
上空から突如として現れたスピカはすさまじい速度で、ワイバーンへと迫っていく。その機体からは機関砲が発射され、次々とワイバーンに命中する。
その速度はまるで時間が緩慢になったかのようだ。
スピカはワイバーンをあざ笑うかのようにあっという間に上昇し上空に消えた。そして再び急降下し攻撃を仕掛けてくる。
ダールはスピカを撃墜しようと必死の迎撃を試みるも、その攻撃は全く当たらない。
またたく間にワイバーンはその数を減じていく。
(何が起きているのだ!)
ダールが理解するよりも速く、彼の意識は空中で霧散したのだった。
◆◆◆
ニグラートのワイバーン部隊がスピカに嬲り殺しにされているころ、戦闘機マリンMK2と爆撃機マケストからなるムー航空隊はレーダー探知を避けるため、低空を飛行していた。
グラ・バルカス軍のスピカがワイバーンの相手をしている隙を狙い、ムー航空隊はグラ・バルカス帝国のエルキト航空基地上空へと侵入しつつあった。
ワイバーンに食いついたスピカを確認したムー航空隊のパイロットたちは下に広がる基地へ攻撃目標を定める。
基地上空にも少数のスピカが警戒に当たっており、低空を飛行するムー航空隊に気付づいたが、時すでに遅し。
基地側も高射機関砲などで迎撃するが、銃火にひるまずマケストは果敢に突っ込む。
爆弾倉が開放されそこから250キロ爆弾が投下される。
250キロ爆弾はエルキト基地に吸い込まれるように命中し炸裂する。焔の華が基地上空に咲き乱れる。滑走路が破壊され、駐機していた航空機が炎上し
誘爆した機体はあっという間にバラバラになり、基地は火の海に包まれる。
その光景を見てムーのパイロットたちは歓声を上げる。
グラ・バルカス帝国の航空基地は、空爆を受け機能停止したのであった。