あと鬼殺隊のアンチが大きいですので気を付けてください。
あれからしばらくして菌根兵の訓練は大分進むんだ。
「大分に様になったじゃあねえか」
統率が取れた菌根兵を眺め感嘆の息を出す。
「有難うございます。ハイゼンベルク卿
菌根兵共は疲れ知らず呑みこみも早いので苦労は少なかったです」
「それで実戦はどうだ?出来るのか?」
「実戦ですか…? 鬼というモノには分かりませんが鬼殺隊とやらの隊士辺りなら問題はないかと思われます」
「そうか。15体ほど連れて行くが構わないな?
あとお前には来てもらうぞ」
「はい! 光栄であります!」
ハイゼンベルクは原重に前世の事は言ってないがある程度の事情を話しており菌根兵は鬼と呼ばれる怪物とそれを追う鬼殺隊という組織に攻撃するためにと伝えている。
「しかし…この大正の世にそんな怪物と組織が1000年以上も争っているとは知りませんでした。」
「そこら辺は産屋敷家がどうやったかは知らんが誤魔化し来たんだろうな
全くご苦労な事だ」
正直、よく1000年もバレなかったものである。産屋敷家の秘匿行為は舌を巻くほどだ。
しかし同時にハイゼンベルクはある事が気になっていた。
「なぁ原重。少しお前に聞きたいことがある」
「はい。なんでございましょう?」
「もしもお前が鬼殺隊の長だったらこの大正の世にどう動く?
お前の思った通りに言ってくれ」
「そうですね…。自分でしたらやはり時の世の権力者と協力関係を築きます。
この大正の世でしたら我が国の政府と関係を築きます」
「理由は?」
「あくまで私の考えですがその鬼殺隊は政府非公式ですがそれでは効率が悪いです。しかも鬼殺隊の隊員はこの大正の世に刀をぶら下げて歩くという大馬鹿者です。
それなら政府と協力して政府公式になった方が色々とやりやすくなるでしょう。
人々に鬼の存在に気付かれてほしくないなら黙っていて鬼が苦手とする
そして日輪刀という刀と同じ効果がある武器を開発するか鬼に効果がある毒といった化学兵器を開発する、または太陽の同じ光を出す装置を開発するなどやりようが幾らでもあります
1000年以上も泥仕合するなど無能の極みです。時代に合わせて組織の改革や戦略など考えないとなりません
少なくとも政府と共闘したほうが鬼による犠牲が減るでしょう」
「なるほどな。ではお前から見て鬼殺隊はどういう組織に見える?」
「時が止まった時代遅れのヤクザ組織です」
「ありがとう。参考になったよ。(やっぱりそうか…。この時代な人間でもそう感じるんだな)」
ハイゼンベルクは前世で漫画で鬼殺隊の在り方を見て感じたのは何とも
大昔の戦国時代、江戸時代から時が止まってるような感じだった。
とてもじゃあないが大正時代にあるような組織ではない…。
(そんな組織だ。ならばこっちは近代戦で挑めば勝算は十分にあるはずだ)
訓練した菌根兵が鬼殺隊と鬼に何処まで戦えるか。明日分かるだろう。
次の日の夜
ハイゼンベルクは菌根から得た情報を元に原重と共にトラックで村から半日掛かる鬼が現れる場所に移動した。
辺りは大分暗くなっており鬼が活動する時間は近い。
「さて、菌根から得た情報ではこの辺りに鬼が出るはずだな。もう少し待つか」
村から出る前にハイゼンベルクはそこら辺に居た三羽の鴉に菌を植え付けて支配下に置き偵察として利用していた。
鴉が見ているものに意識を繋げ同調する。
「何処にいるんだ? この辺りで間違いないはずなんだが… うん?」
支配下に置いた鴉の一羽が森の中を徘徊する人影を見つけた。
目を凝らしみると青白い肌で目は紅く輝きを放ってる。間違いないアレが鬼だ。
(見つけたぞ。いよいよだ)
ハイゼンベルクは念じると地面から戦闘服を着込んだ菌根兵はズルズルと出てきた。
「原重」
「はっ。 トラックに武器がある。各自、武装し鬼を殺せ」
菌根兵はトラックからライフルや銃剣を装備して鬼がいる方向へ向かう。
その鬼は餓えていた。ここの所、鬼狩りによって人間に食えなくなったからだ。
最初は夜の時間でも隠れていたが餓えに抗う事が出来ずこうして隠れ場所から出てきたのだ。
もう限界だ…。危険を冒しても人間を食わねば…!
鬼はそう遠くない場所にある民家を目指して走り出そうとした時…
バキン
耳に骨が砕ける音は響く…そして銃声… ガクンと倒れる。
「!?」
狙われた…! 鬼狩りか!
鬼は銃声が聞こえた方に顔向けると150メートルにライフルを構える多くの人影が見えた。
(アイツらか!)
いきなり狙撃されたのは驚いたが撃ち抜かれた頭部は再生を始めている。
鬼はすぐさま立ち上がり狙撃手の方へと全速力で向かう。
(丁度いい…。あいつ等を食ってやる)
鬼は相手はライフルを使用したから鬼狩りではないと
鬼の身体能力は高さを生かした走りをあっという間に狙撃手に近づいた。
狙撃手は銃剣で鬼を刺そうしたが難なくソレを除け鬼の膂力で相手の胸を貫いた。
「くく… まず一匹だ! … えっ?」
鬼は相手の胸を貫いたがその感触は今まで感じてきたものと全く違った。
温かい心臓の感触がないどころか心臓そのものがない…。感じるのはザワザワするような己の皮膚に纏わりつくような悍ましいと感じた
「!?!?
何だ…! お前らは人間じゃあないなのか…」
慌てて手を引き抜き後ろへと下がる。よく見ると目がいくつもある…! それらの眼はギョロギョロして鬼を見ていた…!
(一体どうなってる!? 何なんだ!)
鬼は警戒する中、貫かれた菌根兵は何もなかったのかと思うように再び銃剣に鋭い突きをかけてきた!
周りにいた菌根兵ももライフルや拳銃を発砲してきた。
「ク…クソ! 調子に乗るな!!」
銃弾を受けながらも鬼は再び飛び掛かり人型達に攻撃を加える。爪で引き裂き、貫き、腕や足をもぎ取るなどをしたがそれでもなお襲ってくる…!
「ち…畜生…! 何で死なないんだよ…!」
見た事もない異形の存在に鬼は恐怖した。その隙を狙ったのか両足をもがれた菌根兵が這いずりながらも鬼に抱き着き銃剣で胴体や首を何度も差してきた。
「い…いてぇ!! クソが!」
鬼は菌根兵を振りほどきその頭を踏みつぶした。
するとその菌根兵はピタリと活動を止めた。
「ま、まてよ…!もしかしたら…!」
何かに気付いた鬼は近くに居た菌根兵の頭部を破壊してみるとその菌根兵も活動を停止した。
「はは…! そうか…お前ら頭を潰せば死ぬんだな!!」
弱点が分かればこっちのものだ!
強気になった鬼は次々と菌根兵を倒していく。15体居た菌根兵だったが数を減らしてのこり5体となった。
「手こずらせやがって、これで終わりだ!」
残りの菌根兵を片付けようと鬼は飛び掛かろうとその時…!
ドサッ!
鬼は突然倒れた…。
「は? 何だ…力が出ないぞ…?」
鬼は突然襲った自身の異常に戸惑った。何が起きてるのか分からなかった。
ふと自身の足を見るとその足は
「うぁぁぁ!! ど…どうなってるんだ!! 何で足が崩れてるんだ!!!
ヒィ…! 手も崩れて…!体も崩れてる!!!」
ボロボロと崩れていく鬼に菌根兵は倒れ伏した鬼に近づいていく。
「ヒィィ!! く…来るな!あっち行け!!」
鬼の懇願を無視して菌根兵達はライフルに付いた銃剣で鬼の体を何度も
「痛い痛い痛い!!!! や…やめてくれ!!!! やめてくれぇぇぇぇ!!!!」
鬼は泣き叫ぶが菌根兵達はそれを楽しむかのように銃剣を突き刺し続けた。
やがて全身が灰色に染まった鬼の体は石が砕けていくように崩れて息絶えた。
戦いが終わったのでハイゼンベルクと原重は隠れるのをやめて菌根兵達の元へ行く。
(15体中、生き残ったのは5体か…。やっぱり鬼相手だと損害がデカいな…。
まぁ全滅しなかったのは良しとするか。)
それにしてもこの鬼は一体何が起きたのかだろうか?
今回の実戦で全滅しなかったのは鬼に起きた異常だ。
(この鬼に何が起きたんだ? 帰ったら調べるとしよう)
ハイゼンベルクは崩れた鬼の体の一部をポケットにしまった。
「お前達、よくやったぞ。しかし10体も犠牲になるとは…これは戦い方を変えなければなりませんな」
原重は菌根兵が訓練通りに戦えたのは嬉しかったがやはり被害の大きさに思う所があった。
やはり鬼相手で人間を相手にした戦法では効果が薄い…。武器もライフルの他に何か強力な物がいいだろう。
とはいえいつまでここに居ても仕方がない。
ハイゼンベルクは菌根兵に戻れと念じると菌根兵達は地面に吸い込まれていく。
残った二人はトラックに乗り美麗治村へと帰路についた。
村に戻ったハイゼンベルクは原重に帰し自身は研究用の部屋に籠った。
「フム… これは石灰か? しかし何故…?」
鬼の肉体の一部を調べると石灰のそれだった。
何故、肉体が石灰化したのか?
ハイゼンベルクは鬼と菌根兵の戦いを思い出していた。
(そういえばあの鬼は素手で戦っていたな? それで菌根兵達を攻撃していた…。
もしかしたら菌根兵達の菌が体内に入ったのか?それかもしれない)
ハイゼンベルクが考え出しのは菌が鬼の肉体を石灰に変えたのでないかというものだ。
「コイツは一度試してる見る必要があるな」
思い立ったハイゼンベルクは部屋から出て地下の菌根がある間に行き新しい獲物を探した。
次の日の夜。
ハイゼンベルクは護衛の為に菌根兵を再び15体動員した。
今回の狩りには原重は来ていない。
現在、彼は対鬼の戦術を考えてる最中だからだ。
「よし。今回お前らは鬼を狩りだすのが仕事だ。戦うのは俺だ。いいな」
行け、と命じるとすぐさま菌根兵達は動き鬼が隠れている場所へと向かう。
昨日は菌根兵の実力を測るためだったが今回はハイゼンベルクが自身の力を試す事と実験を行うためだ。
「流石に緊張してくるな…。 勝てると思うが俺は不死身じゃあないからな…。気を付けねえと」
この世界に来て初めての実戦…バイオヴィレッジのハイゼンベルクと同じ能力と鬼に匹敵する身体能力だが油断は禁物だ。
もし頭部を破壊されたら間違いなく自分は死ぬ…。二回目の死なんて御免だ。
そう考えてると銃声が響いた。
「始まったな…さて行くか」
ハイゼンベルクは歩み出し鬼が居る場所へと向かう。
「ぐ…くうう! 鬼狩りめ…!またしてもか!」
寝床へと隠れてた鬼は突然、銃で撃たれて逃げ出した。
鬼狩りに見つかったかもしれないからだ。全速力で走り襲ってきた集団から距離を取っていく。
「ふん…! ノロマ共め。」
敵の気配が消えて安心したのか鬼は走るのをやめて侮蔑の言葉を吐いた。
「それにしても何故見つかったんだ? 痕跡は全て消したはずっだが…」
自分の足跡といった痕跡は残した覚えはない…それなのに何故見つかったのか?
とにかう日が昇る前に身を隠せる場所を探さなければと鬼は行動すると
「就寝中に悪いな。おっと、鬼は眠らないか」
「!?」
いきなり声を掛けられた鬼はすぐさま後ろへと下がった。
そこには洋服を着た異人の男が大きな鉄槌を持って立っていた。
「悪いな。お前には何も恨みはないが…死んでもらうぞ」
そう言われた鬼は直ぐに男に飛び掛かりその体を引き裂こうとした。
「おっと! 危ない危ない…」
しかし男は簡単に避けてしまう。
鬼は続けて爪や蹴りを仕掛けるが全て躱されてしまう。
「じゃあ、そろそろこっちの番だ」
その言葉と同時に鬼は大きな衝撃を受けて大きく飛んだ。
ハイゼンベルクは鉄槌を鬼もわき腹に打ち込むと鬼は吹き飛んでいった。
(思った通りだ。相手の動きが遅く見える…。)
相手は動きがスローモーションで動いてるように見えたハイゼンベルクは鬼の攻撃を全て避けれたのだ。
そしてこの鉄槌をわき腹に打ち込んでみたがどうだ?
「ぎ…!がァァァぁぁぁ…!! グェェェ…!!!」
鬼は血反吐を吐きもがき苦しんでいた。傷は治っていくが痛みだけは中々消えない…。
動けない鬼にハイゼンベルクは近づき鉄槌を鬼の背中に振り下ろした。
「ぎゃあああああああ!!!!」
更に大きな痛みが襲い鬼は絶叫した。
激痛に動けない鬼を前にハイゼンベルクは懐から試験管を出した。
「さて…次はコレを使わせてもらう。どうなるかな?
ホラ、さっさと飲め」
ハイゼンベルクは鬼の口に試験管に入ってる液体を呑ませる。
(俺の予想通りならすぐに効果が出るはずだ)
液体を飲ませてほんの数秒経つと鬼は苦しみ始めた。
「がぁぁぁぁ…!!! あっ…ハァァァ!!!がッ…か…!…!!」
鬼の体が石灰化していきボロボロと崩れていく…。
「はっは、やっぱりだ。鬼には菌が効果があるのか
こいつは良い。原重の奴は喜ぶだろう
それと重ねて言うが本当に悪かったな…。お前には全く恨みがないんだが自分の不運を恨んでくれ」
鬼に謝罪をするとハイゼンベルクはもう用が無いばかりに此処から立ち去った。
こうして鬼に対しての戦術が手に入れたハイゼンベルクは再び村に戻った。
次回は鬼殺隊隊士を攻撃します