チャラ男アイランド上陸
———青い海、白い雲、煌めく太陽...
アロハを着て、金縁の薄水色のまん丸グラサンを掛け、トロピカルジュースを飲む。
オレは今...夏を満喫している!バカンス最高!!!
我がグループはギャル共の希望でプールに来ていた。民間のプールでは刺青お断りの所が多いようだが、ここは大丈夫だったようだ。
まあ日本の高校生が刺青を入れてるなんて想像しないか。
というかもしそうなったら実質的にオレはこの学校で唯一の出禁ということになるのではないだろうか。
夏が来るたびに周りの人達がオレに気をつかってプールに行かないようにするのかな...そんなの無理に決まってます!絶対無理!
しかしまあ視線がすごいな...
泳ぐでもなく遠巻きにこちらを見てヒソヒソしながら水に浸かっているだけ。オレたちのグループの周りにはぽっかりと空白ができていた。
このことを気にしているのはオレだけなんだろうか。
皆はいつも通りワイワイやっている。オレにもそのメンタルを分けてほしい。
いや、そんなことは考えるべきじゃない。この状況を作り出してしまったのはオレだ。
グループの皆が楽しくやっているのだからオレがウジウジしていてはいけないんだ!
でも脳内でこんなことをやっている時点でオレがネガティブ思考なのは証明ずみだ。
所詮オレは偽りの陽キャなのかな......表面上は上手いこと取り繕えていても根っこは皆とズレている。
皆が長年培ってきた陽キャパワーとは比較するのも烏滸がましいってもんだ...
「うぅ...でも...」
「行けるって!大丈夫だよ!」
「そうだよ佐藤さん!自信持ちなって!」
あれ...?どんどん自信が無くなってきた...
せっかくのバカンスなのに盛り上がれないなんて、やっぱりオレは真の陽キャではなかったんだ...
「あ、綾小路くんっ!あのねっ!」
「え...?あぁ...うん、どうしたの?」
「その、なんていうか、私たち仲良くなってもう4ヶ月くらい経つでしょ?だから、えっと、下の名前で...清隆くんって呼んでもいいかなっ!?」
「いいかなも何も、オレの方が勝手に下の名前で呼んでるんだし、全然OKだよ?」
「ホント!?よかったぁ...」
……ガハハハハハ!女子からの名前呼び!
オレは陽キャじゃあ!!!
———ありがとう佐藤。お前のおかげで陽キャマインドを取り戻せたよ。
陽キャとして今回のバカンス、最高に楽しい思い出にしような!
「ではこれより...本年度最初の特別試験を行う」
オレの陽キャ旅は終わった。
そしてこれから待っていたはずの白い砂浜で水をぱしゃぱしゃするやつも無くなったんだ。
てかなんだよ特別試験って。そんなん聞いてねーし。
オレたちの夢を返せ!
どうやら無人島でサバイバル生活をするらしい。
大変そうだなーと思っていると、池が騒ぎ出した。
「はああ!?もしかしてガチのサバイバルとか、そんな感じ!?そんな滅茶苦茶な話聞いたことないっすよ!アニメや漫画じゃないんすから!テント2つじゃ全員寝れないし!そもそも飯とかどうするんですか!あり得ないっす!」
「そうだー!オレたちの青春を返せー!!!」
おっと、ついオレも騒いでしまった。しかしオレの叫びは正当なはずだ。学生にこんな思いをさせるこの学校に問題があるんだ...!
…何見てんだよ茶柱ァ!オレの怒りはこんなもんじゃ済まないからなぁ!?
「今回の試験のテーマは『自由』だ。この1週間海で泳ぐのも、BBQをするのもいいだろう」
「え?自由がテーマって...それって試験って言えんの?頭混乱してきた...」
「今回の試験では各クラスに300ポイントを配布する。このポイントを上手く使って1週間をバカンスのように過ごすことができる。そのため、マニュアルも用意している。そして試験終了時、残っているポイントを各クラスのクラスポイントに加算し、休み明けに反映することになる」
うおおおおおお!全消費一択!陽キャウィーク開催!
「1週間我慢したら.........俺たちの小遣いも大幅に増えるってことだよな!?」
池?1週間我慢して微々たるポイントを得るのと、1週間のバカンス、どっちが良いかは明白だよな?
よし、ここはオレが説得しなければ...!
「ちょっと待っ——「よし!少しでもポイントを残して、他クラスに追いつけるように頑張ろう!」
うおおおおおおおおお!300ポイント丸々残す!オレの禁欲力を見せてやる!
———かくして我らが平田の一声により1週間の禁欲サバイバルをすることになった。
お久しブリッジズ。
いつまで経っても続きが書けないので退路を断つために投稿しました。
ちなみにストックはあと3話しかありません。
八神と天沢ちゃんを早く描きたいです...
感想くれ
彼女になるのは誰なんーだい!
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堀北