「じゃあスポットを占有するにあたってリーダーを決めようと思う」
「リーダーを決めるって言ってもさ、もう候補は絞られてるんじゃない?」
「そうだね。やっぱりリーダーが務まるのは、責任感があって尚且つ臨機応変な対応ができる人だと思うんだ」
「じゃあ平田くんがいいと思う!」「櫛田ちゃんでもいいんじゃね!?」「軽井沢さんは〜?」
———ふむ、やはりリーダー候補となるとその3人が真っ先に浮かんでくるか。
だがちょっと待ってほしい。
本当に適任はその3人だけなのか?実は超クレバーでリーダー適正Sな陽キャがいるんじゃないか?
「でもさ〜...リーダーが平田君とかだと露骨すぎない?」
「確かに〜。ちょっと目立ちすぎかもね〜」
「そうだね。僕も今上げられた3人以外がいいと思ってたんだ」
…
「私は清隆くんがいいと思う!」
キター!!!!!!佐藤ナイス!佐藤最高!!
「…う〜ん、綾小路くんか...」
おい平田?その微妙な反応はなんだ?
この完全無欠なオレにリーダーが務まらないとでも言うのか...?
「いや、綾小路くんは目立ちすぎでしょ。リーダーっぽくはないけどさ、一年生どころかこの学校でも綾小路くんを知らない人とかいないんじゃない?」
「え〜?そんなことないよぉ〜」
そんなことなくないよぉ〜!!!
周囲の人間に陽キャだと認められた時、想像を超えた何かが自分に押し寄せてくるのを感じるぅ!!!
あまりの快楽で気が狂いそうになるんだよお!!!
「そんなことあるって!あたしこの前3年生が刺青がどうこう言ってるの聞いたもん。あれって綾小路くんのことでしょ?」
「え?」
「ちょ、ちょっと...軽井沢さん...!」
———あぁ...うん。どうせそんなことだろうと思った...
「あ、綾小路くんっ!私は綾小路くんの良い所、いっぱい知ってるよ!だからさ...そんな顔しないでよっ!」
ワァ...ァ...嬉しいよぉ...
正直櫛田とは特筆して仲が良いという訳ではないが...そうか、櫛田はオレのことをそんなに評価してくれていたんだな...
「でも私、リーダーになるのは堀北さんがいいと思うな。今候補になっている人たちよりもリーダーってバレちゃう可能性は低そうだし、責任感もあるし、どうかな...?」
「櫛田さんの意見に賛成だよ。というより、僕もリーダーは堀北さんがいいと思っていたから。後は堀北さんさえよければ引き受けてもらいたい」
堀北ぁ...!!!てめえ平田から推薦を受けるとは随分と偉くなったもんなあ...!!!
「わかったわ。私が引き受ける」
そこは『推薦していただいてありがとうございます』だろぉ...?
はぁ...なんで堀北なんかがオレを差し置いて...
もう萎えた。萎えてしまった。もう船に戻っちゃおうかな...
「無事にリーダーが決まってよかったよ。それに、綾小路くんには探索を任せたかったんだ。このクラスで一番身体能力が高いのは綾小路くんだろうし、リーダーがあんまり動き回るわけにはいかないからね」
"適材適所"これからオレのモットーとなる言葉だ。
拠点に腰を据え、コソコソと隠れて行動するインドアな役割は確かに堀北に相応しい。
それとは対照的に無人島を縦横無尽に駆け回る探索組は正にアウトドア。陽キャのオレに相応しい役割と言っていいだろう。
よくよく考えたらリーダーってそんなに魅力的ってわけでもないかもな。
責任感だの何だのって、クラスの学級委員長みたいでめんどくさそうだし。
それに学級委員長と陽キャは水と油、相反する存在だろう。
オレのイメージだと学級委員長は陽キャにウザがられている印象しかない。
…危ない危ない。もしうっかりリーダーになんてなろうもんなら今後の平田達との関係が危ぶまれる事態になりかねない...
そういう意味では堀北に感謝だな。人柱、堀北鈴音。お疲れ様です。
さて!探索頑張らないとな!なんてったってあの平田に任されちゃったんだし!
食糧やらスポットやらはぜんぶオレに任せとけぇ!
「実に清々しい太陽だ。私の体がエネルギーを必要としているねぇ」
任されたのは高円寺の子守りでした...
こんなはずじゃなかったのに...女の子達とキャッキャしながら無人島を散策できると思ってたのに...!
なーにが『高円寺くんは綾小路くんと組めばいいんじゃないかしら。変人どうし気が合うんじゃない?』だよ!
あいつ...リーダーになった途端に仕切りだしやがって...!
平田がいた手前クラスメイトを無碍に扱うわけにもいかずつい引き受けてしまった...
もう堀北は許さない決定。
アンケートがめちゃくちゃ競っててびっくらぽん。
佐藤の圧勝だろうと思っていましたが、堀北が愛されててウレピー。
彼女になるのは誰なんーだい!
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佐藤
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軽井沢
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堀北