チャラ男小路清隆   作:ウェンバンヤマ

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誤字多くてやんなっちゃう


茶柱キングダム

 

 

 さあやって来ました5月1日。夢にまで見たポイント支給日だ。しかし端末を見てもポイントの額は変化なし。

 流石に0ってことはないだろうし、教室で支給されるんだろうな、うん。

 

 

「おはよう、綾小路くん」

 

「おはよう、洋介くん。今日ってポイント支給日のはずだよね?」

 

「うん。そのはずなんだけど、振り込まれてないね」 

 

 

 やっぱりそうか、支給されてないのがオレだけってことはないらしいな。

 うん、真面目な平田も支給されてないんだし、きっと教室でってことなんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「———お前達は本当に愚かだな」

 

「愚か?っすか?」

 

「座れ、本堂。二度は言わん」

 

「さ、佐枝ちゃん先生?」

 

「ポイントは振り込まれた。これは間違いない。このクラスだけ忘れられた、などという幻想、可能性もない。わかったか?」

 

「いや、分かったかって言われても、なあ?実際に振り込まれてないわけだし...」

 

 

 あれ?先生が堀北みたいになってる。

 ていうかオレたち0ポイントですか?流石にいくらかポイントは残っているもんだと思っていたが...

 

 

「遅刻欠席、合わせて98回。授業中の私語や携帯を触った回数412回。ひと月で随分とやらかしたもんだ」

 

 

 そうっすか。そりゃ確かにひどいっすわ。

 だとしても0ってことはないだろうと高を括っていたな。うん、反省反省。

 

 

「これは...各クラスの成績、ということ?」

 

 

 

「ねえ、おかしいと思わない?」

 

「うん...ちょっと綺麗すぎるね」

 

 

 先生の貼ったポスターにはAからDの横に恐らくポイントと思われる数字が書いてある。

 Aは940か...940ポイントってことはないだろうし、恐らく94000ポイント支給されるのだろう。羨ましい。

 

 

「段々理解してきたか?お前たちが何故Dクラスに選ばれたのか」

 

「俺たちがDクラスに選ばれた理由?そんなの適当なんじゃねえの?」

 

「え?普通クラス分けってそんなもんだよね?」

 

「この学校では優秀な生徒順にクラス分けされるようになっている。優秀な生徒はAクラスへ、ダメな生徒はDクラスへ。つまりお前たちは、最悪の不良品ということだ。」

 

 

 堀北がすごい顔をしている。確かにこいつはプライド高そうだもんな。そのショックは測りしれない。

 

 

「さて、もう一つお前たちに伝えなければならない残念な知らせがある」

 

「この数字が何か、バカが多いこのクラスの生徒でも理解できるだろう」

 

「先日やった小テストの結果だ。揃いも揃って粒揃いで先生は嬉しいぞ。中学で一体何を勉強して来たんだ?お前らは」

 

 

 オレの点数は85点。殆どの生徒は60点前後の点数しか取れていないが、オレの付近には平田や櫛田がいる。特別目立つことはないだろうし一安心だ。

 

「よかったな、これが本番だったら7人は入学早々退学になっていたところだ」

  

「た、退学?どういうことですか?」

 

「なんだ、説明していなかったか?この学校では定期テストで1科目でも赤点をとった生徒は退学になることが決まっている。今回のテストでいえば、32点未満の生徒は全員退学だ。本当に愚かだな、お前たちは」

 

「は、はああああ!?」

 

 

 阿鼻叫喚。まあ退学なんてみんな嫌だよな。その後も先生による殺戮は続く。

 

 中間テストは3週間後、それまでになんとかしなければ何人かの退学者が出てしまうかもしれない。さて、どうしたもんかな...

 

 

 

 平田から放課後の話し合いへの誘いがあった。

 堀北は参加しないようだが、オレはそうはいかない。今でさえクラス内での立場が危うくなって来ているのにここで更に落とすわけにはいかない。

 参加しないのが堀北1人だけ、なんてことになってもオレは知らないからな!

 

 

 

 

 

 放課後。平田は教壇に立ち、作戦会議の準備を進めている。ここはオレがサポートしてやらないとな。

 

『1年Dクラスの綾小路くん。担任の茶柱先生がお呼びです。職員室まで来てください』

 

 

「悪い、呼び出しみたいだ。ちょっと行ってくるよ」

 

 

 平田に断りを入れてから教室をあとにする。

まったく何なんだ?茶柱のせいで平田に悲しそうな顔をさせてしまったぞ。下らないことだったら絶対に許せん。

 

 

 

「すいません、茶柱先生はいますか?」

 

「え?サエちゃん?えーっとね、さっきまでいたんだけど」

 

 

 呼び出したくせにいないとは、一体どういうことだろう。

 

「私はBクラスの担任の星之宮知恵って言うの。サエちゃんとは高校からの親友でね、サエちゃんチエちゃんって呼び合う仲なのよ〜」

 

 

 いや聞いてねえよ。

 

「ねえ、サエちゃんにはどういう理由で呼び出されたの?ねえねえ、どうして?」

 

「さあ、不純異性交遊とかですかね...?」

 

「えー!ダメだよ、そうゆうのは!バレないようにやらないとね、綾小路くん!」

 

 

 何だそれ、自分からふざけた回答をしておいて何だが注意しないとダメだろ。

 ていうか何でオレの名前を知っているんだ?

 

「綾小路くん、噂になってるわよ〜?いろんな女の子と遊んでるって。キャーッ!私も狙われたりしちゃうのかしら?」

 

「いや、ちょっと先生は対象外っスね...」

 

 

 ノリがキツい。うちの担任とは大違いだな。こっちがいいってわけじゃないけど。

 

「何やってるんだ、星之宮」

 

 

 突然現れた茶柱がクリップボードで星之宮をしばく。仲がいいってのは本当なんだな。

 

「いったぁ。何するの!」

 

「うちの生徒に絡んでるからだろ」

 

「サエちゃんに会いたいって言うから、不在の間相手してあげてただけじゃない」

 

「ほっとけばいいだろ。待たせたな綾小路。ここじゃ何だ、生活指導室まで来てもらおうか」

 

「えぇ...それって長くなる感じですか?」

 

「口答えするな。ついてこい」

 

 

 オレは一刻も早く平田を助けに行かないといけないんだぞ!

 

 ついて来ていた星之宮だが、一之瀬という生徒が訪ねて来たことで踵を返す。

 程なくして職員室の近くにあった指導室へと入る。

 

「で...何なんですか、オレを呼んだ理由って」

   

「うむ、それなんだが...話をする前にちょっとこっちに来てくれ」

 

 指導室に掛けられた時計をチラチラと確認していたかと思うと、指導室の中にあるドアを開く。そこは給湯室になっていた。

 なんだ?オレはエロいことでもされるのか?

 

「余計なことはせず黙ってここにいろ。いいか、私が出て来ていいというまでここで静かにしているんだ。破ったら退学にする」

 

「は?言ってる意味が全く———」

 

 

 説明もせずにドアを閉める。マジで堀北ぐらい横暴だ。そんな簡単に退学になんかできるのかよ。

 

「まあ入ってくれ。それで、私に話とはなんだ?堀北」

 

 噂をすればやって来たのは堀北らしい。

 

 

「率直にお聞きします。何故私が、Dクラスに配属されたのでしょうか」

 

「本当に率直だな」

 

 

 堀北は自分がAクラス相当の人間だと思っているのだろう。

 先日やっとオレ以外にまともに話せる人ができた奴が何言ってんだか。

 

「入試問題も殆ど解けたと自負しています。面接でも不備はなかったと思いますが———」

 

「確かにお前は入試に置いて同率で4位の成績を収めている。しかしな堀北、1位もまたDクラスに配属されている」

 

「それは...どういうことですか?」

 

 

 おい...待て、勝手に人の成績をばらすとか教師としてどうなんだよ。

 だからさ、ここらで話を終わりにしよう。悪いことは言わないからさ。

 

「出て来い綾小路」

 

 

 あああぁぁぁーーー!言いやがった、こいつ!

 

「出てこないと退学にするぞ」

 

 

 ホントにおかしいだろ...こんな横暴が許されるはずがない...

 

「良くないっスよ、こうゆうの」

 

「私の話を...聞いていたの?」

 

「いやー、壁が厚くてね。良く聞こえなかったなあ」

 

「そんなことはない、給湯室はこの部屋の声がよく通るぞ?」

 

 

 退路を断たれた...

 

「…先生、もしかして1位というのは...」

 

「ああ、こいつのことだ。全教科満点、歴代でもはじめての偉業だ」

 

 

 入試のボーダーがよく分からなかったからとりあえず全部解いた。万が一にも落ちるなんてことがあったら笑えないからな。

 まさかそれが裏目に出るとは...

 

「でも彼は小テストでは...」

 

「85点、お前よりも低い点数だ。どういうことだろうな?」

 

「入試は運が良かったんです。ヤマ張ったら当たっただけっスよ」

  

「苦しすぎる言い訳だな。それで満点が取れたら世の中苦労しない。そう思わないか?堀北」

 

 「……」

 

 

 また「……」だ。思うことがあるならハッキリ言ってくれた方がいいんだけどな。こいつはハッキリしすぎな時の方が多いけど。

 

「さて、そろそろ職員会議の時間だ。ここは閉めるから2人とも出ろ」

 

 

 くそっ、こんなことのためにオレを呼んだのか...今頃平田は一人悲しんでいることだろう。可哀想に。早く戻らないとな!

 

「じゃあ、オレはもう行くよ」

 

「待って」

 

 

 オレは止まらない。平田がオレを待っているのだから!

 

「あなたはAクラスに興味が無いの?」

 

「無いってわけじゃないよ。ポイントは多い方が嬉しいしね」

 

「そういうことを言っているのではないわ。自分がDクラスだったことに疑問は生じなかったのかと聞いているの」

 

「いやあ、妥当な評価だと思うよ」

 

「謙遜しているの?理解に苦しむわね」

 

 

 別に謙遜ってわけじゃないが。中学までの詳細が不明なわけだし、入学できただけでもありがたいってもんだ。

 

「私はAクラスを目指す。学校側の評価が間違っていたと証明する。そこで———綾小路くんにも協力をお願いしたいの」

 

「協力ねぇ...」

 

 

 露骨に嫌そうな顔をしてみる。

 

「不満でもあるの?」

 

「いや、今朝洋介くんの提案を蹴っていた人がよく言うな、と」

  

「私は無駄だと判断したまでよ。頭の悪い生徒が束になったって泥沼に嵌るだけ。違う?」

 

「そういうところが鈴音ちゃんのDクラス配属の要因だと思うけどね」

 

 

 怖っ。すごい睨んでる。こういう時はさっさと逃げるに限るな。

 

「じゃあ、そういうわけでオレ急いでるから。また明日ね〜」

 

「ちょっと、待ちなさい!」

 

 

 フン、撒いてやったぞ。オレを止められる奴などいるはずもない。

 

 

 

 

 クラスの作戦会議では

 ・授業は真面目に受ける

 ・遅刻欠席をしない

 

 ぐらいしか決まらなかった。堀北の言うことは正しかったんだな。ちょっと悔しいです。

 




毎度のことだけどオチの付け方が分からん...

彼女になるのは誰なんーだい!

  • 佐藤
  • 軽井沢
  • 堀北
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