ハイスクールD×D〜転生して作る物語〜   作:傘理

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プロローグです。
うまく書けていませんが、暖かい目で見てください。


プロローグ

暗い闇の中、その男は森の中を逃げ続けていた。どうしてこんなことになったのだろうか、自問自答してみても答えは出ない。彼は堕天使中枢組織『神の子を見張る者(グリゴリ)』にスパイとして潜入していた。自分の潜入は完璧だった。本来ならば、自分が手に入れた情報を組織に流し、今頃は任務報酬で酒でも飲んでいたはずだ。それがどういうわけか、潜入して2年。自分がスパイであるということが気づかれてしまった。

 

「ハァ・・・・ハァ・・・クソッ‼︎」

 

前だけを向いて全力疾走しているため後ろの様子は分からないが、恐らく追ってきているだろう。あの白い怪物(・・・・)が。最初は興味本位だった。スパイとして潜入する前、その噂を聞いた。

 

曰く、あらゆる攻撃はあの怪物に跳ね返される。

 

曰く、あの白い少年が触れたものが内部から弾け飛ぶのを見た。

 

曰く、腕を振るうだけで敵組織の構成員を誰1人殺さずに戦闘不能にした。

 

噂は他にもあるが、それを聞いた自分は所詮噂だと、全く信じていなかったのを今でも覚えている。だが、『神の子を見張る者(グリゴリ)』に潜入してしばらく経った頃、噂の少年が戦闘している所を偶然見ることができた。そして理解した。彼がその気になれば自分など雑草を引き抜く感覚で消されてしまうだろう。だから自分は彼に近づかないようにした。彼に近づかないようにしているのは自分だけではなかった。『神の子を見張る者(グリゴリ)』にいる殆どの人間が彼を避けていた。彼と普通に接触していたのは幹部クラスの者だけだろう。彼を避けている者の1人として、気づかれないように潜入していた。そして話は冒頭に戻る。

なぜ自分はこんなに死に物狂いで逃げているのだろう。

なぜ自分はあの白い怪物(・・・・)から逃げているのだろう。

何より、

どうして彼は会ったことも、話したこともない自分が敵のスパイだと見抜いたのだろう。だが、今はそれよりもここから逃げ延びる必要がある。男は木々の間を縫うように走り抜け、あの白い怪物の視界内に極力入らないようにする。自分が今何処を走っているかなんて分からない。

それでも、逃げ切れば選択肢は増える。ここで逃げ切れば帰れる。そう自分を鼓舞する。暗闇だった視界の中に一筋の光が差し込んだ気がした。気がしただけだった。

気がついたら吹っ飛ばされていた。

突然後ろから凄まじい風が吹き荒れ、周りの木々もろとも男の体が吹き飛ばされる。

 

「ガッ・・・・・・ア⁉︎」

 

地面を何度も転がってやっと止まる。起き上がろうとしても全身が痛み力が入らない。

 

「・・・・」

 

近くに落ちてる木を杖代わりにしてなんとか立ち上がった時には目の前に人がいた。

白を基調とした冬服を着込み、中性的な外見で赤い目に白い頭の怪物がそこに立っていた。

怪物は赤い目でギロリと男を睨む。

 

「文句はねェよな?」

 

ただ一言、それだけで男は自分が今置かれている状況を理解した。恐怖だけが滲み出してきて自然と涙が出てくる。身体中の震えが止まらない。それでも男はなんとか言葉を絞り出す。

 

「あ・・・‼︎ッ‼︎・・・ま、待ってくれ‼︎まだ情報は流していない‼︎組織に戻ってから渡す予定だったんだ‼︎コ、コピーしたデータを全部渡すから‼︎頼む‼︎見逃してくれ‼︎」

 

必死の命乞いをした。自分でも伝えられたかどうかなんて分からない。怪物はしばらく黙り。

そォか、と呟いた次の瞬間には男の体が地面に落ちた。自分の下半身が吹き飛んだのを自覚したのは白い怪物が足を振り上げて自分の頭に合わせているのが見えてからだ。

 

「な・・・・・ん・・・・で・・・?」

 

 

それだけ言った男に向けて足を振り下ろし頭を砕く。男の意識はそこで永遠に落ちた。

 

 

 

「命乞いが通用する程この世界は甘くできてねェンだよ」

 

頭を砕いた少年は手を首元に持っていき、そこにあるチョーカー型の電極を操作し、能力使用モードをOFFにする。そして自分の右手でグリップを握るような動作をすると、肘から下を覆う巨大な腕輪のようになったパーツから四本の脚のついた杖が伸びる。杖に体重を預けながらポケットを探り携帯を取り出し電話をかける。

 

「・・・・終わったぞ」

 

『おう、ご苦労さん。悪いな、いつもこんな仕事ばっかやらせちまってよ」

 

電話の向こうからは少し申し訳なさそうな声が聞こえてくる。少年は顔を変えることなく答える。

 

「気にすンな。今に始まったことじゃねェだろ。それより、これからどうすればイイ?」

 

『そうだな、もう仕事はないし自由にしてかまわねぇぞ?それとも、すぐに帰るか?」

 

少年は少し考えた後、

 

「・・・・とくにすることなンざねェ。帰って寝る」

 

それだけ言って少年は電話を切り、別のポケットから一枚の紙を取り出し何かを呟く。すると、彼の身体を光が包み込み、光が収まるとそこには何もなかった。

 

 

 

突然だが、神様転生というのをご存知だろうか?ありきたりな話では、神のミスで死んだ人間が特典という能力をもらい、別の世界に転生するといったことが多い。

さて、何が言いたいかというと、分かっている通り、先程の白い少年はこの物語の主人公であり、転生者でもある。だが、彼は転生前の記憶を全て消している。この理由はもう本人にも分からない。彼が唯一覚えているのは自分が神によって転生された人間だということだけだ。

さて、そんな彼が転生特典として何を選んだのかはここで言わなくても分かっているだろう。その力で彼はこの世界でどんな物語を作るのか、お暇があればこの少年の作る物語を見て頂きたい。

閑話休題

 

 

 

そろそろ物語の続きを始めようか。

幼い頃から化け物と罵られ、今となっても怪物と恐怖を抱かれる、そんな少年の、ちっぽけな物語。

 

 




あまりキツイ感想貰うと心に来るものがあるので、できればオブラートに包んでくれるとありがたいです。
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