ラブライブ!シリーズ Linked by Trains since 2021 作:松浦南北
今回は本作で初めて川本美里さんが出てくるよ。
2023年6月14日、虹ヶ咲学園駅にて。
愛「今日はよろしくね、ドロちゃん」
ドロシー「はい!!璃奈先輩と愛先輩よろしくお願いします!!」
ディーゼルを積んだ鉄道車両が苦手だって愛さんがつぶやいたから、同じ学科の後輩で鉄道同好会の部員のドロシーちゃんを放課後に呼んで、今日は私と3人で八高線に乗りに行くことにした。
愛「でもやっぱりディーゼルとか不安だよぉ…雷みたいにうるさいのがずっと続くんでしょ?」
私「うん。だけど、うるさい中に個性あふれる音が身に沁みるってドロシーちゃんが言ってた」
愛「それなら今日は愛さんもディーゼルの気動車の苦手克服、やってみるよ!!」
ドロシー「よし、行ってみましょう!!」
こうして川越行き通勤快速に乗り、私たちの放課後遠征は始まった。
〜※〜
やって来たのは70-000形。そろそろ置き換えが始まるりんかい線車両。今回乗ったのは2002年の大崎延伸時に増備された70-100Fだ。IGBTインバータで少しうるさいけど、近年引退した東急8500系よりはマシだ。
愛「やっぱり高麗川から先が不安だなぁ…」
私「だから、ディーゼルは怖くないよ?」
愛「そうは言っても……」
そうは言いながら電車は進む。虹ヶ咲学園から大井町までは地下で、大崎から地上に出る。池袋を出ると赤羽線に入り、通過禁止駅の板橋、十条と停車して赤羽に停車。ここから東北本線の支線に入り大宮まで快速運転する。大宮から単線になり、川越駅まで各駅に停車していく。
川越下車後のこと。
ドロシー「今日はE231系だね」
今回の八王子方面のホームに停まっていたのはE231系3000番台。
私「やっぱり209系3100番台がいないのは寂しい」
209系3100番台はまだ私が生まれる前にりんかい線から八高線系統に行ってしまった車両たちで、一度も私が乗ることなく去年の8月に解体されてしまった。GTOインバータを近年まで積んでいた貴重な車両だったけど、半導体のライフサイクルはかなり短いから仕方がない。
愛「ハエ71の中間車は生涯一八高線だったね、GTOだけに!!」
私「え、愛さんわかるんだ」
愛「209系3100番台の話はゆーみんやシオンからいっぱい聞いていたからわかるよ♪」
私「理解」
由美さんやシオンさんは鉄道同好会のみんなより鉄オタ度が重すぎるから、聞いたら一発まるわかりなのは周知の事実だ。
私「ドロシーちゃんは知ってた?」
ドロシー「いえ、GTOやIGBTという単語自体が初耳でした…。幼い頃ディーゼルしか興味なかった人で……」
愛「それなら、これからモーターとかインバータの世界にも触れて行けるように、愛さんはドロちゃんを応援するからね☆」
ドロシー「ありがとうございます!!」
そんなこんなで列車は発車。ワンマン運転で全ドア開閉は全然慣れない。高麗川までは各駅停車、約20分の旅だ。
高麗川到着後、愛さんにとっての地獄が始まる。
愛「やっぱり……あれに乗るの……?」
キハ110系2両編成ワンマン列車。
ドロシー「やっぱりカミンズの音はどこでもときめいちゃいますね!!」
愛「怖いよぉ……。だけど愛さんは決めたんだ、ディーゼルが苦手なのは克服するって」
私「うん。私、愛さんのこと応援するから」
愛「りなりーもありがとう!!」
こうして高崎行きの列車に乗り込んだ。だけど愛さんとお金と時間のことを考えて高崎までは行かず、小川町で降りる予定だ。全区間乗り通したら1時間半もかかるし、高崎まで行っていたら往復合計で1人4000円もかかるから、それくらいなら小川町で引き返して東上線で池袋に戻った方がいい。
出発直後のこと。
愛「あれ…?意外に怖くない」
私「でしょ?」
愛「それに、カミンズのエンジンも、都バスの音とはまた違うね!!」
ドロシー「愛先輩がディーゼルの素晴らしさに気づいてくれて私は嬉しいです!!」
全員で笑い飛ばし、列車は進む。
私「だけど、あるダジャレを思いついたのにその駅に今日は到達せずに終わっちゃう」
ドロシー「どんなダジャレですか?」
私「ディーゼルの音が八高線だけに『児玉』するってやつ」
愛「あははははははは!!児玉駅とこだまをかけてるんだね!!今日は行けないけど、また行こうね!!」
私「うん」
ドロシー「はい!!」
愛さんが機嫌を取り戻して良かった。
〜※〜
30分程度で小川町に到着した。直後に発車する東上線で池袋、更にそこから地下鉄に乗り換えて愛さんの実家の門前仲町まで戻る。今日はかなり遅いけどもんじゃ焼きをご馳走になろう。
食事中。
??「ドロシーちゃんと璃奈ちゃんも来てくれたのね」
愛「あれ?おねーちゃん?」
美里「自己紹介が遅れてごめんね。私は川本美里。愛ちゃんとは昔から知り合いなの。ドロシーちゃんと璃奈ちゃんについては、愛ちゃんからいっぱい話を聞いているわ」
ドロシー「ということはシオンちゃんのことは知っていますか?」
美里「あの子も知っているわ。生意気なのがちょっと気に食わないけど、もう愛トモ会共通の恋愛対象にしちゃいたいくらいなの」
私「なんかシオンさんも手遅れレベルに愛されているのはもうわかったかも」
美里「璃奈ちゃんも初めましてかな」
私「美里さん、怖がったりしてない?」
美里「全然、璃奈ちゃんも可愛いよ」
私「えへへ、ありがとう。だけど感情を顔に出すのが苦手で、ついつい無愛想だって思われちゃうんだ。でもそんな私でも美里さんが可愛いと言ってくれて、私嬉しい」
美里「私も昔から病気がちだからあまり親しい人とかできなかったの。だから、璃奈ちゃんやドロシーちゃんと会えたことすごく感謝してるわよ。ありがとね、愛ちゃんと仲良くしてくれて」
ドロシー「えへへ」
そしてお代は愛さんがサービスしてくれた。このまま愛さん、美里さんとは解散になる。新たな人脈もできたし、嬉しかった。
美里「あっ、そうだ!!」
ドロシー「どうしました?」
美里「由美ちゃんと仲喜くんにもよろしく伝えておいてね」
ドロシー「もちろんですよ!!」
え、由美さんと仲喜さんのこと、美里さんも知っていたんだ。次に会ったとき、由美さんのことはしっかり尋問しないといけなさそうだね……。そんな思いを胸に帰路につき、ドロシーちゃんとも別れ、今日はお母さんもお父さんも夜勤だから寝て明日に備えよう。
まあ、交通費は高かったけど、有意義な旅だったなぁ。
次回は鉄道同好会が蒲須坂に出向いて迷惑撮り鉄を取り締まる予定です。
【2023年9月21日追記】
※美里さんの口調が女性語メインと判明したため、大修正しました。