ラブライブ!シリーズ Linked by Trains since 2021 作:松浦南北
2023年8月7日、京都駅にて。
僕「花丸ちゃん待った〜?」
花丸「全然。今来たところずら」
善子「敦賀に行ってみたいとか言ったけど」
花丸「もちろん♪」
今日は花丸ちゃんが敦賀に行きたいとか言ったので、サンダーバードに乗る予定だ。ちなみにいつも通り、今日も女装モードで僕は参戦している。
善子「とはいえ、本当に敦賀に辿り着けるか怪しいわね」
僕「どういうこと善子ちゃん?」
善子「なんか、乗り間違える気しかしないのよ」
僕「あっ…(察し)」
善子「トワはわかるの?」
一瞬で僕は察した。その電車に乗らないようにしないといけないが…。
僕「確か敦賀に止まr」
花丸「とりあえず行くずらよ!!」
僕・善子「待ってええええ!!」
説明しようとした瞬間、花丸ちゃんに腕を引っ張られ、僕たちの旅は強引に始まった。
〜※〜
慌てて乗車券と敦賀までの自由席特急券を購入し、乗り込んだのはサンダーバード9号、12両編成。
【♪谷村新司『北陸ロマン』♪】
車内放送「次は、福井です」
車内放送が流れたはいいけど……次は福井!?まあ、察してはいたが慌てて乗るものではないことがわかった。
善子「何やってんのよズラ丸!!」
花丸「どういうこと!?」
善子「この電車が敦賀に止まらないのよ!!」
読者の皆さんにもここで解説しよう。サンダーバード9号は京都を出ると福井まで停車しない、日本でも屈指のノンストップ特急なのだ。通過路線は東海道本線、湖西線、北陸本線。通過する駅は山科から越前花堂までの32駅。次の福井駅までの距離は106.3kmで、無停車の時間は1時間20分である。
花丸「どうしようトワちゃん!!特急券も乗車券もこれでは不正乗車になっちゃうずら!!」
僕「車掌さん来たら直ちに呼んで追加料金払うぞ!!」
善子「それが一番無難ね」
花丸「シオンちゃんに怒られないようにするためにもそうするずら」
シオンちゃんが幼い頃から不正乗車に対して極めて厳しいというのは、中部高速鉄道どころか、スクールアイドル業界においても今や周知の事実。車掌さんを呼ばずに福井駅で下車したら、特急券の追加料金をかすめ取ることになり得るから、それがバレたらシオンちゃんの帰国後、いかなる理由でもひどく叱責される(*1)。だから、車掌さんが来たら直ちに呼ぶことにした。
とりあえず、無事に払うことができました。良かった良かった。
〜※〜
福井着。683系は加速も俊敏だから681系よりやっぱり好きだ。その時、ふと思いついた。
僕「そうだ、勝山永平寺線乗ってみたい!!」
善子「郷が言うなら、乗ってみましょうよ」
花丸「そうだね。えちぜん鉄道も久々ずら」
ということで、乗っていこう。ホームで待っていたのは1両編成のMC6101形。元は愛知環状鉄道からやってきた車両で、国鉄101系由来の抵抗制御の電磁直通ブレーキとなっている。とはいえ、64kW×3は非力すぎる。近鉄1810系の1M2Tより出力が小さいんだから。そろそろ置き換えかVVVF化をしても良い頃合いとしか思えない。
さて、電車は恐ろしく鈍い加速とのんびりした速度で走行する。さっきの683系とは雲泥の差だ。
永平寺口を過ぎると山に入る。そして九頭竜川を沿って勝山まで無事に到着した。しかし……、
花丸「えーっと…バス…バス…恐竜博物館……行っちゃった!!」
到着直後にバスを探していたら、なんとちょうど発車してしまったところだった。更に悲劇は続く。
??「やっぱりいたんだね、トワちゃん」
僕「彼方さん!?」
彼方「ここ最近、トワちゃん絡んでくれないし、寂しいよ……」
僕「彼方さんが最近アルバイトで忙しいことは周知の事実ですし……」
彼方「忙しさと好きに何か関係があると思うの?」ハイライトオフ
僕「ひっ……」
彼方「さ、彼方ちゃんと一緒にバスで名古屋に帰るよ〜♥」
僕「待ってええええ!!」
こうして僕はえちぜん鉄道で彼方さんに福井駅まで強制送還され、そのままバスで名古屋まで連行されたのだった。
ちなみに善子ちゃんと花丸ちゃんも駅前でそばを食べたあと折り返したのだが、帰りの特急しらさぎにて。
善子「やばい!!AirPods落としちゃったかも!!」
花丸「また出直すずら。今度は千歌ちゃんの要請を無視して金沢でもいいかな。その代わりトワちゃんを連れて行かない前提でね」
善子「そうしましょう」
2人も近日中にここと金沢に出直すことが決まったらしい。というか今回、色んな意味でむちゃくちゃ不本意すぎるんですけど……。
次回は到着式です。いきなり急展開になるかも。
そして、本話で流れた設定の『北陸ロマン』の作曲者である谷村新司さん……ご冥福をお祈りいたします。