ラブライブ!シリーズ Linked by Trains since 2021   作:松浦南北

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今回は侑ちゃんと歩夢に新たな展開が待っています。視点は高咲侑を予定。


もう一人の幼馴染がお台場に帰ってきた!!

2023年9月30日のこと。歩夢と買い物をしていたとき、不意に1人の女の子が後ろから声をかけてきた。

 

??「あれ?侑と歩夢じゃん!!」

 

誰かと思い振り返ってみると…、

 

歩夢「おたえちゃん!?」

 

私「久しぶり、おたえ」

 

小磯多英子ちゃん、通称おたえ。幼稚園の頃一緒だったけど、小学校時代は名古屋で暮らし、中学以降は大阪の咲ノ浜に通っている…はずだったのだが、

 

歩夢「そういえばおたえちゃん、今日はどういう予定だったの?」

 

おたえ「明後日から虹ヶ咲に通うことになったから、ついでに会おうかなって思ってたんだ。そしたらちょうどいたから良かったよ」

 

私・歩夢「えぇ〜っ!?」

 

虹ヶ咲に10月から通うと聞いて、私と歩夢は驚いてしまった。幼馴染が10年ぶりに地元に帰ってきて、しかも私たちと同じ学校にこれから通うって話だったから、そりゃ驚かないわけがない。

 

おたえ「そんなに驚く!?」

 

歩夢「じゃあ私たちが今どこの高校に通っていると思うのかな?」

 

おたえ「まさか虹ヶ咲とか?」

 

私「当たり♪」

 

おたえ「それは驚くよ!!だってこれから3人全員同じ学校なんだもん!!」

 

私「だと思った」

 

そんなふうに会話をしていると、おたえの後ろから3人がやってきた。誰かと思えば……、

 

??「はぁ……はぁ……おたえったら早いよもう……」

 

??「間に合った〜…」

 

歩夢「って、どうしてシオンちゃんと郷くんとすずかちゃんがいるの?」

 

東京メトロ絡みで知り合った(*1)、名古屋の高校に通う鳳来寺シオンちゃんとその幼馴染の中野郷くん、それから2人の後輩の湯山すずかちゃんだった。

 

シオン「まあ、突然LINEでおたえから『会いたい人がいるから東京行こ』って話になったからついてきたんだけどね」

 

すずか「一応私も鈴乃に会う用事ができたから付き添いで来ただけですよ」

 

郷「ちなみに僕やシオンちゃんと、おたえちゃんは小学校時代の幼馴染なのです☆」

 

すると歩夢が黒化してしまう。

 

歩夢「…ねえシオンちゃん、どうして今まで黙っていたの?私や侑ちゃんもおたえちゃんと幼馴染なのに、どうして?」

 

シオン「だってぽむちゃんはおたえのこと知らないと思ってたし、何より鈴乃ちゃんや比奈ちゃんにもこのことは全然言ってないもん。すずかちゃんにだって話したのはこれが最初だよ」

 

歩夢「やっぱり郷くんが一番大事なんだ!!」

 

シオン「うるさい!!ぽむちゃんだって教えてくれなかったくせに!!」

 

すずか「はいはい喧嘩しない。世間が狭いって知れて私は良かったんですからね」

 

歩夢・シオン「ごめんなさい……」

 

落ち着いたところで、色々聞いてみよう。

 

私「聞きにくいことかもしれないんだけど、虹ヶ咲に転入する理由とか言いたいなら聞かせて」

 

気になったのはまずこれだ。虹ヶ咲に転入することになった理由。

 

おたえ「実は、咲ノ浜の校則が新しい生徒会長のせいで恐ろしくブラック化して、『オタク活動が校内外で全面禁止・生徒会や教員が発見した場合はグッズやカメラが没収』って形になって、鉄道研究会も強制廃部になったから、居場所がなくなったの。更に、毎回毎回言葉遣いを矯正させられるのもストレスになって、ここ2週間位不登校になっちゃった。それで今名古屋にいるお父さんお母さんに相談したら、虹ヶ咲に転学したほうがいいって話になったからこっちに来たんだ」

 

私「やっぱりそうだったんだね」

 

以前、学校の電子掲示板にて「咲ノ浜への転校を推奨しないお知らせ」という内容を見たり、比奈ちゃんから咲ノ浜探訪におけるブラック生徒会長の話を聞いたりはしたが、おたえが転入したことであそこがブラック化していたことを確信した。歩夢がせりなちゃんの転出をあの時止めて正解だったと思う。

 

歩夢「でもこうして3人一緒になれたのは良かったよ」

 

多英子「うん。でも私は学生寮住まいだけどね」

 

私「それでも授業は一緒だから嬉しいよ」

 

多英子「ありがとう侑」

 

でも本番はここからだ。

 

歩夢「そうだシオンちゃん。やっぱり、シオンちゃんも虹ヶ咲に来てよ」

 

シオン「そう言われても……」

 

歩夢「郷くんもだよ。ここ最近、生徒会長から男子数人の転入を認めてもいいって理事長から聞いたって言っていたし」

 

郷「僕にはまだ名古屋でやらなきゃいけないことがあるのに」

 

歩夢「すずかちゃんも。中部高速鉄道から聞いたよ?すずかちゃんのご両親が県外の高校に通ってほしいって言ってたって。それに、今なら中等部が1枠空いているんだから」

 

すずか「でも天白からここ虹ヶ咲に全員来たら名古屋が廃れますよ?」

 

多英子「シオンも郷もこう言っていることだし、やめてあげてよ2人とも」

 

私「何言ってるのおたえ?」

 

おたえ「えっ?」

 

私「シオンちゃんが大都会をあまり好まないって話は知ってるかな?」

 

おたえ「もちろん知ってるけど…」

 

私「じゃあ、そういう人こそ大都会で暮らさないといけないと思わない?社会勉強のためにも」

 

おたえ「私はそう思わないよ。個人の自由だもん」

 

私「じゃあ想像して。シオンちゃんがいきなり東京で暮らすことになったとします」

 

おたえは目を瞑る。

 

私「そして、慣れない環境で生活して、ストレスで入院しましたってなったら、嫌でしょ?」

 

おたえ「確かにね」

 

歩夢「だからこそ、今のうちにそういった環境に慣らす努力をさせるべきなんじゃないの?」

 

おたえ「…なんとなくわかった気がするかも。私も東京お台場、名古屋の天白、大阪咲洲と暮らしてきて、最初は慣れなくても楽しく過ごせるんだよね」

 

私「でしょ?」

 

シオン「もう天白は終わりだぁ……!!」

 

郷「虹ヶ咲の生徒会長、僕が絡むと色々厄介なことになるから嫌なんだよねぇ……」

 

すずか「名古屋が住みよいことをもっと広めたかったのに」

 

歩夢「それでもそんなこと言うんだね、3人とも」

 

シオン「当たり前だよ名古屋が大事ってことは!!」

 

歩夢「わかった。今日は罰として私たちの買い物に付き合ってもらいます!!」

 

私「おたえ、それでいいよね?」

 

おたえ「もちろん!!」

 

郷「そんなあああああ!!」

 

私と歩夢が意地でもシオンちゃん、郷くん、すずかちゃんの説得を試みるも、意地でも折れない。だから事実上のデートに付き合ってもらうことに決めた、その時だった。

 

??「お取り込み中失礼します」

 

郷「うわ、生徒会長!?」

 

生徒会長の中川菜々ちゃんが押しかけてきた。

 

おたえ「あなたは……?」

 

菜々「虹ヶ咲学園の生徒会長を務めます、普通科1年の中川菜々と申します。普通科1年の小磯多英子さん、明後日からよろしくお願いします」

 

おたえ「よろしくお願いします生徒会長さん」

 

菜々「ところで、普通科1年の高咲侑さんと上原歩夢さんは何をしていたのですか?」

 

正直に答えないとまずい。

 

私「いや、天白組の3人に、虹ヶ咲に来てってお願いしても全然聞いてくれなくて……」

 

菜々「この期に及んでまだそのつもりなのですね、愛知県立日比津高等学校・普通科1年の中野郷さん」ゴゴゴッ

 

郷「ひっ……」

 

菜々「ちなみに、今日は普通科1年の澁川比奈さんも一緒ですので」

 

シオン「あ、終わった」

 

すると比奈ちゃんがひょこっと現れる。

 

比奈「シオン、また歩夢と侑を泣かせましたね?」

 

シオン「ごめんなさい比奈ちゃん、だって名古屋でずっと過ごしていたいんだもん」

 

比奈「シオンや郷、すずかの気持ちもわからなくはありませんが、とりあえず中川会長は郷と2人でデートで大丈夫ですので」

 

郷「そんなあああああ!!」

 

おたえ「そういえばあなたが噂の澁川比奈部長さんでしょうか?」

 

比奈「はい、そうですが」

 

おたえ「この前のメール応対はありがとうございました。明日はちゃんと鉄道同好会の部室に参りますので」

 

比奈「お待ちしています」

 

どうやら明日、おたえは早速鉄道同好会に入部するらしい。

 

比奈「というわけで、歩夢や侑、中川会長を悲しませた罰として、シオンと郷は明日10時、鉄道同好会の部室に来てもらいます」

 

すずか「えっ、私は来るなと……」

 

比奈「明日も鈴乃に会いたいならぜひ来てください」

 

すずか「良かったです。ありがとうございます比奈」

 

うん。シオンちゃんは自業自得だ。だってまだ虹ヶ咲に通う気はないって頑固で、私すごく悲しいもん。

 

歩夢「シオンちゃんやおたえちゃんが行くなら私も行こうかな」

 

私「私も行くよ。私と歩夢は入部届こそ出さないけど」

 

比奈「わかりました。一応部外者も出入り自由ですからね」

 

歩夢・私「ありがとう比奈ちゃん!!」

 

というわけで明日は歩夢と一緒に鉄道同好会の部室に行こう。私には退屈な日常が今後も続くと思うけど、おたえが喜ぶ瞬間を見られれば、まずはそれでいい。

 

菜々「さあ、というわけで行きますよ中野さん」

 

郷「いやあああああああ!!」

 

まず郷くんのことは中川会長に連行された。

 

すずか「そういえば今日鈴乃は…?」

 

比奈「鈴乃は予習があるという話だったので、虎ノ門にいます」

 

すずか「え、比奈は終わってるんですか?」

 

比奈「多英子さんのためになんとかして終わらせました」

 

すずか「でしたら、2人で買い物がしたいです!!」

 

比奈「それなら行きましょう。そして鈴乃に自慢しましょうね」

 

すずか「楽しみです♪」

 

比奈ちゃんとすずかちゃんも2人で買い物に行き、残ったのはシオンちゃんとおたえ、歩夢と私の4人だけ。

 

私「じゃあシオンちゃんを連れて行こうか」

 

シオン「え、拒否権は」

 

歩夢「あるとでも思ってるの?」

 

シオン「やっぱり」

 

おたえ「全く、シオンもこういうところは相変わらずなんだから」

 

私「そうだったの?」

 

おたえ「何かに誘われても断ることが多かったんだよ?でもそういうところも可愛いんだけどね」

 

常習犯過ぎることに呆れた。

 

歩夢「じゃあ今日も振り回そうね、侑ちゃん♪」

 

私「それがいいね」

 

シオン「そんなあああああああ!!」

 

これからシオンちゃんたちと4人でお買い物、楽しみだなぁ♪

*1
とはいえ、私は鉄道ファンになれなかった。




次回は多英子ちゃんの鉄道同好会入部と蓮ノ空女学院からの脱走者ネタで考えています。

【小磯多英子】
東京都江東区出身
普通科
2007年度生まれ。誕生日・血液型不明。
幼稚園の頃は江東区で育ち、小学校時代は親が転勤になり名古屋市の天白区で過ごす。中学からは親の意向で大阪にて一人暮らしし、咲ノ浜中学・高校に通っていたが、校則が生徒会長によりブラック化してしまい、その状況に辟易して虹ヶ咲に戻ってきた。鉄道同好会に所属する予定。
高咲侑・上原歩夢、鳳来寺シオン・中野郷とは幼馴染だが、前者と後者の接点は中学までなし。
侑とシオンからはおたえ、歩夢と郷からはおたえちゃんと呼ばれている。
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