ラブライブ!シリーズ Linked by Trains since 2021 作:松浦南北
2023年10月7日、京都駅にて。今日はここからルビィちゃん、曜ちゃん、そしてすずかちゃんと北九州と鹿児島にて1泊2日の弾丸ツアーを決行するつもりでいる。
すずか「思ったんですけど、なんで私なんですか!!」
曜「だって虹ヶ咲も中間試験だし、シオンちゃんも郷くんもゆーみんも金欠だって言っていたから、手の空いている人ってすずかちゃんしかいなくない?」
すずか「曜先輩の言う通りですね……」
私「まあ、考えていても仕方ないし行こうよ」
ルビィ「だね」
こうして私たちの旅は始まった。
〜※〜
まず乗ったのは新幹線のぞみ号。ここから小倉まで2時間半の長旅だ。朝一番でカフェに入って正解だった。
すずか「そういえば何故京都集合にしたんでしたっけ?」
私「今は千歌が中部高速鉄道の河原町支社勤めで、曜ちゃんが富山の大学にいるし、ルビィちゃんも名古屋の大学だから、九州方面行くなら京都集合が一番都合がいいって判断したんだ」
すずか「理解しました」
ルビィ「広島でウイング団に邪魔されないといいけど、あそこも期待の新入りだったぼたちゅんが家族と心中して亡くなったから、それどころじゃないかもね……」
曜「あー……」
広島のリスクを忘れていたけど、大事な新人だったぼたちゅんを失ったことで活動が最近見られなくなった気がする。そっとしておくことにしよう。
そして乗ること2時間半、無事に小倉に到着した。
ルビィ「そうだ。ルビィは八幡製鉄所に行ってみたいなぁ」
私「うん!!行こう!!」
というわけで、鳥栖行き区間快速に乗り、そのまま九州工大前まで向かう。今回当たったのはあの悪名高き813系の座席撤去車。ゆーみんが「当面乗らん!!」と叫んでいたことは記憶に新しいが、正直私も座席撤去は許せないと思う。
結局九州工大前まで立ちっぱなしのままだった。これは苦情が相次いでもおかしくないよね。
そして九州工大前からは外から八幡製鉄所を眺める。
ルビィ「120年以上経った今でもバリバリに動いてる!!」
曜「もう日本製鉄の持ち主だけどね」
すずか「でも、小6の頃歴史でやった範囲の実物を見るって、素晴らしいですね」
私「でしょ?」
歴史系科目の良いところといえば、旅先でこういうものを見られるところ。当時の現地に思いを馳せるロマンがあるんだから!!
その時、ふと思いついた。
私「そういえば、くろがね線見てみたいなぁ」
すずか「くろがね線……新型機関車ありましたね、行きましょう!!」
曜・ルビィ「待ってええええ!!」
くろがね線。八幡製鉄所の戸畑側と八幡側を結ぶべく設けられた専用線。みかん色の電気機関車E8500と、青いディーゼル機関車D700によるプッシュプル運転が見られるけど、ここ最近E8500がドイツ製の140トン級電気式ディーゼル機関車E1400に置き換えられつつあるって聞いたから、見に行こう。
〜※〜
到着後にくろがね線の列車はやってきていた。今日はE1401とD704の組み合わせだ。でもそれより驚いたのは…
曜「なんか、すごくゆっくりだね…」
むちゃくちゃゆっくりなこと。
ルビィ「うん」
すずか「鈴乃の話によると貨車にブレーキがついていないらしく、それであまり速度が出せないとか」
私「まあ、熱い銑鉄が運ばれるんだからやむなしな気がしたかな」
すずか「そうでしょうね」
熱い銑鉄でブレーキ弁が馬鹿になると考えると貫通ブレーキ設置なしも確かにわかる。独自の憶測だと思うけどそこは許してね。
〜※〜
通過後はもう13時。イオンモール戸畑まで歩き、そこで食事にした。ミスタードーナツは定番だ。
すずか「それでもこの期間限定のスープ麺気に入りました!!」
曜「そうやって喜んでラーメンをすするすずかちゃんも可愛いね♪」
すずか「曜先輩ありがとうございます!!」
すずかちゃんの頼んでいたのは世界のスープ麺 フカヒレスープ。読者の皆さんも是非食べていただきたい逸品だ。
それとやっぱりすずかちゃんは可愛い。高校に入ってスクールアイドルをやると言い出したら、もっと嬉しいかな。
食後は若松駅まで歩く。徒歩30分だけど、すずかちゃんが乗りたい列車があるらしい。それがこちら。
すずか「やったぁ!!念願の蓄電池電車ですぅ!!」
ルビィ「BEC819系だね!!」
BEC819系0番台。非電化区間の若松線を走る蓄電池電車。名古屋や広州、沼津では見られない新タイプの車両にすずかちゃんとルビィちゃんは大はしゃぎ。
曜「でも、電化区間ばっかりの静岡県と無縁な電車って素敵だよね」
私「名古屋の城北線にも欲しいよね」
ルビィ「いや、城北線は2032年になったら容赦なく廃止かもよ…?」
私「あー……」
城北線も距離的に走れそうな気がしたけど、むしろ乗客数的に廃止ってこともあり得るよね。
そんなこんなで発車前にICカードを通し、無事に乗車することができた。乗車は直方まで。どこぞの高山の特急とは全然異なり、むちゃくちゃ静粛だ。
そして折尾からはパンタグラフを上げて普通の電車として走る。交流60Hz特有のブザーみたいな音が発車時にかすかに聞こえる。
そして直方到着後、14時50分より乗ったのは…
ルビィ「また!?」
817系2000番台VG2004編成。ワンマン対応だが、それよりもロングシート車である。ルビィちゃんはどちらかと言うとロングシートを好まないタチだから半分落ち込んでいた。
そしてそのまま、15時58分まで乗り通すことになる。
曜「千歌ちゃん、そういえば仕事とかどう?」
千歌「まあ、事務仕事が中心だけど、アイドル等の練習もあるから結構忙しいかな…あはは」
元スクールアイドルであることは社内に伝播済みだから、社内アイドルの扱いになってしまい、事務仕事とアイドル活動の両立という形を取っていて結構忙しい。だけどこういう有給休暇は取らせてもらえるからそこはマシである。にわかでまだ良かった。重度の鉄オタでアイドルまでやっていると、ゆーみんやシオンちゃんのような学生社員でも週末はもちろん、年末年始まで休む暇もなく、酷いと深夜まで働いていることが多い。そろそろ休ませてあげて欲しい。
そして桂川から篠栗線に入り、各駅に停車しながら博多に向かう。秋の田園地帯を駆け抜け、15時58分、定刻通りに到着した。
曜「よし、このままキャナルシティ博多行こうか」
私「うん。今日は福岡市内泊だから、夜までそこで楽しもう」
というわけで、新規開業したばかりの七隈線で櫛田神社前まで乗り、徒歩3分。
ルビィ「そういえば千歌ちゃんってあの合同ライブに呼ばれていたんだよね」
私「そうだった!!」
曜「じゃあ準備に行っておいで!!」
すずか「千歌先輩のステージ楽しみにしています!!」
私「うん。私、頑張るね!!」
そう、実は私だけキャナルシティ博多で、スクールアイドルの合同ライブに、元スクールアイドルAqoursのメンバーとして呼ばれている。17時20分から、スクールアイドルOB枠として1コマだけだから準備だけしておこう。曲目は『幻日ミステリウム』で、今回の衣装はあのファンタジー向けコスプレを予定している。Aqours自体は活動休止ではないけど、ソロで呼び出されるってことも頻繁にあるからね。
〜※〜
準備が終わったあとは17時20分を待つ。スクールアイドルも5年前とは大違い。北九州エリアにすらスクールアイドルが50組近くもいるんだから。ゆーみんもスクールアイドルをやるべきだったのではないかとつくづく思った。
そして17時18分、私の出番が来た。
【♪Aqours『幻日ミステリウム』♪】
ライブ中、みんなからは「本物のチカだー!!」などとの声が上がる。まあ、幻日のヨハネが盛り上がっているって話もわかっていると理解できる。そこまで伝説になっていたんだね…。
でも無事に私の出番は終わった。
すずか「千歌先輩かっこよかったです!!私も再来年からスクールアイドルやろうかな」
私「えっ、すずかちゃんも!?」
すずか「以前から気にはなっていましたし、何より比奈がレオナとして7月からせつ菜さんの代役ながらスクールアイドルデビューしていたのもあったんでね」
ルビィ「うわぁ……由美ちゃんがまた病んじゃうかも……」
曜「いや、もう大丈夫だと思うよ。比奈ちゃんのことは全力で応援するって言ってたから」
私「それなら安心だね」
こうして全員で笑い飛ばし、着替えたあと最後にみんなでモツ鍋を食べ、今日泊まるホテルに流れる。本場のモツ鍋は美味しいし、渋いビールがそこに合う。飲めないのはすずかちゃんだけだけど、そこはお水で我慢してもらった。だって今日は千歌が奢るんだからね!!ワガママな子は、千歌は嫌いだよ?
今日のホテルは変なホテル。無人だけど、それ以外は普通のホテルだ。一応曜ちゃんと私、そしてルビィちゃんとすずかちゃんが一緒。
曜「明日の鹿児島も楽しみだね♪」
私「うん!!九州の魅力をいっぱい発見しようね!!」
2人「おやすみー!!」
まだ夜8時だけど、明日も5時起きで、8時には鹿児島に着いていたいから早いところ床についた。
〜※〜
次の日の5時。
私「おはよう曜ちゃん」
曜「おはよう」
私「今日は鹿児島に向かって行こうね!!」
曜「うん!!」
そして身支度をして5時半にチェックアウトを済ませ、ルビィちゃん、すずかちゃんと集合。そのまま中洲川端駅の始発電車に乗り、博多駅に出る。
すずか「5時起きはやっぱり眠いです〜……」
私「何時に寝たの?」
すずか「2時です。8時に寝ようとしたんですが寝れなくて、そしたら金沢の日野下先輩から8時半に電話がかかってきて、切りたいって言っても切らせてもらえず、予告なく切ると容赦なく何度も何度もかけ直してきて、出る度に長々とお説教、日をまたいでもお構い無し…ってやってる間に5時間半経っちゃいました……」
ルビィ「ルビィも横から怒鳴ったけど、『ルビィセンパイは黙っててください!!』って逆ギレされて、手に負えなかったよ……」
うわ、蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブも舐めたら相当危険だぞ……。
曜「危ないから携帯切ろうか」
私「その代わりYouTubeとかは千歌の携帯で見せてあげるね」
すずか「わかりました。そうすれば日野下先輩からの電話やLINEをシャットアウトできますからね」
ルビィ「よし、そうとなれば鹿児島行くよ!!」
全員「おー!!」
こうして今日も旅を続けていこう。
まず最初に乗るのは新幹線つばめ307号鹿児島中央行き。博多駅の始発電車だ。車両はN700系8両編成。乗るのはもちろん自由席。朝食は鹿児島中央に着いたら食べることにする。
新幹線乗車中、すずかちゃんとルビィちゃんは寝てしまった。対面4人で乗れたから何とかなったけどね。
〜※〜
8時前にもう鹿児島中央駅着。向かったのは驛亭さつま。朝からがっつりビュッフェを楽しむ。和食も洋食も美味しい。鶏だしパワーでやる気が出たぞ。
ご馳走様でした。さて、まずどこに行くかというと…、
桜島だ。まずバスに乗り14分、水族館前に到着し、そのままフェリー乗り場まで向かう。まあ、大隅側から回るよりはフェリーで行ったほうが得策だよね。
曜「しかし、今日も笠雲かかってるよ……」
私「うん。少し朝から雨もぱらついてるから、まあ噴煙は見られないよね……」
噴煙を見られなかったのは残念だけど、到着後は地元のJAで桜島大根を買ってお土産にすることにした。
すずか「このデコポン、シオンや郷に買っていったら喜ぶかなぁ…」
曜「まあ、ゆーみんにはお土産なしでいいか」
私「え、何言ってるの曜ちゃん?」
曜「いけなかった?」
ルビィ「うん。ルビィと千歌ちゃんは由美ちゃんのことが大好きだから、絶対にお土産を買っていかないといけないんだよ?」ハイライトオフ
すずか「うわ、ガチ勢舐めすぎました……」
曜「ゴメンナサイ……」
私「わかってれば大丈夫です」
私とルビィちゃんは青山由美ことゆーみんガチ勢だから、彼女を見捨てるなんて真似は絶対にできない。どんなものでも貢ぐから、せっかくだし私は黒酢でも買っていくか。
そしてフェリーでもう一度本土に戻り、もう10時半。昨日博多ラーメンを食べそこねたから、今日こそラーメンを1杯頂こう。
バスで鹿児島駅に向かい、今度は路面電車に乗る。車両は7500形ユートラムIIIで、行き先は谷山。でも降りるところは高見馬場である。
すずか「2連接も素敵です〜!!」
ルビィ「そういえば広州って路面電車なかったよね?」
すずか「はい。まだ地下鉄しかなかったです。今はあるらしいですけど」
曜「じゃあ路面電車、しっかり楽しむんだよ?」
すずか「はい!!」
最新型の路面電車はオールロングシートで、床面も低い。少し前までの低床路面電車はクロスシートがついていたから大進歩だと思う。
ルビィ「加速もスムーズだね」
曜「うん。空転もしないし」
高岡の、吊り掛け式の路面電車デ7070が空転したのを花丸ちゃんとゆーみんが見たという話はもうスクールアイドル業界で有名。曜ちゃんも経験していたんだって。
そして高見馬場下車後、今日のお昼は鹿児島ラーメン豚とろ天文館本店で食べることにする。
すずか「豚トロチャーシューを食べられるなんて、こんな貴重なことなかなかないです♥」
豚トロは豚の希少部位で、それがチャーシューになっているって話ならますます貴重な経験をしたように感じる。
ご馳走様でした。
曜「そういえば帰りは飛行機だけど、なかなか便数ないよね」
私「うん。まあ今のうちに空港行って、14時45分の伊丹行きに乗ろう」
ルビィ「それがいいね」
というわけで、高見馬場から郡元行きの電車に乗り、鹿児島中央駅に向かう。
すずか「2140形ときめいちゃいますよ〜!!」
乗ったのは2140形。東洋GTOインバータが響く、軽快電車の系譜を引き継いだ車両。最近GTOサイリスタは数を減らしてきているから、貴重な経験だと思う。
そして鹿児島中央駅からリムジンバスに乗り、鹿児島空港に無事到着。おみやげを買い、搭乗手続きを済ませ、伊丹行きの飛行機に乗り込んだ。
無事に離陸すると、すずかちゃんは寝てしまった。
ルビィ「善子ちゃんや花丸ちゃんも言っていたけど、すずかちゃんの寝顔、可愛いね」
私「うん。本当に天使みたい」
曜「そっとしておいてあげようね」
それから1時間10分、私たちも寝てしまい、伊丹着陸まで目を覚まさなかった。
ルビィ「…あれ?もう伊丹!!」
曜「寝ちゃったね」
すずか「まあ、でも2日間楽しかったです!!」
私「すずかちゃんが喜んでくれて良かったよ」
その後、大阪空港から蛍池経由で梅田まで出た。
梅田到着後のこと。
曜「そういえば鈴乃ちゃんや比奈ちゃんたち、心配だなぁ……」
ルビィ「でも、みんな成績優秀だし、なんとかなると思うよ」
私「だよね。じゃあ今回はこれで解散にするか」
曜・ルビィ「うん。今日はありがとう」
すずか「また付き添いますよ」
私「みんなもありがとう!!」
全員「それでは、お疲れ様でしたー!!」
こうしてお開きとなり、曜ちゃんはサンダーバードで富山に戻り、すずかちゃんとルビィちゃんも近鉄特急で名古屋に帰った。
まあ、考えていても仕方ないし、明日1日は明後日からの仕事に備え、京都でゆっくり過ごすことにしよう。
次回は鉄道の日ネタを予定。