ラブライブ!シリーズ Linked by Trains since 2021 作:松浦南北
比奈「はぁ……」
僕「どうしたの比奈ちゃん?」
2023年10月21日朝7時、東京駅にて。今日はぽむちゃん、しずく、侑ちゃん、比奈ちゃんと共に、比奈ちゃんの奢りで柳都Shu*Kuraに乗る予定だったのだが、比奈ちゃんは異常に落ち込んでいる。
比奈「実は、テスト明け直後、会長から早速風紀委員に推薦されてしまったのです……。人手不足で困っている中で私が選ばれてしまいまして……」
ぽむちゃん「まあでも、鉄道同好会できっちりルール制定したことがバレたってことなんだからね」
侑「諦めてやるしかないと思うよ」
比奈「侑も歩夢も慈悲を……」
しずく「ただでさえ中学時代、比奈さんは生徒会長を経験しているのに、お二人の慈悲があるとでも思うんですか?」ゴゴゴッ
比奈「そうなると言い返せませんね……」
まあ、なんというか、比奈ちゃんは生徒会長としても中学時代頑張っていたことだし、何よりあの自称不真面目な作者も中学時代は生活委員を務めていたからそこは頑張ってほしいものだ。
僕「とりあえず、考えていても仕方がないし、行くよ!!」
全員「おー!!」
こうして僕たちの旅は始まった。
〜※〜
まず乗ったのは新幹線はくたか号。ここから上越妙高までひとっ飛びである。通過駅は熊谷、本庄早稲田、安中榛名だけ。それでも上越妙高に停車するのはこれしかないからやむを得ない。
朝食は新幹線で食べたよ。駅で買ったカツサンド、これはもう定番だ。
そして9:54に上越妙高に到着し、そのまま在来線ホームに向かう。乗るのはキハ40系の3両編成、柳都Shu*Kuraだ。
ぽむちゃん「そういえば、お昼って買ったっけ?」
比奈「忘れていましたね。シオンどうします?」
僕「新潟駅着いたら買おうか」
侑「うん。そうしよう」
旅行商品じゃないから、ただのビュープランで、食事はついてこない。時間もないし上越妙高駅構内で買わない方が良い。
さて、上越妙高駅を出ると高田、直江津まで山が続く。直江津発車後はもう海の近くを走っていく。そういえば去年、日本全国鬼ごっこで由美ちゃんがこの周辺を抜けていったことを思い出す。
しずく「そういえば皆さんこの前の定期試験はどうでしたか?私は第一志望が堅いと言われるくらいの点数でしたけど」
僕「僕はまあまあかな。どの教科も赤点無しで60点前後」
侑「私や歩夢も赤はなかったよ」
比奈「私や菜々はいずれもクラス順位が一桁でしたが、鉄道同好会の方で相変わらず舞子とイオとカナエが……」
僕「カナエって……」
比奈「この話をするのは初めてですね。多英子が入部した翌日に、音楽科の短期留学から帰ってきたばかりの2年生・広田カナエさんがうちに入部することになりまして、そうしたら生徒会長の中川菜々から特定成績不振部員の1人であることを告げられたのです。そして案の定舞子、イオとともに一部または全部が赤点に……といったところです」
ぽむちゃん「特定地方交通線みたいに言わないほうがいいと思うよ?」
比奈「申し訳ないです」
僕「もしかして、テスト前の生徒会主導の勉強会にカナエちゃんも連れられたのかな?」
比奈「はい。後に聞いたら『生徒会長は舞子やイオの言う通り鬼教官だった』と言って、また生徒会室呼び出しでお説教になっていました」
侑「生徒会長に鬼教官呼びは良くないと思うかな」
僕「やっぱりね」
比奈「部長の私としてもそう思います」
そんなこんなで柿崎を通過し、海が見えてくる。ディーゼルの爆音を立てながら、列車は進む。青海川発車後も、柏崎まで海すれすれだ。
柏崎から先は再び山に入り、長岡でようやく街が見えてきた。そして金属洋食器の都市三条を過ぎ、13時05分に定刻通り、新潟駅に到着した。
新潟駅では駅そばを食べる。立ち食いそば屋は時間がなくてもエネルギー源になるからいいよね。
僕「ところで、このあとどうする?」
比奈「ここまで来たからには、ぜひ新津の鉄道資料館に…」
ぽむちゃん「行かせないよ?」
僕「は?……じゃあ、GV-E400系に乗るために磐越西線行くか」
しずく「ダメです。シオン先輩はディーゼルカーのほうが大事なんですか!?」
僕「うるさいよ!!」
侑「だったら殴られても文句言えねーよなぁ!!」ハイライトオフ
侑ちゃんが僕を殴ろうとするが、
ガシッ!!
比奈「暴力反対!!侑のことは生徒会に訴えますよ!!」
比奈ちゃんが止めた。
ぽむちゃん「風紀委員であっても、鉄道オタクとしてそんなのが通用すると思うのかな?」威圧
比奈「ひっ……申し訳ありませんでした」
しずく「わかってればいいです」
僕「てか鉄オタがここまで不遇な目に遭うのもなんとかしないと……」
ぽむちゃん「え?だって鉄オタってまともな人いないでしょ?」
読者の皆さん!!今の爆弾発言読みました!?ぽむちゃんは明らかなブーメラン飛ばしてるし、何より全国の鉄道ファンの皆さんに、跪いて額と両手を大地につけて謝罪しないといけないくらいのことを言ったんだよ!?酷くない!?
しずく「地の文で読者の皆さんから同情を買おうとするなんて、もう許しません!!比奈さんもまとめてお説教です!!」ハイライトオフ
僕・比奈「いやああああああ!!」
その後、3時間以上にわたり付近の路地裏でお説教された僕と比奈ちゃんでありました。というか、しずくは地の文に突っ込んでくるなっつっただろ全く……。
さて、お説教が終わると日はもう傾きかけていた。
ぽむちゃん「じゃあ今日は万代シティで夜を過ごそうか」
侑「うん。それがいいね」
しずく「バスで逃げ出したら許しませんからね?」
比奈「それは承知済みです……」
今日の夜食べるのは新潟まぜそば。これもまたお米の麺がいい感じだ。気分的に脂がのりまくったTSUBAMESANJOを注文したけど、3人から説教されて疲れた体を癒やしてくれた。今日泊まるのはアパホテル。特記することないし、まあいいか。
〜※〜
次の日のこと。
ぽむちゃん「眠い〜」
侑「歩夢とヤってたらもう朝になってたよ……」
比奈「不純異性交遊ならぬ、不純同性交遊として生徒会の方に報告させていただきます」
歩夢「それはやめて!!」
比奈「冗談です」
しずく「はぁ……シオン先輩のことを想うと夜な夜なずっと泣いて、眠れませんでした……。ですからシオン先輩、ここから帰るまでずーっと一緒ですよ♥」
僕「だからしずくは抱きつくなって!!」
デデーン!!鳳来寺、OUT〜!!
バッチーン!!
僕「痛っ!!」
しずく「今日1日、シオン先輩と比奈さんは絶対に要望を断ってはいけない24時ルールを適用しますからね♥」
色々カオス化しているが、まあ行くことにしよう。
乗るのは7時37分新潟発の特急しらゆき、新井行。みんな眠いのか、全員寝てしまった。上越妙高まで約2時間、しずくがずっともたれかかりっぱなしだけど、僕も寝ていくか。
上越妙高到着後は直ちに新幹線はくたかに乗り換え、富山までひとっ飛びだ。しかし、新幹線の車内で悲劇が起きる。
比奈「ん?通知?」
ぽむちゃん「誰から?」
比奈「蓮ノ空女学院2年の乙宗梢さんからです」
侑「うわ、これは死亡宣告に近いかも」
僕「富山着いたら昼食べて帰るよ」
しずく「でも読んでみたほうがいいんじゃないですかね?」
比奈「それなら読み上げます」
乙宗梢さんからのメッセージ。とりあえず比奈ちゃんに読み上げてもらおう。
今日15時頃を目処に富山駅に向かうのだけれど、澁川さんを見つけたら貰っていくから、よろしく頼むわね。あと慈も一緒だから、鳳来寺さんも見つけたら貰っていくわよ。
これでもう帰宅で決定だ。
僕「はい、決定。富山着いたら昼にブラックラーメン食べて、特急ひだで帰宅帰宅」
侑「うん。比奈ちゃんもシオンも捕まってほしくないし」
僕「えっ……呼び捨て……?」
侑「いけなかった?」
僕「いきなり侑が呼び捨てにしてくるって慣れないもん」
ぽむちゃん「そういうシオンちゃんだって侑ちゃんのこと呼び捨てにしていて可愛いよ」
僕「それは……なんか空気的に呼ばないとって感じで」赤面
侑「やっぱりシオンは歩夢の次に、それからおたえ(*1)と同じくらいに大事なんだもん。だからお互い呼び捨てで呼ぼう?」
僕「わかったよ……」
色んな意味でどんどん親密化していくけど、ここまで親密になるのは正直天白の仲間とおたえと由美ちゃんくらいで十分だよ……。だって侑やぽむちゃんとこれ以上親密になったら、虹ヶ咲学園への転学を迫られたも同然だもん。
〜※〜
無事に富山到着後、いつもの人が現れた。
??「やっほ♪」
比奈「曜さん!?」
中部高速鉄道の、スクールアイドル業界における一大協力者Aqoursのメンバー、渡辺曜ちゃん。一応ぽむちゃん、侑、しずくには正体を隠匿する約束だから、Aqoursの名前は出さない方向だ。
曜「とりあえず富山ブラックラーメン食べたら帰るんだよね?」
歩夢「はい。シオンちゃんと比奈ちゃんを蓮ノ空の魔の手から守りたいんです」
侑「刺客が15時に追ってくるって話で」
曜「シオンちゃんと比奈ちゃんのためなら、曜ちゃんは協力するのであります!!」
全員「ありがとう(ございます)!!」
曜「それじゃあ、ラーメン屋目指して全速前進、ヨーソロー!!」
5人「待ってええええ!!」
というわけで、食べに向かおう。
いざ店に入り、食べてみると……
美味しい。
味の濃い醤油が麺に絡んでいる。これは病みつきになる。メンマもネギもこの醤油スープがあれば何でもいける。僕はメンマもネギも好んで食べるけど、おそらくその辺りが嫌いな子どもたちでも好き好んで食べる人がいそうだ。
ご馳走様でした。お代は曜ちゃんが奢ってくれた。本当に助かりました。東京でも梨子ちゃんに奢ってもらった分があるし、お返ししないといけない分が増えちゃった……。
そしてお土産を買っていると、もう12時45分。
曜「じゃあ、由美ちゃんや仲喜くん、それから千歌ちゃんや果南ちゃんたちにもよろしくね」
僕「もちろん!!」
こうして曜ちゃんとも解散になり、そのまま特急ひだに流れる。とにかく僕も藤島さんから逃亡したいから、HC85系の2両編成でもとにかく乗るのだった。ここから約4時間ちょっとで名古屋に着くからそれで解散のつもりだ。
しずく「ところでシオン先輩」
僕「どうしたのしずく?」
しずく「曜さんと話しているとき、すごく楽しそうでしたね〜」
僕「いけなかった?」
しずく「ダメです。もうここからは手錠ですからね♥」
Ω\ζ°)チーン
以降、手錠を外してもらえずずっとしずくがもたれかかっていた。そのせいでトイレにも行かせてもらえなかったし、名古屋まで4時間これとか死んじゃうよ……。
歩夢「お手洗いを我慢するシオンちゃん、すごく可愛いね♥」
しずく「ずーっと、着くまでトイレにも行かせませんよ♥」
僕「僕に漏らせと」
侑「歩夢もやめてあげてよ」
比奈「そうですよしずくさん」
しずく「わかっていませんね。隣にシオン先輩がいない時間を埋め合わせるにはここまでしてもらわないと困るんです♥」
比奈「何と言えばよいのやら……」
結局、途中で寝てしまったからそこまでだったんだけどね。
〜※〜
名古屋到着後、直ちにお手洗いに行き、事なきを得た。
侑「あ、明日の予習やってない!!」
歩夢「じゃ、帰ろうか」
侑「うん……でもシオン、今日は楽しかったよ」
僕「ありがとう。また誘っていい?」
侑「もちろん♪」
全員「それじゃあお疲れ様でしたー!!」
こうして今回はお開きとなった。乙宗さんと藤島さんは、帰宅後もここ名古屋にまで追ってくることはなくなんとかなった。
というか、侑ったら予習やらずに来ちゃダメじゃん!!…まあ、人のこと言ってはいられないけど、僕は教科書の先の方を好きが高じて読み漁ることもたまにあるんだよねぇ……。
次回は風紀委員としての澁川比奈による最初の活動を予定。ただし、正直投稿がいつになるかはわかりません。
なお、10月21日に柳都Shu*Kuraは運転されなかったので、そこはご容赦を。
また、しばらくシオンちゃんは金沢に行かせません。