ラブライブ!シリーズ Linked by Trains since 2021 作:松浦南北
ちなみに題名は10年ほど前に小学館から出版された本のパロディです。
2024年2月23日16時、予定より少し遅く成田空港に到着。1ヶ月間の短期留学とはいえ、現地での授業もそうだけど、ミア先輩からのピアノレッスンに、DM30ACやALP-45Aなどの機関車の撮影などを経験しているうちに長いようで短いと感じてしまう次第だった。
到着ロビーにて。
私「みんな、たっだいまー!!」
シオン・郷・侑・歩夢・せりな「おかえりなさい!!」
幼馴染に加え、せりなが迎えに来てくれたが、
私「……あれ?由美は?」
迎えに来てくれる予定だった由美がいなかった。
歩夢「Aqoursメンバーの一部に家族揃って捕まって行けなくなったって」
私「うわ、あのアイドルもやってくれたね……」
シオン「僕のデビュー前からいつもああだったらしいからね」
私「理解」
Aqoursのメンバーと由美たちは交流が深いけど、由美たちを捕縛してくる激重アイドルだと知ったのはこのときだった。
せりな「むー……いつかおたえを縛っちゃおうかなぁ……」
せりながそれに反応してしまう。私がニューヨークに留学してからいきなり私にヤンデレ化したから、まあ慣れっこだ。でもAqoursの二の舞いになったら流石の私でも抵抗するかもしれない。
郷「それは僕が許しません!!」
侑「幼馴染連合として、おたえを縛るのだけは却下だね」
せりな「そんなぁ!!」
シオン「せりなちゃんも変わっちゃったね……」
歩夢「うん。何回か粛清を試みたけど、ダメだったよ」
私「いや、歩夢はせりなを粛清すなっての」
歩夢「何言ってるの?幼馴染に寄り付く虫は粛清を試みないと気がすまないの。シオンちゃんはもう手遅れだけどね?」
郷「あちゃー……」
侑と私はこの幼馴染の対処法がわかっているからいいけど、他の3人は付き合いが浅いから激重に感じているのは言うまでもない。
さてと。
侑「とりあえず、6人でお台場に戻ろうか」
シオン「それがいいね」
せりな「待って、シオンも侑ちゃんも」
お台場に戻る前に、せりながストップをかける。
侑「どうしたのせりなちゃん?」
せりな「私、おたえのピアノも聞きたいなぁって思うんだけど♪」
私「どうして?」
せりな「ピアノが上達していたの、現地からアップされた動画で知ったんだ」
すると、幼馴染4人がハイライトを真っ暗にしせりなに迫る。
シオン「せりなちゃん、その動画見ていないんだが」
侑「いつ見たの?」
歩夢「どうして私たちに言ってくれなかったの?」
郷「一言くらい僕らに伝えてくれてもいいじゃん」
せりな「ごめんなさい…。一応YouTubeに上がっているんだけど、上がっていたのは先週の土曜日くらいだったかな」
歩夢「今後は忘れずに私たちに言ってね?嫉妬しちゃうから」
せりな「わかりました……」
私「でもまあ、5人にはピアノを聴かせてあげたいなって思ったから、今から行こうか」
5人「うん!!」
そういうわけなので、ストリートピアノに移ろう。
〜※〜
私「とりあえず、1曲弾いてみるね」
【♪森田真奈美『I am』♪】
報道STATIONで使われていた、個人的には名曲中の名曲。古舘さんが辞めると同時にこの曲も使われなくなった。当時小学生だったけど、未だにものすごく虚しい。
歩夢「これは凄い……」
シオン「僕の負けだ……」
侑「おたえが目覚めるとは思ってもいなかったよ……」
郷「チート才能開花だね……」
全員圧巻される。そんな中でせりなだけ完全にときめきをあらわにしていた。
そして弾き終わったあとのこと。
私「それで、大事な話があるの」
みんなが息を呑む。
私「私、今度の進級で音楽科に転科しようと思うんだ。ピアノに限らず、作曲とかやってみたいし、音楽史も深堀りしたいの!!」
歩夢「おたえちゃん、ついに道が開花できてよかったね!!」
私「えへへ、ありがとう歩夢」
侑「おたえの夢は、いつでも応援しているからね」
私「侑もありがとう!!」
シオン「また僕のチェロやギターと、YouTubeでコラボ演奏してみたいなぁ。僕は普通科のまま推移していたいんだけどね」
私「シオンもやる気だね」
シオン「もちろん♪」
郷「僕も楽器、始めてみようかな。ドラマー久遠寺トワとかかっこいいだろうなぁ」
私「郷も無理はしなくていいからね?」
郷「うん、わかってるから大丈夫だよ!!」
幼馴染4人は応援してくれる。でもせりなは一味違った。
せりな「私も全力で応援というか、支援するよ!!」
私「えっ!?せりな!?」
せりな「ピアノは十分上手。現地の人たちも認めてくれたんでしょ?」
私「うん」
せりな「でも、作曲とかも不十分だって聞いたし、何よりおたえには、転科前にやってほしいことがあるんだ」
私「えっ……」
せりな「続きを言うね。それは……」
ミッション到来!?そう思い息を呑む私。
せりな「ビオラをマスターしてもらうことです!!」
全員「ええええええええっ!?」
歩夢「ビオラってどういうものなの?」
シオン「バイオリンより少し音程が低い弦楽器。チェロやコントラバスとも同じ仲間だね。でも知り合いで弾ける人って由美ちゃんの妹のジュリー以外いなかった気がするよ」
そう。鉄道同好会には鈴乃ちゃんがコントラバス要員かつバイオリン要員、比奈ちゃんがチェロ要員なだけで、ビオラ要員はいなかった。
侑「それなら大チャンスじゃない?」
せりな「うん。私は大体の楽器をマスターしてはいるけど、私以外にビオラを弾ける人が鉄道同好会にいないもん。だからおたえにマスターしてもらって、鉄道同好会全体でのバックアップを取る作戦だよ。だからおたえのために、張り切っちゃうんだからね!!」
私「本当にありがとうせりな!!私、転科までに、せりなに心配をかけないくらいに上達してみせるよ!!」
せりな「よし!!頑張るぞ〜!!」
私・せりな「おー!!」
歩夢「あれで本当にいいの?それでも、やっぱり私だと嫉妬しちゃうけど……」
シオン「いいんじゃない?バックアップって、ないと意外と困るものなんだから。東上線の予備車ゼロとか見ていて身をもって感じたね」
郷「理解」
侑「わかるかぁ!!」
シオン「ごめんごめん鉄道で例えちゃって」
全員で笑い飛ばす。
せりな「じゃあ、そろそろ帰ろうか」
侑「そうだね」
こうして成田空港からお台場方面へと帰路につく私たち。もちろん、逗子行きのE235系に乗り込み、津田沼駅で緩行線に乗り換えるつもりだ。
帰りの総武快速線にて。
せりな「そういえば、最後の方部会に参加しなかったけど、何かあったの?」
私「全部舞子のせいだよ。留年したって話を聞いて、怒りを通り越して呆れちゃったから、帰って全校生徒の前で一喝するまで部会には参加しないって決めていたんだ」
せりな「それは仕方ないね……」
歩夢「でも、おたえちゃんがキレたこと、1回も見たことないね……」
私「だけど、今回は腹の虫がおさまらなかった。容赦なく怒鳴り散らすつもりだからね。侑も歩夢も、止めちゃダメだよ?」
侑「うん。わかってる。舞子さんの留年は私も深刻に思うもん。成績不振で追試対象外になったのには正直呆れたから」
シオン「僕もこれは同じ気持ちだね。由美ちゃんがコロナ禍でサボりすぎたのに、留年しないで大学院進学まで挽回した事実を踏まえると流石にキレそう」
郷も頷く。
せりな「みんな頷いているから、思いっきり叱ってあげてね?」
私「うん!!」
ただ、後で聞いたところ、成績不振で追試対象外、強制留年になった3年生は舞子1人だけだけど、成績不振で退学処分になった3年生が3名ほど出たらしい。それでも一歩間違えば退学処分だったから、到底許されるべきではないことだ。思いっきり舞子に喝を入れるしかないね。
そんな思いを抱えながら、無事に乗り換えを繰り返し、新木場駅で解散になった。しかし、このとき私は気づいていなかった。
元風紀委員長、普通科2年の御堂ミミさんの容態が悪化し、もう先が長くないということを。
元風紀委員長のミミさん、どうなるのやら……。
次回は大阪遠征を予定しています。また、舞子ちゃんには次々回にて公開説教が待っています。