ラブライブ!シリーズ Linked by Trains since 2021 作:松浦南北
夏休みのある平日のこと。
僕「本当に…行っちゃうんだね…」ポロポロ
トワ「うん…」
鈴乃「本当に元気でいるのよ…シオンもすずかも…」ポロポロ
すずか「鈴乃先輩…うわああああん!!」
僕「元気でね!!」
そしてトワちゃんと鈴乃ちゃんは天白を去り、北海道に行ってしまった。
僕「…2人取り残されちゃったけど、これからどうする?」
すずか「とりあえずまずは新居町に行きましょうか」
僕「だね」
ということでいつもの場所に向かおう。
〜※〜
というわけで、新居町で勉強会を開くことにした、その時だった。
??「シオンちゃん助けて!!」
僕「どうしたの侑ちゃん!?」
侑「この前歩夢にボコボコにされたあと全く歩夢に会いたくなくなっちゃって…」
すずか「何かあったんですか?」
僕「実はこの前、ぽむちゃんに『恋人なんて思っていないよ』って侑ちゃんが言ったら、かつてないほどブチギレてむちゃくちゃボコボコに殴られて、それ以降侑ちゃんはぽむちゃんのLINEも電話番号もブロックして、ぽむちゃんに合わせる顔がないんだって」
侑「それで、お母さんに相談したら、とりあえず新居町行って避難しろって話だったの」
すずか「いやいやいや…それ歩夢さんに謝ったほうがいいんじゃないですかね?」
僕「でもあれはやり過ぎな感じがするよ。とてもあのときの雰囲気のぽむちゃんに近づくなんて、一歩間違えれば侑ちゃんの命が奪われていたんだから」
すずか「だけどあの人、シオン先輩との絡みを聞いている限り話してあげないと私たちも命を落としかねない状況だと思います」
僕「うーん…どうしようね…」
侑「歩夢を今すぐ呼ぶのだけはやめてよ!!」
僕「とりあえず気が済むまで隣にいてほしい。それに勉強道具は持ってるでしょ?」
侑「もちろん!虹ヶ咲学園普通科の推薦は取りたいから、勉強会を開く準備はできてるよ!」
僕「じゃあここで勉強会、もとい抜き打ち強化合宿を開こう!!」
すずか「えっ、私は…」
僕「すずかちゃんも寂しいでしょ?」
すずか「はい。私も参加して大丈夫ですか?」
僕「うん!!」
侑「あと中部高速鉄道側からの許可は…」
僕「社員が1人でもいれば会議室とか抜き打ち合宿OKだって言われてる」
侑「それなら大丈夫だね!!」
こうして、ぽむちゃんが追ってくるまで強化合宿を執り行うことにしよう。
〜※〜
侑「そういえばシオンちゃんはどこの高校を目指しているの?」
僕「僕は由美ちゃんや仲喜くんの卒業した、地元の西白壁を第一志望にしているんだけど、お父様もお母様も都立の有楽町受けろとかうるさいし、学校の先生からも慶応女子とか有楽町とか勧めてくるの。大都会のビル群に囲まれて暮らしているより、少し郊外くらいの穏やかな土地でずっと暮らしていたいなって」
侑「でも私も本当はシオンちゃんに有楽町高校を受験してほしいな」
僕「どうして?」
侑「都内に下宿してくれたら、いつでも私が会いに行けるじゃん。それに電車だって撮り放題、乗り放題の世界はそこにしかないんだよ?」
僕「だけど…」
侑「だから…お願いだから有楽町を受験してよ。そして念願の都会デビューを果たそうよ」
今後侑ちゃんに合わせる顔までなくなっちゃうよ…。受験期間中由美ちゃんの家に居候するしかなくなったな…。
僕「…検討します」
侑「検討しますでは済ませないんだからね?というか受験しなさい!!受けないとか言ったら私がシオンちゃんのお母様やお父様にもそっちの学校の先生にも、それから塾の先生にも連絡して、無理やり受験させるんだから!!」
怖いよこれ…。というか、これじゃあ勉強会中止にして、別の会議室貸し切りたいくらいだ。僕の進路の自由を親も先生も、それから侑ちゃんまで奪ってくる、そんな境遇に今にもキレそうになる。
それ以降、この日は黙々と精神が病んだ状態のまま、侑ちゃんと一切話すことなく入試や全県の対策を進めるのであった。
すずか「シオン先輩、侑さんと話してあげてくださいよ」
僕「嫌だ。だって開口一番『有楽町受験しろ』って話になるもん」
すずか「侑さんも何か言ってくださいよ」
侑「有楽町を受験してくれないから私を病ませるつもりのシオンちゃんの口なんか聞きたくないよ」
ちなみに有楽町高校は、正式には東京都立有楽町高等学校といい、大東京帝大への進学率が公立高校で1位というエリート校なのだ。そのため、愛知県内公立中学トップレベルかつ、全県模試でこの前上位2位に入った僕はお母様からもお父様からも、先生方からも都立有楽町の受験を勧められるようになった。
当然、僕は東京の高校とかはとにかく苦手なので受験する気は全くなく、地元西白壁を第一志望に考えている。そのことを話した瞬間に、お母様やお父様はおろか、学校の先生方までキレるという大惨事に。そのことを話して怒らないのは由美ちゃんや天白組の3人くらいで、ちーちゃんに話したときも、仲喜くんに話したときもキレられた。
そして今回、このことを白状したら侑ちゃんもキレたのだ。今後愛さんに話したときや、ぽむちゃんにバレたときは先が思いやられるなぁ…。
1日目はその後、会話することなく寂しい夜を過ごして終わった。
〜※〜
2日目朝。
由美「侑ちゃんとシオンちゃん頑張っているじゃん」
僕「ねえ由美ちゃん!!侑ちゃんまで有楽町受けろとかうるさいんだよ!?僕は由美ちゃんの大後輩になりたいの!!」
由美「俺からは1つだけ。とにかく行きたいところに行けるように勉強してほしい。無理に大東京帝大を目指せとは言わん」
侑「由美さんはそんなことを言っていいんですか!?シオンちゃんが地元を志望するだけで、親依存から抜け出せなかったり、大都会苦手ワースト1から抜け出せなかったりするのと、私がシオンちゃんと簡単に会えないままになるから寂しくなるんですよ!?」
主体性のない由美ちゃんを説得させるな!!由美ちゃんも折れちゃだめだよ!!
由美「そのあたりに関しては考えさせてください。俺だって地元暮らし歴=年齢だから東京が苦手だし、シオンちゃんが都会にもみくちゃにされるのを想像するだけで居た堪れないの!!」
侑「ふーん…そんなことを言っている大人は由美さんくらいですよ?とりあえず、由美さんも、すずかちゃんも、私のシオンちゃんへの気持ちをわかってもらいます」ハイライトオフ
すずか「私まで!?」
侑「だって、下手したらシオンちゃんに命の危険まで迫るんだからね?」ハイライトオフ
うわっ!!侑ちゃんが覚醒した!!このモードになった侑ちゃんに説得されずに終わった人は1人もいないんだった!!しかも由美ちゃんは発達障害持ちだから余計に警戒が必要だよ!!
それからというもの、これから模擬テストの予定が侑ちゃんによる、由美ちゃんとすずかちゃんへの説教の時間で1時間ほど潰れてしまい、それからようやくテストとなった。由美ちゃんはその後、心がズタボロになり1日中大学に行ったまま夜まで帰ってこなかった。模擬テストの答え合わせは夜由美ちゃんが寝ずに2人分行ったらしい。
その間も僕たちは朝昼夜と食堂で食べながらとにかく勉強会に近いことをずっとやっていた。唯一の楽しみはYouTubeの映像を自由時間に流せることだけだった。
〜※〜
3日目、色々転機が訪れる。この日は朝一番で由美ちゃんも来ていた。
??「あれ?侑ちゃん…」
侑「歩夢…どうしてここに!!」
まず、ぽむちゃんが現れたのだ!!
ぽむちゃん「心配したんだよ!?LINEも電話番号もブロックして、更に一度も顔を合わせないまま家出までしちゃって…どれだけ私が涙を流したと思ってるの!?」
侑「ごめんなさい…だってあのとき歩夢が私をボコボコにしたのがトラウマで…」
ぽむちゃん「それは…本当にごめんね。二度と侑ちゃんのことは殴らないから、許してくれる?」
侑「もちろん!!」
ぽむちゃん「侑ちゃん大好き〜!!」
こうして2人はなんとか事なきを得た。しかし、問題はここから。
侑「それはそうと、シオンちゃんが東京の都立有楽町高校を親からも先生からも受験しろって言われてて、私も受験してほしいって思っているのに、シオンちゃん本人が受ける気ゼロでしかも地元のセカンドを受けるって言い出したんだよ?」
おいコラ高咲!!言うんじゃねえよそのこと!!俺の命がなくなるじゃねえか!!
読者さんごめんなさいこんなこと言っちゃって…。だけど流石に僕も我慢できなかった。
ぽむちゃん「だけどシオンちゃんはそれくらいの成績があるの?」
侑「シオンちゃん本人は教えてくれないけど、仲喜さんに聞いたら、進研も新教研も、上位2桁に入るレベルだったって」
僕「コラ高咲それをバラすな!!」
読者さんにも秘密にしておきたかったのに、どうしてバラしちゃうのさ!!
侑「いいじゃん全然不都合じゃないんだし」
僕「有楽町受けろの声しか上がらないからこっちにとっては不都合なの!!」
もちろん、ぽむちゃんはいつもの黒ぽむと化す。
ぽむちゃん「ねえシオンちゃん…どうして有楽町の受験を考えてくれないの…?みんなが有楽町高校に通うことを望んでいるし…何なら有楽町に来てくれたら私だって会いに行けるんだよ…?」ハイライトオフ
僕「ひっ…だって僕は地元名古屋でゆるゆるやっていきたいの!!」
ぽむちゃん「いい加減にしてよ!!私より名古屋のほうが大事なの!?」
僕「当たり前だよそんなこと!!見知らぬ都会の土地で新しい生活を営むなんて俺にとっては不安以外の何者でも」
ぽむちゃん「嫌っ!!」
僕「ぽむちゃん!!」
ドサッ!!
今回もまた押し倒されました。
ぽむちゃん「聞きたくないよ…」
僕「ひっ…」
ぽむちゃん「私を寂しくすることになるのに…お願いだから、有楽町高校を…受験してよ…。私だって虹ヶ咲学園の普通科の推薦入試を頑張るから…」
僕「…」
この有楽町と地元名古屋の高校の話はしばらく悩みのタネとなるだろう。そう思った時だった。
侑「そういう由美さんも、有楽町を受けさせる気になりましたか?」
由美「もちろん。あれから徹夜して悩んだけど、俺よりはメンタルが強いし、将来有望な鉄道系の配信者が東京のトップの高校に通っているって言ったら、もう最強に近いじゃん!!」
由美ちゃんよくも裏切り…と思ったけど、確かに有楽町も悪くはないかも。
すずか「私も応援しますよ!!」
僕「うん、僕、頑張るよ!!」
ぽむちゃん「その意気だよ、シオンちゃん!!」
更にその後、転機が訪れる。
トワ「ただいまー!!」
すずか「あれ?鈴乃先輩とトワ先輩、北海道に行くんじゃなかったんですか?」
鈴乃「北海道に行くって言っても、ただの旅行だったのよ♪」
僕「良かったよ本当に!!もう帰ってこないんじゃないかって2人とも心配したんだよ!?」
トワ「だけど、旅先でずっと僕らも悩んでいたんだ」
すずか「何のことでですか?」
トワ「シオンちゃんが有楽町の受験を嫌がっている件について、ずっと2人でかんがえていたの。だけど、僕と鈴乃ちゃんの答えは一緒だった」
鈴乃「シオンにはぜひ公立トップの有楽町を受験してほしい。それが、私たちからの願いよ!!」
僕「…うん。周りにいる皆さん、そして配信をいつも見てくれている皆さんのためにも、僕はちゃんと合格してみせるよ!!」
由美「俺も応援するよ」
僕「由美ちゃんも恥ずかしいからやめてよ!!」
全員「あははははははは…!!」
こうして笑い飛ばして、抜き打ち合宿は終わりを迎えた。だけど第一志望校はこれで県内の西白壁から、東京都の有楽町に変わるのでした。
次回こそネタが枯渇しました。