ラブライブ!シリーズ Linked by Trains since 2021 作:松浦南北
俺「しかしなんでこんなことに…」
仲喜「昨日いきなり私たちみんな揃ってマイクロチップ抜いたからだろうが!!まあ、私もマイクロチップは抜きたかったんだけど、あなたが言わなきゃこんなことにはならなかったんだぜ?」
勇輝「そうですわよ!!あんなことしたら絶対に覚醒するって!!」
俺「うぐっ…それを言われると言い返せない…」
9月18日、午前4時30分、俺と仲喜くん、そしてシオンちゃん、勇輝くん、そしてジュリーは揃って湖西新居町駅に集合していた。
こんなことになったのも昨日…、
〜※〜
携帯にこんな通知が届いたからだ。
『由美ちゃんたちへ
GPSと盗聴器、揃って抜いちゃったんだね。それなら、明日の朝6時10分以降、夜8時までに名古屋駅から5人で由美ちゃん、ジュリー、勇輝くん、仲喜くん、シオンちゃん、侑ちゃん、それから歩夢ちゃんを捕まえようと思います。逃げる範囲は日本全国にするつもりです。みんな揃って5時50分に名古屋駅金時計に集合してね♪待ってるよ♥
由美ちゃん大好きなAqoursのリーダー 高海千歌より』
14時間逃げまくれって、ハードにも程があるだろ。
〜※〜
ジュリー「こういうことがあると思って臨時の始発電車を設定してあって良かったわ」
シオン「だよね」
朝6時台に、撮影・収録のために名古屋駅に呼ばれる際は、4:37湖西新居町発、5:42名古屋中央着の臨時快速が設定され、しかも一般客も乗車可能である。動画配信とかで稼ぐならここまでやるのが弊社のポリシーなのだ。
というわけで乗っていこう。乗る列車はG3200系3両編成。E131系ベースの顔だが、扉間の大半が転換クロスシートという中部高速鉄道独特の座席配置をしている。
〜※〜
名古屋中央着。当たり前だがレール幅が広くて空気ばね台車を採用している中部高速鉄道はどの座席でも揺れが少なめで乗り心地が良い。
そしてダッシュで名古屋駅金時計に向かい…なんとか間に合った。むちゃくちゃフラフラするけど、なんとかなった。
侑「待ったー?」
シオン「全然」
歩夢「前日に侑ちゃんと名古屋入りしておいてよかったよ」
千歌「由美ちゃんおはよう。元気がないけどどうしたの?」
俺「こんな朝早くから呼び出すなよ!!元々仕事休みな上に両手の手術跡が痛いし、そのくせ4時半起きだったんだぜ?」
千歌「仕事休みでも長く寝るのはやめようね?」
俺「わかりました…」
仲喜「そうだ。今日私たちは14時間、鬼から逃げるという話を聞いているんだが」
千歌「その件なんですけど、今から逃げてもらう鬼を紹介します。私以外に5人いるよ」
曜「運動神経はピカイチであります!!全速前進ヨーソロー!!仲喜くん大好き、渡辺曜です!!」
四季「由美先輩に夫がいる時点で嫉妬しちゃう。中にまだ誰もいなきゃそこまでだけど。由美先輩とジュリーのことが大好き、それだけ。若菜四季と言います」
しずく「シオンさんまた他の人とイチャイチャ…、私のこと、本気で怒らせちゃいましたねぇ!!シオンさんの悶絶顔、見てみたいです!!シオンさん大好き、桜坂しずくです!!」
ダイヤ「勇輝さんも由美も揃ってお互いや私たち以外に手を伸ばすなんて片腹痛いですわ。捕まえたら青山ご夫妻を私の愛で粛清しようと思います、黒澤ダイヤと申します」
千歌「そしてこの私、高海千歌も鬼に加わります!!」
勇輝「7対5ですか…しかも相手はスクールアイドル経験者にヤンデレ。どうすればいいんですのこれ?」
千歌「でも私たちが動くのは10分後からだから平気だよ?」
仲喜「良くないよ!!早くルール説明しろ!!」
千歌「それなら今からルール説明をするね」
ルールは簡単で、とにかく千歌っちたちから制限時間内に逃げ切ること。制限時間は6時から20時までの14時間、逃走範囲内は日本全国。
逃げる方法はタクシーと飛行機以外なら何でもOKだが、弊社の路線、もとい中部高速鉄道はイカサマ(チート)とみなし使用厳禁。新幹線や特急は本家と異なり無制限に使用可能である。鬼もタクシーは使えない。
予算は1人25万円。学割も使用できるが、これを上回ったら自らの財布から出すことになる。
鬼の居場所は相手がスマホのGPSをつけている限り常にわかるが、逆に鬼にも俺たちの居場所はスマホのGPSを切らない限り常にわかる。GPSを切ることも可能。
逃げる側の魔法の使用・変身は一切厳禁で、破ったら500円ずつ罰金となる。
チーム戦ではなく個人戦で、乗車時は1人で良い。
時折簡単なミッションが出るが、制限時間内にクリアしないと不利になる。
行く先々で出会った女の子と仲良くするのは、鬼に見つからない限り可能だが、捕まり次第必ず尋問される。
色々ムズカシイナコレ…。というか、キュアエンデバー使えないか…。
勇輝「僕もこのためだけにキュアアトランティスの変身装置を新居町にオーバーホール出していたのに、もうやだ…」
ダイヤ「勇輝さんと由美のプリキュア変身装置はゲーム終了まで没収ですわ。終わったら返却いたしますので」
俺・勇輝「そんなああああああ!!」
千歌「とりあえずそろそろ6時だから、ゲームスタートだよ!!」
こうして俺たちの逃走劇は始まった。
〜※〜
というか、近鉄オタク、山のローカル線大好きとかなったら、俺の行動パターンは確実にバレる。とりあえず名古屋6:08発の名鉄特急に乗って豊橋まで逃げることにしよう。
鬼は6時10分まで動けないとはいえ、時刻表を確認する。
…えっ!?6時20分発のひかり号東京行きが豊橋に止まる!!
作戦変更。先回りされたらゲームオーバーなので知立で下車しよう。
6時31分知立下車。直ちに朝飯を購入し、三河線に乗ることにしよう。
〜※〜
しかし、手遅れだと気づいたのは三河線に乗り込んでからだった。鬼は豊田市方面に回り込んでくる可能性もあるぞ。それでも受け入れるしかないな…。
豊田市下車。その時悲劇が…
起きなかった。
もう一度言おう。
起きなかった。
つまり、鬼はいなかったのだ。だけど、
俺「あれ?ジュリーじゃん。無事だったんだ」
ジュリー「地下鉄で考えていたら丁度ここに行き当たったの」
俺「これからどうする?」
ジュリー「木曽の方面抜けようかなって」
俺「俺も一緒」
ジュリー「さあ、行くわよ!!」
てなわけで、次の愛知環状鉄道線に乗って高蔵寺まで抜けることにしよう。7:28新豊田発。ここで、知立のコンビニで買ったサンドイッチをいただく。ハムレタスサンドは美味しいよね。
高蔵寺に着いたのは8:02。そのまま改札を入り直し、8:05中津川行き快速に乗る。
しかし時刻表を見た限り、中津川でウロチョロしていてもゲームオーバーだから多治見乗り換えで美濃太田、富山と抜けることにする。
高蔵寺で乗車後、千歌っちからミッションが届いた。
千歌『千歌は今、仲喜くんを追って長野の方を先回りして向かっています。そこで逃走者のみんなにミッションを与えます。
「12時までに川の景色を撮影し、このLINEに送信せよ」
これが誰もできなかった場合、梨子ちゃんとルビィちゃんを鬼として名古屋駅から放出します。頑張ってね♪』
ジュリー「丁度特急ひだに乗るからいいわね♪」
俺「だな。とりあえず多治見まで向かうぞ!!」
ジュリー「うん!!」
盗聴器抜いておいて良かった。こんな仲睦まじいのを聞かれていたら絶対に嫉妬される。
〜※〜
多治見に8:14に着いてからは太多線へGO。8:22の美濃太田行きに乗ろう。
ジュリー「ただ、美濃太田からの列車に鬼が乗り込んでいたらどうしようね」
俺「それは俺も思った。だけど2時間も経っていればもう名古屋にはいないはずです」
ジュリー「それを信じたほうがいいわね。とりあえず美濃太田まで行くわよ!!」
2人「おー!!」
まず8:54に美濃太田着、そして特急ひだ3号に乗る…はずだったのだが。
勇輝「由美ちゃんたちもここに来たんだね」
俺「勇輝くんじゃないか。無事で良かった」
勇輝「最初の方は栄・大須一帯にいたけど、流石に滞留していてもいいことないから金山から岐阜経由でここまで来ましたの」
ジュリー「朝ごはんは?」
勇輝「一応岐阜駅で食べてきたよ。敷島珈琲店は美味しかったですわ」
俺「俺たちサンドイッチだけじゃ良くなかったかも」
ジュリー「そうね」
勇輝「2人はどうするの?」
ジュリー「特急ひだ3号に乗って富山まで抜ける気でいたわ」
勇輝「それなら僕も一緒に行くよ。だけどあのへんにダイヤちゃんが乗っていないか心配ですわね」
ジュリー「確かにね。ダイヤがいたらゲームオーバーだもの」
俺「しかしそーちゃんが心配だわ。アイツこの鬼ごっこに呼ばれんかったし、朝起きて俺がいないことに絶望していないかなぁ…」
そんなこんなで特急ひだ3号がやってきた。乗り込むと…、
そーちゃん「おはよう、由美」
勇輝「いやなんでいるの!?」
そーちゃん「朝早くから新豊田とか高蔵寺で目撃情報があったから、後から合流するつもりでいたんだけど」
ジュリー「実はあたしたち3人揃って日本全国鬼ごっこで逃げ途中なの。だから参加する?」
そーちゃん「もちろん僕も参加するわよ。千歌ちゃんに一声かけておいたもの」
俺「だけど4人になれば心強いね」
そーちゃん「そう言ってくれる姉がいるだけで僕ものすごく嬉しいわ♪」
とりあえず、富山に抜けることにしよう。到着予定時刻は12時32分だ。
下呂到着までに、車窓を撮影できたので、送っておこう。飛騨川はいつ見てもきれいだ。
千歌『よし、これでミッション完了だね。梨子ちゃんは長野駅から、ルビィちゃんは東京駅から鬼として、12時に放出することにするよ♪』
おいゴラァ!!ちょっと待てぇ!!もう我慢ならない!!
梨子ちゃんとルビィちゃんの、鬼としての放出阻止じゃなかったのかい!!
勇輝「とりあえず梨子ちゃんが富山に…来ないか。このまま金沢まで抜けましょう!!」
ジュリー「そうね」
俺は内心ブチギレで、うなずくことしかできなかった。
そーちゃん「どうしたの由美?なんか怒っているけど」
俺「今俺は怒っています。放出阻止じゃないなんて聞いてないよ!!」
ジュリー「その気持ち、あたしもすごくわかるわ。とにかく取り返しがつかないわけじゃないから、逃げ続けるわよ!!」
俺「せやな…」
とりあえずキレ気味なので寝ることにしよう。目が覚めたら10時半過ぎ。その時、悲劇の通知が届いた。
千歌『仲喜くんを無事に松本駅で捕まえました♪これから長野駅に連れて行って、梨子ちゃんと一緒にお仕置きするから楽しみだなぁ。ここからはダイヤちゃんお願いできる?』
ダイヤ『お安い御用ですわ。今こちらは大阪の方に向かったあと、富山の方に向かうことにしたのですが、誤って特急ひだ25号に乗って途方に暮れているところですわ』
山部仲喜、4時間33分で脱落。それよりダイヤ、鬼なのに何やってんねん。
それ以前に昼飯をちゃんと食べていたら終わるぞこれ。富山着いたら駅弁を買い、ジュリーは新幹線つるぎに乗って金沢まで出てもらい、勇輝くんは立山黒部アルペンルート方面に出てもらうことにし、俺とそーちゃんで直ちに泊方面の列車に乗ろう。俺とそーちゃんのタイムリミットは15分、ジュリーは14分、勇輝くんのみ20分。ここまでずっと一緒にやってきたが、次の列車から徐々にバラバラにならないと危険だ。
鬼の居場所を確認したが、四季ちゃんが信濃大町の方面に向かっている。鬼は車内で捕まえることはできず、最大で1人までしか捕獲不可能ということもあるので、俺かそーちゃんのどちらかを囮に出さないといけない。それくらいなら…、
そーちゃん「僕が四季ちゃんの囮になるから、由美は行きなさい!!」
俺「…本当にいいの?」
そーちゃん「とにかくお仕置き回避してほしいのは由美なの!!」
俺「…うん。その時はよろしく」
こうして、四季ちゃんに当たったらそーちゃんが囮に出ることになった。
〜※〜
12時32分、富山着。鱒寿司とブラックラーメン味玉、そして白エビかまぼこを買い、解散にしよう。
ジュリー「いい由美?あたしが捕まっても無事に逃げるのよ!!」
勇輝「僕もアルペンルートでしっかり逃げ切れるようにしますからね!!」
俺「約束するよ」
そーちゃん「行ってらっしゃい」
2人になったところでホームに戻ろう。午後からまた大波乱の予感しかしないが、まあいいか。
次回に続きます。その次に近鉄祭り、高山遠征、MDAと続きます。高山遠征の前に大阪遠征を書こうとしましたが、近鉄祭りに近くなるので見送りにします。