『植物図鑑』片手に過ごす辺境伯生活※現在十六話まで改訂済 キャラ挿絵追加   作:とおりすがりのふに族団長

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第十三話 第三王子の訪問、事後処理開始

うーむ、この状況を何と言うべきか・・・

例えるなら勤め先の会社の警備員さんがただの制服から防弾チョッキにヘルメット被った重装備になってしまった感じ。

つまりは重装備の近衛兵の皆さんが館を警備してて滅茶苦茶ものものしい。

しかし、よくよく見れば元々のウチの館の門番も居る。

「ベテランのゴードンさんさえ居れば見劣りしないのに・・・今日はお休みかな?」

そんな事を考えながら門を通る時に状況を聞いたら、第三王子「ベイリー・オンディーヌ」殿下が来訪中との事。

近衛の皆さんが重武装なのは、一応戦時中の要人警護任務の際の決まりだそうで・・・

「ぶっちゃけ鎧脱いで警備したいッス((;^_^A」

という切実な本音を聞いて吹きそうになった。

国境で見た人たちに比べると大分親しみやすい雰囲気だ。ウチの屋敷と相性良いかもわからんね。

「ちなみに第三王子のベイリー殿下 IS 誰?」

「・・・そういえば話題に出したことが有りませんでしたね。第三王子にあたる御方で、去年10歳で社交界に現れて一気に注目を集めているそうですよ」

ちなみに、上の王子もそろってイケメンらしいが、あまり社交界の場に姿を見せないらしく、完全に高値の花扱いだそうな

貴賓室でお待ちとの事なので急いで向かう。

「はてさて、どんな人なのかな~っと」

迎賓館の扉を開けて近衛兵に囲まれてソファに座っていた少年と目が合う。

いやいやいや、金髪碧眼やらリアル8等身やらのアニメ外見の見目麗しい人物に見慣れたこの目を焦がさんばかりのキラキラした貴公子がそこには居た。

自分の目で見たものが信じられずにひとまず扉を締めてアイリーンに一言。

「ちょっと人外の生物が居て直視出来ません!!」

「ちょっと何言ってるのか分からないんでさっさと部屋に入って挨拶してください!」

慌てた近衛の人が内側から扉を開けたのとアイリーンのツッコミキックが上手い事コンビネーションとなって。

貴賓室にダイビングヘッドで突っ込む羽目になり、そのままゴロゴロと転がり、上下反転した司会で貴公子と対面するハメになった。

「こんなカッコで申し訳ありません。辺境伯代行務めてる片山恭介です」

「こちらこそ初めまして。オンディーヌ王国第三王子、ベイリー・オンディーヌです。既に伝わったうえでとぼけているみたいですが、もう貴方は『辺境伯』ですよ」

なんてこった!王子から直々に告げられてしまった以上は認めざるを得ない。

「ちょっとお待ち下さい殿下。ちょっくらじーさんと話つけてきますので」

マンガ走りで走り出そうとした俺だったが、瞬時にアイリーンのアイアンクローでキャッチされる。

「殿下に失礼ですから止めて下さい。それに、カイル様を探しても無駄です。」

「無駄って、じーさん居ないって事?」

「はい、屋敷に戻ってから使用人の年長メンバーが一人も見当たりません。」

言われてみればいつもは半々位のローテーションで見かけるのに今日に限って若い面子ばっかりで「王子の相手してるのかな?」とも思ったが、

貴賓室で応対してるメンバーは若手ばかり。エルフメイド長も昨日俺の暴露で奥さんにおっかけ回されてた執事長も見当たらない。

「アイリーンさんの言う通り、前辺境伯は古参の部下の方々と共にこの地を去ったそうです」

アイアンクローから解放されてロボットみたいにぎこちない動きで後ろを振り返ると置手紙らしきものを懐から取り出す殿下。

うすうす分かってはいたが、どうやら俺のスローライフ志望は木っ端みじんに打ち砕かれたらしい。

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