『植物図鑑』片手に過ごす辺境伯生活※現在十六話まで改訂済 キャラ挿絵追加 作:とおりすがりのふに族団長
あっさりと『ハニートラップ』に引っかかって捕らえられてる『マケイン先輩』が捕らえられている詰所に向った俺達三人。
道中話を聞いた所、メルバーン子爵の息子さん達は特に危害を加えられては居なかったので、夜明けと同時に家に戻って貰う手配が済んでるそうな。
そして、驚くべき事に、最大の懸案だった『袋』までリスティは確保していた。
「恭介の『図鑑』と違ってこの『袋』は持ち主が許可与えれば他人でも使えるみたいだよ。」
何でも飲みの席で自慢げに見せびらかした所でロリっ子モード全開のリスティがおねだりをして、あっさりと手渡して使えるようにしてもらったらしい。
恐らくは手元から離れても戻せるという余裕からの行動だと思うが、そのまま意識を失ったから『袋』はリスティの手元に未だに残っている。
「王国軍に徴収されて空になってた蔵に、アタシの権限で出せるものは全部入れておいた。これでメルバーン領の問題は解決できると思うよ」
「助かったよリスティ。流石はベテラン・・・・って褒めてるのに蹴るな!?」
「ベテラン扱いするな!ターゲット一人で能力も大体分かってるんだから、これくらい簡単だよ。他人に使用権限与えられるタイプで助かったけど」
「恭介様の『図鑑』は他人が持っても白紙の本ですからね。」
俺の『図鑑』との違いか・・・F●式の『どうぐ袋』はパーティ共有だからかな?一時的にリスティをパーティに入れる事で使用可能にしたって考えるのがしっくりくる。
「それにしても風の浮遊石とか『コテージ』とか生じゃない食料・・・しかも割とリッチなのが大量にあるんだけど何なんだろね?」
なんですと?
「袋」を持ってるリスティの腕を掴んでリストを見る。確かに「コテージ」が数個と、大量の保存食(軍用ではない)がある。
「よく見れば瓶の果実ジュースもある。軍人がこんな物飲むか?」
リストを見れば見るほどヤバい想像が頭を駆け巡る。
「アイリーンさん。人を魔法でもっと眠らせるって出来る?」
「可能ですが、魔法を被疑者になると、リスティさんに一筆書いていただく必要があります。」
「別に書くのは良いけど、恭介は何を気にしてるの?」
「俺は『コテージ』の中に人が居ると思ってる。恐らくは『ヒューム伯爵家』の関係者だと思う」
俺の回答が相当予想外だったのか、リスティの顔が青ざめる。
「で、でも生ものを入れられないって・・・」
「正確には『直接』入れられないだろ?だから『コテージ』に入れたんだろうな。絶対逃げられない軟禁場所とは恐ろしい・・・」
どういう経緯でこうなったのかは正直知らないが、恐ろしい上に非効率的な支配の仕方だと思う。
決定的な証拠が見つかりにくいのは確かだけど、ずっと管理下に置かないといけないストレスと伯爵家の乗っ取りは釣り合うだろうか?
「兎に角、詰所行はキャンセルだな。リスティには悪いけど街の公園でコテージ開封できるように医者とか手配して貰って良い?」
「わかった、急いで準備する。」
「俺達は俺達で王室向けに書類揃えないと。アイリーンさんサポート宜しく」
国王は遠征中とはいえ、執務の代行者位は居る筈だから、この件を知らせる準備をしないと。
「はい、王室向けの書類は少し面倒ですからお手伝いします」
リスティと分かれてから4時間後、『ヒューム伯爵家』の関係者が続々と保護されたというニュースが飛び込んで来た。
〜神様鑑賞中〜
『エェ〜〜!!そんな使い方有りかよ!?』
人間の発想怖いとガタガタ震える神と天使であった。