ディスカバリーで殴り込む   作:ホワイト・フェザー

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3:未来を変える為に

さて木星でSDFを叩き潰した訳なんだが今後の事を考えよう。変えるべき未来として、

 

①オマー軍曹を助ける

②タイガース沈没の阻止

③SDFの地球侵攻阻止&レインズ艦隊長を助ける

④リトリビューション沈没の阻止

 

がある。この内①と②がほぼ同時期に起きるので阻止が難しい。でもやらないとね。その為にいくつか()()()が必要なんだよね。

 

「フェラン艦長、次の任務は弾薬補給後に命令が来るという認識で問題ないか?」

 

『その通りだ。間もなく補給艦とのランデブーポイントへ向かうところだ』

 

ならちょっと散歩に行こうかな。

 

「了解した。こちらはちょっと()()()()をしてから合流する。あとで会おう。カーク、アウト」

 

 

 

 

 

「カーク艦長、点検って嘘ですよね?何をするおつもりで?」

 

 コールは目の前に座るカークにそう聞いた。今まで彼女が学んできた技術の全てを凌駕する船を操るこの男は、例によってまたとんでもないことをサラッと言い始めた。

 

「ちょっと散歩に行こうと思ってね。行き先はまだ行ってない惑星と準惑星計7箇所だよ」

 

「……………」

 

 もう驚かん、と思っていた自分を殴りたい。まだ行ってない惑星と準惑星ってことは水星、金星、火星、土星、天王星、海王星、冥王星を意味する。小学生でも分かる事だ。でも火星って。火星って!

 

「あの…」

 

 おずおずと手を上げたのは部下の1人、マイケル・ヒロセ大尉。日系アメリカ人で航空力学の専門家だ。

 

「火星ってSDFの本拠地なんですけど」

 

よく言ってくれたマイケル!そのまま言い負かせてやれ!

 

「もちろん知っているよヒロセ大尉。なーに、戦闘しに行くわけじゃないんだ。ちょっとした散歩だよ」

 

散歩感覚で行く場所じゃないんだよな、とマイケルは小さい声でつぶやく。駄目だったか…

 

「散歩(殲滅)ですね、わかります」

 

 なんて物騒な事を言うのはアントニオ・ヘルナンデス大尉。海兵隊員だったが、負傷が原因で技術部門に移籍してきた。

 

「で、本当のところは何をやるんですか?」

 

 私より胸があってイケメン婚約者もいる(羨ましいなんて思っていない)キャシー・シンクレア大尉が聞くと、カーク艦長は椅子から立ち上がった。

 

「じゃあ一緒に見に行こうか。ついてきてくれ」

 

 

 

 

 

よく考えたら艦橋以外の場所に行くの初めてじゃね?

 

「まずここだけどみんなの個室ね。部屋の中はこんな感じだ」

 

大きめのベッドにデスク、クローゼット、風呂とトイレ。ごく普通のビジネスホテルみたいだな。

 

「えっこんな豪華な部屋使って良いんですか?」

 

「良いよ。やっぱ人間疲れや眠気があると駄目だからね、きちんと休める環境は必要でしょ」

 

その後格納庫へ行くと準備が完了していた。

 

「艦長、これは?」

 

「これはステルス探査機。これを太陽系にばら撒こうという訳だ」

 

 直径2メートルの球体、これがデータに作らせていた探査機だ。小型化した遮蔽装置と各種観測機器を内蔵している。これを大量に投下してSDFの動き、もっと正確に言うとオリンポス・モンスの動きを捉える。これで原作でオマー軍曹が戦死してしまう水星でのダーククオリーオプスに介入できる…はず。

 

「UNSAもSDFもジャンプシステムは同じだ。こいつはそのジャンプを観測し、データを送ってくれる。もちろん光学観測も可能だよ」

 

「素晴らしいですね。何か欠点とかやるんですか?」

 

コールが探査機を欲しがっているけど欠点あるんだよなあ。

 

「見ての通り球体でステルス重視で作ったから太陽光パネルがない。だから内蔵電源が切れたら自爆する仕組みになっている」

 

「ちなみに電源はどれくらい持つんですか?」

 

「1ヶ月」

 

「あー…」

 

 

 

 まあそれはともかく早速出発だー。まずは冥王星。公式にはUNSAとSDFとの間で争われている領域らしいけど非公式には中立地帯として扱われる。どっちやねん。はっきりしてほしいね。探査機10基くらい放出完了。

 

 

 次は土星。SDFがタイタンを奪ってるからそれなりに敵の艦艇がうろちょろしとるな。でも気にせず全速で探査機をばらまく。

 

「艦長、敵がめっちゃ近くにいるんですけど見つからないんですか!?」

 

「大丈夫、遮蔽装置を起動しているから。今までの宇宙艦隊の艦艇に搭載されていた遮蔽装置はタキオン放射や残留反陽子によって見破られる事があったんだが、ディスカバリーの遮蔽装置は最新型だ。発見する事は事実上不可能。例外があるとすればたまたま敵艦の攻撃が当たって一時的に遮蔽が乱れた時ぐらいだ」

 

 シミターを始めて見た時は『ぼくのかんがえたさいきょうのせんかん』って感じだったな。完璧な遮蔽装置、遮蔽状態でもワープや攻撃が可能、二重シールドにセラロン放射兵器…マジ無敵じゃんね。

 

 

 お次に金星。ここはUNSAの管理下にあり、重水素系燃料を多数の前哨基地に供給している重要なエリアだ。探査機は多めに設置しておこう。

 

 

 次、天王星。UNSAとSDF、どちらの勢力下でもない場所。だからこそ何かをこそこそしたい連中がいるかもしれない。なので探査機を天王星の周りにシュゥゥゥーッ!!

 

 

 お隣?の海王星に到着。リトリビューションのテイクンダガーオプスは成功した模様。しばらく敵は来ないかもしれないが念には念を入れて配置しておこう。

 

 

 太陽に一番近い水星。UNSAの資源採掘コロニーがいくつかある。ダーククオリーオプスが行われる採掘コロニー、ベスタ3もこの近くにある。ゲーム内ではオリンパス・モンスの攻撃で太陽に向かって飛ばされてしまうが、そうはさせない。ここには30基ほど、しかも広範囲に設置しておこう。

 

 

 

そして最後は。

 

「これが火星か」

 

 目の前にはSDFの本拠地である火星があった。流石は本拠地だけあって防衛の為に配置されている駆逐艦、巡洋艦、戦艦、空母は最低でも20隻は確認出来る。軌道上のタルシス造船所では数多くの艦艇が建造中。更に火星の衛星フォボスには鉄とニッケルの採掘所が、デイモスにはレアメタル採掘所と宇宙港、燃料補給所がある。軍備拡張にはもってこいの環境だな。

 

「艦長、探査機の展開が完了しました。平行して実施した偵察も完了済みです」

 

「ありがとう、データ。これで散歩はおしまい…いや待て」

 

「艦長?」

 

「データ、探査機を改造した魚雷ランチャーってまだ残っているか?」

 

 探査機作成の過程で色々と試しに作らせたんだった。光子魚雷の弾頭を探査機に入れて爆雷のように運用するタイプとか、魚雷ランチャータイプとか。

 

「魚雷ランチャーは4基残っています」

 

「よし。量子魚雷を各探査機に4基ずつ装填し、フォボスとデイモスの軌道上に2基ずつ配置しろ」

 

「了解です、艦長」

 

 ちなみに光子魚雷と量子魚雷は使えばなくなる。なくなったらポイントで購入できる。木星での戦いで得られたポイントは50000ポイントだった。ゲームにあったピュアスレットオプスがあの戦いで消し飛んだのが高ポイントの理由みたいだ。カタログを見る限り拠点となる大型移動施設の購入にはまだ足りないな。もっと頑張って原作に介入しないと。

 

「艦長、魚雷ランチャーの配置が完了しました」

 

「ありがとう、データ。よし、これで散歩はおしまい!タイガースと合流する」

 

 

 

 

 

 

 

 この後タイガースと合流してから各地の偵察情報をレインズ艦隊長に提出したら目眩を起こしていた。SDFの奇襲以降きちんと寝れていないのかもしれないな。健康には気を付けてほしいね。




新たな登場人物紹介

・マイケル・ヒロセ
男性。UNSA本部所属技術下士官。階級は大尉。ハワイ出身の日系アメリカ人。航空力学の専門家。

・アントニオ・ヘルナンデス
男性。UNSA本部所属技術下士官。階級は大尉。スペイン出身。元海兵隊員。歩兵が運用する銃火器の専門家。

・キャシー・シンクレア
女性。UNSA本部所属技術下士官。階級は大尉。イギリス出身。コール少佐より巨乳でイケメン婚約者がいる。電子工学の専門家。
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