学帽の男はドサッとその場に倒れた赤毛の男をヒョイっと持ち上げて窓から足をかけて出た。
カービィは二人のことが気になって、二人をこっそり追いかけてみることにしてみた。
追いかけていると、カービィはとても大きな家に着いていた。
豪邸だ。とてもじゃあないが、決して一般的な会社で働いて稼いでいるような人間が住んでるとは思えないほど広くて綺麗な家だった。日本特有の家の造りだ。きっと相当な金持ちなのだろう、と容易に想像できる。
小鳥の囀りがピッタシ家の雰囲気にマッチしている。
カービィはそんな光景を目の当たりにして、目を輝かせていた。ポップスターには、こんなものはなかったからだ。改めてカービィは世界ってまだまだ分からないことが沢山あるなぁ、と思った。
誰にも気付かれないようにササっと建物の影に隠れて息を潜めた。
すると女性の声が聞こえてきた。何か言っているようだが、カービィがいる位置にはあまり聞こえなかった。
だがどうやら何者かの写真を抱いているようだった。カービィはまたまた気になって、こっそり近づいた。
学帽の男は写真を抱いている女性に何か言った。女性はビックリしたのか、持っていた写真を落とした。
話し終えたのかさらに歩いていく学帽の男。
カービィは好奇心の塊である。一度気になったら、わかるまで探し尽くす性質タチなのだ。
カービィは学帽の男を追い続けた。
学帽の男はある部屋に入って行った。彼が入っていった部屋には、年老いて皺があるもののまだまだ肌にハリがあって若々しい男と、特徴的な髪型と服装をしている男がいた。学帽の男は赤毛の男を床に寝かせた。
「ダメだなこりゃあ。手遅れじゃ。
こいつはもう助からん
あと数日のうちに死ぬ」
若々しい男は赤毛の彼を見てそう言う。
その言葉を聞いてカービィは赤毛の男がヤバイ、ということは理解した。
「承太郎、お前のせいではない。
見ろ、この男がなぜDIOに忠誠を誓いお前を殺しに来たのか
その理由が…………
ここにある!!」
「なんだ………この蜘蛛のような形をした肉片は…!」
若々しい男は赤毛の男の前髪を上げた。
赤毛の男の額に何かがあるらしく、それを見た“ジョウタロウ”と呼ばれた男はビックリした。
カービィはそれが見えず、首、というか頭を傾げながら頭の上にクエスチョンマークを浮かべていた。
「こいつがDIOに忠誠を誓った理由だと…!」
「それはDIOの細胞からなる“肉の芽”
その少年の脳にまで達している。
このちっぽけな“肉の芽”は、少年の精神に影響を与えるよう脳に打ち込まれている…!」
「つまりこの“肉の芽”はある気持ちを呼び起こすコントローラーなのじゃ!
カリスマ!独裁者に従う兵隊のような気持ち!邪教の教祖に憧れる信者のような気持ち!
この少年はDIOに憧れ、忠誠を誓ったのじゃ!」
(“にくのめ”をのうにうちこまれると、“でぃお”に…ちゅうせいをちかう……。
つまり、でででだいおうみたいにあやつられちゃうのかな……だとしたら、ぼくがその“でぃお”っていうひとをやっつければいいのかな)
カービィは話を聞いているうちに、“肉の芽”を打ち込まれたらしい少年を助けたい、と思った。
そして“DIO”という奴もコテンパンにやっつけて二度とこんなことをさせないようにしたい、とも思った。
カービィのいた世界には、デデデ大王というカービィのライバルであり相棒の頼れる良いヤツがいるのだが、デデデ大王はよく憑依、洗脳、誘拐などされ、散々な目に遭っている。そこでカービィはデデデ大王を助けるために冒険に出たりすることもある。そんなことが結構あり恒例行事と化している。
そんな経験をしているのでカービィはなんだか落ち着いていた。カービィだって、そりゃあ初めてデデデ大王が操られてるって言われた時すごく焦ったけれど、これはもう慣れである。
そしてもう一つとある事があって、カービィがやらかしてさらに状況が悪化した、なんてことがあった。
その事が解決した時にデデデ大王から「お前の悪い癖は焦ると周りが見えなくなってついついやっちまうってとこだ。必死な時こそ冷静になって考えるといいんだ。」と教えられた。
なのでカービィは自分の欠点を直そうと思って緊急時に冷静に判断することを心掛けている。
「DIOはカリスマ。つまり人を惹きつける強烈な個性によって支配して、この花京院という少年に我々を殺害するよう命令したのだ…。」
「手術で摘出しろ」
「脳はデリケートだ。取り出す時こいつが動いたら傷をつけてしまう」
(ぼくの“ドクター”なら、“にくのめ”もとれるのかな…。
でも、さっきのひと“のうはでりけーと”だっていってたな…。
かきょーいん、ってひとのいしきがあればどんなにひどくてもなおせるはず…!)
「ジョジョ、こんなことがあった…。4ヶ月ほど前、私はエジプトのカイロで………
DIOに出会ったのだ!」
「!」
「ぱや……っ!」
「「「……!」」」
カービィと承太郎は吃驚した。
カービィはうっかり声を出してしまい、その声がその場にいた3人に聞こえてしまったらしい。
(どうしよう、そういえばじょーたろーとかきょーいんのことがきになってかってについてきちゃったんだった…。)
「今、声がしなかったかのう?」
「……ああ、したぜ」
「あの辺りの物陰から………」
3人の視線が、カービィの隠れている物陰に集中した。
「もしかしてDIOの刺客か…!?」
カービィは物凄い勢いで物陰から出た
「ぱややいやい!!!じょ、たろ、かきょ、いんぱや、ぽよよい、ぽよーぅ、ぽよお!(ごめんなさい!じょーたろーとかきょーいんのことが気になって勝手に着いてきちゃったんだ!)」
大声で謝った。そして頭を下げた。デデデ大王が、謝るときはこうすると伝わるぜ、と言っていたのを思い出しながらカービィは深く頭を下げる。それはもう、ランドセルを背負っていて、チャックが空いていた時バサバサと教科書や筆記用具が落ちるのが想像できるくらい勢いよく深めに。
そして三人は困惑した。
自分にしては結構書いたと…思います…………。