(例)「りんご!りんご〜ぽよぉ!(りんごだぁ!りんご〜!)」
前回のあらすじ。カービィは3人に全力で謝った!!
「スタンドか…!?」と疑われたカービィだったのだが、必死のジェスチャーでなんとか敵意がないことが伝わった……っぽい。まだ多少疑われているようだ。
(すたんど、っていうのはよくわからないけど、すたんどはどうやらこのひとたちのてきなのかな。
なら、ごかいはとけたみたい。ぼくこのひとたちにきがいをくわえるつもりはないからなあ……。)
カービィはとりあえず家に上げてもらうことにした。
「お前さん、名前は?」
若々しい男はカービィを抱き上げてそう言った。カービィはそれに反応してニッコリと笑顔を浮かべて答える。
カービィは名前を呼ばれるのが好きなのである。カービィ曰く、理由は特にないらしいが、なぜか良い気持ちになるらしい。だから名前を聞かれたのはカービィにとって嬉しいことだ。
「カービィ、カービィぽよ!」
「そうか、カービィか。わしはジョセフ・ジョースターじゃ。こっちは孫の承太郎、そして友人のアヴドゥルじゃ。ところでカービィ、君はどこから来たんじゃ?」
「ぷぷぷらんどぽよ!」
「ぷ、プププランド…?聞いたことがないのぉ…。」
そりゃそうである。なんたってカービィはここの世界の生き物じゃあないからだ。ジョセフの反応が正しい。
「う…………。」
花京院が苦しそうな声を出した。それに気付いてカービィはジョセフの腕から飛び出して花京院の近くに寄った。カービィは花京院が心配になった。DIOに打ち込まれた肉の芽で苦しんでいるのか、とカービィは考える。
「ぽよ……」
カービィはなにかドクターをコピーできる物がないか辺りを見渡した。だが、何もない。
すると承太郎が花京院に近付いた。カービィが承太郎の方へ目を向けると、承太郎の横には彼よりも大きい、霊のような者がいた。
「………俺のスタンドは一瞬のうちに銃弾を掴むほど正確な動きをする
だから、俺のスタンドで引っこ抜いてやる」
「!」
承太郎は花京院の顔を抑え、霊のような者が花京院の額にある肉の芽を掴もうとする。
「待て、承太郎!!」
「じじい!俺に触るなよ
こいつの脳に傷を付けず引っこ抜くからな」
「やめろ!その肉の芽は生きているのだ!
なぜ奴の肉の芽の一部が外に出ているのか、わからんのか!!
優れた外科医にも摘出できない訳がそこにある!」
霊らしき者が肉の芽に触ると、触手のようなものが承太郎の手に刺さった。
「ぽよっ!?」
「肉の芽が触手を出しました!まずい!手を離せ、ジョジョ!!」
アヴドゥルが焦りながらそう言った。カービィも承太郎が心配になった。
「摘出しようとする者の脳に侵入しようとするのじゃ!」
「……!
き……さま…!」
花京院が目を覚まし、承太郎を見る。
「動くなよ花京院
しくじればてめーの脳は御陀仏だ」
取り出そうと引っ張っていくと肉の芽の触手はどんどんと承太郎の脳の方へ進んでゆく。
それでも承太郎は至って冷静だった。
「手を離せジョジョ!顔まで這い上がってきたぞ!」
アヴドゥルは承太郎に手を離すように言い、止めようとした。
「待てアヴドゥル!わしの孫はなんて孫だ
体内に侵入されているのに冷静そのもの!
震えひとつ起こしておらん
スタンドも!機械以上に正確に力強く動いている」
ジョセフはアヴドゥルを止めた。
本当にそうだ。普通ならば焦ってしまうだろう。
そしてスタンドと呼ばれた者は肉の芽を取り出し、触手部分を引きちぎる。
肉の芽はジョセフの方に飛んだが、“オーバードライブ”と言って肉の芽を灰にした。
花京院は起き上がり額を触った。
カービィは花京院が無事だと判断して喜んだ。
花京院は承太郎の方を見た。
「なぜ…お前は自分の命の危険を冒してまで私を助けた」
「さあな。そこんとこだが…俺にもようわからん。」
承太郎はそう、花京院に言った。
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あの後承太郎の母、ホリィさんが救急箱を持って来て、花京院の額の治療をした。
そしてカービィと花京院は、承太郎の家に泊まることになった。
ちなみにカービィはホリィさんに夕飯をご馳走してもらったのだが、とても美味しくてついつい何度もおかわりしちゃったそう。
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翌朝。カービィがお腹を空かせてホリィさんを探しに行った。
昨日ご馳走してもらった夕飯がとても美味しくて、カービィはまたホリィさんの作る料理が食べたい、と思ったのだ。
「ぽよお……………」
だがカービィはこの広い家に迷って、ホリィさんを見つけられずにいる。カービィは諦めず、歩き続けた。
そして角を曲がるとそこにはスプーンが落ちていた。
カービィはなんだろう、と思いながらスプーンを拾い、すぐそばにある部屋をちらっと見た。
するとカービィはホリィさんが倒れているのを見つけてしまった。
「ぽよぉ!ほりぃっ、ほりぃっ、ぽよぉ!」
カービィはホリィさんに近寄って声を掛けても起きない。どうして倒れているのだろう、とカービィは思う。
もしかして、誰かに攻撃されたのか?
そういえば、承太郎のそばにいた霊のような者を、ジョセフが“スタンド”と呼んでいた。
カービィは以前、“スタンド”というのは敵なのか、と思っていたのだがどうやら違うのかもしれない。
前にカービィが目撃した、花京院と承太郎が戦っていたとき、花京院のそばに光ったメロンの擬人化みたいなヤツと承太郎のそばにいた霊のような者が見えた。
となると、“スタンド”というのは幽霊の相棒ということだろうか…。カービィが目撃した中では、その幽霊がその人と一緒にいるところしか見たことがない。
カービィはそんなことを考えた。
するとそこへ声に気がついたアヴドゥルが部屋に入ってきた。
「どうしたんだ、カービィ………
っ!!ほ、ホリィさん!!!」
ホリィさんの様子に気がついたアヴドゥルは急いでホリィさんの近くに寄った。
アヴドゥルはホリィさんの額に手を当てた。
「す、凄い熱だ…病気か…」
「ぽよ…………」
どうやら熱があるらしい。カービィは前にホリィさんが花京院の肉の芽をとった後の額を応急処置するため持ってきた救急箱がないか探してみた。カービィは物からでも能力をコピーできる。絆創膏やら消毒液やらの医療関係のものからドクターをコピーしようとしたのだ。
するとホリィさんは苦しそうに呻く。その時、首に何かの植物のようなものが見えた。
「こ…これは…!まさか…!
失礼…!」
アヴドゥルはホリィさんをうつ伏せにして、衣服を少し下ろした。
するとホリィさんの背中にはうごめく植物があった。
それを見たアヴドゥルはそれに触ろうとしたが、手が透けて触ることができなかった。
「スタンドだ…!
ホリィさんにもスタンドが発現している…!!
しかし、この高熱…スタンドが害になっている…。
ジョジョとジョースターさんにだけDIOのボディからの影響があり、ホリィさんには異常がないというので安心しきっていた…。
いや、安心しようとしていたのだ……。ないはずはないのだ…。
ジョースター系の血が流れている限りDIOからの影響はあるはずだったのだ…
ただ…!スタンドとはその本人の精神力の強さで操るものだ…。戦いの本能で行動させるもの…。
おっとりとした平和な性格のホリィさんには、DIOの呪縛に対しての抵抗力がないのだ…。
スタンドを行動させる力がないのだ…!
だからスタンドがマイナスに働いて害になってしまっている…!
非常にまずい…。
このままでは……死ぬ!
取り殺されてしまう…!」
“スタンド”が害になって死ぬ…。
“スタンド”は精神力で操るもの…。
カービィはなんとなく、スタンドがどんなものなのか理解した。
そして、ホリィさんがとても危険な状態なのも、理解した。
気がつくと入り口付近に、承太郎とジョセフがいた。
「す、スタンドが…!
ホリィ……!!」
ジョセフはそんな声を上げる。
承太郎は無言で、目元が暗くなっていた。
ジョセフは叫んで、承太郎の胸ぐらを掴み、壁際に押した。
「わしの……わしの最も恐れていたことがおこりよった………!
ついに娘にスタンドがぁぁ……!
抵抗力が無いんじゃあないかと思っておった…
DIOの魂からの呪縛に逆らえる力がないじゃあないかと思っておった……!」
悔しそうに話すジョセフ。
すると承太郎はジョセフの腕を掴んで手を離させる。
「言え!対策を…!」
「………ひとつ、DIOを見つけ出すことだ。DIOを殺して呪縛を解くのだ!それしかなぁい!」
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それから、承太郎のスタンドで、ジョセフのスタンドで「念写」したDIOの写真からエジプトに生息しているハエを見つけた。
かくして、カービィたちはDIOを倒しに、エジプトへ行くのであった。