ジャグラーさんがトレセン学園でなんかやらかすようです。 作:気まぐれな富士山
多分続かない(保険)
無幻魔人ジャグラス・ジャグラー。
光の裏切り者にして、闇の使者。
彼の宿敵、ウルトラマンオーブが光に身を置くなら、彼は闇に身を置く。
かつての友人と永遠に別たれた、哀しき闇⋯⋯⋯⋯。
という訳でもなく。
実は結構優しい人。
そんな彼が新しく向かった地球には、ウマ娘なるものが多く存在した。
宇宙警備隊→復讐者→執事→ストレイジ隊長を経て、彼の新しい職業は、トレーナー!
持ち前の技量と知識でトレーナー資格をサラッと会得し、今日はいよいよ初出勤日⋯⋯⋯⋯
〜5月中旬〜
「ここがトレセン学園か⋯⋯⋯⋯面白そうだ。」
怪しげに呟く彼の瞳には、一体何が映るのか。
「お待ちしておりました。」
彼を待っていたのは、緑の服を着た女性。
「蛇倉トレーナーさんで間違いありませんか?」
「はい。蛇倉ショウタです。」
「駿川たづなです。こちらへどうぞ。」
案内された場所は、理事長室の前だった。
「理事長。新しく配属されたトレーナーさんが参られました。」
「うむ!入ってきてくれ!」
「失礼します。」
扉を開け、中に入ると⋯⋯⋯⋯
「歓迎ッ!よく来てくれた!新任トレーナーよ!」
(おいおいマジかよ⋯⋯⋯⋯)
そこにいたのは、パッと見12〜14の少女だった。
「初めまして。蛇倉ショウタです。よろしくお願いします。」
「理事長の秋川やよいだ!君の評判はかねがね聞いている!賞賛ッ!今年度トレーナー試験の成績トップらしいじゃないか!」
「ありがとうございます。」
「うむッ!激励ッ!これからの成績にも期待している!」
「驚かないのですね、蛇倉トレーナー。」
「動揺はしましたが、あの場で驚いていては理事長に失礼でしょう。」
「フフ、あなたのような人は珍しいですね。それでは、こちらを渡しておきます。」
たづなさんから渡されたのは、選抜レースの出走表だった。
「ウマ娘と担当契約をしたトレーナーには、活動資金とトレーナー室が渡されますので、それまではなんとしても担当を見つけてくださいね♪」
(歩合制ってわけね⋯⋯⋯⋯)
「生徒の中にはもう既に担当を組んでいるウマ娘も多いので、お早めにお願いしますね。」
「早い者勝ちですか⋯⋯⋯⋯今日にも活動していいので?」
「構いません。あ、最後に行く所がありました。」
最後に、と案内された場所は、生徒会長室。
「シンボリルドルフさん。新任のトレーナーさんが参られました。」
「お入りください。」
「失礼します。」
ブロンドヘアー、いや、栗鹿毛に白のメッシュが入ったウマ娘が立っていた。
トレーナーであれば知らぬ者はいない。
『皇帝』として名高い史上最強、七冠を達成したウマ娘。
「初めまして。生徒会長のシンボリルドルフです。」
「蛇倉です。よろしく。」スッ
「よろしくお願いします。」ギュッ
お互いに握手をする。
その時、蛇倉にはわかっていた。
(皇帝、シンボリルドルフ⋯⋯⋯⋯やはり相当な手練だな。頂点にたち続ける者の感性を分かっている⋯⋯⋯⋯。)
彼女、シンボリルドルフがどれ程の戦場をくぐり抜けて来たのか。
その覇気から察するのは容易かった。
「蛇倉トレーナー。あなたはウマ娘に何を求めますか。」
「と、言うと⋯⋯⋯⋯?」
「いえ、簡単な疑問です。新しく配属されたトレーナーの方々にそういった疑問を呈するのが密かな楽しみでしてね。」
「ほほう?」
会話と疑問の中で当人の本質を見抜く。
上に立つ者、いや、強者がよくやる常套手段だ。
「私がウマ娘に求めるものはたった一つ⋯⋯⋯⋯。常識に囚われないという事です。」
「と、言いますと?」
「有り体に言ってしまえば『正義』⋯⋯⋯⋯自分の中の常識こそ最も疑うべき相手⋯⋯⋯⋯。それを自らの手で掴み取れるウマ娘こそ、私が求めるウマ娘でしょう。」
「なるほど⋯⋯⋯⋯」
「こちらからも聞きたいことが⋯⋯⋯⋯」
キ-ンコ-ン カ-ンコ-ン
「⋯⋯⋯⋯すまない、そろそろ会議の時間でして⋯⋯。」
「そうですか。では、機会があればまた。」
そう言いながら、退室しようとすると⋯⋯⋯⋯
ドドドド⋯⋯⋯⋯
「あっ、蛇倉トレーナー!扉から離れて!」
バァン!
「カイッチョー!遊びに来たよー!」
「テイオーッ!扉を開ける時は確認しろとあれ程⋯⋯!」
確実にトレーナーが吹っ飛んだと思ったシンボリルドルフだが、その心配は杞憂に終わる。
「お、元気だな。」
「うわおっ!?か、カイチョー!この人誰!?あ、新しいトレーナー!?」
(いつの間にテイオーの背後に⋯⋯⋯⋯!?確かに扉の前にいたのに!)
「カイチョー?ねぇ、カイチョーってば!」
「あ、ああすまないテイオー。彼は、蛇倉トレーナー。本日付けで配属されたトレーナーだ。ほら、挨拶しなさい。」
「そうなの?じゃあ、初めまして!僕トウカイテイオーっていうんだ!よろしくね!蛇倉トレーナー!」
「よろしく頼むよ。それじゃ、俺はこれで。」
「はい。お時間を取らせてしまい、申し訳ありません。」
「構いませんよ、シンボリルドルフ会長。」
ミステリアスな雰囲気を醸し出しながら、蛇倉は去っていった。
「なんか変な人だったねーカイチョー。」
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯」
「カイチョー?おーい!カイチョー!」
「あ⋯⋯⋯⋯すまないテイオー。」
「どうしたのさ?今日のカイチョー、なんか変だよ?」
「ああ、少し疲れてるのかもしれないな⋯⋯⋯⋯」
「そーだよ!きっと疲れてるのさ!最近は生徒会も忙しかったからね!」
「うむ⋯⋯⋯⋯よしテイオー。今日は一緒に併走トレーニングをしようか。」
「うわーい!やったね!」
自分の疲れと割り切り、シンボリルドルフは今日のことを次第に忘れていった。
この日を皮切りに、トレセン学園には新たな風が吹くことになるが、それは、また次回⋯⋯⋯⋯
ウルトラマントリガー面白れぇ⋯⋯⋯⋯