アングロアラブ ウマ娘になる   作:ヒブナ

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 今回より最終章です。よろしくお願い致します。


最終章 二つの軌跡
第72話 成果


 

『ウマ娘、トレーナー、ファン…ウマ娘レースに関わる人々全ての努力により、この大会が日本のウマ娘レース界に新たな風をもたらすことを期待し、開会の挨拶とさせて頂くッ!!』

 

 実行委員代表として、中央トレセン学園の理事長、秋川やよいが開会の挨拶を述べる。これはオンライン中継されており、他の予選会場も、同じものを聞いているはずだ。

 

 大会は、どの部門も予選、準決勝、決勝に分かれている。長距離部門の場合は、予選14人、決勝16人だ。

 

 予選はここ、東京レース場の3400mで行われる。AUチャンピオンカップの特集番組では、これが決勝戦のコースであると予測されていたが、見事に違っていた。

 

 そして…その予選の相手は…  

 

1リンドハイヅッダサガ

2サイレンスザニー中央

3セイウンバヤジット浦和

4ペールライダー中央

5グンジョウウンメイ中央

6モスカウグロムリン門別

7スペシャルウィーク中央

8ロードイフリート船橋

9スーパークリーク中央

10カノンフタマルサン中央

11オースミガッシャ園田

12アラビアントレノ福山

13ベルサイユピクシー中央

14マゼラアインスカサマツ

 

 スペ……すなわち、一番当たりたくない相手に、当たってしまったのだ。

 

「……」

 

 当然、アラもこの状況が相当まずいという事を理解していた。だから、俺達は、現状で打てるものの中で、最もハイリスクハイリターンな選択をした。虎穴に入らずんば虎子を得ず…ということになる。

 

「アラ」

「大丈夫、もし、うまくいかなかったら、その時は自分で考えるから」

 

 アラは、今までのトレーニングを信じるように、そう答えた。

 

 

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 ウマ娘達がゲートの前で準備をする中、ハグロシュンランは、メジロアルダンと共に観客席に座っていた。

 

「いよいよ、始まるのですね」

「はい、アルダンさんは…出なくても良かったのですか?」

「はい、今回は激しいレースとなるでしょう、私はこの体質ですから、強くなる皆様に、ついていけそうにありません、そのような不完全な状態でこの大会に出るのは、この場を用意して下さった多くの方々を、侮辱する行為であると思いますから」

「でも、応援ならば…ということでしょうか?」

「はい、オグリさんやクリークさんなどの同期のみなさんが、この大会で活躍し、大会を成功させたいという信念を持って、出ているのです、私は応援をもって、それに最大限、協力させて頂きたいと思っています。シュンランさんも、気持ちは同じ…そうですよね?」

「もちろんです」

 

 地方と中央、それぞれ違う場所で、同じ目的のために、奔走してきた双子は、大会成功を祈るギャラリーとして、ターフを見つめていた。

 

 

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「アラビアントレノさん、お久しぶりです」

「スペシャルウィーク、久しぶり」 

 

 スペシャルウィークとは、あのジャパンカップから会っていない。でも、彼女の走りは、そして領域は、より研ぎ澄まされているに違いない。

 

「……偶然って、意地悪ですね」

 

 スペシャルウィークは、そう口にする。

 

「…私、決勝まで勝ち抜いて、アラビアントレノさんと戦いたかったです。でも、現実は予選で当たることになっちゃいました」

「……そうだね、でも、私は“負けたくない”って気持ちは変わってないよ、良いレースをしよう」

「はい!…私も…絶対に、負けませんから!」

 

 私達はお互いに宣戦布告し、握手をし、ゲートに入った。

 

『ウマ娘達が、その所属を問わず集う舞台、AUチャンピオンカップ、その予選が、今、幕を開けようとしています』

 

 トレーナーの言葉を思い出す。

 

『準決勝へコマを進めるのは、どのウマ娘なのか、AUチャンピオンカップ、予選、東京3400m…今…』

 

 ガッコン

 

『スタートしました!!』

 

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『好スタートを見せたのはこの二人、ベルサイユピクシーとグンジョウウンメイ。続いてリンドハイヅッダ、外からはスーパークリーク、内を行きます、ペールライダー。1バ身離れてロードイフリート、それを見るようにサイレンスザニーとオースミガッシャ。半バ身後ろ、外からはアラビアントレノ、そしてスペシャルウィーク、今回はこの位置、セイウンバヤジット、2バ身差でモスカウグロムリン、殿はマゼラアインスです』

 

 今回、アラに行った指示は2つ。

 

 “手の内を見せるな”

 

 “向正面まで後ろは見るな”

 

 というものだ。

 

 アラは周囲を気にせずに、今の位置についた。そして、スペシャルウィークはアラをマークしている。

 

 条件は揃った。後はアラを信じるしかない。

 

 

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(アラビアントレノさんは、今回の対戦相手の中で唯一、情報が分からなかった…)

 

 スペシャルウィークは、心の中で、そうつぶやく。

 

 ジャパンカップが終わってから、中央はすぐに地方トレセンの情報収集に乗り出していた。潤沢な人員によって成される技である。しかし、アラビアントレノは高地トレーニングに出ていたため、その情報収集の網に引っかからなかったのである。

 

(プレッシャーをかけて、弱点が出てくるようにするしかない………アラビアントレノさん、私は、貴女を信用していますから)

 

 スペシャルウィークはアラビアントレノにプレッシャーを与えるため、少しスピードを上げて、距離を詰めた。

 

 サマードリームトロフィーの際、ミスターシービーはシンボリルドルフの実力を信用し、彼女に触れるか触れないかの距離まで接近し、コーナーリングを行った。スペシャルウィークの行ったことは、ミスターシービーのように相手の実力を信頼してのことだったのである。

 

 

 

「スペシャルウィーク、アラビアントレノを徹底的にマークしてるぜ!」

「振る腕と振る腕がぶつかるぞ!まるで張り付いているみたいだな!」

 

 観客達は、いきなりの展開に興奮し、声援を送る。

 

『各ウマ娘、第3コーナーへ』

『ウマ娘達は、起伏の激しいここを、もう一度通る必要があります。忍耐力が求められるレースになりそうですね』

 

 東京レース場の3400mは、日本のウマ娘レースで現在使用されているコースの中では、最長クラスのものである、なおかつ、スタンド前最後の坂を、2度登らなければならないのである。

 

『各ウマ娘、ベルサイユピクシーを先頭に、一度目のスタンド前に入りつつあります。』

『長いストレートで、ここからのコース取りについて考える娘も出てきそうですね』

 

 

(アラビアントレノさん、ペースは予測してた通りのスピードだけど、マークへの耐性が、かなり上がってる。かなりやってる筈なのに、全然手応えが無い。ゴールドシップさんやテイオーさん、なら、マークされるのを嫌がって何かしらの反応を示してくるのに)

 

 スペシャルウィークは、アラビアントレノに対し、違和感を感じつつあった。

 

(後ろを振り返らなくったって、張り付かれてる事は分かる。背中から、プレッシャーを感じるから。でも、後ろを見ないと決めてかかれば、いい感じに集中力が乗る。トレーナーからの指示は2つ、それを絶対に守るだけだ。)

 

 一方、アラビアントレノはスペシャルウィークが真後ろに居ることを、何となく察知していた。しかし、振り返らず、ただひたすら前を見て進む。

 

 

 

「なるほど、そういうことですか」

 

 観客席にいるハグロシュンランは、アラビアントレノを見て、頷いた。

 

「シュンランさん、どうかしたのですか?」

 

 それを見ていたメジロアルダンは、ハグロシュンランに問う。

 

「アラさんの意図が分かりました、ふふっ…これは予想外です」

「…?」

「アルダンさん、ここのバ場について、どう思いますか?」

「……」

 

 メジロアルダンは、自分の記憶を呼び起こす。

 

「タイムが出る場所……同時に、ウマ娘の脚には、優しくない、硬い場所です」

 

 メジロアルダンは、かつて、日本ダービーで脚を痛めたウマ娘である。そして、その年のジャパンカップでは、イタリアから来たトニビアンカというウマ娘が骨折をしており、彼女の中での東京レース場の印象は、『バ場が硬く、脚部への負担が大きい』というものであった。

 

「そうですね、恐らく、アラさんは、それを利用しているのだと思われます」

「利用…ですか?」

「はい、このレース、後半になればなるほど、アラさんに有利になる…そんな気がします。」

「シュンランさん?」

 

 メジロアルダンは、ハグロシュンランを見つめていた。

 

 

 

 

『スタンド前を過ぎて、第一コーナーへ、先頭ベルサイユピクシーからしんがりモスカウグロムリンまでおよそ15バ身の差といったところ』

『残り一周、各ウマ娘の動きから目が離せません』

 

(……何で、動じないんだろう、有記念の時のグラスちゃんみたいに)

 

 スペシャルウィークは、アラビアントレノを監察、マークし続け、動じない彼女に対し、不気味さを抱く。スペシャルウィークは、前走の有記念で、グラスワンダーをマークする戦術を用いていた、グラスワンダーはそれに動揺し、冷静さを欠き、追い詰められた、そして、2着はかなり長い間、判定が行われていたのである。

 

(でも、ここで早めに前に出たら、アラビアントレノさんの思う壺、私がマークされて、どんどん体力を削られていくだけ、ここで冷静に運べば、脚を残せる、勝てるだけの!)

 

 しかし、スペシャルウィークが慌てることは無かった。彼女は冷静に自分が早めに仕掛けることのリスクを予想し、控えるという決断に至ったのである。

 

 

 

『1コーナーから2コーナーへ、ベルサイユピクシーとグンジョウウンメイ、レースを引っ張ります。リードは6バ身、続いてリンドハイヅッダ、少し内寄りになりましたスーパークリーク、ペールライダー。2バ身離れてロードイフリート、いやサイレンスザニーそしてオースミガッシャ。1バ身離れ、外からはアラビアントレノ、後ろにはスペシャルウィーク、セイウンバヤジット詰めてきた。3バ身差でマゼラアインス、殿はモスカウグロムリンです』

 

(スペシャルウィーク、慌てて仕掛けて来ないか。でも、大人しくしてくれてる方が、こっちもやりやすい。本当はもっと速いペースで巡航出来るんだけど、抑えなくちゃいけないからね、だから見ててよ、抑えたままの私を)

 

 アラビアントレノは、スペシャルウィークが仕掛けて来ないことに安心していた。

 

 

 

『レースは向正面へ、縦長の展開となっています』

 

(よーし…それで良い、手の内を見せないでいけ、レブ縛りだ)

 

 高地トレーニングは、酸素の薄いところでトレーニングし、そこの酸素濃度に身体を順応させることで、身体のパフォーマンスを向上させるものである。アラビアントレノは、トレーニングによって、巡航速度やピッチなど、レースでのパフォーマンスは向上していた。

 

 だが、慈鳥とアラビアントレノは、それを最初からお披露目しなかった、スペシャルウィークは必ず、アラビアントレノをマークすると予想していたからである。

 

 マークは、相手の隙を伺って仕掛けたり、プレッシャーを与え、末脚勝負を有利に持ち込むために行われる。その過程で、ウマ娘は、相手の動きを観察しているのだ、そして、その時自然と行っているのが、相手の能力の分析である。

 

 そして、アラビアントレノが後ろを向かなかったのは、スペシャルウィークからのプレッシャーで体力を浪費せず、集中力を維持し、高地トレーニングで向上させたパフォーマンスを最後の局面で発揮出来るようにするためのものであった。

 

 つまり、二人が行っているのは、スペシャルウィークに、アラビアントレノの実力を過小評価させ、最終直線で突然の高パフォーマンスを発揮し、スペシャルウィークを消耗させるという、撹乱作戦であった。

 

(アラ、今のお前はボアアップしてるんだ、それを直線で発揮して来い)

 

 慈鳥は、向正面を走るアラビアントレノを見つめ、そう言った。

 

 

『ベルサイユピクシー、グンジョウウンメイ。リード狭まって4バ身、続いてリンドハイヅッダ、ここでペールライダー、前に出る、こちらはまだ動かないスーパークリーク。1バ身離れてロードイフリート、サイレンスザニーは並びかけるように外から行く、内に入ったのはオースミガッシャ。1バ身離れ、外からはアラビアントレノ、後ろにはスペシャルウィーク、セイウンバヤジット詰めてきた。そのすぐ後ろ、マゼラアインス、内にはモスカウグロムリンです10の標識を今通過!』

 

(残り1000m…ここからペースアップ)

 

 アラビアントレノは、周りを確認し、下り勾配を利用し、ロングスパートの予備動作を見せ、ペースを上げる。しかし…

 

(タイミングは、同じだった…私も!!……あれ…アラビアントレノさん…大きく仕掛けない…)

 

 その勢いは、ジャパンカップと比べると、小さなものであった。そして、スペシャルウィークは、アラビアントレノの前に出る形となったのである。

 

(オーバーシュート、スペシャルウィーク、ここからは追いかけさせてもらうよ)

 

 アラビアントレノは、スペシャルウィークの後ろについた。

 

 

 

「シュンランさん、アラビアントレノさんが後半になればなるほど有利とは…どういうことなのですか?」

 

 メジロアルダンは、先程のことについて、ハグロシュンランに問う。

 

「簡単に言えば、アラさんとスペシャルウィークさんの違い…ですね」 

「違い…」 

「一つは、体重、少なくない体格差がありますから、もう一つは、脚部です」

「体重……確かに、圧力は面積と重量が大きく関係していますから、長距離戦の負担は、スペシャルウィークさんの方が大きいですね、ですが、脚部…脚質では無くて…ですか?」

「はい、アラさんの脚部は、頑丈なのです。それも、普通ではない……まるで、走るためでなく、重いものを運ぶために、生まれて来たかのように…です」

「そうなのですね、体重、脚部の頑丈さ、そして、このコースの硬いバ場…さらには激しいアップダウン……なるほど、納得致しました。ですが、スペシャルウィークさんは領域に至っています、この勝負、まだまだ、わかりませんね」

「………」

 

 メジロアルダンの返答に頷き、ハグロシュンランはアラビアントレノの勝利を祈っていた。 

 

 

 

(……振り切れない)

 

 スペシャルウィークは、後ろを見る、前半とは逆に、今度は彼女がアラビアントレノに張り付かれていた。

 

(前半、プレッシャーをかけてた筈なのに…向こうも…疲れてる筈なのに…!)

 

『第3コーナーを抜けて第4コーナーへ、各ウマ娘が次々と仕掛け準備、スペシャルウィークはどんどん上げてきている、アラビアントレノも追随の構えだ!!』

 

 アラビアントレノは、前半に後ろを見ず、プレッシャーによる消耗を抑えていたため、スペシャルウィークに容赦なく圧をかける。

 

(スペシャルウィーク疲れの色が見えてきた、でも、まだ脚は残してるはず、それに領域だって…でも、私だって、勝ちたくてトレーニングしてきたんだ。負けられない…!)

 

『第4コーナーをカーブして勝負は最後の直線へ、最初に駆け抜けて来たのはスーパークリーク!しかし後続も追いすがるぞ!!』

 

(負けられない…負けられない…負けられない!!!)

 

『ここでスペシャルウィークが外から攻めるぞ!!スーパークリークとはほぼ横並び!!』

 

 スペシャルウィークは、領域を出し、前へと進む、会場は凄まじい熱気に包まれている。

 

(末脚…でも…消耗で、グリップ力が落ちている、内に隙間が開いた…そう…この瞬間を待っていたんだ!!)

 

 アラビアントレノは、脚部の負担増加による疲労で、膨らみながら末脚を使った隙間に、素早く入り込んだ。

 

『アラビアントレノが来たぞ!!後ろからはセイウンバヤジット、最内からはペールライダー』

 

(アラビアントレノさん…やっぱり…!)

 

 スペシャルウィークはアラビアントレノが並びかけて来たことで、戦意が高揚する。

 

(スペシャルウィーク…凄い末脚…でも…私だって、トレーニングしてきた、強くなった、だから!!)

 

 アラビアントレノは、耳を絞り、高地トレーニングで強化したパフォーマンスの全てを発揮する。

 

 ドォン!!

 

(何…あの…ピッチ…)

 

 スペシャルウィークは、圧倒される。

 

 

「高地トレーニングにより、高まったピッチ、そしてパワー…それから絞り出されるのは…限りなく、鋭い末脚……アラ…行け!!」

 

 慈鳥は、熱い瞳でアラビアントレノを見て、そう言った。

 

『アラビアントレノがスペシャルウィークとの横並びの状態から脱した!!抜け出した!!そのままの勢いで坂を登りきり、今ゴールイン!!』

 

ワァァァァァァァァッ!!

 

『アラビアントレノ、準決勝へコマを勧めました!!』

 

 高地トレーニングの成果──純粋に強化した肉体が、領域に勝った瞬間であった。

 

 

=============================

 

 

…勝った…スペシャルウィークに…勝った。

 

「アラビアントレノさん」

「スペシャルウィーク」

「おめでとうございます…凄く、強かったです」

「ありがとう」

 

 スペシャルウィークは祝福してくれた。だけど、その目には涙が浮かんでいる。

 

「………ッ」

 

 彼女は、目をゴシゴシとこすり、涙を拭って、再び私の方を向いた。

 

「でも、私はまだまだ、貴女に挑戦し続けます。強くなります。だから……その時が来たら…また、私と走ってくれませんか?」

「スペシャルウィーク……もちろん」

 

 ガシッ

 

 私とスペシャルウィークは、握手を交わした。

 

 

=============================

 

 

 全ての予選は、予定通りに終了した。アラビアントレノが出ている長距離では、優勝を狙うハッピーミークが、阪神3000mの舞台でオグリキャップを撃破し、準決勝へと進んだのだった。

 

 

 

「…予選は互角の勝負……面白いわね」

 

 トレセン学園の生徒会室では、予選の結果を見て、マルゼンスキーはそうつぶやいていた。

 

「そうだな、準決勝も、無事に終わって欲しいものだ」

 

 シンボリルドルフが、それに続けて発言した。

 

 コンコン

 

 唐突に、ドアをノックする音が、その場に響く。

 

「このノックの仕方は…シービーか」

「御名答〜」

 

 入ってきたのはミスターシービーであった。

 

「どうしたの?」

 

 マルゼンスキーは、来た目的を、ミスターシービーに問う。

 

「さっき、トレーナーさんから準決勝の出走表を貰ってさ、早速それに備えて練習したいって思ってるんだ」

 

 ミスターシービーは、出走表を二人に手渡す。彼女は予選で新潟の3200mを勝っていた、それ故、練習相手を求めていたのである。

 

「福島の」

「2600なのね……」

「そう、それで、面白いのは対戦相手…手伝ってくれる?二人とも」

 

 ミスターシービーは、半ば興奮気味に、そう言った。

 

「好敵手として、やらせてもらうさ」

「スーパーカーに、付いてこられるかしら?」

 

 そして、二人は頼みを快諾した。そして、ミスターシービーは…

 

「やっと戦えるね、アラビアントレノ」

 

 と呟いた。

 

 三冠ウマ娘という大きな壁が、アラビアントレノに迫りつつある。

 





お読みいただきありがとうございます。

新たにお気に入り登録をしていただいた方々、ありがとうございますm(_ _)m

アンケートへのご協力、ありがとうございました、最後の対戦相手は、ハッピーミークとさせていただきます。よろしくお願い致します。

ご意見、ご感想等、お待ちしています。

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