魔水晶王女(俺)は魔王の一人である   作:ちゅーに菌

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黄色い一撃

 

 

 

これは…どういうことだ?

 

クロロを蹴り飛ばしに行く間、リリウムちゃんの教師をチィに代理を頼んで帰って来てみれば家や門は無事だが、庭に500m級の巨大なクレーターが出来ていた。

 

クレーターに近付くと中心にネメシスがめり込んで倒れていた。

 

「ッ!?おい!何があった!」

 

俺は駆け出しネメシスを助け起こした。

 

「ま…まさかあんな大物が出やがりますとは……やられてしまい…まし……た………」

 

「大物?何の事だ?おい!」

 

聞く前にネメシスは気絶した。

 

くそっ…まさかSSランクとは言え魔王が倒される程の敵が来るとは一体何があったんだ?

 

俺はとりあえず担いで家のなかに入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中に入るとヴィッセルさんとリリアナちゃんがリビングにいた。

 

「あ、スドーさん!」

 

「すどーさんなのです!」

 

二人は俺に気付くと同じタイミングで詰め寄ってきた。

 

やっぱり親子だなコイツら。

 

「り、リリウムが拐われてしまった!」

 

「のです!」

 

ふむ、そうか………………………ん?リリウムちゃんが拐われた?

 

「なんだと…」

 

「「…!?」」

 

俺を中心に温度がかなり下がった。

 

いかん、キレかけて勝手に魔法が発動しかけた。

 

「詳しいことを…いいえこいつから見ましょう……記憶魔水晶(メモリアルクリスタル)

 

俺の右手は淡く七色に輝きだした。

 

「それは…六属性に属さない魔力を感じる…まさか固有魔法?」

 

リリアナちゃんとヴィッセルさんは手を見て驚愕していた。

 

「ヴィッセルさん説明は後です」

 

俺は肩に担いでいたネメシスを左手で抱えると輝く右手を勢い良く頭に差し込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光線(レイライン)!』

 

マスターの放った光線は人形の的の丁度中心の胸に当たりました。

 

私特性の的には傷ひとつ付きませんが接触ヶ所が発光するので当たったのがマスターでも良くわかります。

 

『良くできましたでございますよ。後は命中率を上げるだけでございます』

 

『えへへ~』

 

褒めるとマスターはにへらと笑いました。

 

全く、本当にマスターは可愛いでございますね…あ、涎が。

 

『…?どうしたんですか?』

 

『いいえ、なんでもございません。それより続きをしましょう』

 

しかし…あのヴィッセル様はマスターに性教育はしなかったのでしょうか?今時こんなに純粋無垢な娘なんてそういませんでございますよ。

 

…………ならその内、私が手取り足取りお教えしましょう…じゅるり。

 

『ところでチィちゃん?』

 

『なんでございましょう?』

 

『なんで的が二等身ぐらいの師匠(黒ビキニ水着バージョン)のヌイグルミなんですか?』

 

………………。

 

『憂さ晴ら…げふん。目の保養…げふん。どうせなら見て楽しい的の方が良いと思いまして』

 

あの鬼畜森の水晶メイドめ…あの時は危うく死にかけたでございます…。

 

憂さ晴らしにはピッタリでございます♪

 

しかし、マスターは何故か非常に胸に攻撃を当てる確率が高いでございますね。

 

………まあ、そこには触れないようにしましょう…マスターが怒られると本当に恐いでございます。

 

『そうなんですかー』

 

スドー様のスリーサイズや身長、体重その他もろもろに至るまで全て把握しておりますので小指大から原寸大の成功な人気をお造りすることができます。

 

今度、セクシーポーズの等身大人形でもキッチンに置いて置きましょうか……ぷ…引きつった顔が目に浮かぶでございますよ。

 

え?等身大人形のしよう用途でございますか?

 

夜のお供げふん、言わぬが花でしょう……ぐへへへ…。

 

『へぇ…ここが彼女の住む所ねぇ。中々良いと頃ねぇ』

 

『へ?誰ですか?』

 

『!?』

 

私はその人物を見るとマスターを抱えて後ろに飛び退きました。

 

『…混沌妖薔薇(クロノス・ローズ)……なぜ貴様が…』

 

『あらぁ?良く見たらネメシスちゃんじゃないのぉ?久しぶりねぇ』

 

『え?知り合いですか』

 

『すいませんマスター、白昼夢(ホワイトアウト)

 

『ふぇ?………すー…すー』

 

マスターが淡い光に包まれるとマスターは眠りに落ちました。

 

マスターを木陰に移動させると混沌妖薔薇に向き合いました。

 

『要件はなんでございましょうか?雑草様』

 

『あらぁ?酷い言われようねぇ、まぁ良いわぁ。魔水晶の魔王は何処かしらぁ?魔力を辿ったらここに来たのよぅ』

 

そう言うとクロノス・ローズは人差し指を立てました。

 

『あんな綺麗な森の魔王ならさぞ美しいのでしょうねぇ………うふふふふ…』

 

この雑草妖怪…スドー様を喰うきでございますね……そうはさせません!

 

私は地面を蹴り低く飛び、空中を蹴りクロノス・ローズの真横に片脚を振り上げた体勢で止まりました。

 

振り上げられた私の脚は黄金色に光っていました。

 

その瞬間、私の脚が揺らぎ、消えたように見えました。

 

神速(スーパーソニック)!!!』

 

ズゴォォォォン!!!

 

クロノス・ローズを中心に威力の余波で地面が円形に潰れ土煙が巻き起こります。

 

75Lvの身体を私のような魔王ですら視認できない速度で動かす魔法でございます。

 

そのせいで私ですら脚などの部分展開が限界なのでございます。

 

流石に腕の一本ぐらい…、

 

『あらぁ?激しいのねぇ』

 

『なっ!?』

 

土煙が晴れるとクロノス・ローズは人差し指一本で私の脚を受け止めていました。

 

なんて馬鹿げた身体能力…顔色一つ変えずに受け止めるとは……いやその前にコイツ…神速が見えてやがります…。

 

『悪い子にはぁ』

 

飛び逃げようと思いましたが、既にクロノス・ローズは私の脚を掴んでいました。

 

あ、ヲワタのでございます。

 

『お仕置きよぉ♪』

 

クロノス・ローズは私を地面に転がすと上私の胴に股がって両手を押さえつけてきました。

 

『な、何を…』

 

そのまま、クロノス・ローズは私の首筋に舌を這わせてきました。

 

『オ・シ・オ・キ・よぉ。私とぉ…シましょう?』

 

『………………………優しくシて欲しいでございます』

 

あっ…あんっ……そこは……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は途中で記憶の読み取りを止めた。

 

クロノス・ローズ………さっきの女か…。

 

記憶魔水晶は魔水晶魔法Lv30で覚える魔法で、対象の記憶を見たり消したり改竄したり、逆に俺の記憶を見せたり他の人に見せたりできる便利な魔法である。

 

「むにゃむにゃ…そんな激しいでございますよ…」

 

ネメシスは蕩けた顔で口の端にヨダレを滴ながら寝言を言っている。

 

「………………」

 

要約するとコイツはリリウムちゃんを守ろうとしたが結局、クロノス・ローズとやらに双方同意の上で食べられてネメシスが先に落ちて伸びていただけなようだ。

 

しかも庭のクレーターもネメシスが作ったようだな。

 

「おい、起きろや」

 

ズドン!

 

一撃ボディーブローを入れ、床にそっと投げ落とした。

 

「ゴハッ…あれ妙にお腹が痛い?スドー様おはようございます」

 

さて、とりあえず…、

 

「………………」

 

ピピピピピピピ…。

 

「す、スドー様?何故無言で片足を上げて脚にゆっくりと神速を掛けているのでございますか?」

 

俺のねんど〇ろのようなソフビ人形を勝手に作成した上に職務放棄してよろしくヤって止めにリリウムちゃんを奪われるとはね……。

 

「なあ…ネメシス…」

 

「は、はい?なんでございましょうか?」

 

「光の速さで蹴られた事はあるかい?」

 

「へ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その直後、凄まじい轟音と共にリビングの庭側の壁が吹き飛び、直線上のモノをなぎ倒しながらくの字に折れ曲がった黄色い何かが吹き飛んで行った。

 

後日、ポラリスの外壁の内側に翼の生えた人の形をした何かが激突したような割れ跡があったらしいが俺はなにも知らん。

 

 

 

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