魔水晶王女(俺)は魔王の一人である   作:ちゅーに菌

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本は投げるものである

「ふむ…まあ、これぐらいで終わりにしておくとするか」

 

その言葉を聞いて俺は地面に突っ伏した。

 

「つ…疲れた」

 

結局あの後のダンダリアンの魔法から始まりこの世界の一般常識まで叩き込まれ、青い太陽が登り降りを3回ぐらい繰り返したところで終わった。

 

コイツ…鬼だ…スパルタンだ…。

 

「まあ、丸3日は使ったからな、それなりに君も精神的に疲れているだろう」

 

「疲れた…」

 

「ふむ、ひとまずチュートリアルは終了したのでこれからの事は自由にするといい」

 

「え…あの長い話はチュートリアルだったの?」

 

「カッカッカ、そう言うことだ。これは餞別だ」

 

そう言うと俺の目の前にピンク色で花の柄が刺繍された小さい弁当箱をいれるような巾着袋と金色の手乗りサイズの招き猫の貯金箱が出現した。

 

「え?なにこれ」

 

触ってみるてもただの巾着袋と貯金箱に……………………前言撤回、この巾着袋中身に底がないし貯金箱は何故か裏に16桁(千兆)までメモリがあるメーターがあった。

 

「それはいくらでもモノが入り出し入れ自由な袋と無茶苦茶金が入り取りだせる貯金箱だ。まだ中身は空だがな」

 

……なんだこのファンタジー分の無駄遣いの物体は…。

 

「カッカッカ、では私はこれで失礼するとしよう、また会うこともあるだろう。ではその時まで」

 

「お、おい」

 

そう言い終わるとダンダリアンから目玉が消えてただの緑色の本になった。

 

「結局なんだったんだアイツ…」

 

パッと出てパッと消えやがった…世界の観察者ねぇ。

 

「たっく…」

 

渋々身体を起こしてとりあえず巾着に貯金箱を投げ入れると吸い込まれるように貯金箱は巾着の闇へ消えてた。

 

「マジで四次元〇ケットかよ…いや四次元巾着か?」

 

次に本を手に取りパラパラ内容を確認するが至って普通の本だった。動いたりはしなさそうだ。

 

「ん?魔物図鑑?」

 

めくっているとその単語が目に入った。

 

「へーこれは便利そうだ」

 

そう思いページをめくると白紙だった。

 

「あれ?」

 

パラパラとめくってみるが白紙白紙白紙、文字も絵も何もなかった。

 

あの野郎…不良品を掴ませやがったな…。

 

次あったらぶっ殺すと憤慨していると1ページだけ絵が見えた。

 

「ん?今絵が…」

 

ページを戻し絵のあったページを見るとそこには胸をざっくりと開けたドレスと手足の鎧が一体化した服を着たアルビノの美人が描いてあった。

 

名前は…魔水晶女王(クリスタルノヴァ)

 

「…てっ俺じゃねぇか!」

 

本を地面にビターンと投げつけた。

 

しまった。思わずツッコんでしまった。

 

本を再び拾い上げ俺のページを見た。

 

 

魔水晶女王(クリスタルノヴァ)

 

《概要》

256体目の最後の魔王で魔力値は魔王3位、身体値は魔王4位、総合序列は魔王2位。

 

魔水晶世界の統治者で魔水晶生命の頂点に君臨するエレメント系最強の魔物。魔水晶生命を創造する能力と魔水晶を自由自在に操る能力を持ち更に6大魔法を全て使えまた、魔水晶系固有の魔法吸収能力も持ち合わせているため魔法を受けると逆に回復し、魔法を行使する時に髪の色が変わる。更に魔法を使わずとも力だけで大概の魔王をなぶり殺しに出来る程の身体値を有する。

 

 

…………………………………………………………………………………一言言わせてもらおう。

 

なにそれこわい。

 

256体中2位?魔水晶世界の統治者?魔法吸収能力?他の魔王をなぶり殺し?

なにそれこわい。

 

どんだけ強いんだよこの身体!確かに強い身体が欲しかったけど規格外過ぎるわ!人間のにの字のたて線の一本目すら原型がねぇじゃねぇかよ!というか息継ぎ無しでこれだけ叫んでるのに何故息切れしないこの身体!?」

 

多少錯乱しながら本に目を落とすとまだ説明に続きがあることに気が付いた。

 

《スリーサイズ》

99/57/84

 

《趣味嗜好》

GLの気があります。女性要注意。

 

 

「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

全力で本を投げた俺は悪くない。

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