魔水晶王女(俺)は魔王の一人である   作:ちゅーに菌

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レズっ娘師妹

 

 

 

結局、リリウムちゃんが言う町に着いたのは夜だった。

 

「あれが魔物都市ポラリスです!」

 

訂正、町じゃなくて都市だった。

 

元気よくリリウムちゃんの指差す方向には巨大な鉄扉に守られた門があり、それを外壁が囲っていた。

 

都市の門や外壁は50m程の高さがありそうで更にそれがどこまでも続くような光景は現代人の俺でも圧巻だった。

 

ポラリス…北極星か……魔物都市と言うのは気になるがそれより一つとても気になることがある。

 

「…到着したのは良いがあの門…閉まってないか?」

 

「え……えぇぇぇぇ!?あ…夜には正面大門は閉まるんでした……」

 

「oh…」

 

それは大変だ。入れないじゃないか。

 

「いえ、入れないことは無いんですがここから反対側に回らなければならなくて…」

 

「ちなみにこの巨大な外壁をつたって裏に回るまで掛かる時間は?」

 

「えっと…えへへ、半日ぐらいあれば…」

 

「却下、ダルいな正面から入れば良いだろ」

 

「え?でもどうやって…きゃっ!?」

 

「ちょっと飛ぶぞ、と」

 

俺はリリウムちゃんを小脇に抱えると外壁目掛けてジャンプした。

 

「へ?きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」

 

ははは、そんなに喚くなよ。

 

高々100mぐらいジャンプしただけだろ?

 

俺はそのまま内壁の近くにそっと着地した。

 

「ひいぃぃ…師匠ぉぉ…ホントに人間ですかぁぁ?」

 

「ははは、やだな。(元)人間に決まってるじゃないか」

 

今でも人間だぞ?心は。

 

「ふぇぇぇ…腰抜けちゃいましたぁ……」

 

リリウムちゃんは立てなくなってしまったようだ。仕方ない。

 

「よっと…」

 

「はわっ!?い、いったい何を?」

 

「お姫様抱っこ…かな?立てないんじゃ仕方あるまい」

 

今は(身体は)女同士だ。何も問題あるまい。

 

「あ、はい…」

 

リリウムちゃん一々反応が可愛いな、名前の厳つさからは想像できない。

 

「家はどこだ?」

 

「え~と…街のあっちです!」

 

「あっちだな、とうっ」

 

「きゃぁぁぁぁぁぁ!?また飛ぶんですかぁぁ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蛇足だが、目撃者の証言からこの街の一角では夜に叫びながら空飛ぶ白い謎の女の都市伝説が出来たと言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここだよな……?」

 

「はい!家です!」

 

「もう一度聞くぞ?ここだよな?」

 

「はい!私の家ですよ?」

 

「はぁ…病院行こうか…リリウムちゃん」

 

「な、何で信じてくれないんですか!?ここが私の家ですよ!!」

 

だってお前ここ…。

 

「公爵家だろ…」

 

ドーンと言う表現が正しそうな凄まじく立派な門構えの建物が建っていた。

 

「私はベイオウルフ家の長女ですよ!」

 

「嘘…どう考えても町娘の末っ子だろ」

 

「ヒドイです!?」

 

「リリウム?…リリウムか!?」

 

リリウムちゃんとコントをしていると檻のような門の中から声を掛けられた。

 

「あ!お父様!」

 

抱かれたままのリリウムちゃんの父親のようだ。

 

「い、今開けるぞ!」

 

「はい!お父様!」

 

父親とやらは門を開けるとリリウムちゃんに駆け寄った。

 

ふむ、娘思いで何よりだ。

 

リリウムちゃんは父親似らしい、父親は金髪だ。眼の色はリリウムちゃんと違い青だがな。

 

ちなみにリリウムちゃんの眼は緑色だ。

 

「心配したぞ!こんな夜遅くに帰るとは…」

 

「ごめんなさい…お父様…」

 

「まあ、帰って来たから良しとしよう…で?抱えてくれている美人はいったい誰だね?」

 

はて?美人とは一体誰のことやら…………………ああ……解ってるよ…俺だよな…はあ…。

 

「いや、それよりリリウム…まさか…怪我をしたのか!?」

 

ああ、リリウムちゃんがお姫様抱っこされてるからな…いや、俺が先だろお父様。

 

「いや、違うの…その…もう、師匠…あんなに激しくスル(ジャンプする)からじゃないですか…」

 

と、頬を赤らめてイヤンイヤンと首を振りながらリリウムちゃんは答えた。

 

結構怖かったのだろうな。

 

「ははは、(空を駆け回る体験は)中々イイものだっただろ?」

 

「もう…師匠ったら…今度は優しく(運ぶことを)シてくださいね?」

 

「それは約束できないなぁ。可愛いなあ、リリウムちゃんは……ボソ(妹の次に)」

 

「も、もう…し、師匠ったら…お世辞が過ぎますよ…」

 

はて?何か親の前でしてはいけない会話をしているような気がするが気のせいだろ。うんうん。

 

「リリウムが……………」

 

ん?

 

「リリウムが禁断の花園に足を踏み入れてしまった!!!?リリウム!私のリリウム…そっちはダメだ…百合園に行っては……リリウム…うっ(ガクッ)」

 

お父様とやらは話途中で段々目が虚ろになってきて終いにはぶっ倒れてしまった。面白いお父さんだ。

 

「お父様!?」

 

はて?何か気絶するような要因があっただろうか……『もう、師匠ったら…あんなに激しくスルからじゃないですか』『ははは、中々、イイものだっただろ?』『も、もう、し、師匠ったら…今度は優しくシてくださいね?』『それは約束できないなぁ、可愛いなあリリウムちゃんは』『も、もう…し、師匠ったら…お世辞が過ぎますよ…』…………………ふう、結論から言おう。

 

エロ同人漫画出せるわ。

 

タイトルは師弟百合姦物語とか?禁断の花園でサブタイトルはレズっ娘師弟とか?

 

なんでもいいがそんなもん間近で見たら親ぶっ倒れるわ。

 

「お、お父様!しっかりして!」

 

やっと歩けるようになったリリウムちゃんが俺の腕の中から離れ、お父さんを揺すった。

 

お父さんは『すまんマリアよ…娘の子は見れそうに無い……』とか『やはり母の温もりを求めたか………孫が見たかった…』とか地面に突っ伏して口から白い魂のようなものを吐きながら呟いてる。

 

おいコラ、今、母の温もりがどうとか言っただろ、俺は男だ、全く。

 

しかし流石ファンタジー、リアルに口から魂が見えるぜ。

 

しかし…このカオスどうしようか?

 

俺は親子漫才のBGMをバックに現代日本からは考えられない満天の星空を見上げながら思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お父様の誤解を解いた頃には日が登っていました。やったね!リリウムちゃん!晴れて朝帰りだよ、まる

 

 

 

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