魔水晶王女(俺)は魔王の一人である   作:ちゅーに菌

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ベイオウルフ家の家庭事情と二女(自宅警備員)

 

 

 

「いやー、クローラーワームから助けて頂いた上、娘を家まで送り届けて貰った上にリリウムの教師にまでなっていただいてどうもありがとうございます」

 

朝まで掛かり何とかお父様…もといヴィッセル・スワローアイ・ベイオウルフことヴィッセルさんの誤解を解き、今は屋敷の客間にいる。

 

 

んで、俺のステータスを公開しないという条件付きでリリウムの家庭教師を住み込みですると言う事で落ち着いた。無論、給料も出る。

 

こんないかにも妖しそうな女を好条件で雇うのは、何でも光魔法を使える人が極稀な上、基本的に光魔法使いは国の騎士団に入っている為、雇うならトンでもない金額が必要らしい。

 

それがどれぐらいかは解らんが、公爵家が雇わないぐらいなら相当取られるんだろうな。

 

ちなみに月謝は金貨三枚だと。

 

だが、俺はこの世界の金貨の価値が解らないぜ!ぶいぶい!

 

「いいえ、俺はリリウムちゃんの師匠ですから」

 

ちなみに、何で俺をそんなに信用するんだと聞いたところ、リリウムちゃんが俺に非常になついており慕っているからそんな人が悪い奴な訳がないと言われた。

 

「師匠ー!よろしくお願いいたします!」

 

リリウムちゃんがペコリと頭を下げた。

 

うむうむ、リリウムちゃんはどことなく妹に似てて可愛いいなぁ…でも何で俺の膝の上にいるんだ?しかも俺の胸に寄りかかって、でも可愛いから許す。

 

「所でスドーさん」

 

「はい?」

 

ステータスを見られるのはマズいので地球での本名の須藤(スドウ)と名乗っている。

 

どうもスドウではなくスドーと呼ばれているがまあ、いいだろ。

 

「家事とかできますかな?」

 

「出来ますよ?」

 

ふっ…誰が妹に家事を教えたと思っている……この俺だ!

 

食事を作る度に産業廃棄物(ダークマター)が出来上がり、白いシャツを七色に染めるバリバリのキャリアウーマンの母親に代わり俺が須藤家の家事全般を行っていたのだ!

 

お陰で『いつでも嫁に行けるな』と母親に言われる程だ……………………………………………………………………本当に嫁に行けるよう(女)になっちまったよ……あ、目から塩水が。

 

「どうしたのですかな?」

 

「いや…昔を思い出してちょっとね…」

 

「スドーさん…名を偽るのは深い事情があるのですな」

 

「師匠……」

 

いや違う。とは言えないピュアな目で見つめてくる二人、コイツら確実に親子だ…。

 

「そ、それより家事が何ですか?」

 

視線に耐えられなくなり話を戻した。

 

「おお、そうでした。出来れば家事もして貰えませんか?」

 

「え?家事を?別に構いませんが公爵家なら使用人も沢山いるんじゃないですか?」

 

勝手な貴族のイメージだけどな、メイドやら執事がズラーっと。

 

「いや…ウチは…」

 

「私が説明するのですよ」

 

ヴィッセルさんが口ごもるとヴィッセルさんの座るソファーの後ろから半眼の眠そうな顔をした金髪の女の子がひょこっと顔を出してきた。

 

「リリアナ…一体どこから入ってきたのだ?」

 

「あ!ただいまですリリアナ!」

 

「お帰りなのです。おねーちゃん」

 

そう言えばリリウムちゃんが自分は長女だとか言ってたな…本当だったのか。

 

「すどーさん。私はリリアナ・アロバトロスアイ・ベイオウルフなのです。よろしくーなのです」

 

この娘はリリアナちゃんと言うらしい。

 

リリウムちゃんと違い髪はツインテールにして服はゴスロリ服のようなものを着ている。

 

ツインテール、萌えポイント1追加だ。

 

袖の長さが自分の手より長い為、手が袖のなかに隠れ、萌を醸し出している。

 

ゴスロリブカブカ袖、萌えポイント1追加だ。

 

リリウムちゃんと顔はとても良く似ているが、リリウムちゃんより遥かに胸があり逆に身長は10cm以上小さいようだ。

 

ロリ巨乳、萌えポイント1追加だ。

 

「わーい、合計3萌えポイントなのでーす」

 

そう3萌え…って心読まれた!?

 

「リリアナまた訳の解らない事言って…師匠を困らせちゃダメですよ」

 

「なにやら不思議な電波を受信したのですよー」

 

バカな…魔王の心が読めるはずなど…リリアナ・アロバトロスアイ・ベイオウルフ、ステータス。

 

 

リリアナ・アロバトロスアイ・ベイオウルフ

 

種族:人間

年齢:14

職業:自宅警備員

ランク:B

身体値:3600

魔力値:8000

スキル:

《魔物使い》

《土魔法Lv10》

《電波少女》

 

 

自宅警備員って何だよ………心を読めたのは電波少女のせいか、恐るべしロリツインテゴスロリ萌え袖巨乳…。

 

「あー、それで家の事を簡単に説明すると、とっても貧乏なのです」

 

…ナンですと?

 

「公爵家なのに?」

 

公爵家って言ったら爵位は一番上、超上流階級じゃないか。

 

「爵位は一番上でも財産の量とは比例しないのです」

 

「そうなのか?」

 

「そうなのです。確かにベイオウルフ家はスピカ国が創国以前から今まで500年以上ある由緒ある名家なのですよ」

 

へー、凄いじゃん。

 

「だがしかし、由緒やら名家やらで暮らせたらお金はいらないのです」

 

…眠そうな顔してズバズバ言うねこの娘。

 

「なぜなら、魔物都市ポラリスを含めたベイオウルフ領は他の公爵領の約10倍と言う広大な領地を持っているからなのです」

 

「?……それって問題あるの?」

 

「ちっちっち、大問題なのです。広大な領地を持っていても収入は他の公爵家と大差無いのです」

 

「え?それって」

 

「そうなのです。他の公爵家と同じぐらいの収入で10倍の領地を治めなければならないのです」

 

うわぁ…。

 

「更に、家の領地の約85%がランクB以上の魔物の巣窟になっているのでとても人が住めたものではないのです。実際の収入源はポラリス内での収益ぐらいなのです」

 

「えげつないなぁ…」

 

「ちなみに領内の10%は魔王が住むと言われる魔宮となっているのです。ポラリスを中心として東部に"魔水晶の森"

、北部に"理想郷"、南部に"棘の山"と言う名の魔宮があり、西部には王都フォーマルハウトがあるのです」

 

って事は人が住めるのは精々5%ぐらいの土地かよ……スイマセン…多分魔水晶の森は俺の領地です。

 

「トドメにこのポラリスの防衛費やら、兵士の給料やら、兵士の死亡手当てやら、王都への納税やらetc…家の家計は火の車なのです」

 

「なるほど、つまり俺に家庭教師とメイドさんを頼みたいと?」

 

「そう(だ)(です!)(なのです)」

 

ハモりやがって…。

 

「だが断る。と言いたい所だが、乗り掛かった船だ。それぐらい構わないぞ?」

 

「ありがとうございます師匠!」

 

リリウムちゃんが俺に抱きついてきた。コラッ胸に顔を埋めるな。

 

「良かっなぁ」

 

「良かったのです」

 

残りの二人はその光景をほのぼのと見ている。

 

「これでやっとマトモな夕飯が食べれそうだ」

 

「食べれそうなのです」

 

「おい、ちょっと待て」

 

『?』

 

二人合わせて首を傾げるな、と言うかおっさんの首傾げとか誰得だよ。

 

「その会話だと一体お前ら何を食べてたんだ?」

 

「我が家には誰もご飯を作れる人が居ないので素材本来の味を楽しんでいたのですよ」

 

ヤバい…俺の居ない日の須藤家と大差無い。

 

「不憫な……そろそろお昼時だな、早速昼食でも作ってくる」

 

「あ、私がキッチンまで案内します」

 

俺はリリウムちゃんと手を繋ぎながら厨房に向かった。

 

マトモな食材があることを祈る。

 

 

 

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