IS ~蒼穹を舞う願いの翼~ 作:バニラアイス
翌日。気の早い小鳥のさえずりが呼び水となって、薄皮を纏う意識が現実へと導かれる。目が順応を始めて視覚から得られた情報が脳に伝わっていき──
「……?」
視界に飛び込んで来た乳白色の天井に違和感を感じ、首をかしげた。確かお偉いさんが手配したホテルの天井は 息苦しい程の煌びやかな装飾が施され、派手さが目立っていたずだ。少なくともこんなシンプルな造りはしていない。
「……あぁ。そっか」
何故だろうと、違和感の正体を探るべく寝起きの緩慢な脳を動かすと、ここは寮室で、昨日学園に入学した事を思い出す。
時計を確認すれば四時半になる少し前。いつもより随分早い時間に目が覚めたのは、慣れていない環境が起因しているに違いない。
もう一度意識を手放して床に就くか、活動を開始するか。二つの選択肢が頭に浮んできたが、前者はあってないようなものだろう。
ゆっくりと身を起こして、ぐぐぐと筋肉を伸ばす。就寝中に圧迫されていた血液が解放され、寝起きの身体に心地いい感覚がじんわりと広がっていく。
ある程度凝った筋肉を解してからベットを降り立つと、隣でスヤスヤ寝息を立てている同居人の姿が目に入る。無防備に晒された寝顔を見て、あぁ、ちゃんとベットで寝たんだという感想を抱いた。
実のところ彼女は日付が変わる頃まで例の作業を続け、ふと気付いたら机で寝落ちしていたのだ。風邪を引かぬよう毛布を掛けてはみたが、気休め程度の対応で万全には程遠い。
ろくに休憩を取らずあれだけ必死に作業し続けていれば疲労も溜まるだろうし、整った環境で眠り直した事に他人事ながら密かに安堵した。
脇に置いていたバックの中から着替えを持って洗面所兼脱衣所へ。面倒だからその場で着替えてもいいのでは、と思いはしたが、異性が同在する部屋となればその気も消え失せる。
俺は手早くトレーニングウェアに着替えると彼女を起こさないよう静かに部屋を出た。寮の玄関をくぐり、脇に逸れてから準備運動を開始する。筋肉や腱より関節を重点的に動かしてから深呼吸を五つ。まだ埃を含んでいない朝の清々しい空気を肺に取り込んでから走り出した。
寮から本校舎、本校舎から本島へと繋がるモノレールの発着場へ。このルートを反復し続ける。
ここ一週間はホテルで軟禁に近い生活を強いられていたので、日課ともいえる走り込みを禁止されていた。毎日続けていただけに、不可抗力とはいえど止めざる負えなくなったのは、罪悪感にも似た気持ちが滲み出る。
一応隔離されている間も筋肉トレーニングはこなしていたが、やはり全身を連動させて動く行為には遠く及ばずというべきか、体力はそこそこ低下しているようだ。
いつものペースで走っているにも関わらず、体感一五キロほど走ったところで呼吸のテンポに乱れが生じてきた。ろくに動いていないせいで肺の機能が落ちているのだろう。前は二〇キロは余裕だっただけに、不甲斐なさが胸を燻っていく。
「不味い、な……早いうちに取り戻しておかないと」
来週には代表戦も控えているし、体力を取り戻しておかなければ痛い目を見るのは明白。体力は失うに易く、得るに難い類のものだ。理想は常に維持、向上を目指し続ける事だが、生憎人間そう上手くはいかない。実際今の自分がそうな訳だし。
損失量を抑えるためにも早急な復元が望ましい。
故に、もう少し走ろうとする気持ちが芽生えるが、同時に学生としての微細な自覚が焦りの感情に待ったを掛けた。
今までのように気ままに過ごすだけの生活であれば多少の無理は許容出来よう。しかし今の自分は学園に属する学生であり、今日も勉学という名の勤労の義務が課せられている。
走り込みが原因で学業に支障をきたそうものなら、織斑先生必殺の一撃を身に受ける事になるだろう。俺の脳内で織斑が端末にぶっ叩かれる映像が高解像度高音質で再生される。知り合って一日目にして既に織斑のアイデンティティと化したあの無慈悲なる一撃(ちなみに昨日だけで五回受けていたそう)を享受するのは痛い事に対してそこそこ耐性のある俺でも流石にごめん被りたい。
焦燥にも似た感情を鎮火し、あらかじめ決めていた時間と共に切り上げる。額に滲む汗を拭い、踵を返す。寮に帰るまでの道のりをクールダウンに当てながら俺は部屋に戻った。
「あっ……」
開錠し、扉を開けた俺を出迎えたのは、制服に着替えた同居人だった。昨日と同じく、彼女は自分の学習机に向かってひたすらキーボードを打ち込んでいる。
走り込みを始めてから一時間。太陽は未だ顔を出しておらず、恒星より先行する光が黒い空をやや青みがけた頃合い。寮の食堂が解放されるまで幾分余裕があるが、考えるにどうやら彼女は早起きするタイプのようだ。それとも俺と同じように環境の変化で睡眠の質に影響が出るデリケートなタイプなのか。
とにもかくにも、こうして同居人と目が合ったのだ。目の前の少女が内気であるのは昨日の少ない交流で分かったし、ここはこちらの方から挨拶の一つでもして然るべきだろう。
そう考えて挨拶を口にしようとした瞬間だった。
「お……おはよう」
意外な事に、こちらが口を開く前に彼女の方から挨拶をしてくれた。先手を打たれた事に驚いて目を開く。
「ど、どうしたの?」
「え……や、なんでもない。おはよう」
戸惑いを誤魔化すように挨拶を返して部屋へ上がる。着替え一式を持って『シャワーを使わせてもらうよ』、とだけ断り浴室に入れば、『ごゆっくり』と壁越しのくぐもった声音が聞こえてくる。
「どういう事だ……?」
汗の塩気でベタつく肌を温かいシャワーで洗い流しながら考える。少なくとも昨日の限りではああも自分から話してくる気配は無かった。どちらのベットを使うか、浴室を使用する時間帯はどうするか。部屋のルールを決める際に多少なり会話を交えが、話を振るのは常時こちらで彼女は聞き手に徹していたはず。
記憶が正しければ彼女が自主的に口を開いたのは最初の俺が二人目の男性適合者か否かを訊いた時だけだ。
思考にリソースを割いていても無意識に身体は動くもので。気が付けばシャワーの水栓バルブを締め終えた手はタオルに伸びていた。
身体の水気をふき取り、制服へと着替える。備え付けられたドライヤーを手に取って長い髪を乾かしてから洗面所を出た。
「シャワー使う? 使うんだったら給湯器の電源付けておくけど……」
「……平気。顔もさっき洗い終わったから」
「分かった」
言って玄関と隣接した簡易キッチンの壁に付けられた給湯器の電源を切る。ピッと軽快な電子音が鳴ったのを確認してベットに腰を落とした。
「……起きた時にはもう居なかったけど、何かしてたの?」
教本のページを繰っていれば、タイピングを止めた彼女から声が掛かる。なんというか、随分積極的になったと感じるのは気のせいでは無いだろう。
一体短い時間の中でどんな心境の変化があったのか定かではないが、何はともあれ相手から話すきっかけを作ってくれたのは同居人としてのコミュニティを築く良いタイミングであった。
「ちょっとトレーニングをするために外に出てた」
「トレーニング……?」
「うん。って言っても大層な事じゃなくて、ただの走り込みなんだけど」
「……そう」
何をしていたか答えれば、興味なさげに呟く同居人。外見でものを判断するのは悪いかもしれないが、見るからにインドア系な彼女には、あまり面白みが無い話題だったのかもしれない。
せっかく振ってくれた会話をこうも容易く途切れさせる訳にはいかない。何か話題を、と面白みの無いものしか詰まっていない脳内の引き出しを模索していれば、彼女の方から微かな呟きが発せられた。
「あり……がと、う」
「え?」
唐突に告げられる感謝の言葉。記憶を反芻した限りでは感謝をされるような行動を起こした覚えは無い俺は眉根を寄せて疑問を呈した。
「ごめん、何でお礼されているのか全然分かってないんだけど……」
「……昨日の夜に、机の上で寝てた私に布団を掛けてくれたから……」
小さく掠れ、途切れ途切れだが確かに告げられる感謝の内容。布団を掛けた、ただそれだけ。
聞いた限りではそれほど大した事をしていない様に思えるが、まぁ行動に対して抱く感情は人それぞれだろう。
「いいって別に。当たり前の事をしたまでだし、ルームメイトが風邪を引いたら俺だって後味が悪い。ともあれ何事も無くて良かったよ。まぁでも、出来る事ならこれからは布団の中で寝てくれると嬉しいかな」
苦笑交じりに言えば、『今後はそうする』と承諾してくれた。最後にもう一度ありがとうと言葉を零して、こちらに向けていた身体を机に戻す。再開されるタイピング音。それに混じってふうぅっと強張った緊張を解すように吐かれた息の音には、敢えて深堀する真似はしなかった。
食堂が開くまでの間、各々勝手に自分の時間を過ごす。俺は教本を読み耽り、彼女はディスプレイと向き合う。同じ時間を共有している自覚は無いが、不思議と初日のような距離を測りかねる感覚は希薄となっていた。
◇ ◆ ◇
時間は過ぎ、昼休み。仲睦まじく昼食を共にしていた織斑、箒の二人を尻目にいそいそと胃の中にご飯を突っ込んだ俺は特別に支給が許された校内地図を片手に校舎を散策していた。
元々は本校舎の一施設である図書室に赴こうとしていたのだが、学園では本の内容をデータ上に保管していて、その内容であれば部屋にあてがわれた端末でいつでも閲覧が可能なのだそう。
無論、紙媒体の本も取り扱っているようだが、濡れる心配もなければ、読み終わる度に返却する必要もない。わざわざ足を運んで誰かに借りられていた、なんて悲しい事も起こらないのだから、デジタル化された書籍が普及するのは当然と言える。
色々と便利なのだろうが、如何せんデジタルよりアナログ方が好ましい俺に限って言えば、手続きが面倒で疎遠されがちな紙媒体の書物の方が魅力的に映る。
聞けばISの教育に特化したこの学園においては娯楽が目的の一般書籍はもとより、IS関連の資料も取り扱っているようで。基本的な指南書から扱いに慣れた上級者向けの応用書、またある技能一点にのみに焦点を置いたものまでレパートリーは潤沢に揃っており、教本だけではカバーしきれない内容を補完する事が出来るのだそう。
そんなわけで俺はつい先ほどまで図書室に向かっていたのだが──残念な事にその予定は破棄せざる負えないようだ。
「……」
背中に一定の視線を感じ取る。偶然すれ違った女子生徒らからは物珍しさで半ば必然的に視線を飛ばされるが、後ろに張り付く視線はそれらのものとは完全に毛色が異なっていた。
後ろの誰かが放つ視線には興味で飢えた欲求を満たそうとする色より、相手の行う一挙手一投足を逃さぬよう注視する、そんな独特の硬い感触がある。この感覚には既視感があった。
最も近いのは監視・観察といった類。始めは慣れない環境生活が原因で生み出した幻覚だと楽観視していたが、念のため上の階に行ったと思えば下の階に行く、まるで放浪者のように不規則性に富んだルートで散策を続けていても背中に張り付く視線が剝がれる事は無かった。自分の中で疑念が確信へと変わる。
意図して追跡されている。
本来なら尾行が発覚した時点で何が目的か、適当な場所に誘い込むなりして情報を聞き出すものだが、追跡者の尾行練度は正直
付いてくるだけ無害と言い切れるが、こうも意味深な視線を向けられれば落ち着かないというもの。プロ相手ともなれば愚策でしかないが、今回の追跡者の練度を考えれば手慣れの可能性は限りなくゼロに近い。
状況から判断して、まぁいいかと。俺は自分から追跡者に接触する事を決めた。
一番近くにあった階段へ早足で向かい、付き纏う追跡者の死角に入ると同時に息を殺す。俺が今居る階は二階、つまりは階段に向かった時点で上るか下るかの二択が存在している。相手からすれば尾行対象を見失うのは避けるべきであり、加えてその状態で複数のルートの選択肢が生まれるのは面白くない。
「……来たか」
そうなると当然、一早く相手の動向を確認したくなるもので。壁に背中を預けていると、遠くからぱったぱったと廊下を蹴る音が近づいてくる。反響する足音からおおよその位置を把握し、タイミングを見計らって一歩踏み出した。
「わっ! ……ぷ」
鉢合わせする形で遭遇する追跡者。対象が目の前に居た事が予想外だったのか、咄嗟に驚きの声を零した後、減速が間に合わず俺の身体に突っ込んで来た。やや重く、しかし柔らかい衝撃が鳩尾あたりに伝わる。
「うぅ~、ごめんなさい。大丈夫?」
自身の頭頂部を過剰なまでに余らせた袖でさする追跡者。対象を先に心配するとは風変わりなヤツだ、と内心思いつつ返答する。
「うん、何とか。そっちは大丈夫だった?」
「私は大丈夫だよー」
えへへー、と生まれたばかりの子犬を想起させる笑みを浮かべて追跡者は答えた。妙に人懐っこそうな顔は、相手と不意に接触したため、事を穏便に済ませて逃げる機会を窺うための工作か。
咄嗟にそういった反応が出来るとすれば素直に称賛するが、それは幾分かの修羅場を搔い潜って手に入る一種の経験が必要であり、そういった修羅場を経験すればする程にその者が纏う空気は黒く淀んだ泥のようなものへと変わっていく。
その点では、この少女はその泥に侵されてはいなかった。あるいはその空気すら自在に操れる程、深い場所に入り浸っているかだが。
「んー、どうしたのしおりん? なんか怖い顔してるよ~? 考え事?」
「……ん?」
思考の海に沈んでいれば、のんびりとした声が漂ってくる。意識を内から外へ向けて欲しいのか、ぶんぶんと有り余る袖を眼前に振って存在を示すダボダボ女子。何気無く発した言葉に俺は疑問を抱いた。その内容、というよりに眠気を催すような特徴のある声に。
その間延びした声音は何処か聞き覚えがある気がしてならない。一体何処で聞いたのか、その正体を探るべく記憶の糸を手繰り寄せれば、一つ思い当たる節に突き当たった。朧気ではあるものの、教室で聞いたような気がする。間違っていなければクラス代表を決める際、織斑が俺を指名する迷案を提示した際に唯一賛成の意を示した声だったはずだ。
「……もしかして君、同じクラスだったりする?」
「ほ? うん。私はしおりんと同じ織斑先生のクラスだよー」
訊けば肯定が返ってくる。こんな特徴的な声はそうそう居ないだろうし、頭に思い浮かべる声の主は目の前の少女で確定だろう。
「そっか、クラスメイトだったのか」
「うんうん、そうなのだよ、クラスメイトなのだよ。だからこれからはその好で気兼ね無く、何でも話してきてくれていいよー」
「……何でも、ねぇ。じゃあ早速一つ訊いてもいいかな」
「おお、本当に早速だぁ~。ばっちこい」
有り余る袖を天に掲げるダボダボ女子。万一荒事に発展する可能性はゼロではないが、それを踏まえても危険は少ないと判断して、俺は端的に疑問を問うた。
「なんで後ろを付けて来たの? 俺に何か用でもあるの?」
「ありゃ、気付かれてたかー」
「気付かれてたかって……」
「頑張って隠れたのに、すごいね~。ぱちぱちぱちー」
尾行していた事に対して悪びれる様子は無く。まるでそんな事など何処吹く風と言わんばかりの顔でポンポンと布に包まれた手を叩く。見抜いた事に対しての拍手、なのだろうか?
「いつから気付いてたの?」
「いつから? えぇっと、食堂を出てから数分経った頃? ……って、そんな事はどうでもよくて。君は何が目的で俺を付け回してたの?」
何となくのほほんとした空気に話の方向を逸らされそうな気がして、同じ問いを掛け直して修正を図る。そして内心気持ちの乱れに整理をつけるべく、相手に感付かれないよう細く息を吐いた。
「んーとね、しおりんの事をもっと知りたいから?」
「もっと、知りたいから……?」
「うん。だって世界に二人しか居ない男性でISを動かせる人なんだよ? そんな有名人を気にならない方が無理というものなんだよ~」
「……」
それは、素性を知りたいとか、そういうものなのだろうか。
仮にそうだとしたら断固拒否する。根掘り葉掘り聞かれて、期待に添えるような回答を返せる自信は無いし、聞いたとしても面白くは無い。
「知りたいって、何を。先に言っておくけど俺は訊いても楽しい話は少ない面白みに欠いた人間だと思うよ」
「んっとね、好みの異性はどんなタイプか、とか、何で髪を伸ばしているのかとか? あ、私的には同室の人とはうまくやっていけてるか気になるところだねぇ~」
おりむーは昨日の夜にしののんとどったんばったんしてたし。そう言いながら記憶を思い出すように視線を彷徨わせる少女。それに対して俺は困惑を隠せずにいた。
うむむと唸る目の前の少女はあまりにも隙が多すぎる。追跡者であるならば尾行が対象に知られた時点で、多少なり警戒してもいいはずなのに。
これでは世界は全て善意に包まれていると信じて止まない仔犬そのものだ。血に濡れた悪人にすら愛でてと自ら腹を晒す、純粋で無垢な。
「……いや」
再び思考の海に沈み込もうとしていた頭を無理やり振って、足を突っ込み始めたネガティブな感情を追い払う。何でもかんでも悪い方向に捉えてしまうのは唾棄すべき悪癖だ。急に頭を振り始めた俺を可笑しなものを見るような目で見つめるダボダボ女子。
「どうしたの? 虫でも飛んでた?」
「そうじゃない。まぁ、ちょっと用事を思い出してね」
「急用? あ、織斑先生に呼ばれてるとか?」
「そんなところ。じゃあ俺はこれで」
話題と共に身体を方向転換し、手早く足を踏み出す。自ら逃すまいと話を振っておきながら先んじて脱線するのはどうかと思うが、こういった手合いはどうも苦手なのだから致し方ない。別に彼女が気に障ったことを言った訳ではない。ただ他者の心情を曲がりくねって素直に受け入れられない俺自身の問題だ。
酷くみじめな気分になり、やたら苦みの濃い唾液を飲み込む。去り際『ルームメイトととは上手く行けそうな気がしているよと』だけ伝えてその場を後にした。
ルームメイト云々の告げ口に関しては、何も酔狂で教えた訳ではない。私的にはと言っていたし、俺から聞きたい事柄の中でも順位は高いのだろうと推測した結果だ。何も無しにあしらえば付いて行くとか言い出すかもしれない。それを防止するための手土産とも言える。
それが功を奏したのか定かではないが、その後にダボダボ女子が追跡を再開する事は無かった。