今回、謎の少女の正体判明。そして二年組集結。
第一話 顔合わせ
「新任の先生&転校生を紹介しやす!!!テンション上げてみんな!!」
「・・・。」「・・・。」「・・・。」
「上げてよ。」
呪術高専一年の教室。朝のホームルームの時間。テンションが異様に高い五条に対して空気は白けている。
「その転校生、随分尖った奴らしいじゃん。そんで教師の方は何も知らねえし。そんな奴らのために空気作りなんてごめんだね。」
「しゃけ」
「・・・。」
「ま、いっか。まずは先生の紹介。入っといでー!」
(シカトこいてやろ)
教室のドアが開き、入ってきたのは一人の少女だった。
(教師って、こいつか?私達と年変わらねえだろ。)
自分たちの副担任になるという自分たちとほぼ同い年と思われる少女に全員疑問の目を向ける。だが、そんな事はお構いなしに少女は自己紹介を始めた。
「今日から副担任となった藤原妹紅だ。階級は一級。よろしく頼む。」
至ってシンプルな挨拶。それが終わるともうすることは無いとばかりに五条の隣に立つ。
「ありがと。さて、お次はお待ちかねの転校生の紹介だ。入っといで!」
また教室のドアが開き、転校生が入ってくる。途端に予め聞いていた妹紅ですら青ざめるほどの圧倒的なオーラが立ち込めた。次の瞬間には生徒は行動を起こしていた。
「乙骨憂太です。よろしくお願いしま・・・」
ドドドドン
「これなんかの試験?」
乙骨のすぐ隣に薙刀が突き刺さり、周囲を生徒が囲む。
「おい。お前呪われてるぞ。ここは呪いを学ぶ場。呪われてるやつが来る所じゃねー。」
(え、何!?)
「日本国内の怪死者、行方不明者は年平均10000人を超える。その殆どが人の肉体から抜け出した負の感情‘’呪い‘’の被害だ。中には呪詛師による悪質な事案もある。呪いに対抗できるのは同じ呪いだけ。ここは呪いを祓うために呪いを学ぶ、都立呪術高等専門学校だ。」
(早く言ってよ!)
乙骨の驚きの表情を見て、生徒たちと妹紅は五条に視線を向ける。
((((今教えたの!?))))
(メンゴ!)
あまりにもいい加減な五条に呆れていると
「あ、早く離れたほうがいいよ。」
「「「?」」」
次の瞬間、黒板から巨大な腕が出現し、刺さっていた薙刀を掴んだ。危険を察した生徒たちは素早く飛び退く。
「ゆうたをををを」
「待って、里香ちゃん!」
「虐めるなぁ!」
『里香ちゃん』の腕が生徒たちに襲いかかり、握り潰すかと思われた瞬間。
「チッ、早々に問題起こしやがって!」
妹紅が『里香ちゃん』の腕を抑え込んだ。だが、もう一方の腕に持っていた薙刀による斬撃ををモロに喰らい、体が引き裂かれる。そして『里香ちゃん』は引っ込んでいった。
「ヒッ」
乙骨が声にならない悲鳴を上げる。何しろ、自分が『里香ちゃん』を制御できないために殺されたようなものだから。
(僕のせいだ、僕のせいだ、僕のせいだ!僕が里香ちゃんを抑えられないから、この人が死んでしまったんだ!)
自分が殺してしまったという罪悪感で、自らを責める乙骨。その目の前で衝撃的な出来事が起こる。
突然妹紅の死体が燃え上がったのだ。いきなりの事態に生徒たちも一歩後ずさる。そして炎が消えると、
「あー、やっぱし死ぬってのは嫌なもんだ。」
妹紅が立っていた。
「「「「え・・・。」」」」
驚くのも無理はない。何しろ今、目の前で、死んだ人間が何事もなかったかのようにいるのだから。ただ、白いシャツと床についた血が死という出来事があったことを物語っている。
「おいおい、どうなってんだ?俺たちは夢でも見てんのか?それとも幽霊か?」
「夢じゃねえし、幽霊でもない。あれは私の術式だ。蓬莱術式。術式効果は魂からの不老不死。こう見えても私、1000年近く生きてるんだぞ?」
「え、てことは絶対に死なないんですか?」
「死なない、ってよりは死ねない。魂さえ無事なら髪の毛一本からでも復活できるからな。死ぬ手段が無いんだよ。」
あまりにも強い効果の術式に驚いていると
「ねえ、そろそろいい?」
ずっと放置されてきた五条が口を挟む。
「あ、悪いな。話し込んちまった。」
「ま、あんなん初見は誰でも驚くでしょ。さて、結局憂太の自己紹介出来てないし、僕が紹介しよう。」
〜事情説明中〜
「ってな感じで、彼のことがだーい好きな里香ちゃんに呪われてる乙骨裕太くんでーす!彼に攻撃すると里香ちゃんの呪いが発動したりしなかったり。皆気をつけてねー!」
「早く言え。」
「あ、こいつら反抗期だから僕が紹介するね。」
(この先生が悪い気がする・・・。)(原因はお前だろ・・・。)
2人の考えていることには気づかず、五条が生徒たちの紹介を始める。
「呪具使い、禪院真希。呪いを祓える特別な武具を扱う。」「・・・。」
「呪言師、狗巻棘。おにぎりの具しか語彙がないから、会話頑張って。」「こんぶ」
「パンダ。」「パンダだ。よろしく頼む。」
「とまあ、こんな感じ。」
(一番欲しい説明が無かった・・・・・・・)
「さあ、これで一年も4人だ。」
(3人と1匹・・・)
少し怖じ気づく乙骨を尻目に、五条はこの後の流れを説明する。
「午後の呪術実習は2ー2のペアで行う。」
「棘、パンダペア。」「がんばろう。」
「真希、憂太ペア。」「ゲッ」(ゲッって言った!)
「よ、よろしく・・・。」「おい、お前いじめられてただろ。」
「ッ・・・」
「図星か。分かるわ、私でもいじめる。呪いのせいか?善人ですってセルフプロデュースが顔に出てる。」
「その辺りでやめろ。」
妹紅が真希を止める。その口調は有無を言わせないものだった。
「そうだぞ。その辺にしろ。」
「おかか!」
「チッ、分ーったよ。」
少し離れていた場所で見ていた五条は、微笑を浮かべた。
(いいね。皆、もっと成長できそうだ。)
はい、謎の少女の正体はもこたんでした。伏線とかよく分からないのであっさり術式開示しましたけど愚策でしたかね?
あと、原作沿いに進めるのって難しいですね。ついつい原作のセリフをそのまま使っちゃう。
次回予告
乙骨、初の任務。そこでトラブル発生。運命やいかに!
Look forward to next time.