そして午後。乙骨と真希は任務の場所に到着した。
「ここは?」
「小学校だよ。ただの校内で児童が失踪する、小学校。」
「失踪!?」
「場所が場所だからね。おそらく自然発生した呪いによるものだろう。」
乙骨の疑問に対し、五条が答える。
「呪いに子供が拐われたってことですか?」
「そ。今んとこ二人。」
「大勢の思い出になる場所にはな、呪いが吹き溜まるんだよ。学校、病院、何度も思い出されその度に負の感情の受け皿となる。それが積み重なると今回みたいに呪いが発生するんだ。」
真希が呪いの発生しやすい場所についての説明を終えたところで、五条が任務内容を説明する。
「呪いを祓い、子供を救出。死んでたら回収だ。」
そして中指と人差し指を立て、
『闇より出でて闇より黒くその汚れを禊ぎ祓え』
と唱えた瞬間、周囲が闇に包まれ始めた。
「夜になってく・・・!」
「帳。君たちを外側から見えなくし、呪いを炙り出す結界だ。んじゃ、くれぐれも」
「死なないように。」
「本当に私が行かないでいいんだな?」
「ああ。妹紅の心配も分からないでも無いけど、真希もいるし、最悪祈本里香がいる。よっぽどの事が無い限りは僕達が今回関わる必要はない。」
帳から出た五条と妹紅は車に寄りかかりながら話す。
「お前がそう言うんならそうするべきなんだろうが・・・、嫌な予感がするんだよ。」
「年寄の勘ってやつ?僕、そういうの信用しないんだよね。」
「私は若いがゆえの浅慮を信用してないな。」
軽く五条が煽り、それに対して妹紅が煽り返していると
ドドドドドド!
校舎が崩壊した。
「こりゃ、たまげた。妹紅の勘が当たったよ。」
校舎の中から出てきたのは、巨大な呪霊。呪力量から見て、2級呪霊だろう。そして、二人が飲み込まれるのが見えた。
「この感じじゃ、祓えないな。」
深刻なことを言っている割には、気楽そうな五条の口調で妹紅は全てを察した。
(こいつ、最初から祈元里香の全容を確認しようとしていたな。そんで、丁度いい呪いが来たと。だからこいつこんなにもお気楽なのか。)
そして、
「いあああああ!」
祈本里香が顕現した。
「凄まじいね。これが特級過呪怨霊、祈本里香の全容か。いやあ、怖い怖い。」
「こりゃ、化けるな。乙骨も、祈本里香も。」
「問題ないってさ、真希も子供も。」
「よかった・・・。」
任務が終わった翌日、五条と乙骨は病院にいた。祈本里香が顕現したことで呪いは祓われ、無事全員帰還を果たしたが、子どもたちは長期間呪いに当てられ、また真希は巨大な呪霊に飲み込まれた際、軽い負傷をしそこを呪いに侵されていたので念の為入院していたのだ。
「何かスッキリしない顔だね。」
「・・・初めて、自分から里香ちゃんを呼びました。」
「そうか、一歩前進だね。」
「少し、思い出したんです。」
《約束だよ、里香と憂太は大人になったら結婚するの。》
《いいよ。じゃあ僕らは、ずーっとずーっと一緒だね。》
「里香ちゃんが僕に呪いをかけたんじゃなくて、僕が里香ちゃんに呪いをかけたのかもしれません。」
「・・・これは持論だけどね。愛ほど歪んだ呪いはないよ。」
乙骨は五条の言葉を聞いて、唇を噛む。そして昨日、真希に言われたことを思い出す。
《何がしたい、何が欲しい、何を叶えたい!》
《じゃあ、祓え。呪いを祓って祓って祓いまくれ!自信も他人もその後からついてくんだよ!
そして拳を握り込む。
「先生、僕は呪術高専で里香ちゃんの呪いを解きます。」
「特級過呪怨霊、祈本里香。422秒の完全顕現。申し開きの余地はないぞ。五条悟、藤原妹紅。」
「最初から言い訳するつもりは無いが?」
呪術界上層部と、五条悟と藤原妹紅は対面していた。要件は祈本里香の顕現に関してだ。
「何をふざけている!あのまま祈本里香が暴走していれば、街一つ消滅していたのかもしれんのだぞ!」
「そうなりゃ命がけで止めましたよ。あのですね、我々があの呪いについて言えることは一つ。『
そして二人は出口に向かって歩き出す。
「・・・乙骨憂太の秘匿死刑は保留だということを忘れるな。」
「そうなれば、」
「私が乙骨側につくことも忘れずに。」
「まだ八十年程度の癖に調子に乗るなよ。」
活動報告でもお伝えしましたが、今後の投稿については2・3日ごとに投稿しようと思っております。時期によっては2週間近く開く場合もありますが、その際は過去の投稿の修正をしますので修正点を見つけるのも楽しみとしてみて下さい。
次回予告
「里香の呪いを解く」事を決めた乙骨。そんな彼のために五条が用意したのは、特別特訓メニュー!?その内容とは?そして乙骨は特訓を乗り越えられるのか?
Look forward to next time.