東方狐憑依伝   作:如月日和

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慧音の口調に悩みました。
先生っぽくするべきか、それとも丁寧口調なお姉さん風にするかで。



二日目③寺子屋と竹林の案内人

 

急遽決まった寺子屋の臨場講師も無事に終えた藍は、現在慧音の家にて昼食をご馳走になっていた。

ちなみに、魔理沙はそのまま紅魔館へ、霊夢と早苗は神社へ帰って行った。…え、文?アイツには、飛び立つときに数枚符を投げつけておいた。不意討ちに成功し、後頭部と翼に張り付いた符で上手く身体を動かせくなった鴉は、少し離れた先の森に突っ込んでいた。ざまあ。

 

「ーご馳走さまでした。すまないね、昼食までいただいてしまって」

 

「お粗末さま。いやこちらこそ、素晴らしい授業にとても感心させられたよ。これくらい安いものさ」

 

差し出されたお茶を受け取り、一口飲んでほっと一息。

うん、美味い。

 

「…この後はどうするんだ?」

 

「まあ取り敢えず、神社に戻ろうかと。少し早いけど夕飯の支度をしようかな…ん?」

 

ダンダンダン!

立ち上がろうとした時、玄関の扉が激しく叩かれた。

 

「誰だ?」

 

片付けようとした食器を置き、慧音は扉に向かう。徐々に激しくなる音に眉間にしわを寄せながら、鍵を開けた。

 

「ああ、先生!」

 

「良かった、いてくれた…!」

 

扉の向こうには、一組の男女がいた。その表情は恐怖と焦りで染まっている。様子がおかしいことに気づいて私も立ち上がって近づき、思わず顔をしかめた。男女からは、噎せかえるような血と瘴気の臭いが漂ってきたためだ。

 

「落ち着いて、何があった?」

 

「先生!うちの息子が…!」

 

「っ!これは…」

 

父親であろう男性が背中を向けると、まだ幼い子供がぐったりと背負われていた。

 

「竹林でいきなり妖怪に襲われて、逃げてる途中で息子が刺されてしまって…!」

 

「ここに着くまでに意識を失って、もうどうしたらいいのか…」

 

父親から子供を受け取り、観察してみると、左腕がどす黒く腫れており、そこから瘴気も発生していた。腫れの中心には、太めの針で刺されたような痕も見られた。

 

「酷いな…。恐らくここから毒か何かを注入されたのだろう」

 

「何を注入されたか分かるか?」

 

慧音が聞いてくるが、首を横に振る。

 

「専門ではないし、もし間違えでもしまったら、取り返しがつかない」

 

「…そうだな。ならば、薬師殿の所に行くのが一番ということか」

 

「件の妖怪が出没した、迷いの竹林か」

 

確かに、薬と毒に関しては、竹林の奥にいる薬師の方が適任ではある。…だが、その竹林には、親子を襲い、子供に毒物を注入した妖怪がまだ潜伏している可能性がある。心身共に疲弊した両親を連れては行けないし、子供を抱えたままでは、流石の慧音も満足には力を出せないだろう。ここまでを数秒で考察し、結論。

 

「なら、私もついていこう。また妖怪が現れでもしたら危険だ」

 

「恩にきる」

 

話もまとまったことだし、早速出発しようとした慧音を止め、私は袖口から一枚の符を取りだし、子供の左腕の傷口に張り付ける。符は淡く輝き、傷口を光が覆った。心なしか、腫れと瘴気が少し治まったように見える。

 

「今のは?」

 

「毒の巡りを遅くする式と、瘴気の浄化の式を組んだ符だ。気休め程度にでも、無いよりはましだろう」

 

今度こそ、出発だ。早く治療しないと、子供の身体が持たない。

私と慧音は今出せる最高速度で空に飛び出した。

 

 

 

 

 

…目指すは迷いの竹林。その最奥にある、永遠亭へ!




いかがでしたでしょうか?
今回は何とか早めに投稿できました。
次は番外編も入れようか悩んでますが、なるべく早く投稿できるように、頑張ります!
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