問題児と本当のバカが異世界から来るそうですよ?   作:まさとら

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箱庭二一○五三八○外問。ペリベッド通り・噴水広場前。

そこにはダボダボのローブに跳ねた髪の毛が特徴的なの少年がいた。

 

「ジン坊っちゃ〜ん!新しい方を連れてきましたよ!」

 

「お帰り、黒ウサギ。そちらの女性二人が?」

 

「はいな、こちらの御四人様が……」

 

「えっ、あれ?もう二人いませんでしたっけ?ちょっと目つきが悪くて、全身から”俺問題児!”ってオーラを放ってる殿方と。一見優しそうに見えて、何考えているかよくわからない殿方が」

 

「あぁ、十六夜君のこと?彼なら”ちょっと世界の果てをみてくるぜ”って言って駆け出して行ったわ。あっちの方に」

 

「あの煜さんは?」

 

「煜君なら十六夜君に誘われて”ついでに神様ぶっ飛ばしてくるぜ”って言って十六夜君について行ったわ」

 

「な、なんで止めてくれなかったんですか!」

 

「”止めてくれるなよ”って言われたもの」

 

「ならどうして黒ウサギに教えてくれなかったんですか⁈」

 

「”黒ウサギには言うなよ”って言われたから」

 

「嘘です。絶対嘘です!実はめんどくさかっただけでしょう御二人さん!」

 

「「うん」」

 

ガクリと前のめりに黒ウサギは倒れた。

そんな黒ウサギとは対象的に、ジンは蒼白になって叫んだ。

 

「た、大変です!”世界の果て”にはギフトゲームのために野放しにされている幻獣が」

 

「幻獣?」

 

「は、はい。ギフトを持った獣を指す言葉で、特に”世界の果て”付近には強力なギフトを持ったものがいます。出くわせば最後、とても人間では太刀打ち出来ません!」

 

「あら、それは残念。もう彼らはゲームオーバー?」

 

「ゲーム参加する前からゲームオーバー?……斬新?」

 

「冗談を言っている場合じゃありません」

 

「ジン坊ちゃん。申し訳ありませんが、御二人のご案内お願いしてもよろしいでしょうか?」

 

「わかった。黒ウサギはどうする?」

 

「問題児を捕まえに参ります。事のついでに…”箱庭の貴族”と謳われるこのウサギを馬鹿にしたこと、骨の髄まで後悔させてやります」

 

悲しみから立ち上がった黒ウサギは怒りのオーラを全身から噴出させ、艶のある黒い髪を淡い緋色に染めていく。外門めがけて空中高く跳び上がった黒ウサギは外門の脇にあった彫像を次々と駆け上がり、

 

「一刻程で戻ります!皆さんはゆっくりと箱庭ライフを御堪能ございませ!」

 

「…。箱庭の兎は随分速く跳べるのね。素直に感心するわ」

 

「ウサギ達は箱庭の創始者の眷属。力もそうですが様々なギフトの他に特殊な権限を持ち合わせた貴種なのです。彼女なら余程の幻獣にあわない限り大丈夫だと思うのですが…」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「にしてもすげぇな。半分ノリでついてきたけどマジ感動もんだな」

 

「そうだな。”世界の果て”まで来たかいがあったってもんだぜ」

 

本当にそうだいつも暇で退屈してたからこんな素直に感動してるの本当久しぶりだ。ん?なんか来るな。さっきの蛇じゃねえだろうし。人がせっかく何年ぶりかの感動をあじわってるのに邪魔するなら容赦しねえぞ。

 

「あれ、お前黒ウサギか?どうしたんだその髪の色」

 

なんだ黒ウサギか。

 

「ん?黒ウサギって、黒髪じゃなかったけ?ついに俺もボケたかな」

 

「ふざけないでください!一体どこまできてるんですか⁈」

 

「”世界の果て”まで来てるんですよ、っとまあそんなに怒るなよ」

 

「そうそう、怒ってたら疲れるだろ」

 

「だったら怒らせないでくださいよ!」

 

まぁそれは到底ムリだろうな。けどこれ以上弄ったら絶対泣くなこいつ…泣かせてみようかな?いやいやいやいけねえだろ流石に女を泣かすのは俺のポリシーに反するからな。うんやめとこ。

 

「しかし黒ウサギお前いい脚してるな。遊んでいたとはいえこんな短時間で追いつけるとは思ってなかった」

 

「む、当然です。黒ウサギは”箱庭の貴族”と謳われる優秀な貴種なのです。その黒ウサギが」

 

(黒ウサギが……半刻以上もの時間、追いつけなかった……?)

 

「ま、まあ、それは兎も角。十六夜さんたちが無事でよかったデス。水神のゲームに挑んだと聞いて肝を冷やしましたよ」

 

「水神ーーーあぁアレの事か」

 

十六夜が、指差したのはさっきの蛇だった。まてよあれが水神ってことは…水神=神様=ぶっ飛ばし!よっしゃ神様みっけ、よくもさっきはあんな所に呼び出してくれやがったな。もう謝っても許さんぶっとばす!(タダの八つ当たり)

 

『まだ……試練は終わってないぞ小僧どもォォォ!」

 

「蛇神って………どうやったらこんなに怒らせれるんですか⁈」

 

「なんか『試練を選べ』とかなんとか素敵な事を言いやがったから、俺らを試せるか試させてもらった。まぁ結果は残念だったけどな」

 

「全くだこんなので神様なんて拍子抜けだな」

 

『付け上がるな人間ふぜいが!我がこの程度で倒れるか!』

 

とか言ってるけどこいつさっき一発殴ってから相当帰ってこなかったよな。あれか、強がってんのか、それともやせ我慢かどっちにしろアホだなこいつ実力の差もわからないなんて。

 

「二人とも、下がってください」

 

こいつもアホか。

 

「下がるのはお前だ黒ウサギ。これは俺らが売ってあいつが買った喧嘩だ!邪魔するならお前から潰すぞ」

 

「あぁそうだ他人の喧嘩に首突っ込むんじゃねえよ」

 

『心意気はかってやろう。それに免じてこの一撃を凌げば貴様らの勝利は認めてやる』

 

「寝言は寝て言え。決闘は勝者を決めておわるんじゃない。敗者を決めて終わるんだよ」

 

『その戯言が貴様の最後のだ!』

 

蛇神が雄叫びをあげると嵐のように川の水は巻き上がった。竜巻のように渦を巻いた水柱は蛇神よりも高く舞い上がり何百トンもの水を吸い上げる。竜巻く水柱は計三本。それぞれが生き物のように唸りら蛇のように襲いかかった。

 

「ハッーーしゃらくせえ!」

 

「なかなか面白いがまだまだだな!」

 

俺は拳圧で、水柱を、吹き飛ばした。が十六夜も同じような事をしていたので、少しイラっとした。その怒りの矛先はもちろん蛇に向けますとも。

 

「嘘⁉︎」

 

『馬鹿な⁈』

 

「馬鹿はてめえだよ。神様よぉ」

 

蛇を、十六夜のほうへぶっ飛ばした。

 

「ま、中々だったぜオマエ」

 

吹っ飛ばした蛇を、十六夜はさらに胴体を蹴り、空中高く打ち上げた。ふぅ、よっしゃー神様ぶっ飛ばした!やっぱスッカっとするねぇ。

と心の中で叫んだその瞬間蛇神が川に落ちてき、その衝撃で川は氾濫しそして俺らもまた全身びしょ濡れになった。

……ふざけんなよ。

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